オトマイムさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

オトマイム

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ありがとう、トニ・エルドマン(2016年製作の映画)

3.7

すごく頑張っていてギリギリのところで何とか持ちこたえてる人に是非お勧めしたい映画。
キャリアウーマンのイネスはまさにそんな女性。それを心配して、何とか人間らしい感情や生活を取り戻してもらいたいとあの手
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汚れなき悪戯(1955年製作の映画)

3.9

いたずらっ子のマルセリーノ坊やが可愛くてたまらない(*´˘`*)
ひたすら美しくて清らかで悲しい。心の洗濯をされて自分も汚れのない人間になったような気持ちになる…ほんの一瞬だけど。

ジンジャーの朝 〜さよなら、わたしが愛した世界(2012年製作の映画)

3.7

冷戦時代のイギリス・ロンドン。
政治活動に傾倒していくジンジャーと異性関係の深みにはまっていくローザ。価値観の違いや時代の波、家族との確執から、親友のふたりは少しずつすれ違っていく。

17歳の役を演
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タンジェリン(2015年製作の映画)

4.0

ロサンゼルス。トランスジェンダーの男娼(娼婦?)たちの痴話喧嘩や友情が描かれる。

iPhone3台を使って撮影されたという本作、身近な友人や風景をスマホで覗いているような臨場感が感じられた。それから
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リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)

3.7

この映画はズルい。胸をえぐられるような残虐なイジメの世界と、夢みるような美しい映像と音楽を同時に私たちに差し出す。
嫌い。だけど好き。心の奥深くのどこかを強く掴まれてしまったまま捕われている。

ドロ
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リアリティのダンス(2013年製作の映画)

3.6

濃〜いキャラクターと、独特の色彩感覚で彩られるブラック・ファンタジーの世界!これは好き嫌いがはっきり分かれそう…

私はといえば、序盤は「あ、ちょっとダメかも…苦手かも…」と感じながらも、他に類をみな
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At the terrace テラスにて(2016年製作の映画)

3.9

場内笑いの渦。゚+.(・∀・)゚+.゚

シチュエーションはテラスだけ、セリフまわしも演劇っぽくて舞台を観ているよう。
映画と演劇の絶妙なコラボ!斬新でした*:.。.*

ありそうで、ありえない。なさ
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美しい星(2017年製作の映画)

4.0

奇想天外でバカバカしいけど何か心に響くものがある、という予想は間違っていなかった。いや、予想以上。鳥肌が立って目が潤んじゃうほどだった〜

ありえない展開を丸ごと受け入れられる。キャスティングの良さ(
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.6

自分の中で消化し切れず評価が定まらない、もどかしい作品のひとつ。

自分を取り巻くあらゆることに無関心のまま何年も生きてきたデイヴィスは妻を亡くしても涙が出ない。そのうち破壊行動によって自分と周囲との
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.8

前知識をなるべく入れずに観て正解!

色鮮やかでテンポが良くて、前向きで。元気になれたヽ(´ー`)ノ
ハリウッドの俳優さんてさすがに才能あるんだなぁ〜素晴らしい。エマ・ストーンがあんなに歌って踊れるな
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

4.0

アパートの便利屋として生計を立てている主人公のリー。暗い目をして口が悪くてケンカっ早い。決して幸せでないことはすぐにみてとれる。
ボートに乗って楽しそうに、小さな甥と戯れるリー。その余りの落差に同じ人
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

4.0

とても繊細で、深くて、力強い作品だった。
だけど一晩経っても自分の中で全然消化されていない。何をどんな風に語れば良いのか見当がつかない。ただ言える事は、これは比類ない作品だということ。他のいわゆる青春
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赤線地帯(1956年製作の映画)

3.7

溝口健二監督の遺作。
吉原の遊女たちを映した群像劇

一人ひとりはもちろん辛い人生を背負ってるんだけど、ジメジメした演出がなくて、それが彼女たちへの暖かい眼差しのようでもあり、人生そんなもんさ、って
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ミスティック・リバー(2003年製作の映画)

4.0

胸にずどーん。
重苦しい、悲しい。
幼児暴行と復讐。なんて暗いテーマ。そしてなんて完成された映画。
名作だ。観て良かった。
辛くてやりきれないけど、後味は悪くなかった。いい映画を観たという満足感。

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

4.0

これすごくいいよね、って色んな人と共感し合える映画ってやっぱり素晴らしい。

知性。勇気。希望を持ち続けること。友情。人の尊厳。いろんなものが詰まっている、そして、すごく自然に、ドラマチックに心を持っ
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シベールの日曜日(1962年製作の映画)

4.8

大好き。
ひたすら純粋で、かなしい。
宝物のように、そっと箱にしまっておきたい。
これ以上何も語りたくない、そんな作品。

残像(2016年製作の映画)

4.2

昨年のアンジェイ・ワイダ監督の死には少なからず衝撃を受けた。でもこうして遺作をリアルタイムで観られるのは幸せなことだ。
怒濤の時代を生きた画家、ストゥシェミンスキを描いた本作は、若干こじんまりとまと
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シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

4.3

これはいいなぁ*:.。.*
こんなに清々しくて心にしみる青春映画って案外少ない。欧米の青春ものってクスリとか奔放な性行動とかに手を出す作品が多いように思うのだけど、本作は本当にさわやか、下品なところが
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潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ(1993年製作の映画)

3.8

俳優陣が豪華で、ロバート・デュバル、リチャード・ハリスの二人がさすがの存在感。こんな地味な話をグイグイ魅せてくれるのはウーンさすがヽ(´ー`)

シャーリー・マクレーンもいいし、まだブレイク前のサンド
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キングス・オブ・サマー(2013年製作の映画)

3.7

近くにこんな森があったらそりゃあウザい親のいる家なんか飛び出して自給自足生活したくなっちゃう。

少年3人の夏。予想通り、良かった。映像が美しくて、切なくてほろ苦い。良かったんだけど、リアリティが薄く
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オーケストラ・リハーサル(1978年製作の映画)

3.5

奏者たちが自分の楽器への愛を口々に語るシーンがとても面白い。
例えばチューバ奏者が「チューバは野良犬に似ている。だから気に入った。悲しげで孤独。私みたいだ」と、ちょっと吹いてみせてくれる。素敵(ت)♪
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プライドと偏見(2005年製作の映画)

3.6

恋愛映画って、女性がどんどん美しくなっていくのをみるのが醍醐味のひとつだと思っているのだけれど。この作品でもおきゃんだったキーラ・ナイトレイが最後にみせる潤んだ瞳と表情にぐっときます*:.。.*
(お
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ぜんぶ、フィデルのせい(2006年製作の映画)

3.7

ある日突然、両親が共産主義の活動家になった!
ブルジョワ暮らしが一変して戸惑い、怒りを覚える9歳のアンナ。両親にもなぜ?なに?と直球で質問責め。この両親、アンナを子供扱いせず、きちんと向き合うところが
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めぐりあう日(2015年製作の映画)

3.6

息子を連れてパリからフランス最北端の港町、ダンケルクに移り住んだエルザ。目的は、顔も知らない産みの母親を探すため。やがて彼女と母親の運命がゆっくりと交差していく。

北の港町は美しいけれどどこか寂しい
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ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

4.0

ミュージカルって夢があってワクワクしたり、ドラマチックな展開にドキドキしたり…そんな固定概念が見事に打ち破られた。

暗い未来(これは将来必ず失明するという意味と、同じ目の病気から息子を救おうとするも
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マイ・プライベート・アイダホ(1991年製作の映画)

4.3

アイダホのカラカラに乾いた空気と「何もない」道路。中年男相手の美しい男娼たち。クスリ、山盛りのフライド・ポテトとコーラ。いかれたアメリカの底辺を切り取っていながら、作品がまるごと、芸術的で美しい。州は>>続きを読む

ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(2016年製作の映画)

4.5

これは、何とも贅沢な映画*:.。.*
一瞬も見逃したくなくて食い入るようにスクリーンを見つめていた。

見目麗しく、素人目にもすぐにそれとわかる才能溢れるバレエ、決して裕福ではない生い立ちから一気に上
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炎のランナー(1981年製作の映画)

3.5

ケンブリッジ大学の学生と、スコットランドの宣教師が1924年のパリ・オリンピックを目指す。
砂浜を走るキラキラの冒頭シーン(ここだけでめまいがしそう…笑)、歴史ある大学の寮、美しいイギリスの風景…あの
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愛の残像(2008年製作の映画)

3.2

パリに暮らす女優(人妻)と若いカメラマンの男が出会って恋に落ちる。
「出会ってすぐにあなたがすべて…とか、これだからフランス映画って面倒くさい」などとアンチ・フランス映画派に非難されるのに格好の作品か
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モンパルナスの灯(1958年製作の映画)

3.5

昔の芸術家というものは概ね、世間的に考え得る幸せを得られないものらしい。これは、生前は全く売れなかった画家、モディリアーニの伝記もの。

高貴で美しいアヌーク・エーメ。売れない画家を健気に支える妻とい
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神のゆらぎ(2014年製作の映画)

4.0

飛行機墜落事故が起こり、ただひとりの生存者が重体で病院に運ばれる。
彼の担当となった女性看護師には、白血病の恋人(グザヴィエ・ドラン)がいるが、宗教上の理由で輸血ができず、信仰と命との間で悩み苦しんで
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ヒトラーの忘れもの(2015年製作の映画)

3.7

ナチスが埋めた地雷の処理をさせられる少年兵たち。戦争が終わっても人々の憎しみや苦しみは続いているのだ。
覚悟しながら観ていても、地雷が爆発するシーンは身がすくむ思い…故郷を恋しがる少年たちの目と映像が
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ブラインド・マッサージ(2014年製作の映画)

3.7

生きるということは、きれいごとじゃなくてこんなにも生々しい。
魂のぶつかり合う音が聞こえてきそうなほどの生と性への渇望に、圧倒された。取り繕った美しさは皆無で、目を背けたくなる。だけどスクリーンから溢
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フラワーズ(2014年製作の映画)

3.4

花束をモチーフに展開するサスペンスタッチのストーリー。
ある女性のもとに毎週花束が届くようになる。送り主は不明。夫は面白くないし、当然妻の浮気を勘ぐりもする。女性は、訝しく思いながらもやがて花束を楽し
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あの頃ペニー・レインと(2000年製作の映画)

4.0

好きな青春映画は数あれど、これは最高!
文句のつけようがない。
脚本よし、音楽よし、主演のふたりを始め、脇を固める俳優も全てよし、映像もとても美しい。完璧*:.。.*
一見ありがちな青春映画に見えて、
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M(1931年製作の映画)

3.6

ペールギュント『山の魔王の宮殿にて』のメロディーが耳にこびりついて離れない。
現代のサスペンスドラマからすると非常にシンプルなのだけど、連続少女誘拐という事件、ペールギュントの口笛、風船などの小道具が
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