kamakurahさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

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散り椿(2018年製作の映画)

3.5

木村大作監督、撮影納得の楷書で、まっすぐな時代劇映画。富山、彦根城など絵としても安定感のあるロケ地が選ばれ、岡田准一、西島秀俊ら役者も揃って破綻なく観終われます。ただなんとなく、ここでも黒木華か、の印>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.0

第30回東京国際映画祭観客賞。松岡茉優全開作品。近年出色の恋愛映画と評したい。好き嫌いあるだろうけど個人的にはミュージカルシーンが好き。しかしながら最後のセリフがどうしても納得できずレビュー保留のまま>>続きを読む

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

4.0

怖い!とにかく、設定がお見事で観客一体になっての90分、映画ならではの緊張感が続きます。できるだけ前情報なしでの鑑賞をお勧めします。カメ止め、とは違います。シチュエーションホラーとしての佳品。見応え十>>続きを読む

華氏451(1966年製作の映画)

4.0

KAATでの長塚圭史作、白井晃演出の舞台を観る予習のため約50年ぶりの鑑賞。半世紀前にして既に古典的名作と称されていたことが納得の仕上がり。ドクトル・ジバコでノックアウトされたジュリー・クリスティの二>>続きを読む

マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー(2018年製作の映画)

3.5

こういうミュージカルに筋立て云々は無用。アバの音楽を聴いていればよし。リリー・ジェイムズ、きれいだし歌もよし。すぐにサントラを聴きたくなります。個人的には前作より◯でした。

別れの曲(1934年製作の映画)

3.5

鎌倉市の男女共同参画フォーラムで鑑賞。川喜多かしこ尽力による配給のドイツ語版。
古き良き時代の楽聖映画。名曲に惹きつけられ、あっという間の90分。リストとの連弾場面は圧巻。エンディングには、ひと言つけ
>>続きを読む

純平、考え直せ(2018年製作の映画)

3.5

純然たる青春映画。去年の傑作、あゝ荒野と比較するのは筋違い、十分了解ながら、熱量の差、またSNSスーパーでは『何者』の既視感、否めず。原作力の差異かも知れず、判断は各位におまかせです。柳ゆり菜さん、大>>続きを読む

エリック・クラプトン~12小節の人生~(2017年製作の映画)

4.0

洋楽ファンで「Tears in Heaven」誕生の経緯を知らない者はいない。映画「エリック・クラプトン 12小節の人生」は、周知の悲劇に向かうドキュメンタリーである。ジョージ・ハリソンとその妻との>>続きを読む

ライ麦畑で出会ったら(2015年製作の映画)

3.5

サリンジャー本人を出したのにはビックリ。キンセラの名作「シューレス・ジョー」を映画化して「フィールド・オブ・ドリームス」にする際でさえ人物像への遠慮があったのか別の作家に仕立ててあったのに、時代が経過>>続きを読む

SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)

3.5

韓国映画完コピ、川村元気プロデュース、大根仁監督、脚本、篠原涼子主演のリメイク。広瀬すず、山本舞香、大健闘、板谷由夏の遺影の美しさにびっくりの118分。オープ二ングはLA LA LAND、エンディ>>続きを読む

輝ける人生(2017年製作の映画)

3.5

洒脱なイギリス映画。年齢を重ねてこそ見えてくるもの、自己発見が軽やかに描かれた佳品。添えられた楽曲もすべて心地よく、老いを楽しむべきことを教えられる。

#輝ける人生

旅猫リポート(2018年製作の映画)

3.5

猫ブームに松竹らしい一本。各地フィルムコミッション活用の模範例。高畑充希が声の出演のみながら健闘。善意に満ちた小品。安心して鑑賞できます。

#旅猫リポート

We Love Television?(2017年製作の映画)

3.0

鎌倉まちの映画館、上映にて鑑賞。欽ちゃん、土屋氏トークショーつき。ドキュメンタリーとしては、あれこれ注文をつけたくなるものの、萩本欽一、という稀代のコメディアンの、70歳超えてなお維持され続ける熱量に>>続きを読む

検察側の罪人(2018年製作の映画)

4.0

原田眞人監督の名人芸を堪能できる一本。キムタクも役者としての存在感を強烈にアピール、男優賞ものの好演。原作を尺内にまとめあげた(原作にはない要素をも追加して背景を深めています)監督自らの脚本にも感服。>>続きを読む

オーシャンズ8(2017年製作の映画)

4.0

軽快、豪華!アン・ハサウェイが思いっきりキュートで、サンドラ・ブロック、ケイト・ブランシェットに全くひけをとらない存在感。リアーナもカッコいいです。サスペンスのヒリヒリ感はないものの、ヘェーって思って>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.0

遅まきながらの超話題作鑑賞。開映前、映画館がざわついている感じからしてウキウキさせられ嬉しい。映画って、こんな風に観たいものです。内容については触れっこなし。楽しく時間を過ごしたい人、必見です。上映拡>>続きを読む

ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男(2017年製作の映画)

3.5

主演のスベリル・グドナソンは、ボルグそのもの。また青年期を演じる役者を観ながら、よく似た若い子を見つけてきたなと感心していたら、ボルグの実子起用と知って、ビックリ。マッケンローを演じたシャイア・ラブ>>続きを読む

杉原千畝(2015年製作の映画)

3.5

胸が震える実話映画。20日金曜日に原案提供された白石仁章さんの大船中学校でのご講演に立ち会い、遅まきながら鑑賞。公務にあっても自分自身は貫けることを深いところで実感。外務省が顕彰にいたるまて44年とい>>続きを読む

港町(2018年製作の映画)

3.5

観察映画、と名付けられた想田監督の新作ドキュメンタリー。奥様のご実家、瀬戸内の牛窓の流通(平田オリザ評)とそこに暮らす人々と猫とがモノクロで淡々と描かれて、終盤、心に突き刺さる告白にいたる。その120>>続きを読む

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー(2018年製作の映画)

3.0

長い、です。詳しく語ってもらいたいソロとキーラふたりの帝国軍での中身なしで2時間20分は、ないものねだり承知ながら冗長感を払えない。活劇にもドラマは欲しい。役者は、粒ぞろい。ソロもランドも、それらしく>>続きを読む

羊と鋼の森(2018年製作の映画)

3.0

原作が醸し出す深みにまでたどりつけず残念。主人公と森との呼応を映像化しようとする意図は理解できるものの、説得力乏しく、尺も冗長で、せっかくの題材を活かしきれなかった。

@羊と鋼の森

レディ・バード(2017年製作の映画)

3.5

監督のグレタ・ガーウィグによる自伝的脚本を、シアーシャ・ローナンがほぼひとり舞台で演じきり、娘を愛するがゆえに厳しくあたる母親役の練達ローリー・メトカーフと堂々と渡り合って終始緩む所のない佳品。エンデ>>続きを読む

ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.0

ポール・トーマス・アンダーソン脚本・監督、ダニエル・デイ=ルイス主演という第一級タッグの、恐るべき恋愛映画。やや冗長ながら緊迫の2時間強。名人デイ=ルイスと堂々と渡り合ったアルマ役ビッキー・クリープス>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

3.5

是枝監督ついにパルムドール!おめでとうございます。長年こだわり続けて来た家族をめぐる主題を、理不尽な社会問題と結びつけて普遍的な人間関係の深淵に到達した渾身作。役者が全員、監督の求めに見事に応えての自>>続きを読む

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

3.5

熱量に満ちた一本。目指す人生が、周囲の様々な思惑で志す通りにならない理不尽さが、ひとひねりある語り口で描かれる。自らのプロデュースで主演したマーゴット・ロビーの気合いに感服。スケートシーンも見応え十分>>続きを読む

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.5

遅まきながらゲーリー・オールドマンの熱演を鑑賞。まさに独り舞台。名高い演説に先立つ地下鉄での場面に心を打たれながら、英国人にとってダンケルクは、本当に大事な誇りなんだなと実感したことだった。あらためて>>続きを読む

ミッドナイト・エクスプレス(1978年製作の映画)

4.0

GW先取り香港マカオ弾丸ツアーの際に遅まきながら一読した沢木耕太郎の「深夜特急」に背中を押されて、大学生以来40年ぶりの再鑑賞。緊張感はいささかも薄れていない佳作でした。なるほどオリバー・ストーン脚本>>続きを読む

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.0

夢見るような色彩感にあふれたピクサー、ディズニーの会心作。IMAXの大画面、良音質で幸せな2時間を過ごせました。吹替版でも観たくなります。春休みの愛孫との必見作。

# リメンバー・ミー

ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.5

今年度のオスカー脚本賞。個人的にはもっとスピード感を持たせて欲しかった。友人の役どころが、作品の妙味。ホラー映画のカテゴリーなんだろうけれど、人種差別意識を巧みに伏線にしてドラマとしての仕上がり、上々>>続きを読む

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.5

イーストウッドの大胆な試みに感服。実話を、当事者本人たちを起用して、紛れもない「映画」に仕立て上げる。伏線、最終盤の緊迫感、第1級で見応え充分。87歳にしてこの作品造形力は、もはや神わざです。

#1
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.5

実に映画らしい映画。様々な要素、満載で楽しめる。脚本は、ツッコミどころあまたあるもファンタジーなんだから堅いこと言ったり、あれこれあげつらうのは野暮。個人的には「E.T.」の恋愛映画版。オスカー、こち>>続きを読む

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

4.0

期待通りの仕上がり。ドラマとしては描ききれていないところあまたながらミュージカルとしての魅力満載。疾走感に溢れ、ワクワクしながら、あっと言う間のエンドロール。すぐまた観たくなります。ヒュー・ジャックマ>>続きを読む

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.0

見事な脚本。結末まで静かに、しかし固唾を呑んで凝視させられ、破綻がない。登場人物ひとりひとりの造形に説得力があり、ドラマとしての見応え十分。音楽にも納得。上質な一本です。

#スリー・ビルボード

砂の器(1974年製作の映画)

4.0

『祈りの幕が下りる時』鑑賞後に、自宅で何年ぶりだろう『砂の器』をデジタルリマスター版でNetflix鑑賞。いたずらに昔がよかった、とは言いたくないが、密度の濃さは圧倒的。原作を凌駕する作りに往年の映画>>続きを読む

祈りの幕が下りる時(2017年製作の映画)

3.5

シリーズ愛好者には納得の仕上がり。往年の名作『砂の器』を思わせるタッチで、父娘の情愛と阿部寛扮する加賀恭一郎が日本橋署に拘泥する理由とが切々と描かれていく。エンドロールでは、テレビシリーズの演者たちも>>続きを読む

希望のかなた(2017年製作の映画)

3.5

遅まきながらアキ・カウリスマキ監督の話題作をユーロスペースで。重く大切なテーマを緩やかに、ユーモアをまぶしながら描いた、なるほど佳品。タイトルも展開も深刻にならず、二度、三度と観たくなる1本。

#希
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