ごんすさんの映画レビュー・感想・評価

ごんす

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イースタン・プロミス(2007年製作の映画)

4.0

何をやらせても僕たちに人間の肉体、造形のグロテスクさに感心を向かせてくるクローネンバーグ先生が再びヴィゴ・モーテンセンと組んだ傑作。扱う題材は人身売買。

ストーリーとは関係なくクローネンバーグの作品
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オットーという男(2022年製作の映画)

3.4

自分が観た映画館ではかなり混んでいて特に中高年層からのトム・ハンクス人気を強く感じた。 
オリジナルの『幸せなひとりぼっち』に比べるとかなり大味な印象。
設定も変わっていないけど、個人的には登場人物は
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モエカレはオレンジ色(2022年製作の映画)

1.2

“ぼっちのJK”が消防士のお兄さんからハートに火をつけられる。
友達もできて早々にプライベートも充実しだす。
ここまで約10分。
 
主人公が最初ネガティブ一辺倒な状況からキッカケひとつで全ての状況が
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43年後のアイ・ラヴ・ユー(2019年製作の映画)

2.8

名作ぶらないでちゃんとポスターに【迷惑ジジイの願い…それは元カノとの復縁!】とか書いておいてくれれば良いのに。
タイトルもこんなシャレたのつけないで。
久しぶりに観る前に間違った期待をしてしまったのか
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.6

ダニエルズの過去作『スイス・アーミー・マン』がそこまでハマらなかったので期待はしていなかったけど面白かった。
良くも悪くもこんな人間になるとは思わなかった…と感じることが自分も多々あるのでこの映画の設
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ちひろさん(2023年製作の映画)

3.0

もうリリー・フランキーの起用(特にくせ者での起用)は一人の監督につき生涯で何作までと決めた方が良いと思うぐらいにずるい使われ方が邦画界に蔓延っている。
出るだけで作品の質も上げられる一方でまたアンタか
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.6

スピルバーグの新作。
親が生きていたら会話の種になったのになぁと思って少し寂しい。

まだ自分の両親も離婚する前で仲が良く『E.T.』を吹き替えのテレビ放送で一緒に観た幼少期をやたらと覚えている。
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潔く柔く(2013年製作の映画)

2.0

キラキラ恋愛学の単位を落としそうな私は少しキラキラのハードルが低そうなものを選択。
何故か昔全巻BOOK・OFFで買ってまで読んだいくえみ綾先生の『潔く柔く』を思い出し映画版を鑑賞してみることに。
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エゴイスト(2023年製作の映画)

4.8

鈴木亮平は耳をがっつり出したり眉を薄くすると『孤狼の血LEVEL2』の上林がオーバーラップしてしまわないかと思いきやしっかり浩輔になっている。本当にこういう人をスクリーンで観ると役者って凄いなぁと驚く>>続きを読む

別れる決心(2022年製作の映画)

3.9

過去の名作サスペンスへのオマージュをとても感じる。
自分はすごく乗れている人とハマらなかった人の中間くらいの感想。
それでも今映画を観てるという気持ちにさせてもらえるようなショットが沢山あってそれだけ
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バビロン(2021年製作の映画)

4.3

映画館で映画を観るのって特別な時間だなと思いながら何分か寝た。
でもあと一時間くらい観れる気もする。

3時間超えの作品でちょっと寝ちゃっただけで良さが分からなくなってしまうような作品は多分自分には無
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ノイズ(2022年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

必修科目の日テレ製作スリラー。
豪華キャストを集めて一人でも多くの観客をガッカリさせてやろうというプロの仕事ぶり。
やはり本作も絶対的なルールを忠実に守って作られている。

・悪いことをする人は何度か
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PLAN 75(2022年製作の映画)

4.5

良くも悪くも物凄いストレスを感じる映画だった。
自分が映画や創作物に対して何を求めてるのかも考え直してみようかと思うぐらい。

映画の観方は本当に人それぞれだけどこの映画は気付くと自分の人生のバックグ
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CUBE 一度入ったら、最後(2021年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

昨年から僕は日本映画当たり屋大学(仮)に通っています。
つまらない、クソなどと言われていたり明らかにまずい作品と分かっていながら鑑賞しそれをレビューすることについて学ぶ学校です。
フィルマークスでも「
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.1

ヨアヒム・トリアーは『テルマ』も『母の残像』も好きだったので楽しみにしていたけれど本作は自分にはそこまでハマらなかった。

章ごとに語られるのがテンポが良く引き込まれ効果的だし、主人公が少しウザいなと
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そばかす(2022年製作の映画)

4.4

『僕の好きな女の子』の玉田真也監督作品。

アセクシュアル、アロマンティックの主人公傍田佳純はチェリストになることを諦め地元でコールセンターの仕事に従事していた。
ずっと恋人がいないことを心配した母親
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.2

舞台は1923年のアイルランドの孤島。
仲良しと思われる中年男性二人による「もう俺に話しかけるな」
「なんでだよ、俺何かしたか?酔って何か言ったなら謝るよ」
「いや、言ってないし何もしていない」
「ホ
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

5.0

岸井ゆきのだけでなく三浦友和も最高で途中から二人が一緒に映し出されるだけで泣ける。
三浦友和を好きでいて良かった。
『葛城事件』で日本一不味そうな蕎麦の食べ方をしてたのを思い出すとこの人に泣かされる日
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ロマンス(2015年製作の映画)

4.5

ロマンスカーのアテンダントの大島優子、乗りあわせた中年客の大倉孝二とひょんなことから旅に出る…
全人類が一度は観ているのでは?と思うプロットたが演出、脚本、演者最高。

ひょんなことから旅に出る系映画
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非常宣言(2020年製作の映画)

3.0

航空パニックものとしての迫力は凄かったし、パンデミック系あるあるも詰め込んでてそれを映画館で体験するとおもしろい。
しかし思った以上にツッコミながら観るタイプの映画だった。
特に後半は真面目に観てるの
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この子は邪悪(2022年製作の映画)

3.0

この映画を観ても感動や驚きもないし、正直くだらないとは思う。
しかし全部の映画で価値観を揺さぶられたり自分の人生を見つめ直すようなことがしたいわけではないので、何これと面白がって観るのには良いのかも。
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.6

大物プロデューサーのハーベイ・ワインスタイン。
彼が手掛けた作品の一覧などを見ると普通に映画を観る人なら何かしら必ず観ている作品がある。
そんな彼が行った最低最悪の悪事には吐き気がするが、しかし本作は
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マイ・ベスト・フレンド(2015年製作の映画)

3.9

この映画を観て思い出した遠い記憶を…

高校生の頃クラスメイトにいつも二人でいる女子二人組がいた。
ある日片方の子に彼氏ができ、そのことをもう片方の子は人づてに聞いたらしく「仲良いのに彼氏ができたこと
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聖地X(2021年製作の映画)

3.9

黒沢清の『散歩する侵略者』の雰囲気に似てると思ったら同じく劇団イキウメの舞台を映画化しているそうな。

韓国にある親の遺した別荘で暮らす岡田将生兄ちゃんの所に結婚生活が上手くいかなくなった妹の川口春奈
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子猫をお願い(2001年製作の映画)

4.1

懐かしく温かみのあるフィルムの映像ながら観賞後感は最近の傑作とされているシスターフッド映画に通ずるものがある。
2001年の作品だったとは。

ペ・ドゥナはやっぱ良いなと思ったけれど他の子と比べてかな
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.9

学校に行けずにいる中学生のこころ。
突然光りだした部屋の鏡の中に吸い込まれる様に入っていくと、そこには城があり同年代と思われる中学生達6人と狼の仮面を被った女の子がいた。


原作は未読。自分には少し
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誰も守ってくれない(2008年製作の映画)

1.0

容疑者家族に振りかかる日本社会の闇を見事に描き出すフリをした作り手の悪意と偏見に満ちた作品!

監督、脚本を手掛けるのは君塚良一。
名前を見てそりゃそうでしょうよと思う人も多数。
目が覚めるくらいに酷
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ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

4.6

『少年の君』のテレク・ツァン監督の過去作。

幼馴染み女性二人の絆を描いた物語は珍しくないけれど観せ方、語り方が尋常じゃないくらいに上手。
ややトリッキーな構成もいやらしくないし2時間足らずの尺ながら
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ビー・デビル(2010年製作の映画)

4.4

観る人を選ぶし途中本当に嫌な気持ちになる。

基本不快。
心が慣れない様に何分かごとに不快成分足してくる。
韓国お得意の復讐映画かと予想していたけれどジャンルを超えて豊かな映画を観たという印象。
男尊
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ブルー・バイユー(2021年製作の映画)

3.7

短所よりも長所を誉めて伸ばしてあげたいと思わされる映画と優秀が故に厳しく育てた方がこの子の為になるんじゃないかしら…と思う映画がある。
この映画は個人的に後者かもしれない。

社会的な問題を作品に落と
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わたし達はおとな(2022年製作の映画)

4.1

大学生の優実は劇団サークル所属の直哉という彼氏がいるが、ある日優実は妊娠していることに気付く。
しかし直哉は自分の劇団を持ちたいという夢なのかノリなのか分からない将来の目標を持っている…


グリンピ
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

4.5

壮絶な出来事を経験してしまった女性が心の傷の癒しになればとイギリスの田舎街を訪れる。
オシャレなハウスに気さくな管理人のおじさん、緑のある美しい自然。
しかし彼女を待ち受けていたものとは…!

『エク
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ある男(2022年製作の映画)

4.4

「考えさせられた」という我ながら本当に観た?と思うような感想が一番正直な所。
あらすじや予告だけ観て“あなたは本当は誰だったの映画”は当たり外れありそうだなーと思いつつも石川慶監督作品だから楽しみにし
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

1.2

このレビューはネタバレを含みます

永野芽郁の演技力への依存が強すぎるなと思った。
泣く人の気持ちは分かる。
自分は珍しく泣かなかったけど永野芽郁が泣いているだけでコンディション次第ではもらい泣きするかも。

しかし作品のテーマが子供=
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哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

4.0

サッカーのワールドカップに臨む日本代表26名が発表された。
毎回、何故あの選手を選ばないだの何であの選手を選ぶんだなどの議論はつきない。

映画でも年末に色んな人の今年のベスト10の発表やもっと大きな
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夏への扉 ―キミのいる未来へ―(2021年製作の映画)

2.0

1995年、天才科学者の宗一郎くん、罠に陥り冷凍冬眠させられる…
猫のピートと自分を慕ってくれる璃子ちゃんを家族同然に大切にしていたが璃子は30年後の2025年では謎の死を遂げていた。
宗一郎は再び1
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