EugeneHashimotoさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

激動の昭和史 沖縄決戦(1971年製作の映画)

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アメリカから来た戦車を見据えながら老婆が逃げもしないで踊っているシーン、唐船ドーイと思われるけど、歌詞が知りたい。一般的な歌詞だと「唐船ドーイさんてーまんいっさん走えーならんしやユーイヤナ若狭町村ぬさ>>続きを読む

ローサは密告された(2016年製作の映画)

4.5

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小さなコミュニティが幾層にも重なり合って複雑をきわめている人間関係のなかに埋め込まれた人生をうまく立ち回る難しさ。

警察署のシーンでは、正面玄関と裏口のウェイトが、同等か、なんなら後者のほうにあるよ
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セブン(1995年製作の映画)

4.0

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モームの短編『雨』はかなり嫌なかんじの宣教師がふしだらな女を改心さすべく頑張る小説で、作中ずっと雨が降ってて、人間(というか「文明人」たる「白人」)の神経がかき乱されている。かなり参照されてるとおもう>>続きを読む

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.5

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花の画からはじまる。

前半、後半に桜が出てくる。後者はオフィーリアみがある。

照明弾の場面の映像の異様さ、印象深さ(ここ音楽も素晴らしかった。ゆったりした放物線の繰り返しのようなかんじ)。

地下
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悪魔の手毬唄(1977年製作の映画)

3.5

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岸惠子の「夫を心底憎めたら、あんなことにはならなんだ、むごい男とわかっても……好きやった!……忘れられませんのや……」がいい

若山富三郎ののほほんとした渋みもたいへんいい

METライブビューイング2017-18 トーマス・アデス「皆殺しの天使」(2018年製作の映画)

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周到で邪悪な演出
羊、熊、鐘
飲食、セックス、排泄、死
音が先に提示されてその正体があとで視覚的に理解される(ブランクーシで水脈を掘り当てるマッチョ、太鼓、幕が上がる前の鐘と終結部の鐘)から予感めいた
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回路(2000年製作の映画)

4.0

椅子
空っぽの椅子
テレビを乗せた椅子
あるべきところにない場違いな椅子
電車の長い椅子
とにかく椅子

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

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肉体と精神の内側と外側を激しく行き来しつつしかも混ざりあっててすごかった。炭治郎、心の中に天然のサナトリウムがあって優しさが狂気の域に達している。

プロメア(2019年製作の映画)

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高齢のバーニッシュ、人生の道の半ばを過ぎて急に被差別者になる要因を隠し持つことになってしまって、未だに自分を「そっち側」の人間として認めるのがだいぶ難しいんだろうなー。でも「こっち側」であったとて選ば>>続きを読む

来る(2018年製作の映画)

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居酒屋で妻夫木聡が青木崇高に相談する場面が異様に良かった。最後の妻夫木聡が無言で青木崇高の手首を掴んで目で助けを求めるシーンときたら。
しかし青木崇高はええ役者や…
青木崇高!なんたって青木崇高が良い
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ムーンライト(2016年製作の映画)

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親密な人の運転する車の助手席に座ってる時間はほんとに幸せ。サンドラの週末を思い出した。

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.0

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部分と全体。自分はひとつの全てだと思ってたら全然制御できない部分たちの集合体だったということ。蜂社会の比喩。ウソ去勢。擬似的な男根(の最も巨大な例である金融ビルの爆破)。ディルドを隠し持つ人々。口外で>>続きを読む

第三の男(1949年製作の映画)

4.0

第三者、三角関係、第三音、第三帝国

とにかくギャグが冴える。真面目なシーンで突然カバの画像が出てきたらそりゃおもろいよ

ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.0

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痛覚さえなければ、身体の内側を外の空気に晒すのはなかなか気分がいいのではないかと思うことがある。
サイモンが背中を開かれて肺を宙に浮かされている様は、痛覚さえなければ、爽快そうにも思えた。

最初はパ
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オーケストラ!(2009年製作の映画)

2.5

おフランスともあろうものが演奏の演技と映像があまりにもぞんざいだとおもった。トランペットの運指もソリストのボウイングも指揮さえも音と一致してない。デタラメにやっても動きとリズムくらいは一致しそうなもん>>続きを読む

ウインド・リバー(2017年製作の映画)

4.0

あまりにも広くしかも見通される世界。痕跡が残ること、白日のもとに晒される怖さ。