吉田寛生さんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

ガンズ・アキンボ(2019年製作の映画)

3.5

『ガンズ・アキンボ』。元魔法使いダニエル・ラドクリフがパンツ一丁の両手拳銃で血まみれ。世界観がカオス過ぎて鑑賞直後、コロナそっちのけ3密状態の渋谷の町もラブ&ピースに見えたなぁ。ネット上では強気に人を>>続きを読む

Mank/マンク(2020年製作の映画)

4.4

『マンク』ハリウッドに飼われるマンクの姿に、バラエティ番組やっていた頃の大御所放送作家を思い出す。会議に遅刻し上座にふんぞりタレント呼び捨てて資料置いて帰る。もちろんプロの覚悟を背負っていたとは思うけ>>続きを読む

市民ケーン(1941年製作の映画)

4.1

背景を調べ甲斐がある映画。とことん挑戦的なのね。
26歳オーソン・ウェルズの挑戦、
「非常識」な撮影法の挑戦、
存命新聞王への挑戦、
「下ネタ」の挑戦…

高校時代の恩師が「薔薇の蕾は何だと思う?」と
>>続きを読む

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.4

夢を叶えた人、
夢に破れた人、
夢をあきらめた人、
夢に挑戦しなかった人、
夢が見つからない人、
夢を託す人、
夢を強いる人、
夢が嫌いになった人、
夢がわからなくなった人。

それでも生きる意味はそ
>>続きを読む

ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!(2020年製作の映画)

3.1

二人が仲良し過ぎてそれだけで幸せな気持ち。キアヌが両手広げ、ロン毛振り乱して力強く語る、浅くて単純な言葉たちに元気をもらう。未来と地獄の安っぽい描写と物わかり良すぎる偉人達に興奮。音楽で世界が一つにな>>続きを読む

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.5

いつからか映画にリアリティだのエビデンスだの真犯人だの求め過ぎていた僕に冷水を浴びせてくれた。むしろ理不尽な生け贄設定のおかげで、町山さんの言う通り「この映画は人生を語るためのお伽話なんだ!」とはっき>>続きを読む

自転車泥棒(1948年製作の映画)

4.4

教会で恫喝し、レストランで散財する父親の動物的な黒目が忘れられない。町山解説によると『万引き家族』同様、助成金受けて制作され非難されたとか。70年経っても文化の多様性への無理解と幼稚な父親は無くならな>>続きを読む

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

3.7

『シカゴ7裁判』不当に起訴されたでなく、時代に「選ばれた」というアビー・ホフマンの台詞が「コンプレックス足りないよなぁ」とぼやいてた僕の浅はかさを打ち砕く。分断と閉塞の今の日本で生きていること自体がも>>続きを読む

ホーム・アローン(1990年製作の映画)

3.4

『ホーム・アローン』子どもならでは手加減無用の痛恨の一撃を食らっても食らっても立ち上がり、もはや「本分」忘れ、復讐だけに突き進むボロボロ泥棒コンビのファイトに喝采と同情が止まらない。何が何でも帰宅しな>>続きを読む

なぜ君は総理大臣になれないのか(2020年製作の映画)

3.6

『なぜ君は総理大臣になれないのか』。答えは「誰についていくかを間違い続けているから」ですね。付き従う政治家が風見鶏タイプばかりで失敗している。というか!本来は間違う必要すらないんですよ。「国民」につい>>続きを読む

続·ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画(2020年製作の映画)

3.7

「一般公開しない」と伝え、えげつない本音を撮影する。ミキ・デザキ監督の『主戦場』の迫力を思い出した。訴訟必至の「18禁」問題作にアマゾンが莫大な金を出す。資本主義とエンタメと表現の自由と差別社会がぐち>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007年製作の映画)

4.0

今晩は。
熱いコンソメが焼酎湯割りの様に揺れる。
今宵の締めくくりにエヴァンゲリオン序のDVD。
TVアニメ当時ちょうど主人公の少年シンジ世代だった。
それはそれで夢中に観てたけど、あれから10年以上
>>続きを読む

ジャージの二人(2008年製作の映画)

-

切り替えることが下手な人生の方が、意外と楽しい、かも。

エリ・エリ・レマ・サバクタニ(2005年製作の映画)

-

2015年、人々の絶望につけこみ、
自殺へと追いやる「ウイルス」が流行る。

でも、「ウイルス」のせいじゃない。
これはSFではない。そう思った。

そして音楽は、救いか?麻痺か?生きる力か?
でも、
>>続きを読む

パコと魔法の絵本(2008年製作の映画)

-

人間の一番美しい表情「笑い泣き」に溢れて溢れて。
涙の分だけ心が軽くなる素晴らしい映画でした。

誰かと誰かが、信じて傷つけて、それでも信じて生きていれば、
降る雨にもきっと、虹がかかるはず。

アフタースクール(2008年製作の映画)

-

極悪人がいない、人も死なない、「普通」の人たちの騙し合い映画。
みんなで騙し合うが、勝敗を決めるのは、
テクニックでも暴力でもなく、その動機。
そして主人公の動機より、僕らを騙す監督の動機はもっと優し
>>続きを読む

パプリカ(2006年製作の映画)

-

色彩パレードに見惚れた。
同じ女性でも夢と現実で描き方が異なる。
現実の女性の艶っぽさが、夢と交錯していくごとに増す。

夢を見ることは、現実を豊かにする。
そして現実は多彩な夢を提供してくれる。
>>続きを読む

埋もれ木(2005年製作の映画)

-

現実の端っこで物語をゆっくり紡いでいく少女。
現実に揺られながらリアルな物語を蓄積していく大人。
村で眠り続けていた巨大な埋没林が発見され、
見上げる少女と大人たちの物語が蝋燭の灯りを移すように静かに
>>続きを読む

百万円と苦虫女(2008年製作の映画)

-

「自分なんか探さなくたって、嫌だってここにいますから」だって。
逃げたり戦ったりを繰り返して、
それなりに生きて、それなりに寂しくなろう。

何となく居場所定まるまでの時間、
それを若さと呼ぶのかもし
>>続きを読む

ホノカアボーイ(2008年製作の映画)

-

じっくり味わうこと。
ごはんも、恋も、人生も。
味わうために注いだ、
努力や時間や涙は、きっと美しい。

松坂慶子みたいな、おばちゃんになりたいな、って
大好きなヒトが昔言ってたの、やっとわかった気が
>>続きを読む

フィッシュストーリー(2009年製作の映画)

-

伝わっていくんだってさ。思い切り叫んだ歌はさ。
こんな怠け者の一瞬の頑張りだって。他愛もないこの書き込みだってさ。

シャーロック・ホームズ(2009年製作の映画)

-

事件解決に最終的に必要なのは、頭脳というよりスタミナと腕力なんだなぁ、と。そういう意味で現実的な映画。ミラクルな格闘シーンが多すぎて、少し疲れました。

トゥームレイダー(2001年製作の映画)

-

アクションの主人公ってギリギリまで油断して、自らを窮地に追い込む感じがお茶目ね。