ペインさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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チャイニーズ・ブッキーを殺した男(1976年製作の映画)

4.7

『ネオン・デーモン』を監督したニコラス・W・レフンが、本作をベストカサヴェテス映画に挙げるのも納得。

学生時代ぶりに再見したらばかなり好きなやつだった。“贅沢この上ない弛緩”。

その巧みなネオンカ
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ヘカテ デジタルリマスター版(1982年製作の映画)

4.5

U-NEXTで遂に見放題になった、ダニエル・シュミット作品を初体験。

リュミエール的なものは全然読まないのでよく知らないが、蓮實氏曰くイーストウッドやビクトル・エリセやヴィム・ヴェンダースと並ぶ“7
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インディアン・ランナー(1991年製作の映画)

4.5

『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』からの、ヴィゴ・モーテンセンのフル○ン♂️映画こと『インディアン・ランナー』を(もう1つ『イースタン・プロミス』もフル○ン映画)。本作でのヴィゴの若々しくも漏れ出>>続きを読む

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

4.5

宮崎駿『君たちはどう生きるか』を初め、正直今年は老巨匠たちの新作にかなり“撃沈”してきたのだが、本作は実に“幸福な老後”映画に仕上がっていた。

御歳80のクローネンバーグ爺ちゃんは、実に可愛くポップ
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

2.0

困った、驚く程につまらない…。

ほぼ満席ぐらいの場内を、寝ている人or下を向きため息つく人が充満。仕事終わりの疲れを映画で癒しにきたと思わしき隣のサラリーマン👨‍💼男性が、本当にガッカリした表情を浮
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ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

4.5

ウェス・アンダーソンの新作『アステロイド・シティ』の約2倍の尺なのですが、体感時間としては『アステロイド・シティ』の半分でした⬅️お察しください🙇‍♂️笑

ある種、映画黎明期のサイレント映画にも通底
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メルビンとハワード(1980年製作の映画)

4.1

“革命前夜”

『ザ・マスター』の元ネタの1つ。

先週、ジャン・ユスターシュ映画祭や、デヴィッド・クローネンバーグ最新作封切りを横目に、上映最終日だったジョナサン・デミ監督幻の初期作を下高井戸シネマ
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ブレスレス(1983年製作の映画)

4.1

かの、Sir.ジャン=リュック・ゴダール『勝手にしやがれ』の、あまり認知されていないL.A.リメイク版(※渋谷TSUTAYAで今借りているのは私ですすみません🙇)

しかしクエンティン・タランティーノ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

2.0

宮崎駿、御年82歳新作。
やはり10年のブランクは大きかったか?

本作とはまた別の形での集大成感があった前作の『風立ちぬ』は、“全裸ではしゃぎ回る子供”のようなやんちゃなパワフルさと、無邪気さがあっ
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バービー(2023年製作の映画)

4.1

一緒に観た父がエンドロール後に
「うーん、難しかった…」と(良い意味で面白がりながら)頭を抱えていたのが印象的というか、うんうんわかるよとなりましたね⬅️作り手の術中に完璧にハマってしまった良いお客。
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マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

3.5

ファスビンダーは最初に観た『13回の新月のある年』がかなり胸を打つものがあり、その後『ベロニカ・フォスのあこがれ』『第三世代』を観たが全然ハマらなくていまいち掴みきれない監督であったのだが、本作を観て>>続きを読む

バルスーズ(1973年製作の映画)

4.7

タマ♂️の向くまま、気の向くまま、
男2人の大珍♂️道中🚐

ジャンヌ・モロー&イザベル・ユペール共演(※とは言っても同じ画面には映らない)のフランス🇫🇷映画。現在も配信等は無く、カルト映画の趣。
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ガールフッド(2014年製作の映画)

3.0

セリーヌ・シアマの監督作でも特に知名度や人気が低いイメージがあるが、見るとそれも頷ける部分はたしかにあった。

アフリカ系移民が集うパリ郊外を描くとあり、シアマの脚本作『パリ、13区』に近いものを感じ
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トムボーイ(2011年製作の映画)

4.1

セリーヌ・シアマ長編2作目がU-NEXTで見放題配信を開始した📽️

本作の更なる発展系というか、巨匠の“余裕の貫禄”を見せたのが『秘密の森の、その向こう』とも言えなくもない(※どちらを高く評価するか
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フェミニズムの結果(1906年製作の映画)

-

アリス・ギィ、凄すぎ。画面の強度、スリル、どこをとっても現代映画を超えているとしか…祖にして頂点という感じ。とにかく見易く普遍的。これでいい。

ソーセージ競争(1907年製作の映画)

-

映画史にその名を刻む女性映画監督のパイオニア、アリス・ギィ。

ゲス(セス)・ローゲンではない方の“ソーセージパーティー”。5分間でこの密度、ドキドキ感。素晴らしい。

キャビン・フィーバー2/キャビン・フィーバー スプリング・フィーバー(2009年製作の映画)

4.5

最新作『Pearl パール』でも、アバンタイトル~からのオープニングのアゲ感といいますか、その構成の巧さに痺れたのだが、本作『キャビン・フィーバー2』の時点で巧すぎヤバすぎ!

タイ・ウェストってこん
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ジェラシー(1979年製作の映画)

5.0

ノーランがこの映画大好きなの観ると納得出来る。とにかくガーファンクルのグズ野郎っぷりが凄くて、主演2人のズブズブ感に何度となく溺れて窒息しそうになった記憶。

同じくローグ監督の『赤い影』が、あれでも
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物語る私たち(2012年製作の映画)

5.0

本作『物語る私たち』でもって、
サラ・ポーリーはアニエス・ヴァルダやアリス・ギイとかと並び語られるべき偉大な女性監督になったと言える。

私的にもドキュメンタリー作品としては、『オーソン・ウェルズのフ
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ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズ(1985年製作の映画)

4.7

アリ・アスターのポール・シュレイダー監督作ベストで、かのジョディ・フォスターも「もっと評価したい映画」に本作を挙げている。

そこに一役どころか二役三役も買って出ているのは、我らが石岡瑛子さんの狂った
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花咲ける騎士道(1952年製作の映画)

4.1

『EO』の公開も記憶に新しい、
イエジー・スコリモフスキの人生ベスト映画の1本。

この度、U-NEXTで配信開始したので早速観てみたが、全シーン全ショットに瑞々しさと躍動感溢れまくりの驚きの快作冒険
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ハエ男の恐怖/蝿男の恐怖(1958年製作の映画)

4.5

デヴィッド・クローネンバーグの傑作リメイク、『ザ・フライ』のオリジナル版。

文字通り“変態”する様をまざまざと見せつけるように描いたクローネング版とは対照的に、本作は“見せない”ことで結果として浮か
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Pearl パール(2022年製作の映画)

4.5

前作『X』からの驚くべき飛躍…傑作。
愛すべき魅惑の性欲BBAキラー誕生譚。

「X エックス」の製作準備が始まった2020年10月。コロナ感染対策のため、撮影地のニュージーランド(実はアメリカではな
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X エックス(2022年製作の映画)

3.0

『悪魔のいけにえ』は勿論、『悪魔の沼』にも到底及ばずなのだけれど、かといって正直これならばもっと不出来で壊れた映画を見せられた方がマシだな…と思ってしまうくらいには雰囲気は良い。それと特別ファンという>>続きを読む

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

4.3

ティモシー・シャラメの食人映画とは名ばかりの…アメリカ映画(主に50s~70s)信者による美しきアメリカ映画。

"ニコラス・レイ『夜の人々』のような映画を!"という試みで撮られた『地獄の逃避行』ない
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

3.5

正直、これといって大きく騒ぎ立てるようなタイプの作品ではなく、如何にもなメリケン娯楽大作なので、"私的なベスト"には入らないとは思う。

しかし『スター・ウォーズ』や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシ
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

2.5

2023年上半期映画ベスト10で、多くの人が軒並み1位に挙げていたので、あまりそそられなかったが重い腰を上げて鑑賞。

うーん…。案の定といったら申し訳ないのだが、ゴダールが言うところの"よく出来た答
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ハタリ!(1962年製作の映画)

4.1

パワーワード・ホークス晩年の人気作。

正直『ヒズ・ガール・フライデー』や『赤ちゃん教育』のような秒で終っちゃうようなキレキレぶりと比べると体感時間がかなり長く、同じくウェイン主演の『赤い河』や、『男
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決断の3時10分(1957年製作の映画)

4.7

クリスチャン・ベイル&ラッセル・クロウ主演でリメイクもされた『3時10分、決断の時』(こちらも良い!)のオリジナル版。

リメイク版の『3時10分、決断の時』の監督は、今月公開される『インディ・ジョー
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怪物(2023年製作の映画)

4.1

“実際どうだったかなんてどうでもいいんだよぉぉ~”by田中裕子

『空気人形』とはまた別ベクトルでの、是枝裕和カルト作爆誕。

奇しくも監督脚本の両者が大好きな相米の『台風クラブ』を全面展開させており
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.3

色々と禁じ手だらけな映画とは言えるが、それらが徹底しており、てんこ盛りで抗えぬ“面白さ”。トム・クルーズが本作を気に入るというのは納得。

特に冒頭のバットマンが絡むアクションシークエンスは今年観た映
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サンゲリア(1979年製作の映画)

4.1

ロメロゾンビに比してとにかく描写の1つ1つが汚なくって腐敗臭がプンプン伝わってくる。

フルチ作品はストーリーテリングという部分では諸々野暮ったいという印象は拭えぬが、いくつか観た中では『ビヨンド』と
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

3.0

『アウェイ・フロム・ハー』『テイク・ディス・ワルツ』等々、女優だけでなく監督として重量級の傑作放つサラ・ポーリー御大新作。

“『ドーン・オブ・ザ・デッド』(※ジェームズ・ガン脚本)の主演女優”として
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

2.0

1作目は確かに画期的な面白い映画であったということは前置きさせてもらいつつ、今回はハッキリと“ダメ続編”だったと言わせてもらおう✏️

暗いジメジメとウエットさの増したグダグダ脚本&グダグダアクション
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.7

キューブリック 、ウディ・アレン仕込みの俳優兼監督トッド・フィールド16年ぶりの最新作。

こりゃヤバいっ!2度鑑賞したが、何度でも観たくなるスルメ映画。今年は私的には『TAR』と『フェイブルマンズ』
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4匹の蝿(1971年製作の映画)

4.3

ロック・バンドのイケメンドラマー、
酷い目に遭う。ザラー、エドガー・ライトののFavorite。

とにかく変な面白い映画を撮ってやろう!という気概が、全シーン全ショットから感じ取れる素晴らしきアルジ
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