teramovoさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.8

2021年を舞台に全編16mmフィルム。
アングルが全部ハマってて、すごくカッコよかった。
荒川で撮られたシーンはうんとよくて、高架の上を走る電車から溢れる眩い光が高架下をチカチカと照らすシーンや朝焼
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RRR(2022年製作の映画)

4.1

すべりこんだ。
去年のギリギリ劇場公開時に観た映画は「燃ゆる女の肖像」なんですが、それぶりに滑り込んだ感覚と期待値が高まる感覚が似ていたから観て正解だった。

初インド映画がこれで良かったのかなという
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

3.8

「KKKとブラックパンサー」
二つの組織に入り込む潜入捜査官ロン・ストールワース。

この潜入捜査という筋に沿っていくからめちゃくちゃ観やすい。
そして1979年、初の黒人刑事として採用されるという潮
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窓辺にて(2022年製作の映画)

-

・信頼のうえに関係が成り立つ。

・理解や期待は残酷である。

相反する価値観がちょうど良い距離感でジャブを打ち合いながら、その小さな気づきから小さな学びを得ている様な映画だった。

不倫のシーンにド
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ブエノスアイレス 4Kレストア版(1997年製作の映画)

3.8

トニーレオンが追いかける側なのめっちゃいいな。

イグアスの滝を目指す二人は道半ば迷子になり、ウィンが「ここからは別々で」と言う、ファイは金が尽き、ドアマンとしてブエノスアイレスで金を稼ぐ。

ファイ
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川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

3.8

かもめ食堂とめがねを観てから行ったので食らった。この二作とは"ゆるさ"は似ているが、テーマがどんよりしている。ディズニーランドのような朧げなテーマを前二作では感じられたが、今作は相反する現実的なテーマ>>続きを読む

沈黙のパレード(2022年製作の映画)

-

初めてガリレオを観ました。
登場人物の多さとミステリーの難しさに置いていかれてました。

撮影が本当に良かった。まず、はじめのシーンから映像が綺麗でサオリのアメイジンググレイスに心掴まれる。山本英夫さ
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LOVE LIFE(2022年製作の映画)

4.3

今年ベスト10には入れたくなる作品だった。

いつ何時も木村文乃の人生と己の肉体を消費している様な顔がこの作品を象徴している。

鑑賞直後の感想として、「映画って何か前に進んだり、後退したり、するもん
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

4.0

北欧はたぶん住んでみたら日本に比べて嫌な点もあるだろう。しかし北欧至上主義であり続けたい。そう思わせてくれると共に日本の良さをより感じさせてくれる優しい味の映画。

めがね同様にゆっくりな撮り方が本当
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めがね(2007年製作の映画)

3.8

何もない、そこで只、たそがれる。

めがねをかけた5人の登場人物。
島の中で暮らす5人、でもリアリティはなくて小説の中のキャラクターがそのまま出てきたような異様さがある。
それは言動だったり、大きな喜
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白ゆき姫殺人事件(2014年製作の映画)

3.4

脚本いいやん。って思ってしまった。
テンポが見やすいけどその分怖さとかサスペンス感があんまりなくてなんなら安っぽさすらあった。
どこでも光入れまくってるからなのかもしれない。森で殺すシーンとか薄暗い方
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.8

やられた。
完全にノープの前段階、ジョーダンピールに対する事前知識がなくて怪獣SF映画だと捉えてしまっていた。
様々な考察を読んだり聴いたりして震え上がった。
軸があってそこに肉付けしていく過程で最後
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前科者(2022年製作の映画)

3.4

有村架純のふわりとした、キャラクターが掴めない感じ、本当に好きです。何か起きそうで起きない。安心と孤独が同居しているような雰囲気がいろんな役を演じても違和感に繋がらないんだろうなと思った。

映画は撮
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恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

3.8

脚本なんて必要ない。ユーモアと映像と音で勝負。

ストーリーなんてものは思い返せばほぼ無くて、フワッとしたもの。しかし映像とCalifornia dreamin'と夢中人だけが脳裏に再生される。

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花様年華 4Kレストア版(2000年製作の映画)

3.7

はじめての王家衛

二人のオトナのプラトニックなまぐわい
二人の関係は線引きがされていて交わることはない。その絶妙なラインをついてくる。

愛しい人が近くにいない二人が地下の屋台への通路ですれ違う。あ
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トップガン(1986年製作の映画)

3.5

やべー。
トムクルーズわっか。
戦闘機カッコいい!!

って感じ。

ゴッドファーザー(最終章):マイケル・コルレオーネの最期(2020年製作の映画)

4.5

ゴッドファーザー最終章。

3部に渡った群像劇が幕を閉じる。

コルレオーネファミリーの栄華が序盤描かれる。

マイケルはゴッドファーザーとして相応の地位を築き、マフィアとしての生き方から退くためカジ
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青天の霹靂(2013年製作の映画)

3.4

正直96分では物足りず120分の映画としてみたい作品だった。

劇団ひとりがこれは映画化すると思いながら作った作品らしい、凄まじすぎる。

個人的にはタイムトラベル前のジメーっとしたネガぷんぷんの雰囲
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WANDA/ワンダ(1970年製作の映画)

3.9

これが初監督作品、、、

WANDAを作った経緯を調べたら鑑賞後に脳内をワンダとバーバラローデンが交錯して陰鬱な感情になった。

終始ワンダは「沈み、流れ、崩れ、落ちる。」川を下るかの様に彼女は抜け殻
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ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

4.4

久しぶりに続きを観たため、まずは無印の相関図とあらすじを入れてから観た。

ビトのコルレオーネファミリー誕生物語とマイケルVSロスの二軸で物語が進む。

まず前者はロバートデニーロがカッコ良すぎる。マ
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ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

3.7

全編90分ワンショットってだけで見るよ。
そんな変態映画みるしかないでしょ。

この映画の凄みはワンショットだけでなく、絶妙にリアルでシネマティックな部分を排除した脚本であると思う。

飲食店でアルバ
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流浪の月(2022年製作の映画)

3.8

広瀬すずと横浜流星めっちゃいいですね。
それ以上に撮影監督ホンギョンピョのカメラワークとアングルがエグすぎて心奪われてました。

被害者と加害者しかいない。中立な考えを持っている人間は現れない。

 
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

4.4

悔しい。
アニメのハケンを握る。
演者が完璧。
吉岡里帆を選んだのもハケンアニメらしい。
随所に散らばる映画とアニメへの愛。

教育と愛国(2022年製作の映画)

3.8

強制連行、従軍慰安婦
吹田市の歴史を教える中学教諭
体系的な歴史の捉え方が大切。

名探偵コナン ベイカー街の亡霊(2002年製作の映画)

3.8

アニメシリーズもうっすら知ってるだけでほぼ何もコナンのことを知らない人間が観ました。
この映画からコナンを見始めると父との関係が分かんないんですけど、多分珍しいですよね。それがアツい映画なんだろうと思
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

「良くも悪くも裏切られ続けた。」
灰村さんは愛の充填率と自尊心の関係に気付く。そしてそこに漬け込むような人を包み込む優しさと厳しさを持ち合わせていた。

彼と接触したものは彼のことを嫌いになれない。そ
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夢と狂気の王国(2013年製作の映画)

3.9

岡田斗司夫さんが三吉さんに恋する宮崎駿の姿が見れるとオススメしていてずっと見たかった作品。

ジブリの制作部を撮っていて夢と狂気の王国というタイトルが合っている現場だった。夢の様な仕事場で身を尽くして
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田園に死す(1974年製作の映画)

4.6

カルトチックな映像は日本の青森恐山菩提寺を中心とした村で描かれていた。
まるでホーリーマウンテンの様な理解し難い狂気と村独自の文化が蔓延っていた。
ストーリーも面白くカメラワークもアングルもイカれたほ
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.9

自分の中の別解を見つけたみたいな映画だった。
ベトナム戦争で海兵隊だった彼の戦争神経症的な部分とやるせない孤独感。
ゴミ溜めの様な街、戦争を知らない馬鹿な若者たち。
街をタクシーから観ているからこそ感
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仁義なき戦い 頂上作戦(1974年製作の映画)

3.6

「おどれ売ったのはみえこじゃあ!」
いややりすぎやろ。なんで鼻切ってブッ放すねん。

打本はダメすぎるやろ。自分のシマの喫茶店で子分の動き監視してんねん。武田に密告して金稼ごうとすな。

やっぱり山守
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街の上で(2019年製作の映画)

3.8

今泉作品を初めて観た自分は「映画館で観たかった。」、そう感じました。

下北沢を舞台にした恋愛群像劇。
大阪出身の私としては下北沢・高円寺を舞台とする映画や読み物はやっぱり青春とサブカルチックな痩せた
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