ききさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

きき

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愛なのに(2021年製作の映画)

3.5

映画のコンセプト的に、結果的にR15になったのならともかく、最初からR15になるようこだわってつくる必要ってあまりなくない?とおもっていたのですが、R15指定であることにちゃんと意味があって、R15要>>続きを読む

決戦は日曜日(2022年製作の映画)

3.5

わが国の政治はこうやって「そういうものなので」とたんたんと進化を嫌い、たんたんと流れ作業のように踏襲され続け、泥水みたいなコーヒーのようににごって停滞している一面があることをとてもわかりやすく教えてく>>続きを読む

成れの果て(2021年製作の映画)

4.0

それぞれが自分を守るためにざくざくと他人を攻撃し続けた結果の焼け野原をこれでもかとみせつけられるので、ずっといたたまれず、ずっと緊張していて、ずっとしんどかった。
ひとつの事件ですべてが変わったわけで
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POP!(2021年製作の映画)

3.0

彼女の生真面目さもそれはそれで不寛容なところがちょっとあるような気もするし、大人になるとかならないとか以前に、いっしょに仕事するにはめんどくさそう・・・とやっぱりちょっと思ってしまいました。
あの駐車
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嘘喰い(2022年製作の映画)

3.0

原作ぜんぜんしらないのでなかなか世界観に入り込めず。でも横浜流星さんの飄々とした感じとか三浦翔平さんのすばらしきうさんくささとか村上弘明さんのべらぼうな恰好よさとかはとてもよかったと思う。
ところどこ
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ライフ・ウィズ・ミュージック(2021年製作の映画)

3.5

Siaさんのことはぜんぜん知らず、なんとなくポスターが目に入っただけでみにいったのですが、おもいのほか楽しかった。つめが甘いなあと思うところもたしかにあったけど、歌もダンスもEテレみたいなポップで躍動>>続きを読む

ゴヤの名画と優しい泥棒(2020年製作の映画)

3.5

やさしい泥棒を許容できる、やさしい世界にちょっとだけ安心する。

Ribbon(2021年製作の映画)

3.5

もっとこう抽象的なふわふわした感じかなとおもっていたけれど、おもいのほか地に足のついた、描きたいことがしっかりと伝わる映画だった。
もうすでに「そんなこともあったねえ」になりつつある初の緊急事態宣言下
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ナイル殺人事件(2022年製作の映画)

3.5

背景や装いがゴージャスでみていてとても楽しめた。いやいやポアロよ・・・とおもうところもけっこうあったけれども、きちんとそこも言及してくれていたのはよかった。
匂わせとかうさんくささの描きかたとか謎解き
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牛首村(2022年製作の映画)

3.5

Kokiさんのみごとな役者っぷりと、芋生悠さんのめちゃくちゃなこわさがすごい。
時代設定はちょっと無理があったと思うけど、村シリーズの幽霊?たちはなぜ自分たちがこんなことになっているのかを丁寧に説明し
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ファーゴ(1996年製作の映画)

3.5

歯車がうまくかみあわないままずるずると不穏な方向にすすんでいく気持ち悪さよ。理解できないわ、というセリフに本当にな!と思いました。
フランシス・マクドーマンドが強く潔くかっこいいけど、妊婦さんが無茶な
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エル プラネタ(2021年製作の映画)

3.5

たぶん服とか部屋とか雑貨屋とか色があふれかえっていると思うがそれをモノクロでみせる。場面の切り替えやテロップの素人くささ。たぶんあえての演出なんだろうけど、いろいろちぐはぐで奇妙な印象。でも心地よい奇>>続きを読む

MIRRORLIAR FILMS Season2(2022年製作の映画)

3.5

全体的にSeason1よりわかりやすくてみやすかった。気持ちを伝えるのってむずかしいけど伝えるのをあきらめたくはないよね、という話が多かったように思う。そして松本まりかさんはやはりすばらしいなあとあら>>続きを読む

真・事故物件 本当に怖い住民たち(2021年製作の映画)

3.5

YouTuberのみなさんが意外とあんまり動画を撮らないなあとはおもったけど、なんかいろんな方向にふりきっていておもしろかった。
物理攻撃おおすぎてちょっと笑ってしまったけれども、わけのわからない潔い
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

3.5

1961年版はぼんやりBSでみた気がする程度。
やはり歌とダンスとドレスとセットの完成度はすごい。
いやしかし命をかける必要などひとつもないよ若者よ、と思いながらみた。
リフがべらぼうにかっこよくてと
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声もなく(2020年製作の映画)

4.0

わりとひどいことがくりひろげられているのに何処となくおかしくてほっこりしそうになるのを、いやいやこれいい話じゃないよねと少し困惑しつつみた。
家族というものに子どもがいかにとらわれているか(とらわれざ
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誰かの花(2021年製作の映画)

3.5

私もルールはできるだけ守りたい。
ルールなんてやぶるものじゃん、と考えてしまうと、ルールのありかたからルールの是非まで考えなくてはならなくなるし、それよりは与えられたルールを守っていたい。
だから正し
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前科者(2022年製作の映画)

4.0

でもやっぱり、社会にとって必要な仕事をボランティアに頼ってるっておかしくない?きちんとした報酬と福利厚生があって、ある程度整った労働環境で仕事として機能させていくべきで、そうしないと個人の資質と余裕に>>続きを読む

ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

4.5

デジタルリマスター版で鑑賞。
こんなにおそろしい映画だったとは・・・とかなりの衝撃にふるえた。
空想のミュージカルのなかみとか彼の国の制度とか、なんかもういろんなところに狂気が詰まってた気がする。「最
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

3.5

『ちょっと思い出しただけ』みたあとにみたのでエモさもひとしおでした。
煙草と、愛すべきひとびと。ちょっと薄汚れてて、でもめちゃくちゃキュートなウィノナ・ライダーと、いつだってともかく美しく強そうなベア
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.0

「ある1日だけで遡る」ってどうやって遡るのかと思っていたら、ものすごくシンプルでよい遡りかただった。感情的でも感傷的でもなく、しずかで情緒的な遡り。
それにとらわれてるわけでもないけれど、ときどきちょ
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エッシャー通りの赤いポスト(2020年製作の映画)

4.0

でたらめで圧倒的な熱量に、やっぱりちょっと興奮しながらみた。
装飾のない過剰さで、いろんなものがすごくストレートにとんでくる。
藤丸千さんと黒河内りくさんのドラマチックな存在感はすばらしかったし、小林
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春原さんのうた(2021年製作の映画)

4.0

とちゅうまで、ところで春原さんてだれなんだろうと思いながらみた。
限りなく説明は少ない。でも季節や時間の移ろいや、心配されるような何かがあったんだろうな、その何かをしずかに受け入れようとしているんだろ
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大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

3.0

意外とちゃんと後始末しててびっくりした(もっとのらりくらりする話かと)。
たしかにめちゃくちゃおもしろくなりそうな材料をとんでもなく中途半端に調理してしまった感はあります。
ふせえりさん1人で背負って
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異物 -完全版-(2021年製作の映画)

3.0

それ以上でもそれ以下でもない、タイトルどおりの異物感。日常にひそむちょっとした異物感ではなく、けっこうわかりやすく、けっこう大きな異物の造形はそのチープさがけっこうすきです。

麻希のいる世界(2022年製作の映画)

3.0

それぞれが自分の思いをただただぶつけていくだけなのがすごい。ひとりよがりな思いだけで衝動的に動いていくから、どこまでもからまわりしていくし、かみあわない。
そうなってしまう背景はみえかくれしているんだ
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都市とモードのビデオノート 4K レストア版(1989年製作の映画)

4.0

ヴィム・ヴェンダース レトロスペクティブROAD MOVIESで。
山本耀司さんのひっそりとおだやかな話しかたと切りとられた80年代後半のなつかしい東京の街中と。
デジタルへの移行と過剰さへの疑問、未
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劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-(2013年製作の映画)

3.5

公開時に見逃していたので、4DX復活版で。
あいかわらず安心安全王道の安定感でとてもみやすい。ヒーローをクビになってもスポンサーは降りないものなの?とかちょっと気になりましたけども。
しかし、多様性を
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.5

鬼滅とかもそうだけど最近のアニメは動きも話の流れも緩急のつけかたがすごくじょうずだなあと思う。すごくみやすいし、わかりやすいし、ひきこまれやすい。
あまりにもシンジくんな声にひっぱられて、暴走したエヴ
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ノイズ(2022年製作の映画)

3.5

なんでもかんでも「島のため」にすりかわっていくコミュニティのひとまかせな期待と依存の過剰さと密さと薄気味悪さよ。
ちょっといろいろ詰め込みすぎてごちゃついてる感じはあったけど、余貴美子さんと渡辺大知さ
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グレート・インディアン・キッチン(2021年製作の映画)

4.0

価値観の違いをなにひとつうめられないまま、絶望的になにひとつ変わらない日常をたんたんと丁寧にくり返す地獄のような映画だった。俯瞰だとなおさら反復の地獄さがダイレクトに伝わる。
他者を尊重できない人には
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スターフィッシュ(2018年製作の映画)

3.5

ストーリーを理解するために必要な情報と、それはあってもなくてもよいのでは・・・と思われる情報のバランスがわりとめちゃくちゃで、ちゃんと理解はできてないと思う。
でもカメラワークとかとてもかっこよかった
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名付けようのない踊り(2022年製作の映画)

3.5

コンテンポラリー舞踊のよしあしは正直ぜんぜんよくわからないのだけど、田中泯さんの顔に刻まれた皺が美しいなとか、よれよれの着流しにカーキのALL STARハイカットめちゃくちゃかっこいいなとか、ぐっとく>>続きを読む

フタリノセカイ(2021年製作の映画)

3.5

周囲の無理解や偏見に対するというよりは、当事者たちがそれぞれ不器用に下手くそに自分の未来の選択肢とむきあっていく話だった。
そして選んだ手段に私はちょっと面喰らったし、ほかにいろいろ方法があるのでは・
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

4.0

あざやかなカラーとセピアっぽいモノクロのスイッチ、作りこまれた世界観と詰めこまれる情報量、豪華な俳優たち、ともかくみていて楽しくて、緻密にスタイリッシュにデタラメなことをやってる感じがとてもすばらしい>>続きを読む

さがす(2022年製作の映画)

4.0

そううまくいくか・・・?と思うところもたしかにあったけれども、ともかく伊東蒼さんが幼く必死に奮闘し続けるので、こちらも必死に彼女を応援するような気持ちでみた。
もっとぎすぎすした話にもなり得たと思うけ
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