EugeneHashimotoさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

ディストラクション・ベイビーズ(2016年製作の映画)

4.5

深刻に思い悩む村上虹郎の友達だけどしょーもないし全然いい奴じゃないペラッペラの北村匠海がいい。
筋は通ってるけど話は通じない近所のおっちゃんのでんでんもいい。
カッコつけてるせいでめちゃくちゃカッコ悪
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

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音楽とパフォーマンスに圧倒されてスゲェって思いかけたけど後々になってよく考えてみるとストーリーにモヤモヤするところが多い。

映画の構造が、(白人の男性である)バーナムの自己実現を支える存在としてサー
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

5.0

ストーリーの組み立てがべらぼうに巧かった。
60s米国史、サムソンとデリラの寓話、boy meets girlのミュージカルの定式(の何重もの転覆: madam meets creature)、冒頭と
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東京物語(1953年製作の映画)

4.0

杉村春子超いい。表面的なコミュニケーションがうまい人を演じるのがうまい。

白鯨との闘い(2015年製作の映画)

4.5

圧倒的な力を持つ存在として神よりも明らかにリアリティがある白鯨に直面して、人間の身の程についてどう考えさせられるのか、それでもなお神を信じられるか

序盤の港でのめちゃくちゃ現世利益でお気楽で平易な説
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華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)

3.5

ホントじゃないけどウソでもないという曖昧な領域が、演技と演出の芸術たる「映画」で華麗に展開されてる。歴然としているように思われることが、一歩立ち入ると霧のごとくモヤっとしてる、というような、そんなかん>>続きを読む

リリーのすべて(2015年製作の映画)

5.0

身体がひとつだからといって、ひとりの人間であるというわけでは、ない。

才能ある内省的な画家が身体の細さに固執する百貨店販売員になったことは、アイナーがリリーになった以上に衝撃的で、ゲルダにとって許し
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

5.0

洋、性、齢、職…の、渡り、と、拘束
越境するネットワーク(鍵と本)

王様と私(1956年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

出エジプトとアンクルトムと史実とのレイヤーの重ね合わせが巧みな脚本。めちゃめちゃ偉大なラーマ5世の少年期のダメさが憎たらしくてよい。首相は登場シーンからずっとただの嫌な奴だったけどラストの平伏で印象が>>続きを読む

残像(2016年製作の映画)

4.5

英雄であってほしいと期待しているけど、彼は彼で生存のためにしなくちゃいけないことがあって、それが英雄とは程遠いことだから見ている我々は失望してしまうけど、だからといって彼に他の選択肢があるかというとそ>>続きを読む

ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)

5.0

いままで観た映画のなかで5本の指に入るほど、部屋が素敵(特にカーテン)。
本筋が、戦争っていう大きい物事の中で弄ばれる個人のキツい描写の合間合間で、あの部屋に帰ってくるのがよかった。夢にみたあの部屋の
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