群像劇としては悪くないが、死生観について大真面目に語るのは演技が素人っぽいだけにいただけない。明示的に語ってはいけなかったと思う。あとなんというか、中央線臭さというか、そういうのがしんどいな…。サッド>>続きを読む
基本的にプロットはあってないようなもの。旧ソヴィエト圏らしい、お祭り騒ぎ的な生活の描写をただただ眺める。決して豊かではないが、幸福な景色に思わず見入ってしまった。イオセリアーニ、好きです。
ヌーヴェルヴァーグ的瑞々しさが素晴らしい。物語を転がせていく主人公の思い付きが基本的に突拍子もないのだが、それもまた若さ、瑞々しさを感じさせる。
オフビートでかつ、ここまで心洗われる映画も珍しい。ハーヴェイカイテルのインディペンデント映画愛をここでも感じた。
最高!こんなに痛快かつ爽快な日本映画を三池監督が撮ってくれたことに感謝した。タランティーノやロバートロドリゲスが好きな人に見て欲しい。窪田正孝良い俳優だな。
佳作。クリスティアンとブルノの徒弟制的な関係がいかにもドイツ。いちいち構図が綺麗で感心してしまった。ドイツや北欧のくすんだ空、好き。
既に言及されている通り、現代の"田舎司祭の日記"であり"冬の光"。特に"田舎司祭の日記"は自転車のシーンでオマージュしてましたね。オチがあまり腑に落ちなかったが、神の不在と信仰の苦悩を現代的なフォーマ>>続きを読む
ウォンカーウァイを彷彿とさせたが、こちらはウォンよりずっと湿っぽい作風。ロウイエがそうなのか、はたまた上海という街がそうさせるのか。まだまだ川岸にビルの少ない上海の風景が時代を感じさせる。
中国語のモ>>続きを読む
心温まる良作だった。イザベルユペール最高。
想像よりずっと映画祭的なアート映画だが、見辛さはない。くすんだ色遣いといい笑わせ方といい、ロイアンダーソンをどこか彷彿とさせる。
KKK、言っていることが完全にネトウヨで笑ってしまった。どこの国にも似たような奴がいるもんだ。スパイクリーは同時に白人を嫌悪して分断を生むことにも警鐘を鳴らしている。流石。
2時間超えを一気に見させる>>続きを読む
俳優陣を見て面白いに決まっていると思ってはいたが、期待以上の作品だった。この寓話性に富んだ西部劇(コーエン兄弟を思い出す)を撮ったのがフランス人監督ということに驚く。ゴールドラッシュは人間の欲望を抉り>>続きを読む
アメリカンカルトムービーのお手本作品だよな。怠惰、郊外の狂気、陰謀、ナチ、ユダヤ、退役軍人、プール付きの家。ハードボイルド小説みたいな筋書きなのに本人たちがグダグダすぎてハードボイルド感なし。コーエン>>続きを読む
狂信を描かれても信仰心が薄い人間としては冷めてしまう。神の沈黙三部作の中では、"冬の光"の方が好きだったな。ラストシーンの神と愛に関する会話は良かった。
レザボアドッグスの元ネタと聞いて観てみた。プロットそのままなのかなと思ったらそういうことではなく、所々元ネタが出現してにやけさせられた。チョウユンファ最高。香港好きすぎる。
フルスタリョフ、車を!との二本立てで見たので、やたらと見易い映画だなと思ってしまった。がなり声が行き交う混沌はフルスタリョフ〜にも通じる。良い二本立てだった。滅茶苦茶疲れたけど。
クストリッツァをさらに掻き回したような混沌、熱狂。凄まじい映像体験。こういう悲惨さの中の祝祭感って東欧独特のものなのだろうか。
傑作。愛すべき貧乏ボヘミアン映画。カウリスマキ映画に出てくる堂々とした貧乏男が、好きだ。もろにヌーヴェルヴァーグな演出に兄弟の若さを見た。
アキ、若い頃格好良かったんだな。
嫌なヤツばかり出てくるし会話もギスギスしているのに不思議と見入ってしまう。ただ"昔々アナトリアで"の方がずっと好きだな。牧場でのオッサン達の会話はすごく良かった。
監督の喜劇俳優ぶりが相変わらず最高。サイケデリックな演出も効いている。今泉力哉が映ったとこで滅茶苦茶笑った。
露悪的過ぎて流石にキツかった。ブレッソンの抑えられた映像表現の迫力。そしてその迫力が露悪を加速させるという…。ユーモアが全く、本当に全く存在しないのもしんどい。
初めて見たのは9年前で、学部生の時に大学の図書館で見た。退屈な映画だなと思ったのを覚えている。9年ぶりに見て、当時は何も分かっちゃいなかったと思った。本当に面白いし、美しい。夜更かししながら見て、丁度>>続きを読む
イタリアの監督なだけにマカロニウエスタン的B級感を期待していたが、そこそこちゃんとしていて拍子抜け。そういう期待をしていなければフィルムノワール的アクションとしてそこそこ楽しめたかも。
アサイヤスの会話劇はやっぱり最高。特にこの作品は家族という、より普遍的テーマを題材にしていて味わい深い。小津感。
PTAは"アメリカ"を描くのが凄まじく上手だ。今作は演出(ジョニーグリーンウッドの音楽よ!)も凄味が利いていて見応えがある。オチには笑った。
服とか、オールドアメリカンな小物がいちいち良い。
こじらせ女子コメディ的なアレかと思いきや意外ときちんとしたドラマだった。ただレオニーのキャラクターもラストも僕はあまり好きになれず。そこがリアルだったとも言えるのだけど。
すっきり見られる佳作。シブいオヤジになろうという思いを新たにした。フランク、イケてるぜ。
舞台のレコ屋、行ったことあるわ。
この映画に漂う白昼夢的な浮遊感は、サイケデリック・ミュージックを聴いているときのそれに似ている。見るソフトサイケ。