Kz氏さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

福田村事件(2023年製作の映画)

4.0

3年ほど前、ドキュメンタリー「zk 頭脳警察50 未来への鼓動」を同じ劇場で見た時に、エンドロールのスタッフに、7月に亡くなったPANTAのファンでかつて同僚だった体育の先生の名前を見つけて仰天した。>>続きを読む

ハート・オブ・ストーン(2023年製作の映画)

3.5

冒頭15分の危機一髪からアニメのタイトルシーン。007を意識していること間違いなし。M16の諜報員だし、格闘も銃撃もギャンブルも強いし(ブラックジャックはビギナーズラックだったけれど)。

Heart
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セイント・オブ・セカンドチャンス ベック家の流儀(2023年製作の映画)

3.5

映画紹介のラジオで知って。
ドキュメンタリーだけど、記録映像やインタビューだけでなく、マイク・ベックが父ビル・ベックを演じる再現フィルムが差し挟まれたりする。80~90年代に盛んだった憲法劇みたいだ。
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バレリーナ(2023年製作の映画)

3.3

ネットコミック原作っぽいけど、「ゴルゴ13」みたいに知名度が高い原作なのだろうか。主人公オクジュの背景が匂わされる程度でほとんど分からない。知らない連載漫画の一話を町中華で読んでいるみたいだけど、悪い>>続きを読む

オクス駅お化け(2022年製作の映画)

3.8

今夏今秋のホラー巡り第15弾。
駆け出しのウェブニュース記者ナヨンが、オクス駅の呪いを探究していく韓国ホラー。キム・ボラは、「ワーニング その映画を観るな」にも出ていた人で、とても可愛らしい。

脚本
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スマイル(2022年製作の映画)

3.8

今夏今秋のホラー巡り第14弾。
U-NEXTだったか、私の入っていないサブスクオンリーの公開で、評判が高いので無料トライアルをしようかどうしようか迷っていたところ、突然Netflixのリストに入って、
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猫は逃げた(2021年製作の映画)

3.8

写真週刊誌記者とレディコミ漫画夫婦の離婚話。記者は同僚カメラマンと浮気し、漫画家は編集者青年と不倫している。離婚の整理はついているのだけど、猫をどちらが引き取るかで揉めている。もどかしい同僚カメラマン>>続きを読む

窓辺にて(2022年製作の映画)

3.8

二人のダイアローグシーンが中心の作品で、登場人物の背景や関係性がゆっくりと浮かび上がってくる。

元作家のフリーライターと、人気若手作家と浮気する編集者の妻。大人と子どもが同居する女子高生作家と、彼女
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オオカミの家(2018年製作の映画)

4.0

今夏今秋のホラー巡り第13弾。
……そういう宣伝のされ方をしているけれど、ホラーなのか?

チリ映画。ワンカット長回しのストップモーションアニメ、という言い方は矛盾しているけれど。
とても気持ちが悪い
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(2023年製作の映画)

3.8

「奇才ヘンリー・シュガーの物語」と同文。

Netflixでウェス・アンダーソンが!と驚いたら、39分の短編。そういえば、3年ほど前に十数分間猿が喋りまくるディビット・リンチの短編をオリジナルで配信し
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ネズミ捕りの男(2023年製作の映画)

3.8

「奇才ヘンリー・シュガーの物語」と同文。

Netflixでウェス・アンダーソンが!と驚いたら、39分の短編。そういえば、3年ほど前に十数分間猿が喋りまくるディビット・リンチの短編をオリジナルで配信し
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白鳥(2023年製作の映画)

3.8

「奇才ヘンリー・シュガーの物語」と同文。

Netflixでウェス・アンダーソンが!と驚いたら、39分の短編。そういえば、3年ほど前に十数分間猿が喋りまくるディビット・リンチの短編をオリジナルで配信し
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ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

3.8

Netflixでウェス・アンダーソンが!と驚いたら、39分の短編。そういえば、3年ほど前に十数分間猿が喋りまくるディビット・リンチの短編をオリジナルで配信していたこともあったね。

本作は、物語の中に
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バイオレント・ナイト(2022年製作の映画)

3.5

見逃していた作品をWOWWOWで。配信がずいぶん早いな。
キラキラのクリスマスストーリーを、子どもには見せられない(R15+)ゲトゲトの血まみれバイオレンスで描く。酔いどれサンタ爺さんにバイキングの血
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ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

3.6

特に興味がなかったのだけど、嵐の中をカミさんに引っ張られて。

久能整の台詞通り犬神家か八つ墓村みたいで、天然パーマは金田一耕助の引用かと思ったけれど、犬神家は既にアイコン化しておりもう一つ底がある。
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クロール ー凶暴領域ー(2019年製作の映画)

3.6

いつまでもいつまでもいつまでもいつまでも、暑いので、大量に水が出てくる映画を見たくて。ハリケーンのディザスター映画だけど、画面の中の嵐は猛暑に涼を呼ぶ。

さしたるストーリーも構成もないのに、むしろな
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

4.0

ウェス・アンダーソンすぎる風景がコンセプトのInstagramコミュニティがあるくらいだから、徹頭徹尾デザインの映画で、唯美主義だ。
砂漠にセットを組んだ、パステルカラーで対称的なシーンもさることなが
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名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023年製作の映画)

3.8

今夏今秋のホラー巡り第12弾。
クリスティでポアロだけど、立派にホラーだ。

中高生時分はミステリ少年で、乱歩・久作で変態に目覚める前は、アンチ・ハードボイルドの本格推理信者だった。でも、エラリー・ク
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ドラキュラ/デメテル号最期の航海(2023年製作の映画)

3.8

今夏今秋のホラー巡り第11弾。

ブラム・ストーカー「吸血鬼ドラキュラ」第7章が原作で、難破船デメテル号船長航海日誌の映像化という正統派ゴシックロマンス。
現代映画技術による19世紀の輸送船航海の有様
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唐人街探偵 THE BEGINNING/僕はチャイナタウンの名探偵(2015年製作の映画)

3.6

一昨年公開第3作目「東京MISSION」で日本でも認知されたドタバタ国際観光映画の1作目。第2作はニューヨークだ。
本作の舞台はタイで、トゥクトゥク大行列のカーチェイスなど、相変わらず派手なことをして
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映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ(2022年製作の映画)

3.3

2年前の夏に、配信でアニメ版13話を一気見て「映画版は、再編集の『藪の中』らしい。ぜひぜひ見てみたい」と書いているのは、キャッチコピーを見てそう思ったのだろうが、芥川化はしていない。
主観カメラでの探
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ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)

3.5

Netflixオリジナルアニメ「GAMERA -Rebirth- 」に惹かれて、平成ガメラを。
3部作全部はキツいので、2021年の4Kリバイバル上映で評判よかった2作目。

レンタルで見ているはずだ
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ブラックアダム(2022年製作の映画)

3.0

MCUやDCは、一部を除いて、見るのを諦めてしまっていて、サブスクに上がれば見る。

ドウェイン・ジョンソンがDCを牛耳る気満々なのが、エンドロール後おまけの次回予告に出る。今回はジャスティスリーグを
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コンビニエンス・ストーリー(2022年製作の映画)

3.5

三木聡の不思議な世界を久々に。

売れない役者と売れない脚本家カップルの日常に説明なく変異が散りばめられる。飼い犬ケルベロスのドッグフードが「犬人間」だったり、帰宅すると彼女がなぜかベッドの下にいたり
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スイート・マイホーム(2023年製作の映画)

4.0

今夏今秋のホラー巡り第10弾
家憑きホラー。ただし、家に憑くのではなく、家が憑く話。

大林宣彦みたいに芝居芝居しない日常会話を積み重ねていく。のだけど、スピーカーの不調かと思われるような重低音のノイ
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事故物件 歪んだ家(2022年製作の映画)

3.5

韓国ホラー。何という安易な邦題かと思ったが、その通りの内容の家憑きホラー。原題は「contorted」で、「引きゆがめる」と「身をよじる」の掛詞なのだと思う。

人里離れた一軒家に越してきた一家の奥
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極主夫道 ザ・シネマ(2022年製作の映画)

3.0

中高校生時分に寅さん映画にはまっていて、三本立て二本立て映画館に掛かると見に行った。寅さん大会で全部が「男はつらいよ」でないと、ドリフターズ映画と抱き合わせていることが多かった。
馬鹿馬鹿しいを絵に描
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

3.8

MCUやDCは、一部を除いて、見るのを諦めてしまっていて、サブスクに上がれば見る。
150分を一気見してしまう面白さの、ジュブナイルだね。DCは実人生的に暗めだけど、MCUは今の子どもの映画原体験にな
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クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

4.0

今夏今秋のホラー巡り第9弾。
……そのジャンルに入れられているけれど、ホラーなのか?

クローネンバーグは好きな監督の一人なのだけど、90年代末の「クラッシュ」「イグジステンズ」以降見ていない。80年
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呪餐 悪魔の奴隷(2022年製作の映画)

3.0

今夏今秋のホラー巡り第8弾。
見逃していたインドネシア・ホラーをWOWOWオンデマンドで。配信はありがたい。
「悪魔の奴隷」の続編で、それを見ていないとストーリーが理解できないといわれていたので躊躇し
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ブギーマン(2023年製作の映画)

3.8

今夏今秋のホラー巡り第7弾。
題名からマイケル・マイヤーズのパチモンかと思いスルーしていたのだが、ホラー映画紹介のYouTube番組で評価1位で、スティーブン・キングがべた褒めしていると聞き、非常勤講
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スピード&ラブ(2022年製作の映画)

3.7

この読みづらい名前の監督とバズ・プーンピリヤ監督のタイ映画が好きなのだけど、あまり見る機会がない。映画紹介のpodcastでNetflixにあるのを知って。

青年カオが、スポーツスタッキングという聞
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唐人街探偵 東京 MISSION(2020年製作の映画)

3.5

中国大ヒットの「唐人街探偵」シリーズ第3作目で、東京が舞台だからか本邦公開されたけれど、あまりヒットした記憶がない。前作を知らないので、つながりが分からない要素も多々ある。

しかし、馴染みがない叔父
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リボルバー・リリー(2023年製作の映画)

3.5

元内務省管轄の諜報員、というよりはテロリストが、海軍も手玉にとって陸軍と対決する「キングスマン」みたいな話。

これが現代だと、よほどコミカルな荒唐無稽でないと見ていられないだろうが、関東大震災直後の
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けんかえれじい(1966年製作の映画)

4.0

「東京リベンジャーズ」を見て、ヤンキー映画の元祖はこれではないのか、と思って、マイリストに放置していた本作を見返した。そうに違いない。
バンカラとヤンキーの時代風俗の違いはあるが、鈴蘭高校・鳳仙学園も
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百日紅 Miss HOKUSAI(2014年製作の映画)

4.0

10年ぶりくらいに配信で見返す。

生きていれば私と同い年の杉浦日向子は愛読しており、たぶん漫画全作を読んでいる。
本作は、原作と同じく鉄蔵お栄親子中心の短いエピソードを積み重ねているが、末娘お猶の早
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