こばこばさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.8

ケイト・ブランシェットの独壇場。淡々と進むが、どのシーンにも意味があって、一度見ただけではすべて拾い切れなかった気がする。ケイトを当て書きした脚本とのことだが、確かに他の人が演じたら役に負けてしまうと>>続きを読む

ガタカ(1997年製作の映画)

3.5

遺伝子で優劣が決められている社会。「不適正者」とされながらも、宇宙飛行士になろうともがく主人公。反対に、優秀な遺伝子を持ちながら事故で下半身不随となった男。この対比が切ないが、努力次第で現実は変えられ>>続きを読む

暴力脱獄(1967年製作の映画)

3.5

ポール・ニューマンの演じる主人公が、その不思議な魅力で、収監された刑務所内で次第に人気者になっていく、という内容。タイトルから脱獄物を想像するが、刑務所内での人間ドラマがメイン。意外と哲学的なストーリ>>続きを読む

恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ(1989年製作の映画)

3.6

大人の人間ドラマ。ほろ苦くもあり、美しくもある、まるでジャズの調べのような映画。ミシェル・ファイファーの歌声の表現力が凄まじい。

死霊のはらわた(1981年製作の映画)

3.4

笑えてくるくらいのグロさ。低予算感はあるが、スプラッター映画としてはかなりの完成度だと思う。余計なストーリーは一切なく、徹底的にグロさを追求した内容にむしろ清々しさを覚えた。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.5

この上ない三部作のフィナーレだったと思う。どのキャラクターも数々の冒険を経て成長し、輝いて見えた。このシリーズを見るといつも、ありのままの自分を肯定してくれるような温かい雰囲気に包まれる。この掛け合い>>続きを読む

暗くなるまで待って(1967年製作の映画)

3.4

オードリー・ヘプバーンが盲目の主人公を演じる。タイトル通り、悪党たちを“暗くなるまで待って”見事に撃退。悪党たちがやや無能だが、いつもと違うオードリーが新鮮だった。

ダイヤルMを廻せ!(1954年製作の映画)

3.8

内容はシンプルだが、よくできたサスペンス物。グレース・ケリー、ワンシチュエーション物とくれば、「裏窓」が浮かぶが、この作品も負けないくらい面白い。

ブルーベルベット(1986年製作の映画)

3.4

デヴィッド・リンチ作品にしてはわかりやすい内容だった。とは言え、独特の気持ち悪さや変態性は相変わらず。事件のきっかけが切り落とされた耳ってところがもうね。

ワイルド・アット・ハート(1990年製作の映画)

3.3

デヴィッド・リンチらしい風変わりな映画。有って無いようなストーリーなのだが、画面のインパクトが強い。脇役のキャラが濃すぎるため、ヘンテコな内容に見えるが、描いていることは意外とシンプルだったと思う。

ビクター/ビクトリア(1982年製作の映画)

3.4

ジュリー・アンドリュースが女装した男性になりすます主人公を演じる。尺がやや長く、笑いのツボも一昔前のものだが、見ていて元気が出るようなコメディ映画だった。今このテーマを描くとここまで軽い作風にはできな>>続きを読む

そして父になる(2013年製作の映画)

3.3

淡々としたドキュメンタリータッチな作風だが、親たち4人の配役が良かった。場を和ませながらも、時々さらっと本質を突いた発言をするリリー・フランキーが印象に残った。福山雅治演じる主人公がただ1人未熟者のよ>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.6

ストーリー性はないが、細かいことを抜きにしてみんなが楽しめる内容になっていたと思う。ゲームのようにサクサク進むし、レインボーロードのトゲゾーこうら等々、やってほしいことは基本やってくれた気がする。マイ>>続きを読む

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.4

なかなかビターで見ていて苦しくなる内容。ムロツヨシの表情がリアリティがあって良い。多少誇張はあるが、人間関係ってこんな感じだよね。リューベン・オストルンドの作品を見たときに近い後味。

ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界(2022年製作の映画)

3.0

普通に面白い。ただ、元々期待値が高いディズニー作品としては並の内容。「センター・オブ・ジ・アース」のアニメ版と呼べる内容で、既視感がある冒険物だった。ポリコレ描写を入れるのは全然構わないが、内容をもう>>続きを読む

わたしを離さないで(2010年製作の映画)

3.2

臓器提供のために作られたクローンの物語。特殊な世界観についてあまり説明されないため、原作未読の自分にはやや消化不良感はあるが、重いテーマゆえに心に響く内容。死を覚悟しながら、それでも生きていく姿に胸が>>続きを読む

アントマン&ワスプ(2018年製作の映画)

3.6

「アントマン」シリーズの第2作目となる作品。「アントマン&ワスプ」というタイトルだが、今作品のテーマは1代目アントマン&ワスプの再会がメインの内容となっており、ヴィランを倒すという目的が弱く、ヒーロー>>続きを読む

アントマン(2015年製作の映画)

3.4

他のMCUシリーズとは少し毛色が違う作品。コメディ寄りな内容で、ストーリーが複雑になりつつあるシリーズの中でもシンプルに楽しめる内容だった。インフィニティストーンなどが一切登場しないので妙な安心感があ>>続きを読む

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.0

映像の美しさに引き込まれるような映画。ラブストーリーではなくて、痛みを抱えた人間たちが互いに救済し合うストーリーに見えた。そのきっかけが映画館だったところに感動した。サブスク全盛の時代にこういう作品に>>続きを読む

アムステルダム(2022年製作の映画)

3.3

キャストが豪華すぎる。かなり政治的な内容をコメディテイストで描いている。やや込み入った内容で登場人物も多いため、頭の整理が必要。テーマ的には自分好みだが、豪華キャストに見合った内容かと言うと微妙。毎回>>続きを読む

ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.6

当初の予想を裏切るストーリー。レイフ・ファインズ演じるシェフはサイコパスなのだが、料理を批評されることに飽き飽きして、シェフになった頃の目標や志を見失った状態であり、ここに本質を見ることなく何でも意見>>続きを読む

カサンドラ・クロス(1976年製作の映画)

3.5

列車内で広がる病原菌との戦いと老朽化した「カサンドラ・クロス」と呼ばれる橋への列車の進入を阻止しようとする主人公たちの攻防を描く。怒涛の展開が続き、最後まで飽きることなく楽しめるエンタメ作品。

オール・アバウト・マイ・マザー(1999年製作の映画)

3.3

今の自分には正直よくわからない内容だが、母という存在の大きさを感じた。命の源でもあり、すべての愛の源でもあるのだなと。

オール・ザ・キングスメン(1949年製作の映画)

3.8

一人の政治家が権力欲の虜となって自滅していく様を描く。政治家の成り立ちを説明書のように描いた怖い内容で、世の中を良くしたいという思いを持った人間が次第に悪へ堕ちていく、ゾッとする映画だった。約70年前>>続きを読む

失われた週末(1945年製作の映画)

3.3

アルコール中毒の男を描く。内容はそれだけなのだが、アルコール中毒の実態に迫ったストーリーは退屈しない。後年のビリー・ワイルダー作品とは打って変わったシリアスな内容に少し驚いた。

紳士協定(1947年製作の映画)

3.6

反ユダヤ主義に真正面から向き合った作品。説教臭い部分はあるが、今でも見る価値のある、見て学ぶことの多い内容だった。“良い人たち”が問題を根深くしているというのは本当にその通りで、見て見ぬふりをすること>>続きを読む

グランド・ホテル(1932年製作の映画)

3.3

グランド・ホテル形式の元となった作品。最初と最後に繰り返される「いつも変わらぬ光景。多くの人がここを訪れ、何事もなく去っていく。」というセリフにすべてが集約されている。世界の縮図をそれとなく伝える部分>>続きを読む

駅馬車(1939年製作の映画)

4.0

それぞれ事情を抱えた多様な人間が駅馬車に集まり、ドラマが展開される。簡潔ながら無駄のない人間ドラマと圧巻のカーチェイス。これだけエンタメ要素を盛り込みながら、100分以内にまとまっているのは見事で、色>>続きを読む

大空港(1970年製作の映画)

3.9

オールスターキャストによるパニック映画。前半は長めだが、後半でテンポ良く伏線が回収される。派手さはないが、各キャラクターのドラマが意外としっかりしていた。無賃搭乗の老婦人役のヘレン・ヘイズは名演。

エデンより彼方に(2002年製作の映画)

3.7

窮屈な時代に翻弄される女性を丁寧に描いている。一見ドロドロした恋愛物に陥りそうな内容を終始プラトニックに描いた脚本とジュリアン・ムーアの品のある演技がとても好印象。何も悪いことをしていないのにつまはじ>>続きを読む

となりのトトロ(1988年製作の映画)

4.0

今さらレビューするまでもないが、ジブリといったらこの作品。ノスタルジックで童心に帰れる作品はいくらでもあるが、この作品じゃないとダメなんだよね。

コクリコ坂から(2011年製作の映画)

3.7

さらっと終わってしまうが、どのシーンもノスタルジックで綺麗。有って無いようなストーリーだが、心安らぐ感じが好き。

モーリタニアン 黒塗りの記録(2021年製作の映画)

3.7

テロリストと疑われ、裁判が行われることなく、収容され続けた男の物語。回想を織り交ぜながら、説得力を持たせる手堅い内容だった。自国の闇の部分を映画にできるアメリカの懐の深さを感じる。

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.6

もう少し軽いノリの映画を想像していたが、中年の危機を描いた、意外と真面目な内容でなかなか面白かった。ヨーロッパの映画なので雰囲気があって、考えさせられるストーリーだったと思う。俳優陣のアルコール度数に>>続きを読む

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.3

原作未読の状態で鑑賞。面白おかしい描写が多く、肩の力を抜いて見ることができる内容だった。日本でロケをしていないことが丸わかりの、日本をバカにしているのか、リスペクトしているのかわからない作風は好みが分>>続きを読む

ハロウィン(1978年製作の映画)

3.6

スプラッターホラーの礎と呼べる作品だが、意外にも残虐描写は少なめ。ほとんど説明がない映画だが、長回しの撮影と恐怖を掻き立てる音楽で文句なしに面白い内容だった。ブギーマンの正体が明かされないが、この方が>>続きを読む