Maiさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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ベニスに死す(1971年製作の映画)

3.0

旅先で美しい少年に魅入られた作曲家の苦悩を格調高く描いた文芸ドラマ。

若さ・美しさ、老い・醜さの対比をテーマに初老の男性が美少年に恋焦がれ、ストーカーし息絶えるまでの滑稽な姿が残酷且つ明確に描かれて
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2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.3

『午前十時の映画祭11』にて鑑賞。

太古の昔から受け継がれてきた謎の石板"モノリス"を解明する為、木星へ出発した探索チームの旅の様子を描いたSF映画の金字塔。

今の自分には理解できる範囲が狭すぎて
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.7

インターネット上の仮想世界"U"を舞台に、心の傷を抱え自分を見失った女子高生の成長を描いたファンタジーアニメーション。

細田守監督の過去作、"サマーウォーズ"然り、インターネット上の仮想世界を描いた
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東京リベンジャーズ(2021年製作の映画)

3.7

フリーターの主人公が元恋人を事故で失い、不良だった高校時代にタイムリープして事故の回避に挑むSFアクション。

原作見ずに鑑賞したからなのか思った以上に楽しめた。
ヤンキー映画なので全編通して生々しい
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バスケット・ケース(1982年製作の映画)

3.4

弟の脇腹から切り離されたシャム双生児の奇形の兄が、人間として真っ当に生きようとする弟に嫉妬したことで巻き起こる悲劇を描いたカルトホラー。

五体満足の弟と肉の塊となってしまった奇形の兄の全く不平等な肉
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ピーターラビット2/バーナバスの誘惑(2020年製作の映画)

3.9

ビアトリクス・ポターによる名作絵本を実写映画化した"ピーターラビット"の続編。

前作同様、冒頭からモフモフオールスターの大暴走に歓喜。
見た目の可愛らしさからは想像できないガチンコバトルは健在だが、
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.2

人間が生まれる前の"ソウル(魂)"の世界を舞台にしたピクサーアニメーション。

人間になる前の迷える魂が人生のきらめきを見つけるべく、色彩溢れるニューヨークの街で大冒険を繰り広げる。

生きる意味、目
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“隠れビッチ”やってました。(2019年製作の映画)

2.0

男にチヤホヤされることで自分を満たしていた主人公が本来の自分を取り戻すまでを描いた作品。

ラブコメ要素たっぷりな前半と打って変わって、後半は主人公のトラウマや心の病みと向き合う重くシリアスな心理劇に
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地獄愛(2014年製作の映画)

3.6

アメリカに実在したシリアルキラーカップル、ロンリー・ハーツ・キラー事件を元にした狂気のラブストーリー。

我が子を置き去りにするほどの異常な愛情を向ける女と結婚詐欺師を繰り返し本能のままに生きる男。
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死霊館(2013年製作の映画)

3.5

超常現象研究家の夫妻が"最も恐ろしいケース"として封印してきた事件を元に描いたホラー映画。

実話ベースとはいえストーリーの構成がしっかりしているので、日本人に馴染みのない悪魔祓いもすんなり受け入れら
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悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

3.8

5人の男女がチェーンソーを持った大男"レザーフェイス"とその一家に襲われる様を描いたホラー映画。

血飛沫や残忍な描写はそんなに多くないのに、理解不能な異常者たちの行動や逃げ惑う悲痛な叫び声にこれ以上
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スナッチ(2000年製作の映画)

3.6

一粒の大粒ダイヤモンドを巡ったドタバタ群像劇。

全編通してスタイリッシュな映像と音楽、二転三転するストーリー展開に飽きることなく楽しめた。
特に、冒頭の静かな語り口調からダイヤ強盗までのアップテンポ
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デリカテッセン(1991年製作の映画)

3.9

核戦争後に残った一軒の精肉店を舞台に、風刺とブラックユーモアを効かせたSFコメディ。

肉屋を営むアパートの主とそこに住む住民たちが新たな入居者を殺しては分け合って生活をしていくという、猟奇的なストー
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

3.7

不器用な新卒営業マン宮本が、持ち前の情熱と愚直さによって恋や仕事に悪戦苦闘しながらも成長していく。

主人公演じる池松壮亮の激しい熱量を持った全身全霊の演技に終始魂を揺さぶられ、125分間ずっと歯を食
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コララインとボタンの魔女(2009年製作の映画)

3.3

児童文学作品をストップモーション・アニメで映画化したダークファンタジー。

原作は児童文学だが、雰囲気や世界観が不気味で薄気味悪く普通に怖い。

家の中の隠し扉を使って、理想の世界と現実の世界を行き来
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タイトル、拒絶(2019年製作の映画)

3.5

デリヘルの事務所を舞台に、そこで働くデリヘル嬢達による群像劇。

閉塞感漂う待合室で繰り広げられる、風俗嬢同士の嫉妬、妬み、蔑みの感情が画面越しからヒシヒシと伝わってきた。

社会の底辺にいるゴミ溜め
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ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)

4.0

北欧スウェーデンを舞台にヴァンパイアと人間の淡い初恋を描いた恋愛物語。

クラスの仲間からいじめを受ける少年と、世間の目を欺きながらなんとか生きながらえる少女。
社会から孤立している2人が辛い現実から
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わたしはロランス(2012年製作の映画)

4.5

女性になりたいと願う主人公が偏見と闘いながら、恋人との日常や葛藤を描いたラブストーリー。

性同一障害のただのラブストーリーではなく、時と共に変わっていく些細な心の変化や、主人公の人生そのものが繊細に
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ドリーマーズ(2003年製作の映画)

3.6

1968年のフランス激動の時代を背景にした、映画オタク3人の官能的青春映画。

60年代のパリの街並み、フランスファッションとどこを切り取っても美しく終始アートを見ているようだった。 
凄まじい性描写
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ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

3.9

余命僅かと宣告された男2人が、人生で一度も見たことのない海を見に行くまでを描いたロードムービー。

あらすじだけ見ると暗い内容と勘違いしそうになるが、全編通してドンパチありのクライムサスペンスのような
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台風クラブ(1985年製作の映画)

3.0

台風の襲来で、学校に閉じ込められた中学生の日頃の鬱屈とした感情を描いた青春映画。

思春期特有の苛立ちや不安を台風の襲来と掛け合わせ、爆発させる演出が見事で、暴風雨の中全裸で踊り狂う少年少女の姿が印象
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ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)

3.7

『午前十時の映画祭11』にて鑑賞。

オードリー・ヘプバーンの魅力爆発な映画。

華奢なスタイルから洗練された顔立ち、フェミニンで色気のある雰囲気に一瞬で彼女の魅力にハマってしまう。

娼婦という少し
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コンジアム(2018年製作の映画)

3.4

実在している廃墟、コンジアム精神病棟を舞台とした韓国製POVホラー。

臨場感のあるカメラワークと映像のリアリティが相まってその場に潜入しているかのような緊迫感を味わえる。
舞台になっている病院の禍々
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.8

夢と現実に揺れる大人のミュージカルラブストーリー。

2人の恋模様が素敵な音楽で表現されており、どのシーンを切り取っても絵画になるような鮮やかな色彩や、色とりどりの華やかなドレスが魅力的で、ミュージカ
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マイ・ライフ(1993年製作の映画)

3.6

賢臓癌で余命わずかと宣言された主人公の心の変動を描いた作品。

頑固者で人に心の内を見せない主人公が治療をしていく中で、自分の人生を振り返り、精算し、残り少ない未来を輝かしいものに変えようと必死に生き
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

3.7

綿矢りさ原作、おひとりさまに慣れすぎた31歳OLの何気ない日常を描く。

女性なら誰しも共感できる女性特有の嫌悪の感情や他人と関わる煩わしさなどを主人公であるのんが等身大の姿で表現している。
特に過去
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エレファント(2003年製作の映画)

3.6

コロンバイン高校銃乱射事件をモデルにした群像劇。
生徒それぞれの日常が突然途切れるその瞬間までを静かに淡々と描く。

校舎にいる生徒を一人ずつ背後から追うようなカメラワークから、自分もその場にいるよう
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バトル・ロワイアル(2000年製作の映画)

3.4

政府の考案によって可決された中学生同士の生き残りをかけた殺し合いバトル、通称"BR法"。
最後の一人になるまでクラス内での殺し合いを強いられた3年B組42名の壮絶な戦いを描く問題作。

メッセージ性は
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

4.3

ほぼ一人で制作したとは思えないほどのクオリティの高さと7年もかけて完成させた監督の熱量に脱帽。

どこか不気味で可愛らしいキャラクターの造形はさることながら、地下世界の退廃した風景が大変丁寧に作り込ま
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耳をすませば(1995年製作の映画)

4.1

名曲、カントリーロードに乗せて中学3年生の少女の、恋と将来と夢に揺れ動く心を描く。

受験生という設定がとてもよく、人生の岐路に立たされ進路に焦る反面、自分の未来に希望を抱くような思春期の心理描写がと
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裸の銃を持つ男(1988年製作の映画)

3.5

おバカ映画の鬼才、ザッカー兄弟の痛快ドタバタコメディ。

全編にわたり次々展開される高密度な小ネタの数々から所々に散りばめられたブラックジョーク、下ネタのオンパレードに笑わない方が難しい。

最初から
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名探偵コナン 緋色の弾丸(2021年製作の映画)

3.7

2年待った甲斐があった。

赤井さんはもちろん、哀ちゃんや世良ちゃん、FBIなどキャラの活躍が多く描かれていてとてもよかった。
年々上がっている作画の技術も素晴らしく、爆発やアクションシーンも大迫力で
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卒業(1967年製作の映画)

2.5

ラストシーンがあまりに有名で評価されていたので期待して鑑賞したが、いまいち良さがわからなかった。

客観視せず主人公に感情移入できたらもうちょっとハマれたかもしれないが、どうしても主人公の無責任な言動
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アンタッチャブル(1987年製作の映画)

4.3

『午前十時の映画祭11』にて鑑賞。

豪華すぎるキャスティングに大興奮。

登場人物のセリフや言い回し、全体に流れる雰囲気とどこを切り取ってもかっこよく、とても痺れた。
アクションシーンの魅せ方も見事
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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

4.2

過去のアクシデントから心の傷を負う漁師のタイラーと施設から脱走したダウン症のザックがアメリカの湿地帯を舞台に、川を降りながらイカダで旅をしていくハートフルヒューマンドラマ。

ダウン症というハンディキ
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トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)

3.9

タイトルにはそぐわないタランティーノ監督らしいバイオレンスでスタイリッシュな逃避行ロードムービー。

劇中に繰り返し使われる効果音的な心地いい音楽が過激な暴力シーンや銃撃戦の中和剤になっていて絶妙なバ
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