ひしくいさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

ひしくい

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ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)

3.5

クリストファー・プラマー演じるゲティ1世の出番、全然少なくなんかない……よく再撮影が間に合ったなと……。

疲れていてボーっと観てしまったせいもあるとは思うんですが、ゲティ1世が身代金を全額支払うと心
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私はあなたのニグロではない(2016年製作の映画)

3.5

引用元を調べたいけど全然知らないし数が多い多すぎて覚えきれない……と思っていたら、パンフレットに脚本が日本語で掲載されていました、めっちゃありがたい。

モーリス(1987年製作の映画)

3.5

『君の名前で僕を呼んで』からジェームズ・アイヴォリー繋がりで。

刺された傷の深さでいうとこっちのほうが深い。グリグリやられた。ラストシーンのクライヴ辛すぎる。モーリスというタイトルなのにフライヤーが
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モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

3.5

ジェシカ・チャステインが喋る喋る。ひたすら喋り続ける。もはや台詞量の多い映画というか、オーディオブックに映像をつけた感じ。ト書きまで含めて脚本を全部読み上げているような。

で、その情報量でこの尺なの
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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

3.5

鑑賞するまで気づかなかったけれども、タイトルの「プロジェクト」って一般的な計画って意味ではなく、公営住宅って意味かな。とすると、社会の構造的な貧困の中でホームレスになった人々(部屋が生活感にあふれてる>>続きを読む

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

3.5

自分の倫理観から外れた描き方・題材でも楽しめる作品っていうのは、あることにある。でもこれはそうじゃなかったかな……。

いくらコメディタッチにして、悲惨な境遇をエネルギッシュに肯定的に描こうとも、トー
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心と体と(2017年製作の映画)

4.0

良かった、すごく良かった……。最近観たものでいうと『ザ・コンサルタント』に近いような優しさが行き届いた作品で、終始不快感なく浸れた。

パンフレットに載っていた監督を招いてのトークショー、もうひとりの
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女は二度決断する(2017年製作の映画)

3.5

「カティヤは私たちの内側で本来ならば眠ったままであるべき“何か”を体現しています」。
本来ならば眠ったままであるべき、というこの言い方……だからアクン監督好きだよ。
‪http://www.webdi
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.0

ゲイリー・オールドマンの演技は素晴らしい、そこに異論はない。しかし映画としての不快度指数が高すぎる。

最大の見せ場であるあの演説、そこで語られた決意に至った理由として、あの極々一部の市民との交流が描
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ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

3.0

うーーーん。
あらすじを読んで、「ザ・スクエア」の展示のアイデアが題材としてすごく面白くて、2時間使ったら相当色んな視点から深掘りできそうと期待していたのですが……。

結局のところ、この映画で主人公
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ラジオ・コバニ(2016年製作の映画)

3.5

コバニの名はこれまで幾度となくニュースや文献で見ていたけれど、実のところほとんど名前しか知らなかったので、貴重な実際の映像が見られたのは有難かった。

一方、映画として見ると、労力を割いて編集・再構成
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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

3.5

演出が少々ウェット過ぎて好みからは外れるのですが、光州事件について知るきっかけとなり、主人公の意識の変革が自然な形で上手く表現されているという点から観てよかったと1本。

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

3.5

イースターエッグを探す人たちを観ながらイースターエッグを探す映画。
挙げ始めるとキリがないけど、悪のクラーク・ケントがお気に入り。

ゲームの難易度やテクノロジーの発展具合がご都合主義的に上下している
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ザ・コンサルタント(2016年製作の映画)

3.5

普段、自分はどれくらい「相手」とコミュニケーションをとっているだろうか。どれくらい「相手はこういう人間だという想定」に基づいて、「そういう相手との型」に基づいたコミュニケーションをとっているかな。どれ>>続きを読む

パシフィック・リム アップライジング(2018年製作の映画)

3.0

私の集中力不足での見逃しか読解力不足の可能性が高いけど、なぜ裂け目が閉じた後もイェーガーの生産やパイロットの育成が大々的に行われていたのか、マコのメッセージの意味(+なぜマコがそれを知っていたのか)、>>続きを読む

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル(2017年製作の映画)

3.0

いまいち乗り切れず。

リアルとアバターの差、普段接触しない人たちとの交流、を通してキャラクターの変化を描きたいのはわかるし、それを描くとしたら作中の通りの変化になるのもわかる。
でもその変化の過程が
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ラブレス(2017年製作の映画)

3.5

愛の反対は憎しみではなく無関心、とはもはや陳腐な言い回しではあるけれども、この映画全体から漂う空虚感を表すにはぴったりなんじゃなかろうかと思う。
ラストは納得できるできない、すっきりしたしないで賛否両
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バットマン:ゴッサム・バイ・ガスライト(2018年製作の映画)

3.5

既存キャラクターをどんどん殺してどんどん悪役にするAU、好き。

馬車の扉が開けられたときのブルースとセリーナがまるで一枚の絵のように美しかった……本誌で進行中の結婚式話はどうなるんだろう。あとロビン
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トレイン・ミッション(2018年製作の映画)

3.0

ビッグイシューでリーアム・ニーソンのインタビュー記事を読んだので。

100分強にまとまってるしテンポはわりあい良いので(そしてもともと私は時間制限ワンシチュエーション密室モノ大好きなので)、観るのが
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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

3.5

何とタイムリーな公開になったことか……。
何が王道かと言われると難しいのですが、良い意味で終始王道だなあと感じる展開でした。捻ったプロットではないので、驚いて感情が急に上下するということはなく、緩やか
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レッド・スパロー(2017年製作の映画)

3.5

大変失礼な感想ですが、ちゃんとした脚本のスパイものでした。うん、別に主人公は別に性的な魅力のみを頼みにしているわけではなかったし、ちゃんとスパイだった。

ただロシア人たちが常に英語を使っていることに
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空海 ーKU-KAIー 美しき王妃の謎(2017年製作の映画)

3.0

インターナショナル版。
鮮やかな色と大げさなくらいのCGを使った中国のビッグバジェット映画が観たいという欲求は満たされた。

ストーリーは……あれもこれもと詰め込みすぎて結局メリハリがなくなってどれも
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エル ELLE(2016年製作の映画)

4.0

こんなに「生きてる」女性キャラクター久しぶりに観た、すごい。
一切「神」たる制作陣の解釈が挿入されず、また登場人物たちは我々観客の予想という名の解釈を裏切っていくので、それはそれは生き生きしている。リ
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マザー!(2017年製作の映画)

3.5

ひたすら疲れた。朝一で観るものじゃない……。

観客の負担が少なくなるようにと、ジェニファー・ローレンスが彼と彼女が何を象徴しているかを明言していたけど、でも疲れる。もう無理って思って一時停止した時点
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SING/シング(2016年製作の映画)

3.5

コアラはヤバイやつだけどちゃんと謝ったからバーナムよりマシに見えるよ。いい友達がいるし。

ヒット曲を使うってすごく賢いと思う。音楽に対する、作中の観客の感動レベルと、映画を見る我々の感動レベルの間に
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.0

実際に死後のシステムがこれだったら私にとっては地獄だから絶対嫌だけど、それはそれとして泣けた。最後の主題歌の物語への組み込まれ方が上手すぎる。

あと字幕、”You are a Rivera, and
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.0

ビガイルドに続いてニコール・キッドマンとコリン・ファレル。
たぶん私ヨルゴス監督の映画とは相性が良くない……なんだろう、ストレスをかけてくる映画全部が苦手ってわけじゃないんだけど……。人間の本性が醜
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彼の見つめる先に(2014年製作の映画)

3.5

メインの2人だけではなくあらゆる登場人物の、特にクローズアップされないレオへの対応の違いが丁寧に描写されていて良い。
幼馴染の2人に新たに加わった転校生、という組み合わせの映画として格別真新しいことを
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ロープ/戦場の生命線(2015年製作の映画)

4.0

ベクデル・テストをパスするかは怪しいが、よきプロット、よきダイアログ。ブラックすぎない、場を明るくし正気を保つためのポジティブなユーモア。そしてロック。うーん、好き!

The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ(2017年製作の映画)

3.5

今までソフィア・コッポラとは友達になれないとか言っててごめんなさい、すごく面白かったです。

乾燥しきった耽美、もしくは人生のステージ別・男への対応比較表。
登場人物たちやその言動といった物語の要素が
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.0

アバンタイトル素晴らしすぎでは!? この映画のトーン、古いおとぎ話のようでいて現代的で残酷でありながら美しくもあるそれを完璧に表現している。

監督は「美女と野獣」の話が好きではなくて(人は外見じゃな
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