kamakurahさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

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翔んで埼玉(2018年製作の映画)

3.0

もっと底抜けにバカバカしく滑稽でもよかったのに。痛快感も欲しかった。既視感満載で観終わったあとの満足度が希薄で残念。企画は良しで観客の集まり具合も納得です。

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.5

オスカー受賞式のあの感激ぶりと、ガガさまとグレン・クローズをしりぞけての主演女優とあれば観ないわけにはいかない。なるほど圧巻でしたオリビア・コールマン。いい気持ちにはなれないだろうなと了解のうえでの鑑>>続きを読む

空飛ぶタイヤ(2018年製作の映画)

3.5

池井戸潤は小説が面白い。TBSがある色をつけたせいで、映像化されると、どれも同じ色合いの仕上がりになりがちだが、できるだけ原作に寄って映画化してくれれば、読書での面白味とは、また違った、しかし、主題明>>続きを読む

ファースト・マン(2018年製作の映画)

3.0

チャゼル監督がIMAXカメラでニール・アームストロングを撮ると知ってから、ずっと楽しみにしていた期待感が大きすぎて、残念な印象が拭えない。アポロ13とライトスタッフを大切な映画体験にしている世代にとっ>>続きを読む

未来のミライ(2018年製作の映画)

2.5

アニー賞、オスカーノミネートを祝して超遅まきながらBlu-ray鑑賞。上白石萌歌の実力、将来性は評価しているものの、本作での起用は不幸。声質、声年齢とも違和感拭えず、それをもって評価できず、残念。物語>>続きを読む

メリー・ポピンズ リターンズ(2018年製作の映画)

3.5

往年のミュージカル映画ムードが満喫できる佳作ながら、メリーポピンズフリークとしては、もうひとつ満点が出せない、ワクワク感消化不良作品。リン=マニュエル・ミランダの愛嬌不足というか底抜け感のなさが大きく>>続きを読む

天才作家の妻 -40年目の真実-(2017年製作の映画)

3.5

とにもかくにもグレン・クローズ。主演女優賞、納得の一本。巻頭から不安定なたたずまいが、そこここに漂い、あっというラストへと引っ張られる。物語の沸点が訪れるタイミングとエンディングがもうひとつ納得しきれ>>続きを読む

マスカレード・ホテル(2019年製作の映画)

3.5

定型のホテルムービー。前作で演技力に感心させられたキムタクが、これまで通りのカラーに戻って、鈴木監督はやはりテレビの人なんだな、という印象。長澤まさみの芸達者ぶりがひときわ目立つ一本でした。松たか子も>>続きを読む

LENS(2018年製作の映画)

3.5

日本オールロケの香港映画。焦点ゼロから発した葛藤という意味合いを込めたという原題「由菱開始」の由来を脚本家のお話から理解して内実を深く受け止めることができた。スタイリッシュな映像が散見されたあたりが実>>続きを読む

夜明け(2019年製作の映画)

3.5

まずは本作がデビューとなった広瀬奈々子監督の健闘に拍手。脚本や場面のいくつもに、恩師是枝、西川両監督のお弟子さんであることの印象深く、独自色模索の葛藤がうかがわれ嬉しかった。柳楽優弥が、小林薫とがっぷ>>続きを読む

ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(2017年製作の映画)

3.5

相次いで評伝が出版され、引き継ぐように続けざまのサリンジャー映画。サリンジャー、庄司薫の影響世代にとっては特別な目新しさはないが、小説で刻まれた場面に呼応するシーンに胸動かされる。キンセラの「シューレ>>続きを読む

大阪物語(1999年製作の映画)

4.5

DVD鑑賞。亡き市川準名作群の中でも高位で燦然と輝く名作。ドラマとリアルの渾然一体感が愛おしい。初演時から何度観てきたことだろう。待望のDVD化で、あらためて仔細に観直し、間然とするところのない仕上が>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

4.0

DVD鑑賞。アクション映画の正統形。贅沢な仕上がりに喝采でした。邦画では絶対真似できないボリューム、スピード感を満喫。この先は、トム・クルーズがいつまで頑張ってくれるのか、にかかってます。

焼肉ドラゴン(2018年製作の映画)

3.5

DVD鑑賞。話題の舞台は未見。在日主題の胸痛くなる一本。役者も揃え、内実も申し分ないながら冗漫感が惜しまれる。桜庭ななみの大健闘が最も印象的だった。

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

3.5

Netflix鑑賞。「ゼロ・グラビティ」の次がこれかぁ、とアルフォンソ・キュアロン監督の振り幅と力量とに感服。動乱する社会状況のなかで淡々と、しかし過酷な日常を生きる家政婦であり子守の少女(あえて少女>>続きを読む

泥棒役者(2017年製作の映画)

3.0

機中鑑賞。いくらなんでも、この脚本を映画では無理。舞台劇のコメディ台本としてしか受け止められない。芸達者を揃えても精彩なしはあまりに残念。石橋杏奈のみ健闘てすね。

50回目のファーストキス(2018年製作の映画)

3.5

遅まきながら機中鑑賞。長澤まさみファンとしては、これでよし、という印象。ドリューバリモアのオリジナルより、個人的には好き。佐藤二朗を起用して、あまりにノーマルは残念かな。山崎まさよしの名曲one mo>>続きを読む

私は、マリア・カラス(2017年製作の映画)

4.0

何をおいてもマリア・カラスの自分には冒頭からエンディングまですべてお宝映像。もっと音響のいい映画館で観たかった。鮮明な映像が多く、カラスを知らない若い観客はドキュメンタリータッチのドラマと見紛うかも知>>続きを読む

アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

3.5

ガガの演技力に感心。歌は言うまでもなし。監督、主演のブラッドリー・クーパーの芸達者ぶりにも脱帽。76年バーブラ版より楽曲、脚本とも上等、上質で見応えあり。ただ物語として、もう一歩も二歩も踏み込めたはず>>続きを読む

マイ・サンシャイン(2017年製作の映画)

3.0

きわめて重要な事件を中核に置きながら、全く活かされていない残念な仕上がり。一瞬の私怨に発した軽挙と歴史とがまるで結びついていない。夢見の性行為も、少女のそれも説得力なし。ただ、かつての嫌なアメリカを体>>続きを読む

くるみ割り人形と秘密の王国(2018年製作の映画)

3.0

三大バレエ曲のひとつ以上の前知識なしゆえか、もうひとつ物語の勘所がつかめなかった。プリンセス役のマッケンジー・フォイが可愛い、キーラ・ナイトレイ敵役かぁ、という印象。絵も綺麗。字幕版を観るのに時間選択>>続きを読む

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.0

キャッチコピー通り魂が震える1本!受験勉強をしながら毎日ラジオから流れてくるのを聴いていたボヘミアンラプソディー、観ながらそんな遠い風景も甦ってくる。主演のラミ・マレックのフレディ・マーキュリーに感服>>続きを読む

ハナレイ・ベイ(2018年製作の映画)

3.5

村上春樹の短編、映画化を聞いて原作再読して吉田羊、最適のキャスティングと期待しての鑑賞。三人称を一人称に換えて心象と周囲の人物描写やエピソードに原作との適度な距離感の意匠が凝らされ脚本、編集とも手がけ>>続きを読む

ビブリア古書堂の事件手帖(2018年製作の映画)

2.5

三島監督、これはいけません。原作と映画とは別物、というスタンスを否定はしません。しかし、ビブリア古書堂の事件手帖、のファンは怒ります。ぼくはガッカリでした。古書への薀蓄こそが原作の魅力なのに不倫愛とは>>続きを読む

鈴木家の嘘(2018年製作の映画)

3.0

劇場予告で勝手にコメディマインドでTIFF 鑑賞したせいもあり、あまりに重い主題で衝撃、大なり。引きこもり、自死、家族としてそれをどう受け止め、超えていくかが笑いをちりばめ真っ直ぐ描かれて辛く苦しい>>続きを読む

ホイットニー~オールウェイズ・ラヴ・ユー~(2018年製作の映画)

3.5

デビューから不慮の死まで、ずっと同時代だった。ケビン・コスナーとの競演でトップに駆け上る様子も見続け、聴き続けていた。そのディーヴァ、ホイットニー・ヒューストンの人生の全てが貴重な記録フィルムと周囲に>>続きを読む

A Film About Coffee ア・フィルム・アバウト・コーヒー(2014年製作の映画)

3.5

フィルムアート社の「コーヒーの人 仕事と人生」読了後にDVD鑑賞。東京にあっての2015年現在のスペシャリティコーヒーシーンを同書で押さえ、その上でドキュメンタリーを受け止めたためか、グローバルな視>>続きを読む

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

3.5

アカデミー賞リスト入り作品ながら見逃してしまったのでDVD鑑賞。いまの日本の新聞記者全員必見!アメリカでも、きっと現大統領のもとで決して昔話ではないはず。構えはエンターテイメントだが内容は重い。活字印>>続きを読む

ちはやふる ー結びー(2018年製作の映画)

3.5

映画館での鑑賞を逃してしまい、遅まきながらDVDでの完結。三作に費やされた時間が、そのまま広瀬すずの女優としての成長に重なり、幸運な作品となった。原作のよさを手堅くまとめて楽しく観ることのできる完結篇>>続きを読む

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

3.0

柴崎友香原作の映画化。よくまとまった佳品だが、柴崎ワールドをもう一つ具現化しきれなかった。似ているは似ているであって、一人二役とは違う。主演の二人以上に伊藤 沙莉がとてもいい雰囲気を出していた。

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止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)

3.0

物足りない。設定も配役も納得だし、面白くないわけがない。しかし、描かれた熱量に最後まで圧倒が感じられなかった。若松孝二や、その周辺の映画人を知っているせいなのだろか、画面とリアルとの距離が埋まらなかっ>>続きを読む

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.5

2週間限定上映のIMAX❗️こうして感嘆符を打つ以外、何が必要だろう。今はなきテアトル東京での50年前の原体験をありありと思い返して、それだけで胸いっぱいになった。キューブリックは、50年前に50年以>>続きを読む

日日是好日(2018年製作の映画)

4.0

小三治師匠が近来にない出色の一冊、と大興奮の森下典子の同名原作を大森立嗣監督が自ら脚本を書いての映画化。樹木希林追悼の思いに縁取られ、作品に惜別の情がそえられることとなった。黒木華、多部未華子、鶴見辰>>続きを読む

旅するダンボール(2018年製作の映画)

4.0

環境問題の現況を超えていくための新たなパラダイムとも言える「アップサイクル」が、Carton/島津冬樹の活動と、魅了されたひとつの段ボールの出自を探索する旅によって明瞭、ハートフルに描き出された出色の>>続きを読む

宝物の抱きかた(2017年製作の映画)

3.0

作り手の内的必然性から生まれたことが確かなものとして伝わる一本。真面目な印象が全編を包んで、地味ながら味わいがあり兄弟の描き方に普遍性がにじみ出ていた。商業色、排されて愚直な作品を生み出した若さを真直>>続きを読む

君が君で君だ(2018年製作の映画)

4.0

本年最高の一本!松居大悟監督、池松壮亮くん、歴代最高作と評したい。恋愛映画として出色。向井理もいい味。吉高似のキム・コッピが魅力的で池松、満島、大倉トリオをの熱量を十分に引き出した。YOUさんの立ち位>>続きを読む