Kさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

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ALWAYS 三丁目の夕日(2005年製作の映画)

1.0

朝ドラのクオリティ。

美術、ファッション、人物、演技、台詞など、頑張って昭和を再現してるけれど、まったく温度や匂いが感じられない無機質な映像になっている。

ダニエラという女(2005年製作の映画)

1.0

脚本が粗すぎる。

モニカ・ベルッチを娼婦にして、心臓の弱い男にあてがったら面白いだろう、という浅はかな考え。

ポルノにもコメディにもなってない。映画ですらないかもしれない。

ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

1.4

ゴジラとキングコングを基にした他の何かだった。2体とも登場させる必要が無いようなストーリー。

どちらも一作目を観てるから、序盤からバンバン登場されると、緊張感が無くて冷める。

ただゴジラ(あるいは
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人生タクシー(2015年製作の映画)

3.1

ドキュメンタリーなのか、モキュメンタリーなのか、分からなくなる。登場するのは役者だけど、話してるのは本当のことである。

監督は国から映画制作を20年間禁止されており、監督自身がタクシー運転手に扮して
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メッセージ(2016年製作の映画)

1.0

宇宙人とコミュニケーションを試みるというテーマも期待感があるし、宇宙船のビジュアルと不気味な音響もワクワクした。

けれども、ご都合主義的なストーリーとありきたりなメッセージで萎える。

主人公のルイ
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その手に触れるまで(2019年製作の映画)

1.9

「なぜ盲信するのか」を描くのではなく、「盲信から抜け出せるのか」を描く。

主人公が盲信してるかは置いておいて、抜け出せるかというテーマにおいて、描き方が足りないように感じた。

本人が抜け出したいと
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午後8時の訪問者(2016年製作の映画)

3.4

他人への無関心が、人を死なすことも。

主人公が医者であることも面白い。彼女は多くの人のために働いているのに、診療時間外のチャイムを無視するという無関心的行為が、反対の結果になる。

「あの時こうして
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サンドラの週末(2014年製作の映画)

1.3

現代に生きる人間の本質を捉えようとする姿勢は良かったけれど、やっぱり設定が気になって入ってこない。

ダルデンヌ兄弟だからこそ、その設定が浮いてるように見えた。職場や働く人たちが綺麗だったり、住むとこ
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息子のまなざし(2002年製作の映画)

4.4

オリヴィエが木工を教えている職業訓練所に、息子を殺した少年がやってくる。

その少年の名前だけ呼ばないオリヴィエ。けれども、気がかりで積極的にコミュニケーションを取る。

近いカメラワークに目眩がしそ
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イゴールの約束(1996年製作の映画)

4.5

「約束」で人が変わるのが良い。

法律を犯しても、ルールを破っても、家族を裏切っても、約束は守る。

イゴールにとって父親が世界のすべてである。けれども、その世界の外との約束によって、父親の世界から抜
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カリガリ博士(1920年製作の映画)

3.0

歪んだ舞台セットが前衛的で美しかった。

今となってはそこまで驚くようなストーリーではないけれど、展開の仕方やカットの鋭さは素晴らしかった。

ただ、画質的問題でやや見にくかった。

マシニスト(2004年製作の映画)

1.0

Filmarksに設定されてるジャケットを参考に観ると、ひどくがっかりする。

ガリガリでふらついてる感じの男からは狂った雰囲気を予想するが、ただのサスペンスで何も狂ってなくて残念だ。

心のカルテ(2017年製作の映画)

1.0

拒食症の症状についてしか知ることができない。それ以外のなぜそうなってしまったのか、どうしたら治るのか、あるいはどのように付き合っていくのか、など周辺はわからなかった。

映画としては、何も描かれていな
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ぼくの名前はズッキーニ(2016年製作の映画)

1.3

ご都合主義的で、リアルさを欠いていた。

本作を観て、境遇の良くない子どもたちが元気を出したり、そうじゃない子どもたちは彼らに優しくできたり、と効果があるならいいと思う。

インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア(1994年製作の映画)

1.0

若き日の美しいトム・クルーズとブラッド・ピットに耽美なヴァンパイアを演じさせ、さらにインタビュアーにはリヴァー・フェニックスを起用してた辺り、ヴィジュアルで勝負しようとしてる。

結果的に、アイドル映
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イリュージョニスト(2010年製作の映画)

1.5

アニメーションである理由が見当たらなかった。絵のタッチは嫌いじゃないけど。

老手品師をわざとらしく可哀想に見せている。

アンラッキー・セックス またはイカれたポルノ(2021年製作の映画)

1.0

センシティブな話題をコミカルに撮るのに酔ってる感じがする。皮肉は好きだけど、風刺は嫌い。

誠意を持って向き合わないなら、その対象とあまり変わらないと思う。

ALONE アローン(2016年製作の映画)

1.0

わざとらしさが目立つ。

感動をさせようとする脚本や、パートナーが地雷を踏む瞬間までの演出など、感情操作をしようとしてるのが嫌らしい。

ベルベル人もプロポーズもいらない。

パンと裏通り(1970年製作の映画)

4.4

アッバス・キアロスタミの初監督作品。

パンを抱えた少年が、帰り道に腹を空かせた犬に遭遇し、彼の安全が脅かされるという物語である。

少年と犬のやり取りが可愛い。繊細な少年と傲慢な犬のコントラストがよ
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風が吹くまま(1999年製作の映画)

4.4

珍しい儀式が行われてるという小さな村に取材にきたテレビクルー。

目的を隠して儀式のために老婆が死ぬのを待っているけれど、中々死なずに暇を持て余す。村は電波も悪いし、食糧調達にも苦労する。

そんなこ
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オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

4.5

アッバス・キアロスタミの映画『そして人生はつづく』の制作中の物語。

『そして人生はつづく』はフィクションとノンフィクションを混ぜて境界を曖昧にしており、本作はそれを撮影してるというフィクションであり
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そして人生はつづく(1992年製作の映画)

4.6

周りの死についての新しい描き方だ。

1990年にイラン北部で起きた大地震。『友だちのうちはどこ?』の撮影をした村にも被害があり、映画に出演した子どもたちの安否を確認するため、監督は息子を連れてコケル
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トゥルーノース(2020年製作の映画)

3.9

アニメーションにすることでポップで観やすくしてるのかと思ったけれど、よりリアルでよりグロテスクになっていた。

ひとりを描いてるようで、全ての人を映している。その全ての人の悲しみが襲ってきて苦しくなる
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白く濁る家(2019年製作の映画)

2.2

前半は緊張感を作るのが上手だったけれど、後半はそれを台無しにする展開だった。

母親の不気味な感じは良かった。どう生きてるのか、何を信じてるのか、表情と振る舞いではっきりと分かる。

だから期待しちゃ
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グランド・マスター(2013年製作の映画)

1.0

特に感想も批評もない、芸術という感じではなかったので。

マイ・ブルーベリー・ナイツ(2007年製作の映画)

2.0

ウォン・カーウァイは不在だった。

ストーリーや雰囲気に作家性はあるものの、欧米的な美術と欧米的な身体ではミスマッチのようだった。

テーマも沈んで入ってこなかった。

ランブルフィッシュ(1983年製作の映画)

4.2

サリンジャーのような虚しさがある。

教えてもらったこと、信じてきたこと、これまでやってきたことが間違ってると知っても、どうしていいか分からない。

違う場所に行ったら何かが変わるかもしれない。けれど
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カンバセーション…盗聴…(1973年製作の映画)

4.0

「何を信じるか」が重要だと分かる。

盗聴という行為が、情報の確実性を高めてる点も面白い。能動的に取得した情報(と思ってる)、自分だけが知っている(と思ってる)のが陰謀論に近い。

不確実な情報を処理
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マイ・インターン(2015年製作の映画)

1.2

こんなに柔和で繊細な老人って生きてるの?

若者は年寄りのアドバイスを聞け、という説教映画だった。女性敏腕経営者は苦悩してて、男性老人インターンは周囲の人を救うというくだらなさ。

アン・ハサウェイと
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マルコムX(1992年製作の映画)

2.0

マルコムXの功績に異論はないし、多くの人が知るべきだと思うけど、本作が映画として優れてるかは別である。

彼の人生を描くなら、もっと事実の通りに重く描いて欲しかった。3時間越えでも飽きずに観られるくら
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少年と自転車(2011年製作の映画)

1.8

『ロゼッタ』も『ある子供』も大好きだからこそ、物足りなかった。

綺麗にまとめてるのも、主人公に汚さがなかったのも、周りが優しかったのも、気に入らなかった。

観やすさはあっても、気付きはなかった。

わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

1.5

テーマは悪くないけれど、一方的な描き方でプロパガンダになっている。

個人的には、サポートを必要としてる人たちを100%保護して欲しいので、多少は制度を悪用する人を許容しても良いと考えている。厳しくし
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いますぐ抱きしめたい(1988年製作の映画)

1.3

クリストファー・ドイルがいないと、ひどく退屈なカメラワークになる。

ストーリーもテーマもありきたりで、ウォン・カーウァイと言われないと気付かないくらい平凡だ。少しだけ色彩と湿度に片鱗が見えるけど。

恋する惑星(1994年製作の映画)

4.0

本当の余白を描いている。

663号と223号の2人の青年が、失恋をしてから新しい恋をするまでを描く。

「別れ」と「出会い」の間を撮っている。その不安とも希望とも取れる曖昧な感情と共に。

ウォン・
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