都部さんの映画レビュー・感想・評価 - 25ページ目

劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

3.6

大円団の為の完結編。

作画の素晴らしさは言わずもがな。ストーリーに引っ掛かる部分もあるが、ヴァイオレットその人は嫌いではないのでよかったっすねという感じ。サブプロットである手紙から電話へという時代の
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

3.6

犯罪者の逃走援助を請け負う逃がし屋のベイビー。後遺症である止まない耳鳴りを癒すiPadのプレイリストを耳にして、彼はイカれたドライバーへと変貌する。
クライムアクションとして一級品の話運びに音楽と映像
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ラスト・アクション・ヒーロー(1993年製作の映画)

4.0

フーディーニが残した映画の世界に入り込んでしまうチケットを手にした少年がシュワちゃん演じるヒーローと共に大暴れ。

少年の心を躍らせる夢のある設定が最高。
メタ作品ならではの映画ネタも楽しくて、何より
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ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

2.2

同姓同名の富豪に間違われた無職の男が誘拐事件に巻き込まれつつボーリングやる映画。

コーエン兄弟の最高傑作とも言われる本作ですが、自分にはあまり合いませんでしたね。
計算された主軸からの脱線を楽しむと
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下妻物語(2004年製作の映画)

4.1

茨城の田舎に住むロリータ女と暴走族女、正反対の二人のエモーショナルな日々を描く。

平成百合映画の中でも自分にとって丁度いい塩梅のそれで、確固たる個を持って生きる二人が変でも幸せならいいじゃんと駆け抜
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

3.9

サイコなエリート会社員が全裸でチェンソーをぶん回しながら殺戮の限りを尽くす風刺映画。

筋だけ見ると薄っぺらい三文話だが映画としての本質はそこにあり、前時代的な資本主義に囚われた外面ばかりの中身のない
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宇宙人ポール(2011年製作の映画)

3.9

コミコン帰りのオタク二人組が陽気な宇宙人ポールとの遭遇を果たした事で始まる珍道中。

サイモン・ペッグとニック・フロストのコンビでもう勝ちなんですけど、本作の脚本も二人が手掛けたという事で、ナードの青
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ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

3.7

コソ泥三人組が侵入した家の主は盲目のクソ強退役軍人爺だった。

設定の面白さもありますが、伏線や演出何より無駄の無い話の転がし方も相まって綺麗に纏まっているスリラー映画の優等生です。盲目というハンデが
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ヒルビリー・エレジー -郷愁の哀歌-(2020年製作の映画)

2.4

ヒルビリーに住まう親子三世代による貧困家族の実話を描く。家族は選べない生まれは選べない、そんな当たり前の絶望の内の愛に囚われる青年J.D。人生の岐路に立たされる彼の元に薬物中毒が祟り倒れ伏した母の報せ>>続きを読む

リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)

5.0

オールタイム・ベスト(邦画)

平成.ゼロ年代を代表する初期セカイ系暗黒鬱屈青春映画の金字塔。行き詰まった四人の14歳の少年少女の逃げ場のない現実を描く群像劇。

音楽演出絵面の神聖視すら許す美麗さと
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スキン~あなたに触らせて~(2017年製作の映画)

3.0

瞳のない娼婦、人魚に成る為に自傷を繰り返す青年、生まれついて口部が肛門の少女、社会的マイノリティにある彼彼女の日々の描く群像劇。

ビビットなパステルカラーと設定の強さに反して繊細に精緻に描かれる美醜
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#生きている(2020年製作の映画)

3.1

蔓延する細菌によって巻き起こるゾンビパニック、引き篭りゲーマーである主人公はマンションの一室で事態の沈静化を待つ。

ソリッドシチュエーション物として見ると、ゾンビ映画で流されがちな『籠城』という部分
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ジェーン・ドウの解剖(2016年製作の映画)

3.8

検視官を生業とする親子の元に届いた身元不明の死体。死因調査の為に解剖していく中で次々と怪奇現象が起き始める秀作ホラー映画。

86分と短い尺ながらもシンプルに怖い話で話を収めており、多種多様なホラー演
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クリスマス・クロニクル(2018年製作の映画)

3.9

子供大人と楽しめるクリスマス映画としては良い出来かと。

不仲な兄妹が本物のサンタクロースを見つけた事で聖夜のプレゼント騒動に巻き込まれる事に。現代的なツッコミを踏まえつつ子供の夢を守るファンタジック
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地獄(1960年製作の映画)

3.3

全員地獄行き!

秀才青年である清水は轢き逃げ事件を契機にけして逃れられぬ罪に苦しめられる、そして遂に...。前半は清水の関係者がドミノ倒しの如く死んでいく現世パート(マジで勢い良く死にまくる)この段
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CURE キュア(1997年製作の映画)

3.7

被害者の首筋をXに切り付ける以外の関連性をまるで持たない不可解な連続殺人事件の裏には記憶喪失の謎の男の影が...。

黒沢清監督の出世作として知名度の高い本作でしたが、演出面が秀でている事は素人目に見
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もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

3.1

破局寸前のカップルが彼氏の両親に挨拶に行く中、起き始める異変の数々。噛み合わない会話 カットの度に年齢が変化し続ける両親 あるべき自分の過去の消失、観客もまた夢物語のようなトリップ感に揺さぶられながら>>続きを読む

ザ・ベビーシッター ~キラークイーン~(2020年製作の映画)

2.4

帰ってきた悪魔達。
あの夜から二年、うだつの上がらない日々を送り続けるコール。幼馴染とのぎこちない恋慕の日々は血飛沫と共に終わりを告げる。
うーん......、勢いのあって前作に比べるとペースダウンが
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ザ・ベビーシッター(2016年製作の映画)

3.6

露出度高めのイカしたベビーシッターの正体はイカれた悪魔崇拝者集団の一員だった。

両親の不在の夜、突如として始まる五人のカルト野郎との殺し合い。尺が90分ちょいと短めなのが本作はよく作用してましたね。
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.8

男の闘いの幕開け。

フォードVSフェラーリの対立構図を大枠に、レーサーとして父として男の意地を懸け世界レース ル・マンに挑むという様相。
それが熱狂掻き立てる要素として乗せられており、多くの意味でそ
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

3.3

自軍1600名の命を救うべくひた走る。

臨場感溢れる本作ではあるが、言ってしまえば見所がそこしかないという印象が...。肝心なハイライト場面を予告で流しまくってたので色々と残念でしたね。ワンカット風
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LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門(2017年製作の映画)

2.6

前作 次元大介の墓標に比べると脚本も見せ方も微妙でしたね。ビジュアルは変わらず良し。
ヤクザの用心棒として命を受けた五右衛門の動きもなんだかなぁ...という感じで、生じた仇も関係なく人斬りパートに行く
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LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標(2014年製作の映画)

3.7

パセリの花言葉は?

大人向けと評して作られた次元大介を中心に据えたスピンオフ作品。ゲストヒロインとコメディ気味にお宝かっ攫ってるより、自分は新解釈の渋格好いいこっちのが好き。話としてはシンプルだが、
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

5.0

プルトニウムを盗んだ理科教師が原子爆弾を作り上げる名作カルト映画。

いやー、これは面白かったですね。
皇居前で撮影したという序盤のバスジャック犯射殺シーン、これが一発録りの無許可と聞いてすげぇ時代だ
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ルパン三世 天使の策略(タクティクス) ~夢のカケラは殺しの香り~(2005年製作の映画)

3.3

女性のみで構成されるテロ集団に命を狙われるルパン一味。正当防衛とはいえ、ルパンが女を殺害する場面で賛否両論らしい本作ですが自分は結構好きでしたね。敵組織の女幹部のキャラがどいつもこいつも濃くて、良くも>>続きを読む

ルパン三世 EPISODE:0 ファーストコンタクト(2002年製作の映画)

3.1

ルパン一味の出会いを描く。この手の邂逅物は世間一般で言うところの胸熱展開なんだろうけれど、自分はあまり乗り切れず。全体的にハードボイルドで次元とルパンの真剣勝負と要所要所は良いんだけど、彼らの腐れ縁の>>続きを読む

泣きたい私は猫をかぶる(2020年製作の映画)

2.8

ストーカー系ヒロイン ムゲの風変わりな性格は好ましかったが、話としては不満が多い。
というのも猫に成るという設定が恋愛方面のワンシチュにしか活きておらず、『pixiv漫画みてぇだな...』と思うと同時
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ルパン三世 盗まれたルパン ~コピーキャットは真夏の蝶~(2004年製作の映画)

2.6

ストーリーが薄い。
ルパンの技能を熟知した元バディの若き親類とお宝を巡って争うというプロットは月並みなだけにもう一捻り欲しかったですね...。次元の風車からの狙撃の所は好きなんですけど、後はそんなに.
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ルパン三世 お宝返却大作戦!!(2003年製作の映画)

3.3

宝の為に手に入れた宝を返却していくという展開がなかなか面白かったですね。
ルパン一味の活躍も程よくて良し。反面、敵となるキャラクターの掘り下げが今一つで五右衛門との因縁もそこまで後を引く感じではなかっ
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愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

3.6

銃乱射事件で娘を失った夫婦のそれからを描く12分の短編映画。シンプルだが情感を揺さぶる演出が目白押しで、タイトルの拾い方が切なくて好きー。台詞はなくシルエットのみで進行していくのが却って善く働いている>>続きを読む

ルパン三世 1$マネーウォーズ(2000年製作の映画)

2.8

持ち主に多大なる権力の運命を授けるという指輪を、1$差で競り負けたルパンが狙う。
主軸にマネーゲームが絡んでいる事もあり雰囲気としてはややアダルティ気味の作品。洒落た雰囲気は好みだけど話としては弱く、
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銀魂2 掟は破るためにこそある(2018年製作の映画)

2.5

評判の良い実写映画ということでしたが、脚本構成面でやや不服のある内容でしたね。

銀魂の名エピソード(主に将軍のネタですね)で話を回しつつ新撰組動乱篇を展開していくプロットなんですが、全体的にやや間延
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.1

反ベトナム戦を唱えた若者七人を巡る裁判劇、腐敗した司法との戦いを描くノンフィクション映画。

ソーキン監督ならではのユーモアを交えたテンポの良い台詞の応酬が、小難しいと嫌煙されがちな裁判物の雰囲気を上
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花とアリス殺人事件(2015年製作の映画)

3.4

岩井俊二の誇る名作 『花とアリス』の前日譚(何故かアニメなんだよな)。内容としては花の引き籠もりの謎に焦点を当てており、話としては盛り上がりに欠ける印象は否めないが本編の空気感は損なわれておらず、ファ>>続きを読む

羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来(2019年製作の映画)

3.8

見納めという事で再鑑賞、やっぱり面白いな〜。

土地開発により住処を追われた妖精と仙人の冒険劇。コメディタッチのロードムービー部分を楽しむも良し、時代の最先端を行くアクション描写に目を見張るも良しと、
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誰も眠らない森(2020年製作の映画)

2.4

ネット断の為の矯正キャンプに訪れた若者達が、イボだらけの謎の大男に蹂躙されていくNetflix発のスラッシャー映画。

うーん.......。
期待値高めだったんですけど突き抜けたものがなかったという
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