ききさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

きき

きき

映画(930)
ドラマ(0)
アニメ(0)

シュシュシュの娘(2021年製作の映画)

3.5

福田沙紀さんのローテンションガールぶりがともかくすばらしい。意外とシンプルで潔い落としどころではあったけれど、いやそれでいいのかなあと思わなくもない。
入江監督のえがく埼玉はおそろしい町ですね・・・(
>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

とてもしずかで、とても息ぐるしい。村上春樹らしい文学的な台詞も西島秀俊さんが語るとすとんと腑に落ちる感じがする。気のせいかもしれないけど。
岡田将生さんの屈託のない空虚さもとても村上春樹的だが、まっす
>>続きを読む

モロッコ、彼女たちの朝(2019年製作の映画)

3.5

横顔や背中、ゆたかな生活音でいろいろなことを物語る。希望だけに無闇にすがらない、地に足のついたひそやかな力強さ。
アブラの美しい横顔がとても印象的。
こんな差別が実際にあったなんて信じられないなあ、と
>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

3.5

アメコミぜんぜん詳しくないけどマーゴット・ロビーみたさにみた。
いろいろ悪趣味だし、ベルセルク並みにがんがん人が死んでいくけど、独特の説得力でめちゃくちゃおもしろかった。
ラットキャッチャー2かわいい
>>続きを読む

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

4.0

高校生が映画つくる、くらいの情報しかいれないでみたのでいろいろ新鮮におどろきながらみた。
いまの若者の寛容さがうまく描かれていてとてもよかった。

伊藤万理華さんのすばらしさよ。いつまでもふんわりした
>>続きを読む

東京リベンジャーズ(2021年製作の映画)

3.5

ドラケンくんが人格者すぎる。
総じてたのしくみましたが、2005年ってこんなリーゼントのヤンキーとか特攻服きた暴走族とか東京にこんなにいたっけなあ、とはすこし思いました。

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.5

ビジュアルと技術と歌はほんとうによかったとおもう。
すべてをふりきってでも走りだしたいきらきらした純粋な衝動を描きたいのはわかるんだけど、でも子どものあなたがひとりでできることは少ない、むしろリスクの
>>続きを読む

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

3.5

Talking Headsにもデイヴィッド・バーンにもぜんぜんくわしくないのだが完成度の高いエンターテイメントとしてものすごくおもしろかった。
ちょっととぼけた感じの妙にゆるく力の抜けたパフォーマンス
>>続きを読む

少年の君(2019年製作の映画)

4.0

みているあいだずっと苦しかった。覚悟を貫きとおしてほしい気持ちと貫きとおしてほしくない気持ちとごちゃごちゃになりながらみていた。
こどもがこんなにも孤独でこんなにも無理をする社会は異常だとおもうが、そ
>>続きを読む

サイダーのように言葉が湧き上がる(2020年製作の映画)

3.5

わたせせいぞうのような色づかいだな・・・とつい思ってしまったり、探しものをわりと早い段階でみつけてしまったりもしたけれど、いまの若者たちのよくわからない距離感とか自意識とかに真摯にむきあっている感じは>>続きを読む

ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

3.5

じつはアベンジャーズをあまりまともにみたことがないのだが(2作目を飛行機でみたかも)、スカーレット・ヨハンソンとフローレンス・ピューとレイチェル・ワイズみたさにみた。
三人三様の、地に足のついたかっこ
>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.0

これをシンプルに復讐の物語といってしまっていいのかわからない。これほどまでに他者を尊重できないことに無自覚な人々の存在に、とても重たい気持ちになりながらみた。
いろいろなものを閉じこめたキャリー・マリ
>>続きを読む

返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)

4.0

自由と弾圧と希望と絶望と過去と未来と恋と嫉妬と信頼と裏切りと幼さと成長をさらりと詰め込んでホラーで味つけした、ものすごいものに仕上がっていた。
ホラー要素はなくても成立したと思うけど、ホラー要素がある
>>続きを読む

パンケーキを毒見する(2021年製作の映画)

3.5

なんかすごく偏ってそうだなあと思ってみにいくか迷ったけど、迷ったらみることにしているのでみた。
思ったよりは誘導的ではなかったが、アニメーションや壺振りは必要ないんじゃないかなあとちょっと思った。
>>続きを読む

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

3.5

美しくポジティブなところだけをみせられている感はあるが、それでもやっぱりエネルギッシュで迫力ある唄とダンスに圧倒される。アパートの壁のダンスシーンと、アブエラの唄パートすき。
自分のなかの尊厳を守る「
>>続きを読む

茜色に焼かれる(2021年製作の映画)

4.0

疑問や憤りを感じるところもあり共感できるところはあまりなかったけど、それでも彼女はとても必死に生きていることはわかったし、この理不尽な世の中で、ひとり親でのほほんと子を育ててきた自分ののんきさのほうが>>続きを読む

とびだせ!ならせ! PUI PUI モルカー(2021年製作の映画)

3.5

モルカーのからだのしくみどうなってるんだとか進化の過程けっこう雑だなとか、そういうところもぜんぶひっくるめてもとかくかわいかったし、まわりのチビッコたちが音楽にあわせてプイプイしてるのもとてもかわいか>>続きを読む

劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト(2021年製作の映画)

3.5

娘がバイト代をつぎこむくらいにこのアニメにはまっていて、おかあさんもみてもほしいというので、テレビシリーズまったくみたことないけど劇場版だけみた。(娘は7回みたらしい)

以下は娘に提出を要求された感
>>続きを読む

唐人街探偵 東京 MISSION(2020年製作の映画)

4.0

いろいろデタラメなんだけど心地よいテンションの高さとテンポのよさでめちゃくちゃおもしろかった。愛すべきデタラメさも含めてエンターテイメントとしての完成度の高さよ。
映像の中の東京はバブリーさと活気をだ
>>続きを読む

ライトハウス(2019年製作の映画)

4.0

リアルとイマジネーション、嘘と真実、罪と罰、閉塞と解放、理性と狂気、相反するいろいろなものがぐるぐると煮詰められていく。
ふたりの息詰まるやりとりからどうやって本当のことをすくいあげればいいのか。そし
>>続きを読む

スーパーノヴァ(2020年製作の映画)

3.5

お互いをおもいやる気持ちがどれだけあってもどうにもできないこともあるやるせなさ。失いたくないものに出会ってしまったからこその苦悩みたいなものはとても苦しい。愛おしそうに腕毛をなでるシーンがとてもよかっ>>続きを読む

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

4.0

私には真似できない、たぶんいまを生きる若い子たちだけの絶妙な距離感。
言葉や説明は少ないが、どんな状況かはなんとなく想像できる余白。
当事者を追いつめないプログラム。
ただただ性的に搾取される理不尽さ
>>続きを読む

ラブ&ポップ(1998年製作の映画)

3.5

渋谷の女子高生の無敵感と、それに並行する、お金払えば女子高生に何してもいい、お金もらえば女子高生はたいていのものはさしだせる、というあの時代の狂った空気感。
たいていのものはさしだせるけど、きちんと何
>>続きを読む

アジアの天使(2021年製作の映画)

3.0

親としてどうなの・・・とおもうところも正直あったし、翻訳アプリとかさ・・・とおもうところもあったけど、てきとうポジティブとまじめでへたれな兄弟はやっぱり安定感あってみてて楽しかったし、口数少ないながら>>続きを読む

83歳のやさしいスパイ(2020年製作の映画)

3.5

ドキュメンタリーというにはちょっと誘導的すぎない?と感じるところもあるんだけど、セルヒオさん自身はとても真摯に他者と任務にむきあっていることはよくわかる。恋するベルタさんがめちゃくちゃかわいい。

シャイニング(1980年製作の映画)

4.0

こんなにも幽霊よりも人間のほうがぜんぜんこわい話だったとは・・・

なんとなく内容は知っているもののちゃんとみたことがなくて午前十時の映画祭で初めてみたのですが、午前十時どころか朝8時30分くらいから
>>続きを読む

スプリー(2020年製作の映画)

3.5

こういう地獄って20年前には想像もできなかったよな・・・とおもいながらみた。
自分の承認欲求をうまくコントロールして飼いならしていくことが人類がかかえる重要案件のひとつになりつつあるのでは、と最近よく
>>続きを読む

裏ゾッキ(2021年製作の映画)

4.0

映画誘致と有名俳優の来訪にものすごくテンションをあげていく地元のひとびとの記録がとてもおもしろいし、地元の熱さに若干ひきながらも制作陣もとても真摯に映画にむきあっている感じがよく伝わってくる、とてもよ>>続きを読む

RUN/ラン(2020年製作の映画)

3.5

複雑に二転三転するのかなと勝手におもっていたけど、意外とシンプルに王道なサスペンスで、私がおもっていたのとぜんぜんちがうラスト。
みているあいだはちょっともやもやするところもあったけど、みおわってから
>>続きを読む

1秒先の彼女(2020年製作の映画)

4.0

とてもかわいくて愛おしいおはなし。
たしかにちょっとどうなの・・・とおもうところもあるけれど、でもあんなごほうびみたいな時間がすべてのひとにもあるといいなあとおもった。
最後の写真がどれもすごくよくて
>>続きを読む

いとみち(2020年製作の映画)

3.5

津軽弁はほとんどなにをいっているかわからなかったけど、わからなくてもなにが起きているかわかるようになっているのがすごい。
彼女はもしかしたらこの先の人生で三味線をひくことはないかもしれないし、メイド喫
>>続きを読む

ウルフウォーカー(2020年製作の映画)

4.0

もののけ姫にちかしいところと、もののけ姫とはぜんぜんちがうところと。アニメーションの躍動感がともかくすばらしい。

Arc アーク(2021年製作の映画)

3.5

100年間技術や文化が停滞している感がすごい。不老不死を手に入れると生き急ぐ必要がないから、技術革新などにあまり興味がもたれなくなるということなのか。
また自分が不老不死で、でも自分のこどもがある一定
>>続きを読む

ザ・ファブル 殺さない殺し屋(2021年製作の映画)

3.5

やっぱり岡田さんのアクションがキレッキレで、みていてとてもたのしい。団地の足場のアクション考えたひと天才すぎる。
まだまだたどたどしさもあるけれど、平手さんの力強い存在感が秀逸。

夏への扉 ―キミのいる未来へ―(2021年製作の映画)

3.5

全体的にチープで性急ではあるけど変にもったいぶらずに的確にエモさだけを追求していくわかりやすさ。清原果耶さんと猫の正義さ。Mr.Children『CROSS ROAD』の強さ。ミスチルはその後たくさん>>続きを読む

映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

3.5

好きだからやりたいようにつくる、ではなく、好きだから仕事として成功するものをつくる、なのはとてもいいなあとおもった。
編集をはじめ、いきおいある映画制作シーンはものすごくおもしろかったけど、ただひとつ
>>続きを読む