都部さんの映画レビュー・感想・評価 - 24ページ目

パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

3.6

限られしゲロキス映画です!やったぁ!

パンクに恋する青年と異星から来た女の子の刺激的なボーイミーツガール。アーティスティックで気味が悪くて痛々しい恋模様を、イカれた世界が優しく許容する。
変則的な青
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キャプテン・マーベル(2019年製作の映画)

3.7

自己の確立と支配・抑圧からの脱却というメッセージ部分については好ましく感じるが、全体の脚本に関しては可もなく不可もなくという具合の本作。

宇宙人同士による戦争に巻き込まれる中、失った記憶の痕跡を追う
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ジュマンジ/ネクスト・レベル(2019年製作の映画)

3.3

ネタが尽きたんだろうなぁ...という感じの続編。

機械不得手の主人公の祖父がゲームに参加、更に中身は入れ替わって...と一見して面白い要素はあるが肝心のゲーム部分はどうしても前作の焼き直し感が強いの
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決算!忠臣蔵(2019年製作の映画)

3.2

言わずと知れた忠臣蔵を金勘定を主軸に紐解こうという切り口は面白かったですが、話全体としては散漫な印象。

本作では本来 忠臣蔵の盛り上がり所である討ち入りシーン前で終わるんですが、それくらい振り切った
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屍人荘の殺人(2019年製作の映画)

1.9

しょーもな......。
2019年度公開作品で印象に残っている作品の一つである本作ですが、当然の如くいい意味ではありません。

本作はクローズドサークルのミステリですが、他作品と較べると一点 型破り
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ヒットマンズ・ボディガード(2017年製作の映画)

3.5

ライアン・レイノルズ×サミュエル・L・ジャクソンによるボディーガードと殺し屋、互いが互いに守り合うアクションコメディロードムービー。

ゆる〜いコメディ要素と白熱するアクションそして大量のマザーファッ
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警察と泥棒(2020年製作の映画)

3.1

警察官の敷く悪法に晒される黒人の切実な訴えを多種多様なアニメ表現を用いて示すショートフィルム。

コンセプトがコンセプトなのであまり面白がるのも気が引けるが、多くのアーティストによって手掛けられた目ま
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スティーブ・ジョブズ(2013年製作の映画)

2.0

Apple創立者スティーヴ・ジョブズの自伝映画だが、彼の半生を追う映画としてもAppleの内慕を垣間見る話としても半端な出来である事は否めない。

見せ方も淡白ですしエピソードも本当になぞる程度という
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進撃の巨人 ATTACK ON TITAN END OF THE WORLD(2015年製作の映画)

1.3

——仕方なかった、ってやつだ。

オリジナル要素の不出来な始末、感情の導線の意味不明さ、行き当たりばったりな行動原理、原作キャラクターの扱いの悪さと実写映画としては下の下といって差し支えない作品だが同
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進撃の巨人 ATTACK ON TITAN(2014年製作の映画)

2.1

序盤の巨人達による人類の殺戮シーンが良くも悪くも白眉で、PG12指定の映画としては妥協なく巨人による食い散らしを描写してるのは見ていて楽しかった。とはいえ、そうした地獄絵図ぶりが本作の最大の評価点であ>>続きを読む

1922(2017年製作の映画)

2.3

S.キング原作短編を実写映画化、妻を手にかけた父と子の殺人者としての苦悩を描く一作。

S.キングのボンクラぶりというか突っ込み所のある展開を愛好する者としては、地味だがそれ故に隙のない作劇が徹底され
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ミッドナイト・スカイ(2020年製作の映画)

3.2

SF小説『世界の終わりの天文台』を実写化。滅亡間近の地球に残された少女と老人、地球の実情を知らぬまま惑星探査からの帰還を果たそうとする宇宙船クルー達の終幕を描いた作品。

徹底して叙情的であろうとする
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孤狼の血(2018年製作の映画)

3.8

80年代のヤクザとマル暴を取り巻くバイオレンスな世界を描いた東映作品の傑作。
台詞回しや露悪的なグロ演出 キャラクターの配置までオマージュたっぷりの本作はその時代の作品好きにはウケるんだろうなぁという
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ぼくらと、ぼくらの闇(2017年製作の映画)

2.6

親友である二人の少年が日本刀で友人の一人を誤って刺殺してしまい、事件隠蔽の為に死体を隠した事から二人の友情が引き裂かれていく様を描いた暗黒青春映画。

本作のメインは殺害に手を染めてしまった事で明らか
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ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)

1.0

2020年公開作品ワースト映画はこちら!

綺麗な装いをした極めて不快な美談劇。
ビターな味わいの原作を、より大衆向けに漂白した結果として作品の持つ良さも削ぎ落とされたという印象が今作はかなり強いです
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ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

5.0

Facebook創始者ザッカーバーグ、時代に革命を起こした彼の不通なる人間関係の様相と孤高の天才としての哀愁を描くノンフィクション映画。
女に振られた腹癒せに大学内の女性をランク付けするサイトを立ち上
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ザ・プロム(2020年製作の映画)

1.4

幼稚でありふれた愚作である事に間違いはない。

ミュージカルであるから、という理由でこの話の薄っぺらさを肯定するのは到底無理があるのではないかと。むしろ言葉数が限られるからこそ、作中の台詞はあらゆる意
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年製作の映画)

4.8

完璧な108分を体現する映画。

自分が映像作品ひいては作劇に求める全ての要素が十全に詰め込まれていると言っても過言ではない。主人公 シンジに課せられる酷薄なヒロイズムに満ちた展開の数々の末に待つ結末
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詩季織々(2018年製作の映画)

3.3

秒速5センチメートルに感銘を受けた三人の監督による衣食住をテーマとしたオムニバス映画。

ポエミーな語り口全開の最初のビーフンのエピソードが個人的にかなり来る物があり、この一本だけでも見た価値はあった
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回路(2000年製作の映画)

3.2

ネットを題材とした邦画ホラー映画界の問題作。

終始気持ち悪い画作りが続く映画で、画面から漂う噎せ返るような陰鬱さは2000年代初頭の映像美と言って差し支えない代物だろう。引きのカットで多発する『見て
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レディ・バード(2017年製作の映画)

3.7

閉塞感漂う片田舎の街で大学進学による都会への転身を夢見る自称レディバードの愛すべき日々。

展開の起伏はなだらかだが、だからこそ思春期の彼女に寄り添った丹寧かつ等身大な物語に仕上がっている。思春期の客
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ビッグ・クラブ・パニック(2015年製作の映画)

1.6

冬になると蟹を食べたくなりますよね。
はい、つまりそういうことです。

パッケージの10分の1くらいの規模で描かれる巨大化した蟹VS地域住民。コマ撮りで撮られたらしくてその努力には感服。あと、どうやら
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記憶にございません!(2019年製作の映画)

3.4

支持率2.3%の最低の内閣総理大臣が記憶を喪失して良い大臣になるべく奔走する映画。

この手の作品にしては珍しく政治性をハナから殴り捨ててるのが翻って風刺的ですらあり、またその潔さはかなり好きです。
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エイプリルフールズ(2015年製作の映画)

2.3

優しい嘘じゃねぇよアホが! そんな映画。


主演二人の結婚を機におよそ二年振りに見返してみると、伏線回収の意味を辞書で引いてこいと言いたくなるような後出しロジックの数々が目に付いて純粋に楽しめない部
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(2013年製作の映画)

2.1

食人のしきたりを守り続ける一家に生まれた二人の姉妹を巡る物語。

題材の割にグロさはそれほどではなく、ホラーを謳うもホラーではない。因習を疑うことなく不自由に縛られ続ける彼女達が近親者の死を迎えた事で
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自殺サークル(2002年製作の映画)

4.4

新宿駅プラットフォームで54人の女子高生が手を繋いで投身自殺を決行するという事件を皮切りに、日常の中ごく自然に多発発生し始める自殺の数々。人皮で作られたテープ、世を席巻する小学生アイドル、この不可解な>>続きを読む

Mank/マンク(2020年製作の映画)

3.5

傑作『市民ケーン』の誕生秘話を描くノンフィクション映画。
実在した人物の名前や事件が話の中心を飛び交い、構成もまたそれに沿っているので十全にこの話を楽しむには『市民ケーン』の視聴は必須。

脚本家であ
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劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ(2013年製作の映画)

3.0

Finalが年明けにやるらしいので。タイムスリップの定番ネタ(あるある?)で前半のギャグを繰り広げる辺りは真面目な作りで、悪く言えば弾け方が不十分だったように思う。
思ってたより王道ジャンプ映画という
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地獄少女(2019年製作の映画)

3.1

実写映画としては手堅い出来で、残すべき原作の風味を吟味しつつ一作の映画として成立させている印象。

地獄少女側の人間味を取り払ったのは賛否あるだろうが、個人的には生々しい人間の醜さと彼女等の非人間性が
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涼宮ハルヒの消失(2010年製作の映画)

4.2

涼宮ハルヒシリーズの最高傑作と言われるだけの事はある。

ジュブナイルとしてもSFとしても完成度が高く、163分というアニメ映画としてはかなりの長尺を十全に扱いきっている。丹寧に感情に沿った作劇が程よ
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ザ・コール(2020年製作の映画)

4.1

最高と思わず唸ったタイムスリラー。

過去と現在を繋ぐ電話を切り口に、宗教に取り憑かれた女親の苛烈な束縛からのSOSを訴える女の声に誘われ、過去を変えるべく奔走する主人公。しかし事態は思わぬ方向へと進
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ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

1.8

クソつまんねー映画でしたね。

アクションの見せ方も凡庸で演出も月並み、そして脚本に関しては思わず溜息を吐きたくなる場面が多く、至極退屈な二時間半だったように思います。
つらつらと呈する苦言は後に回し
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初恋(2020年製作の映画)

4.6

余命僅かのボクサーの前に現れた謎の身売り女、彼女を巡る運命の一夜が幕を開ける。

警察ヤクザを巻き込んだ三つ巴の殺し殺されのバイオレンスムービーで娯楽映画の鑑みたいな作品。ホームセンターでの最終決戦の
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劇場版 Fate/stay night Heaven's Feel Ⅲ.spring song(2020年製作の映画)

3.5

大円団の為の完結編。
最後のカメオ以外は概ね満足な三作目、楽しかったですね。脚本や演出の出来もさる事ながら、バトルシーンの盛り上げ方は前作に劣らない(泥臭い分こっちのが好きかな)それでした。
設定にお
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悪人伝(2018年製作の映画)

3.3

韓国ノワール物として見ると可もなく不可もなくという次第だが、マ・ドンソク兄貴の見せ方に関してはこと百点満点の映画だった。

実話ベースの割にテンポよく話が展開されるので程よいエンタメをしていて、ラスト
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

3.8

強制された甲子園の応援においてアルプススタンドのはしの方に座る主役じゃない彼女達の輝かしい青春の一幕。

試合の様子は本編では一切見せる事無く、何処かで何かを失った奴等が応援を通して青春を取り返すとい
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