ふかいさんの映画レビュー・感想・評価 - 25ページ目

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

スコセッシオリジナルのラストは原作よりも救いようのあるものになっているが、それを除けば全体として原作とそれほど変わった印象は受けず。
キチジローの役回りが、原作においてはもっと小賢しいヤローで、もっと
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.8

要因ははっきり分からないものの、他の映画とは決定的に格が違うことは認識できる、忘れがたい名作。

野火(2014年製作の映画)

4.3

戦争は、人間の肉体だけでなく精神をも崩壊させる。
そんな狂気に満ちた世界から抜け出すことは容易くない。

グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)

4.2

イーライ・ロスの映画はつねに、
「"非日常"は"日常"とウラオモテなんだ」
ということを再確認させてくれる。


だからこそ痛いし、酷いし、えげつない。絶対にこんな経験をしたくないと思う。しかし、それ
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ディストラクション・ベイビーズ(2016年製作の映画)

4.0

大人になりきれない青年たち。
彼らの鬱屈とした"ナニカ"のぶつけ合いは、どんなタイプのバイオレンスよりも泥臭く、痛い。

海よりもまだ深く(2016年製作の映画)

4.3

「クリーピー」が"不自然"の積み重ねから恐怖を生み出すとしたら、こちらは真逆。

是枝作品に通底する手法だが、台本の存在を疑わせるほどの自然な会話が随所に繰り広げられ、その要所要所の綻びに思わず戦慄す
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イット・フォローズ(2014年製作の映画)

3.0

結局、同じことの繰り返しだから途中で飽きた。意味ありげなラストシーンも、わりと使い古されたパターンだったからガッカリ。

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.8

言葉にできない強烈さ。


徹底的に非情な暴力の連鎖と裏表に、儚くも穏やかなありふれた日常がある。


それは、生と死についても置き換えられる。
両者は常に表裏一体であり、互いが共存していく不都合な世
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岸辺の旅(2015年製作の映画)

3.4

黒沢清独自の"心霊"に対する観点は見られるものの、それほどマニアックな方向に走ることもなく、わりとすんなり話が進む印象。

ファンとしては、ちょっと物足りなかった。「クリーピー」の方が、黒沢節全開で好
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クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

4.8

会話の「不自然」さ、背景の「不自然」さ、カメラワークの「不自然」さ。

すべての「不自然」が折り重なって、ひとつの「恐怖」になる。


底知れぬ不気味さ、後味の悪いラストに加え、香川照之の怪演などすべ
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バクマン。(2015年製作の映画)

4.1

こういう日本映画がもっと作られればいいのになぁ、と思った。

(500)日のサマー(2009年製作の映画)

4.2

人生における「上り坂」と「下り坂」を交互に映し出していく手法は、ブルーバレンタイン同じく、徐々に行く末の種明かしをされていくことによって、いわゆる"しあわせ"なシーンも妙な不安感に駆られる。そして、妙>>続きを読む

ときめきに死す(1984年製作の映画)

4.3

自分の人間性を全て投げ売ってでも成し遂げたかった役割。
それは、"自分の存在価値"でもある。

人生に、成功・失敗なんて概念は無いんだと、この映画から学んだ。

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

4.6

何かをクリエイトしている時、自分の中で
「自分は天才だ」という思いと、
「自分は才能の無いクズだ」という思いが互いに出現しては、ぶつかり合う。

まさに劇中では、その二つの矛盾した思いが一つの体をなし
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海にかかる霧(2014年製作の映画)

4.3

実話を基にしたクソエグいストーリーに、容赦ない殺傷描写のつるべ打ち。静かな余韻を残すラスト。

まさに韓国映画の王道とも言うべき、メッタなしの展開が次々と繰り広げられており、ぶるぶる震えながらも素直に
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スペル(2009年製作の映画)

4.3

文字通り"ジェットコースタームービー"。素直に皆でわーきゃー言って楽しみたい映画。