ゴリアテの憂鬱さんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

ゴリアテの憂鬱

ゴリアテの憂鬱

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ウィッカーマン(1973年製作の映画)

4.1

70年代のイギリスのカルト映画。

ミッドサマーにも影響を与えたと思われる作品。

ウィッカーマンとは、古代ガリアで信仰されていたドルイド教における供犠・人身御供の一種で、巨大な人型の檻の中に犠牲に捧
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異端の鳥(2019年製作の映画)

4.2

イエールジ・コジンスキーの同名小説の映画化。

舞台は第二次世界大戦下の東ヨーロッパ。

ホロコーストから逃れる為に、田舎に疎開してきた少年の9つの章からなる逃亡と成長の物語。

冒頭で子犬を必死に助
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イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

3.8

コンピュータテクノロジーを産み出した、チューリングの素晴らしき功績を描いた作品。

戦争は残酷で過去の大きな過ちでしかないですが、皮肉にも後世を豊かにするいくつもの発明を産み出しているのも事実です。

夜の第三部分(1972年製作の映画)

3.9

ズラウスキーのデビュー作。
舞台はナチス占領下のポーランド。

現実、過去、そして悪夢のような空想が交差する映像は、まるで悪魔に取り憑かれたかのようでした。

全体的にダークで陰鬱な描写が、デビュー作
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桜桃の味(1997年製作の映画)

4.0

自殺を決意した主人公が、その後始末をしてくれる人を探す中で語り合われるヒューマンドラマ。

自然は美しく、果物は美味しい。

季節と共に変わりゆく日々を、ゆっくりと味わいながら大切に生きていきたい。
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セクシリア(1982年製作の映画)

1.9

昔のヴィヴィアン・ウエストウッドが好きな方とかには堪らない色使いだと思います。

ストーリーにはあまり興味が湧きませんでした。

ダゲレオタイプの女(2016年製作の映画)

3.0

こんな古い撮影方法があるのですね。
そっちにかなり興味が湧いてしまいました。

日本人監督によるフランス映画で、ふわふわとした不思議な雰囲気でした。

17歳(2013年製作の映画)

3.3

ラストにシャルロット・ランプリングが現れた時はビックリしました。

『愛の嵐』からの影響もあったのでしょうか。

わたしは金正男を殺してない(2020年製作の映画)

3.9

金正恩暗殺に関わった二人の実行犯を巡るドキュメンタリー。

あの事件までに周到な準備があったのがよくわかりました。

危険を承知でこのドキュメンタリー映画を完成させてくれた関係者に感謝いたします。

友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

4.0

キアロスタミ初鑑賞でしたが、素晴らしい監督ですね。

イランの貧しい人々の暮らしや、そこに産まれ育つ子供達のなんとも心苦しい現実に、観ていて辛かったです。

子育てに対して過保護過ぎるくらいの家庭が多
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シンドラーのリスト(1993年製作の映画)

4.3

私財を使い果たしてまでナチスからユダヤ人を一人でも救おうとしたドイツ人実業家シンドラーを題材にしながら、ホロコーストの真実を伝える名作。

財を得た後、財を守ろうとするのではなく、道心に添って弱者を第
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ブラッド・シンプル(1984年製作の映画)

3.5

コーエン兄弟のデビュー作。

勘違いのサスペンス劇。

映像の見せ方は、デビューの頃からセンス抜群です。

ラストも目が離せませんでした。

下女(1960年製作の映画)

4.0

〝下女〟はメイドのこと。

雇った下女が家庭を崩壊させていきます。

1階と2階とを繋ぐ階段を、主従関係の境界線のような役割で見せていました。

『パラサイト』に影響を与えた作品としては、ジョセフ・ロ
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第七の封印(1956年製作の映画)

4.4

ヨハネ目次録にある7つの封印を題材にした映画。

宗教や哲学をもとに、ベルイマンによる圧倒的なまでにバキバキに決まったモノクロームの映像が素晴らしかったです。

冒頭の死神とのチェスのシーンが特に気に
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婚約者の友人(2016年製作の映画)

3.8

シーンで使い分けたカラーとモノクロの映像が印象的でした。

ルビッチ版もぜひ観てみたいです。

セッション(2014年製作の映画)

3.4

現代においては訴えられたら完全に負けてしまうような熱血教師。

この教師役をパーソナルジムのトレーナー役に従えて松本人志にはR100を撮ってほしかったです(ジムに通う主役はもちろん松本本人で)。

東京画(1985年製作の映画)

3.5

ヴィム・ヴェンダースが恋焦がれた小津世界の東京は、この時には残っていませんでした。

わざわざ東京まで足を運んでいただいたのにガッカリさせてすみません、という感じです。

エレファント(2003年製作の映画)

3.8

ハネケの71フラグメンツを観たところなので、そこからの影響が強いとされる本作を再鑑賞。

若い頃に一度観た時の記憶はセンセーショナルだった印象だけ残っていましたが、大人になって観てもやはりセンセーショ
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71フラグメンツ(1994年製作の映画)

4.1

71の長回しの断片は、観ている側の思考が試されている。

それらの群衆劇に共通するのは「コミュニケーションの不可能性」

本編と共に特典映像の監督のインタビューも観ることをオススメします。

馬ありて(2019年製作の映画)

3.7

ばんえい競馬を始め、長らく馬と共に生きてきた人にスポットを当てたドキュメンタリー映画。

最初、日本語なのに字幕がついてて、少し邪魔だなと思ってたのですが、途中から字幕がないと何言ってるのか全然わから
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幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

4.0

アニエス・ヴァルダの才能が遺憾なく発揮された作品です。

特に色彩センスが素晴らしい。

その部分に関しては、エリック・ロメール以上の才能ではないでしょうか。

ストーリーは不倫を肯定的に捉える男の話
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アニー・ホール(1977年製作の映画)

3.1

ウディ・アレンの光る感性が遺憾なく発揮された映画です。

知的なコメディセンスのある人は、ファッションセンスも優れたものを持ってる人が多い気がします。

コード・アンノウン(2000年製作の映画)

4.3

ミヒャエル・ハネケが手掛けた初のフランス語作品。

ブツ切りの映像と長回しのカットで綴られる群衆劇。

ジュリエット・ビノシュ演じる女優アンヌの周りに様々な問題が降り注ぎます。

それらは人種や不法移
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今日もどこかで馬は生まれる(2019年製作の映画)

3.5

自分も競馬ファンの一人として、観ておくべきドキュメンタリーだと思いました。

NHKの特集番組のような作りで、日本中央競馬界に潜む闇の一部にスポットを当てています。

日本中央競馬界は農林水産省が運営
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.8

瑞々しく、美しい。

北イタリアの美しいロケーションも素晴らしかったです。

ピアラの「愛の記念に」にインスピレーションを受けたらしいですが、なるほどと思いました。

復讐者に憐れみを(2002年製作の映画)

4.0

パク・チャヌクによる復習三部作の1作目。

不幸がさらなる不幸を産む負の連鎖にズドンと堕とされました。

かなり重たい話で、暴力的な描写も多いですが、どこか映画全体が優しさに包まれてるようにも感じまし
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イカリエ-XB1(1963年製作の映画)

4.2

チェコの1963年物のSF作品。

いや、過去に凄い映画は沢山あるものです。

『2001年宇宙の旅』は、キューブリック作品の中でもお気に入りのひとつですが、今作からの影響を大きく受けているのでしょう
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ポルトガル、ここに誕生す ギマランイス歴史地区(2012年製作の映画)

3.5

ヨーロッパの巨匠4人による、世界遺産ギマランイス地区を舞台にした短編集。

それぞれに独特の個性が光っていました。
特に2番目のペドロ・コスタは強烈。

彼の作品もいくつか手元にある状態なのにまだ観れ
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別離(2011年製作の映画)

3.8

イスラム教徒圏のイランにおける社会問題を描いた作品。

宗教、離婚、亡命、介護、男女差別、労働、行政…

あらゆる問題を複雑に絡めながらも、観る側にもわかりやすくその現実を伝えています。

信仰心の高
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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

4.3

不朽の名作。

映画館にまつわる感動の物語。
エンニオ・モリコーネによる音楽も素晴らしい。

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)

4.4

素晴らしい反戦映画。

世界中でナショナリズム化が加速する今、こういう映画を多くの人に観てほしい。

変わらなければいけないのは、政治よりも自分たち国民一人ひとり。

インスタ・オブ・ザ・デッド(2018年製作の映画)

1.0

あまりにもセンスを感じるジャケットだったので思わず再生ボタンを押してしまいましたが、内容はジャケットの期待値とは裏腹に全く面白くなさそうだったので、ほぼ何も観てないに等しいです。


このジャケットを
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ドアロック(2018年製作の映画)

3.0

チキンハートの一人暮らしの女性は、これ観たら夜眠れなくなると思います。。

ハッピーエンド(2017年製作の映画)

3.8

初ハネケ監督でしたが、他の作品も観たいと思いました。

同じ屋根の下に暮らす家族でも、自分以外には無関心。
自分の気持ちを伝えるのも家族ではなくSNSという、現代のどこか冷たく許容範囲の狭い世の中が投
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風の中の牝鷄(1948年製作の映画)

3.4

池田屋事件もビックリな階段落ち

戦後の生活の厳しさがヒシヒシと伝わってきました。