Inagaquilalaさんの映画レビュー・感想・評価 - 42ページ目

Inagaquilala

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SUSHI POLICE(2016年製作の映画)

4.0

5分間の短編アニメとしてテレビ放映されたものを劇場公開用にまとめた作品。こうしてスクリーンで一挙に観ると、確かにひとつの物語になっており、まったく新しい作品のように見える。劇場版としてのまとめは、やや>>続きを読む

大巨獣ガッパ(1967年製作の映画)

2.9

記憶では、東宝のゴジラ、大映のガメラ、松竹のギララ、そして最後に登場したのが、この日活のガッパだ。まだCGも3Dもないこの時代、売り物の破壊シーンの特撮はミニチュア頼りだったが、「ガッパ」ではややそれ>>続きを読む

シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

4.0

10代のときにこの映画を見たら、おそらくその後の人生に多大な影響を受けていたに違いない。

主人公は14歳、ひと目惚れした彼女と付き合うためにバンドを結成する。女の子にモテるために音楽をやるというのは
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インデペンデンス・デイ(1996年製作の映画)

3.4

続編の「リーサジェンス」を観た後、本来の元のほうを観ていないことに気づき、Amazonプライムで観賞。作品的にはこちらのほうがよくできていると感じた。エイリアンのコンピュータにウイルスを侵入させるとい>>続きを読む

インデペンデンス・デイ:リサージェンス(2016年製作の映画)

3.3

前半はどんなことが起こるのだろう、そしてこの事態はどんなふうに終息するのだろうとかなり期待は高まったが、戦闘シーンが始まるとそんな気持ちも吹っ飛び、やはりアクションシーンを見せたいだけの映画だと気づく>>続きを読む

ふきげんな過去(2016年製作の映画)

3.9

この作品での二階堂ふみは素晴らしい。自分が自分であることの不快(昔の言葉で言えば「自同律の不快」懐かしい!)を抱える果子(二階堂の役名、過去とのダブルミーニングか?)は、最初からつねに不機嫌だ。笑顔と>>続きを読む

疑惑のチャンピオン(2015年製作の映画)

3.3

まさにツール・ド・フランスの開幕に合わせて封切られたこの作品だが、いきなり冒頭の美しい自転車の走りに魅せられた。とくに画面の左半分に走る自転車を置き、右半分で雄大な景色を捉えるという大胆なアングルは、>>続きを読む

二重生活(2016年製作の映画)

4.0

監督の細部へのこだわりは尋常なものではない。たとえば最初の主人公の部屋のシーン。室内はもちろん、洗濯物や、ベランダに置かれた小さな亀の置物に至るまで、この映画を仕切る人物の、確固とした意図を感じる。そ>>続きを読む

危険な戯れ(1975年製作の映画)

3.9

昨年、この作品の監督をしたフランスのヌーボーロマンの巨匠、アラン・ロブ=グリエの生まれ故郷ブレストという港町を訪れたが、ブルターニュ半島の突端にありながら、どこか知的な空気が立ち込めていた。この映画も>>続きを読む

ダーク・プレイス(2015年製作の映画)

4.0

編集者として刊行したギリアン・フリンの「冥闇」が原作(「ゴーン・ガール」の成功で、その前の作品も映画化されたのか)。どんなふうに映像化するのかと興味津々だったが、過去と現在をうまくオーバーラップさせな>>続きを読む

ローズマリーの赤ちゃん(1968年製作の映画)

4.1

DVDでの観賞は、本編もさることながら、一緒に収録されている特典映像も楽しみだ。回想インタビューの中で、製作総指揮のロバート・エバンスが語っているロマン・ポランスキーの監督起用のいきさつが興味深かった>>続きを読む

アウトバーン(2016年製作の映画)

3.1

6本観ると1本タダという特典を行使して観に出かけた作品だが、ホント特典観賞でよかった。タイトルからして、アウトバーンを舞台にした壮絶なカーチェイスを期待して観に行ったのだが、見事にハズレ。カーチェイス>>続きを読む

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.0

オープニングタイトルが出るまでの時間はおそらく世界記録かもしれしれない⁈ ラブコメ・タッチの物語が進む中盤、突然、タイトルと出演者名がスクリーンに映し出される。ここまで約50分、これからがこの映画の>>続きを読む

レジェンド 狂気の美学(2015年製作の映画)

3.4

トム・ハーディが双子のギャングを1人2役で演じているのが、この作品の最大の売りかもしれない。頭が切れて誰からも愛される兄と少々精神的に弱いところがあり同性愛者の弟を、トム・ハーディが見事に演じ分けてい>>続きを読む

好きにならずにいられない(2015年製作の映画)

3.8

アイスランドは1度だけ訪れたことがある。夏の白夜の季節だったので、この映画のように暗い光の中ではなかったのだが。初めて観るアイスランド映画だが、主人公は43歳独身、髪は薄く、かなりの巨漢、いまだに女性>>続きを読む

ホテル ビーナス(2004年製作の映画)

3.5

セリフはすべて韓国語、舞台は全編ウラジオストク、おまけに最後少しの部分を除いては画面はモノトーンに近く、物語は無国籍な感じで進む。何回か短いカットが重なる部分があるが、効果は出ていると思う。ローアング>>続きを読む

グランド・イリュージョン(2013年製作の映画)

3.9

ラスベガスにいながら、パリの銀行の地下に眠る巨額の現金を盗む。これがまず第一のマジック。その後も第二、第三と続くのだが、その大掛かりなところがいちいち好みでオシャレだなと思ったら、「トランスポーター」>>続きを読む

帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)

3.8

単なるブラック・コメディかと思って観ていたのだが、途中からこれはいろいろとメッセージが詰まった映画だなと考え出す。2014年にタイムスリップしたヒトラーが街を往くシーンはドキュメンタリーとしてつくられ>>続きを読む

海よりもまだ深く(2016年製作の映画)

4.0

猫背で無精髭を生やした阿部寛は実にいい。

この映画での役どころは、15年前に文学賞をとったものの、いまは鳴かず飛ばず、生活のために興信所で働いているが、離婚した妻子へ払う養育費で汲々としている50歳
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クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

3.8

まさしくcreepyな作品。creepyとは身の毛がよだつ、ゾクゾクするというような意味だが、世界のクロサワは原作をうまく解体しながら、ホラーで培ったcreepyをリアルな物語の世界に移し替えている。>>続きを読む

火の山のマリア(2015年製作の映画)

4.1

グアテマラ映画として初めてアカデミーの外国語映画賞にノミネートされた作品。ヒロインはマヤ人の17歳の少女。演じる女優はアマチュアから選ばれたということだが、妙に存在感を感じさせる。信仰と呪術と自然が共>>続きを読む

10 クローバーフィールド・レーン(2016年製作の映画)

3.8

導入部から並々ならぬ緊迫感。エンゲージリングを部屋に残して、ハンドルを駆るヒロイン。次の瞬間、車はクラッシュして、彼女は新たなサスペンスへと投げ込まれる。地下室に閉じ込められ、次々と襲ってくる恐怖。途>>続きを読む

太陽が知っている(1968年製作の映画)

3.5

かつて実生活でも恋人同士であったアラン・ドロンとロミー・シュナイダーが競演。南仏サン=トロペの別荘でアンニュイな愛の日々を送るふたりのもとに、モーリス・ロネと娘のジェーン・バーキンがやって来る。ロネと>>続きを読む

後妻業の女(2016年製作の映画)

3.9

スピーディーな展開とコミカルな演出でエンドマークまできっちり楽しめる。大竹しのぶと豊川悦史の後妻業ワルワルコンビは見事なまでのハマリ役。脇役陣にも味のある役者さんを揃え、それらも見どころ。特筆すべきは>>続きを読む

FAKE(2016年製作の映画)

3.9

ある種の胡散臭さを感じながら劇場に足を運んだが、観終わるとそういった気持ちは消えていて、むしろ妙な清々しさに囚われたのは自分だけだろうか? もちろん評判の「ラスト12分」の効果もあるのだろうが、全編を>>続きを読む

ワン・プラス・ワン(1968年製作の映画)

3.4

ゴダールはローリング・ストーンズから何をインスパイアされたのか、そのことを考えながら再見したが、うまく解答は見つからなかった。ラストちかく、「台本を投げ捨てた」というセリフが入るが、結局ゴダールはスト>>続きを読む

彼女について私が知っている二、三の事柄(1966年製作の映画)

3.7

ひさしぶりの再観賞にもかかわらず、ゴダールの作品はいつでも新鮮に映る。昔、観た記憶の断片を呼び起こしながらも、当時とはまた違った感じが湧いてくる。作中、たびたび登場するクレーンの描写と売春をする主婦た>>続きを読む

二ツ星の料理人(2015年製作の映画)

3.9

いわゆる料理映画なら、観終わった後に食欲が襲って来たら、それはそれで良い映画に違いない。エンドロールをながめている間じゅう、この作品の中に登場する料理のことを思い出し、腹が鳴っていた。とくにライバルの>>続きを読む

素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店(2015年製作の映画)

3.5

最初のほうの棺桶を選ぶシーンでは、日本映画の「おくりびと」が頭に浮かんだが、たぶんに触発された作品ではないかと思う。奇妙な代理店の設定が「旅立ち」を助ける旅行会社というのも「おくりびと」のNKエージェ>>続きを読む

マネーモンスター(2016年製作の映画)

4.0

ジョディ・フォスターは女性版クリント・イーストウッドだね。なかなか素晴らしい監督作品。TVスタジオをジャックした犯人と人質となった主人公のキャスターとのやりとりが、過熱するマネーゲームへの痛烈な風刺と>>続きを読む

オデッサ・ファイル(1974年製作の映画)

3.3

観賞途中で湧く疑問はきちんと最後の部分で回収してくれるが、いまの映画のテンポに慣れてしまった身としては、少々、展開がまどろっこしいところがある。いまやアンジェリーナ・ジョリーの父として知られる主演のジ>>続きを読む

シークレット・アイズ(2015年製作の映画)

3.4

アカデミー外国語映画賞に輝いたアルゼンチン映画「瞳の奥の秘密」のハリウッド・リメイク。ニコール・キッドマンとジュリア・ロバーツ競演の豪華版だが、ストーリーを911同時多発テロとむりやり結びつけて改編し>>続きを読む

シチズンフォー スノーデンの暴露(2014年製作の映画)

4.2

これが進行する現実とともに撮影されたドキュメンタリーかと思えるほど、カメラワークも登場人物もスリリングな構成も、実に見事。スノーデンの報道が公にされる前から彼に接触し、密着したドキュメンタリー、監督は>>続きを読む

ソウル・キッチン(2009年製作の映画)

3.8

サブキャラだが、怒るとすぐに包丁を突き立てるニヒルなシェフがいい。彼が腕を振る、美しくて、たぶん美味しい料理を食べてみたい。DJもやる監督だけに、音楽も素晴らしく、ドラマに料理に音楽に、かなり楽しめる>>続きを読む

金融腐蝕列島 〔呪縛〕(1999年製作の映画)

3.5

日比谷公園をうまく使って、ハードな企業ドラマに、アクセントをつけている。スピード優先で説明的なシーンを敢えて排しているのか、釈然としない部分もあるが、あえて気にはならない。

新幹線大爆破(1975年製作の映画)

3.8

日本より外国でのほうが評判が高い和製パニック映画の傑作。タイムリミット・サスペンスとしては、テンポもいいし、時折挿入される新幹線の爆走シーンはスリリング。