あもすけさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

あもすけ

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アメリカン・スリープオーバー(2010年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

彼女の言葉と表情の向こうで何が見えているのだろう、とか、その彼女の言葉と表情の向こうを探っているはずの彼には何が見えているのだろう、とかをそれぞれに繰り返して瞬間の見え方を想像しながら、それは予感によ>>続きを読む

ぼくらと、ぼくらの闇(2017年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

ザックがずっと嫌だった。愛や好意に受け身であり続けて、それはでもただ幸せなことと言えるのかもしれないけど、恐ろしい事態が起こったあと、周りに求めるいろいろが、他人を制御しようという感じがあって、とても>>続きを読む

日本統一33(2019年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

国政絡みの攻防で盛り返していく氷室と、権田をめぐる物語が熱くて面白かった。そして武田幸三の演じる辰巳が強烈。沖田の胃が溶けてゆくのが目に見えるようで、鶴見が好きだったから胸のすくような気持ちになりなが>>続きを読む

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

すーごい変な感じで面白かった。家賃払えなくて追い出されそう、という差し迫った問題はあってもそれはそれとして、もっと重要なことが、と追求してく先がぐにゃぐにゃに妙ちくりんで、でもなんかずっと不穏。集めた>>続きを読む

ハロウィン II(2009年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

FAMILY IS FOREVERという言葉に込められた絶望。自覚しないままマイケルを葬ったかに見えた前作のラストシーンから、直接繋がって始まる。事件に関わった人間は皆それぞれの引きずり方をしていて、>>続きを読む

スプリング・ブレイカーズ(2012年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

どこまでもいってしまうようなノリなのかと思えばそんなことはなくて、ここではない場所を求めて抜け出す夜の期待と不安が混ざった興奮のあとに、ひとりひとり脱落していく感じがすごく切なくて、それでも残るふたり>>続きを読む

ハロウィン(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

メインテーマ流れるまでの冒頭の緊迫感と盛り上がりがすごくて、思いきり掴まれてしまう。そこから少しずつ近づいてくる因縁の再会まで、何者も邪魔してくれるな、という強い気持ちにさせられる。40年越しの瞬間、>>続きを読む

パーフェクト・レボリューション(2017年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

一生説教しない誰にもしない嫌い嫌い嫌い嫌いだ、という自分の狭い世界で血を沸騰させて、誰かが向けてくれる想いも、誰かが誰かに向けた想いも、それぞれをちゃんと思おうとすればするほど、またずっと狭くなって、>>続きを読む

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

運命とか呪縛とか、そういったのだったらまだマシだったのかも、とか思ってしまうくらい、無数のおぞましい意志に囲まれていた。ひとつひとつ細かく張り巡らされていて、偶然も必然もそのもとには入念な意志。悪意と>>続きを読む

怪怪怪怪物!(2017年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

ほとんど自滅といっていいくらいだった。高いところから低いところに流れていく澱みに揉まれながら、自分だけは違うと信じて、上っ面だけを積み重ねて保とうとしていながら、でもずっと後ろめたさを感じながら、そう>>続きを読む

ハロウィン(2007年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

マイケルを子供時代から顔を見せて人間として描いていることで、凶悪な殺人鬼と化してからもまだその奥に何かを見ようとしてしまうところがあって、それは医師や母親や看守が持っていた希望や期待と重なるみたいに、>>続きを読む

ニワトリ★スター(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

現実も夢も境目とかあるのだろうか。どっちかが酷かったり、どっちも酷かったり、酷いところからしか見えないその瞬間だけの景色が夢みたいに美しかったとして、だからそれは夢で、酷いことだけが現実だとか、そんな>>続きを読む

死霊館のシスター(2018年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

かなり全編ダイナミックで、なるほどこんな風にふたりは出逢って、と完全に勘違いしながら観てたら、あんなとこに繋がってたとは。物語の起点となるような話だったこともあるけど、時代を感じられて、さらに幻想的で>>続きを読む

ジャッカス ザ・ロスト・テープス(2009年製作の映画)

3.8

ゲロオムレツのオリジナル版とか、あれを2回もやってることが意味わかんないし、でもそもそも1回でも意味わかんないし、これに入ってるオリジナル版のほうが面白いというのがもうほんと意味わかんない。タンクごと>>続きを読む

運び屋(2018年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

仕事ってなんだっけと思ったら、その気持ちそのまま音楽にのせられてる気がして、やっぱり何かをやって自分が役立っていると思えたらそれは嬉しいし、信頼や尊敬を得ていくのを見ると浮き立つような気持ちになれて、>>続きを読む

怪談新耳袋Gメン 冒険編 後編(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

駅伝に単独往復3キロに登山という、かなりハードな戦い。罵倒しながら器具を石に当ててしまった瞬間すぐ謝ったり、あくまで現象を捉えたいというところでの無茶がよくて、捉えた現象も面白かった。「祟られたいんで>>続きを読む

怪談新耳袋Gメン 冒険編 前編(2018年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

今回も面白い。田野辺さん生きててよかったーめっちゃ笑ってしまったけど。橋の音の、連続して繋がった動きに聴こえる感じがよかった。

アナベル 死霊人形の誕生(2017年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

ここに繋がるのか、という驚きが気持ちよくて、ラストカットのさり気なさも好きだし、アナベルの存在感もたまらない。でも悪魔が悪魔すぎるときだけどうしても距離できる。

愛しのアイリーン(2018年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

五分五分でいきましょうよ、という言葉のままに、それぞれの対峙するところを一対一として見極めるように観ながら、10やられたらその場ですぐさま10返すようなアイリーンにどんどん惹きつけられていくのを感じた>>続きを読む

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

5.0

生きてる限り、ずっとこんな気持ちを繰り返していくのだと思うから、何度観たってその時の自分が何度でもその時々の痛みを味わって、心震わせて、ずたぼろに泣きじゃくって、それでまた生きてくし、いつか死ぬ。それ>>続きを読む

裏ホラー(2008年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

スプーン曲げ、教室で子供たちもいるとこで何が起こるのかと思ってめっちゃハラハラしたし、面白かった。ストーカーの、設置した隠しカメラと手持ちカメラの映像を交互に、というのでベッドの下に潜むとことかなんか>>続きを読む

志乃ちゃんは自分の名前が言えない(2017年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

それぞれが気づいたことのエピローグならば、うまく話せなくてもそのまま伝えようとすること、うまく歌えなくても歌うこと、そして無理矢理関わろうとしすぎてた彼が校舎裏でひとりで弁当食べてるところもそれだと思>>続きを読む

ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談(2017年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

驚かしてくる音が強すぎて何度も跳ねながら、でもあんまり奥までは脅かされない。3人をまわりながら細かい繋がりが気味悪くて、その向こう側までいったときの見え方は面白かった。ほんとに彼が責めているのなら、そ>>続きを読む

日本統一32(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

鶴見のことが辛すぎて落ち込む。あんなふうに、自分の筋を考え続けて、張るだけじゃなくて、見極めて、自分のことも見つめて、噛み締めて、そうしていたら、組織の流れからはみ出すことももちろんあるだろうし、そう>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ! FILE-02 暗黒奇譚!蛇女の怪(2015年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

じっくりと気持ちを追っていけて、櫻井さんへの思い入れが深まってしまう。不器用すぎるし、へっぴり腰だし、それでも彼女への想いは強くて、ずるいところもあるけど、そんな自分の弱さとも向き合って、愚直に頑張る>>続きを読む

スカイライン-奪還-(2017年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

かなりしぶとく力業でくぐり抜けてく。前作と同じ時間を別の視点から、というところから、ちゃんと交わって、完全に開き直って、極端に全振りしてく潔さ。イコたちはやく出てこないかな、と思ってしまったものの、墜>>続きを読む

心と体と(2017年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

なんと不器用なことだろう。でも彼女は彼女のやり方で、じっと観察して、学習して、対策して、欠けているものを自力で埋めるようにして、何度も失敗して、ちゃんと傷ついて、それで辿り着いたあの笑顔がとてもとても>>続きを読む

死霊館 エンフィールド事件(2016年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

実話に基づきながら、現象をダイナミックに、展開をドラマチックに、という振り切ったサービス精神と同時に、要所要所で細部までの寄せ方が凄くて、エンディングの実際の写真とかやっぱ、くるものがある。怖さもある>>続きを読む

ローライフ(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

自分の罪をもう一度噛み締めるように、そしてまた歩き出すまでの一瞬、クリスタルの気持ちがたまらなかった。願いが最悪の結果を招き、なにもかも失いながら、それでも希望が残っていた。背中を押しているはずの怒り>>続きを読む

アナベル 死霊館の人形(2014年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

宿った瞬間がそのまま描かれたはずなのに、そこに至るまでのところにすら不穏さを感じてしまう。そして徐々に帯びてゆくものが確かにあって、鎮座する姿がだんだんと揺るぎないものに思えてくる。生活に根ざした生々>>続きを読む

タンジェリン(2015年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

すごくすごく明け透けに、それぞれの感情にとても素直に反応してしまうのだった。なんかめっちゃ怒ってるの面白くて笑ってしまったり、そんな状況で塗ってくれるリップなんてときめくし、寄り添いたくなる気持ちも頭>>続きを読む

死霊館(2013年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

勝手にイメージしてたのとは違って、呪われた家族そのものよりも、依頼を受けて調査する側のキャラクターが立っていて、シリーズ作品に派生していく要素が沢山あって、こういう面白さだったのね。事象だけというより>>続きを読む

少女邂逅(2017年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

言葉で投げかけながら、じっと相手の表情を見つめたり、声に耳を澄ませて、ずっと確かめている。そして、いつも最後には自分で拾ってしまうみたいな、紬の振舞い。それまでの言葉に込められたものはどこからか届かな>>続きを読む

コードギアス 復活のルルーシュ(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

みんなちゃんとその後を生きての今日をみられてよかった。あの時から、それぞれが引きずったり乗り越えたり、自分のなかで受け止めて、そこから積み重ねた人生があった。今ここにいる自分はこれまでの全てがあってこ>>続きを読む

MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

何段階にもワクワクさせてくれる。未開の深海のロマンが最初のところで本当に夢ありまくりで、すぐに恐ろしいことになるのは分かっててもここが蔑ろだと全然面白く感じられないところ、ちゃんとツボつかれた。ステイ>>続きを読む

スカイライン-征服-(2010年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

吸い上げられる人間がわらわらと、高層ビルから見渡せる終末の絶望は、現実感がなくて、胸がすーっとするみたく綺麗で、ここにちゃんと自分も死ぬんだという想像を加えても加えきれないけど、でもほんとにこんな感じ>>続きを読む