仮想空間さんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

セーラー服色情飼育(1982年製作の映画)

3.6

思っていた以上に下元史朗ワールドだった。変態教師役の打率高すぎない?
変態男の常套句を電話口でつぶやく下元史朗の、中森明菜風の不良系ヘアを纏っておきながら実は生娘ヒロインの可愛かずみへの超接近はあまり
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セーラー服と機関銃(1981年製作の映画)

4.1

一体何年ぶりに見直したのだろう。はっきりと覚えているシーンもあれば記憶から抜け落ちていたものもあり。松の木組組長って佐藤允だったんだな。
改めて見返して思うのが、自分の高校時代の作品ってモロこれをパク
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荒野の決闘(1946年製作の映画)

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ほどよく楽しめた。
アクション後間髪を置かずにオーバーラップしたり場違いなミュージカル要素もあるが遊び心とは違う洒脱さを感じる

高級ソープテクニック4 悶絶秘戯/迦楼羅の夢(1994年製作の映画)

3.7

瀬々監督はセックスが撮りたいのではなく、セックス「とその風景」が撮りたいのだと思う。冷涼な照明のソープ浴室と狭いアパートで密着したものとでは、受ける印象がかなり違う。明確に区別して演出されたように受け>>続きを読む

TITANE/チタン(2021年製作の映画)

-

前半30分で心が折れかけたが、なんとか鑑賞を完遂できた。
2,3日くらい置かないとこの作品には星はつけられない。カンヌを席巻した作品という先入観を見事にぶち壊してくれたという愛憎入り混じる感情の渦巻く
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ポゼッサー(2020年製作の映画)

3.5

肉体を支配する頭脳が内在する頭部への執着が異常なまである。ここまでゴアに振れたら作家としては満足ではないだろうか(作家の自己満足とは思わない)
あえてずらしているのか対話シーンの正面切り返しのフレーミ
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父ありき(1942年製作の映画)

3.3

他の小津作品と違って、あっさり終わっている感じがする。片親というこの後の作品でも用いられる構造を押し出してはいるが、教訓めいているというか押し付けがましさも感じてしまう。
笠智衆はこの頃から老け役やっ
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ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

3.1

ハマらなかったなぁ…
鬱屈を抱えた主人公の暴走譚というのは『リリィ・シュシュのすべて』『火まつり』のような類の作品を連想させるが、コミュニティにおける主人公の孤立と不全感を際立たせたいために悲惨なラス
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百年と希望(2022年製作の映画)

-

ようやく鑑賞。
プロパガンダ映画というよりかは純粋な記録映画に近いテイストだったのもあり、これに『百年と希望』というタイトルをつけるのは少々仰々しいと思わなくもない。
国政選挙のときにどこの選挙区にも
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砂漠の流れ者(1970年製作の映画)

3.5

ポップというよりエクスプロイテーションかつプログラム・ピクチュア的でびっくりした。
ラストシーンとかもろ黒沢清『ニンゲン合格』じゃん

ワイルドバンチ/オリジナル・ディレクターズ・カット(1969年製作の映画)

4.0

おそらく今回観たのは尺から察するにこっちだったのだろう
骨太てありながら技巧。相関図を無限まで広げてしまったために鉄道側用心棒たちとの愛憎劇を期待していた身としては心残りだが、バカ面白かったので帳消し
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歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡(2019年製作の映画)

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岩波ホール最終日最終回上映。
もしもっと前にドローンが開発されていたら、ヘルツォークはどう使っていただろう、と思った
トヨタのトラックのくだりは笑うしかないでしょう…
ヘルツォークの撮影現場って大体過
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イタズ 熊(1987年製作の映画)

4.5

田村高廣の演技が素晴らしい!
不器用ながら孤独を完徹する様は『グラン・トリノ』のイーストウッドと二重写しになった
桜田淳子も若い…昭和だ
何より動物のアクションのひとつひとつに意思が宿っていて、その積
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直撃地獄拳 大逆転(1974年製作の映画)

5.0

特集最終日最終回。
もう優勝。文句無しの優勝。
千葉真一・郷鍈治・佐藤允の顔面濃厚トリオの丁々発止のやりとりは言うに及ばず、果ては石井監督のセルフオマージュと丹波哲郎の覚醒、嵐寛寿郎の電撃出演で締める
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濡れた荒野を走れ(1973年製作の映画)

4.5

ヤバい、ヤバ過ぎる。キマり過ぎている。長谷川和彦テイストがあまりにも濃厚でヤバっちい。ラジオの音楽に合わせて体を重ねるところとか、特に後半とか頭がおかしくなりそうだった
セックスシーンを魅せる気ゼロの
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花を喰う蟲(1967年製作の映画)

3.6

分かる人には分かると思うが、冒頭・二谷英明と太地喜和子のベッドシーン・ラストシーンの劇伴はそのまま『団地妻 昼下りの情事』に使われている
ハンフリー・ボガードよろしく表情をピクリともさせない二谷英明の
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機動捜査班 東京午前零時(1962年製作の映画)

3.5

この作品における郷鍈治は脇役の扱いだが、この頃から貫禄のある演技を見せていた
この映画ではパンニングが重要な意味を持つ。物語が進むにつれ、パンニングの速度も上がる。結果的にボルテージを上げることに貢献
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元祖大四畳半大物語(1980年製作の映画)

3.2

鑑賞三回目。
好きな作品のはずなのに、クスリとも笑えなかったな…多分この映画が好きというよりこの映画を観るという経験によって得られる快にくすぐられていただけなのかもしれない
篠ひろ子の圧倒的な影を持つ
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

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普段映画を観る際に動員される感情の2割しか稼働していなかったような印象だけど、『シン・ウルトラマン』に無くてこの作品には存在する面白さと、無縁ではないだろう
背後に『戦艦ポチョムキン』が見え隠れしてい
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夜の最前線 東京㊙️地帯(1971年製作の映画)

3.4

藤竜也と梶芽衣子のチョイ役出演がマジで面白かった
話としては面白かったと思うけど、だんだん郷鍈治が可哀想になってくる
会社からの要請!!と言わんばかりのサービスカット満載で飽きさせない

花つみ日記(1939年製作の映画)

3.9

昭和初期のガールズムービー。主張したい被写体へのフォーカスよりもフレーム内に人物と風景がピタッと纏められることが選択された。かと思えば構図で強く訴えかけてくるシーンもあり、なかなかの見応え。断続的に挿>>続きを読む

愛獣 赤い唇(1981年製作の映画)

3.2

脚本に映画評論家の西脇英夫が加わっているだけあって、ヤクザものとポルノを融合させたいという野心を感じた
んー面白いかと言われると…単に内ゲバものに耐性がないだけなのかもしれないが、また挑戦してみたい

団鬼六 少女木馬責め(1982年製作の映画)

5.0

ロマンポルノで初めてその気持ち悪さに絶叫してしまった。。。夢の階層構造に関して今敏よりも早い時期から取り入れていることは注目すべき点である。
しかも村木が下元史朗である時点で役満。とりま言葉が出てこな
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つむぎ(2004年製作の映画)

3.3

監督は高原秀和。
画面内の蒼井そらを見た瞬間に感じたのが「Air」の雰囲気だった。幼児性を引きずりつつ人間の空白をつんつん突いていく、そんな61分だった気がする。
少年との切り返しやつなぎ方にノスタル
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野良猫ロック マシン・アニマル(1970年製作の映画)

3.3

上映後、中原昌也氏・岡崎二郎氏によるトークショー。
オーバーラップによるカット割りやスローモーション、血の色を強調するサブリミナルなど尖りまくった演出が面白いし『恐怖劇場アンバランス』にリンクしていく
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0課の女 赤い手錠(1974年製作の映画)

3.6

「この物語は現実のものとは一切関係ありません」の文言通りまともな人間が誰一人として出てこない。実弟を殺す郷鍈治、人質の扱いが雑すぎる杉本美樹、手を工具で挟まれた上にガスバーナーで焼きを入れられる男、そ>>続きを読む