社会主義的傾向を持った同時代的にはヤバい映画。水路開通のシークエンスにあるような労働は、アメリカポピュリズムの自助努力を体現しているようでもあり、政治的な曖昧さがこの作品に色気を与えている。
北米版Blu-ray 71分版
portrait of a young man(1925-31)も
今回見た6本の中でベスト。
談志の「イリュージョン」をキートン映画のテンポでハリウッドザコシショウが演じる怪作。
『のらくろ』っぽいと思ったけど、そもそもちゃんと読んでない気もするし、軍人が出てるだけな気もする。
チューブから出る食事は、石田徹也『燃料補給のような食事』を思い出したが、この作品は全編通して楽天的なムードが漂う。
マリア・カラスの時点でかなりの説得力があるキャラクターになってるので、パゾリーニが無茶苦茶やっても成立してる感じ。
音の入れ方が面白い。
バスがついた後、単に上に乗った荷物を下ろすショットかと思いきや、向こう側にいるジェラール・ブランが映り込む瞬間のサスペンス。
シネマヴェーラ名物、ジジイのいびきと痰の絡んだ咳が、サバンナの生息する動物たちの唸り声と調和し、ドルビーアトモスのような立体的なサラウンド体験が可能になった。
シンプルにおもしろすぎて、我々がジョン・フォードを見ている時の監視員、はすみんの顔が思い浮かばなかった。
このレビューはネタバレを含みます
子供は清水宏の得意分野だが、都会をどう撮るのか気になっていたところにこの作品。
清水宏的な会話の軽妙さと子供の動かし方が、都会の構造に巧妙に組み入れられる。池部良の真似をする子供への足への寄りなど、>>続きを読む