jazzの部屋さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

3.8

香港を舞台に2組の男女の淡い恋を描いた作品。
美麗な映像と共に描かれる喪失と新たな出会いはビタースウィートな物語だ。
モウの物語でぼやけるネオン街は彼自身のぐちゃぐちゃな気持ちの表れの様で印象的。
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

3.8

FBI捜査官のケイトは国防総省のある作戦に参加するが思わぬ現実が…
2回目の鑑賞たがやはり好きな映画。
フアレスの街に漂うヒリヒリとくる緊張感はリアリティがあって素晴らしい。
公的なルールが通じない世
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その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

3.8

北野武の初監督作品。
血の気の多い刑事はある事件を追う。
冒頭からの一連の流れは実に刺激的だ。
皮肉混じりの物語は深作欣二の匂いを感じるがどこか芸術的な描写はスタイリッシュ。
後半の展開は胸の痛い展開
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ZOMBIO(ゾンバイオ)/死霊のしたたり(1985年製作の映画)

3.8

ラヴクラフトを原作に死体を蘇生させられる血清をめぐるホラー映画。
登場人物がほぼ正気じゃないのが実に面白い。
ヒロインであるメイガンの紅一点と裏腹にヒル博士の気持ち悪さは素晴らしい。
ウェストは天才な
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甘い生活(1959年製作の映画)

3.9

ゴシップ誌の記者マルチェロとセレブリティの退廃を描いた作品。
約3時間で上流階級の社会を描いた本作は眩暈のする様な狂騒はある意味神経衰弱になる映画。
個人的に「8 1/2」の方が好みだが素朴な感覚から
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貞子DX(2022年製作の映画)

3.4

IQ200の大学院生、一条文華は呪いのビデオの謎に挑む。
登場人物の設定が完全にコメディに振り切った本作は怖可笑しい。
小芝風花のコメディ演技が相変わらず上手く真顔ツッコミが楽しい。
個人的に終盤のあ
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新宿インシデント(2009年製作の映画)

3.6

90年代を舞台に密入国者であるティエトウとその仲間達の生き様を描いた作品。
久しぶりに鑑賞したがコレはマズイぞって展開は面白くて好き。
ケチがつきまくる弟分と人情深いティエトウの切ない運命はたまらない
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マレフィセント2(2019年製作の映画)

3.7

引き続きマレフィセントとオーロラ姫を描いた2作目。
原作である「眠れる森の美女」をマレフィセントの悪名としてのおとぎ話として組み込まれた設定は面白い歴史観。
前作よりは古典的なプリンセスの物語であり王
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オペラ座 血の喝采 完全版(1988年製作の映画)

3.7

新人舞台女優ベティは正体不明の殺人鬼に狙われる。
ダリオアルジェントが得意とするジャーロ路線の本作。
サスペリアPART2ほどアッと言わせるミステリーではないが殺人描写の綺麗さと嫌らしさは素晴らしい。
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RRR(2022年製作の映画)

4.5

攫われた少女を探すビーマとイギリス軍に仕えるラーマ。今、運命の邂逅をする。
熱量200%と血沸る漢の友情を描いた3時間は濃厚であっという間だった。
古典的な漢の友情パートとBGMの良さはブチ上がり。
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ハロウィン KILLS(2021年製作の映画)

3.7

前作から地続きとなる新シリーズ2作目。
さらにキルレベルがパワーアップしたマイケルと討伐の攻防は面白い。
人間の怪物的な面が浮き彫りにされていくがそれ以上にマイケルマイヤーズは悪魔的で素晴らしい。
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マレフィセント(2014年製作の映画)

3.7

ディズニーヴィランズのマレフィセントを主役にした作品。
眠れる森の美女を基にしており新たなる解釈を盛り込んだ物語は原作よりドラマチック。
あんまり作品には詳しくはないが中世の世界観は楽しめた。
本作の
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20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

3.6

シングルマザーの母と息子の物語。
ジェンダーをテーマに親子の向き合い方を描いた部分は興味深い。
また時代において考え方は変化していく物だが普遍的な愛の物語なのだろう。
しかし演出が少し大仰なのは鼻につ
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SOMEWHERE(2010年製作の映画)

3.7

満たされないハリウッドスターと娘の物語。
アメリカの作品にありガチな離婚した夫婦間と娘との関係を描いた設定は同じみ。
父と娘の関係が良好すぎて眩しいも切なさを感じた。
あと監督ソフィアコッポラと父との
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8 1/2(1963年製作の映画)

4.2

映画監督グイドの制作と人生の苦悩を描いた作品。
創作活動を通じて自らの半生を省みながらも逃避をするストーリーは実に幻想的だ。
妄想とは現実からの逃避であって乖離ではない、シームレスな描写は秀一で素晴ら
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Virginia/ヴァージニア(2011年製作の映画)

3.5

田舎町に訪れた売れない小説家は不思議な夢を見る。
フィクションとリアルの混在を上手く描いた作品で思ったより面白かった。
小説家を主役にした部分も生きてくる物語はまさに虚実に潜めた事実が光っていた。
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SUPER 8/スーパーエイト(2011年製作の映画)

3.5

映画制作をする少年達はある事件に遭遇する。
JJエイブラムス×スピルバーグと言う事もあり王道ジュブナイルな本作。
未知との遭遇とETを混ぜたよう作品でクローバーフィールド感もある。
エルファニングのブ
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バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)

4.0

バーフバリの出生とその因縁を描いた完結編。
ファンタスティックな英雄譚が面白すぎて2作連続鑑賞。
父ハーフバリの活躍と聡明なデーヴァセーナがめちゃくちゃカッコ良い。
その因縁を継ぐ息子ハーフバリの熱い
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バーフバリ 伝説誕生(2015年製作の映画)

3.8

シヴァドゥは赤ん坊の時に逃げ落ち生き延びる。やがて偉大なる宿命へと邂逅する。
絵に描いたような英雄譚と簒奪者の物語は振り切っていて楽しかった。
最強すぎるシヴァドゥは勿論、アヴァンティカとの求愛ダンス
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ポゼッサー(2020年製作の映画)

4.0

意識を乗っ取る事で殺人を遂行する殺し屋を描いた作品。
映画館で観れなかったが念願の鑑賞。
殺し屋と意識世界を描いた本作のダークイリュージョンはめちゃくちゃ好き。
これは果たして悪夢なのか?意識が見せる
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ブロンド(2022年製作の映画)

3.0

マリリンモンローを描いた作品。
フィクション要素が強めの本作は約3時間。
再現度の高いヴィジュアル、ノーマジーンとマリリンモンローとの乖離を描いた部分は良かったが一方的なネガティブな展開が多く長丁場に
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.4

羊飼いとして生活をする夫婦の下に羊の様な何かが現れる。
聖書的な寓話と言うよりは母性愛の狂気と代償を感じた作品。
荘厳なるアイスランドの山のロケーションは印象的だが展開の捻りの弱さが気になってしまった
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罪と罰(1983年製作の映画)

3.5

ドストエフスキーの同名小説を元にした映画。
全体の流れは原作のエッセンスを残しつつも映像作品としてコンパクトになっている。
それゆえに唐突な描写が多く行動原理が分からない部分も多く感じた。
ドストエフ
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ヘルドッグス(2022年製作の映画)

3.9

元警察官の兼高はある事件をきっかけに潜入捜査官となる。
完全にジェイソンステイサム化した岡田准一の最強ぷりと無慈悲な戦闘スタイルは楽しかった。
前情報として聞いていたセリフの聞き辛さはあったもの全体と
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.8

殺し屋レディバグはある任務で新幹線に乗り込むが思わぬ事に…
殺し屋の乱闘が描かれるハチャメチャな本作は率直に言って面白かった。
派手なアクションのみならずコメディを上手く噛み合わせているのは最高。
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.7

ジョーダンピール最新作品。
今度は上空にいる謎の何かとの対峙。
都市伝説の様な本作は監督の作品の中でも最も派手で絵面が面白い。
メッセージ性と娯楽の噛み合わせが相変わらず上手いとは思ったがテーマに対し
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デッドゾーン(1983年製作の映画)

3.8

事故により昏睡状態から目覚めたジョニーはある能力を得るが…
超能力と社会の関係の描き方は同監督のスキャナーズを想起させる主題。
ジョニーに与えられたギフトは受難を超えある使命となっていく展開は面白かっ
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マイ・ブルーベリー・ナイツ(2007年製作の映画)

3.4

あらゆる関係性の人々の別れを描いた作品。
別れと言う共通性を描きつつ「旅に出る女」と「待ち続ける男」の対比の描き方が面白かった。
売れないブルーベリーパイを例えにただ選ばれなかった事を説くジュードロウ
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マンダレイ(2005年製作の映画)

3.8

ドックヴィルの続編。
本作のテーマは黒人奴隷と自由主義。
ラース監督のサーカズムが炸裂した作品で善良な白人を代表するグレースと村人達の実像の違いが上手く描かれている。
正しさなんてチープな物をぶち壊す
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ストーカー(1979年製作の映画)

3.7

ゾーンと呼ばれる未知の場所へ案内者ストーカーと2人の男の物語。
本作のテーマは願望。
一様に願望と言っても真の願望とは何であろうか?
そんな哲学的問いから自らの深層心理が見え隠れしていく。
印象的な水
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アンビュランス(2022年製作の映画)

3.8

ダニーとウィリアムは銀行強盗をするが思わぬ方向へと向かっていく。
本作はマイケルベイのド派手なカーアクションは娯楽として楽しい作品。
ジェイクの相変わらずのキレ芸も安定しており一緒に行動したくないと思
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ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

3.6

人間と恐竜の共存をテーマにシリーズ6作目にして最終章。
旧シリーズと新シリーズのメンバーが邂逅するお祭り的作品。
画としては感慨深いものを感じる。
しかし恐怖を煽る描写が多い為、緊迫感が薄れたのと上映
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モービウス(2022年製作の映画)

3.3

マイケル・モービウス博士を主役に描いたダークヒーロー映画。
90年代から00年代のヒーロー映画の様なシンプルな物語。
よく言えば見やすい作品だが飽和状態のアメコミ作品ではパンチが弱い。
正直エンドクレ
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燃えよ剣(2021年製作の映画)

3.7

“新撰組副長”土方歳三の目線から幕末の動乱とその生き様を描いた作品。
今でも愛される新撰組の物語は多くあり約2時間ではやや語り不足でドラマ向けの物語の印象。
個人的に幕末と戦国時代は燃える題材なので嫌
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グレイマン(2022年製作の映画)

4.0

CIAのエージェント「シックス」の活躍と暗躍する陰謀を描いたアクション映画。
ボーンシリーズの様な作品で既視感はあるが王道な凄腕エージェントと悪党の闘いは楽しい。
追い詰められても飄々としたシックスの
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キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

3.8

春秋戦国時代を舞台に大将軍を目指す信の活躍を描くシリーズ第2弾。
日本発の作品で合戦をちゃんと描いた映画を久しぶりに観たので満足度は高め。
しかしながらキャラやEPの情報量の多さには実写の壁を感じた。
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