みのまめさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

みのまめ

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海街diary(2015年製作の映画)

3.4

是枝監督の描く「日常」は非常に丁寧な人物描写から始まり、繊細に変化していく人間関係を映し出す、彼の作品の底をなす要素であると再度感じた。

ちょっぴり複雑な4人の姉妹の葛藤と絆を、文字通り追体験してい
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ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

3.9

当時は社会的禁忌とされていた同性愛をテーマに、愛を貫こうとする2人の男の物語。

それぞれに背負っているものがあり、それを壊すわけにはいかない。愛を貫くことで、周りからは孤立していく。抱き合う2人の表
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ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.2

2年ぶりに再鑑賞。

主人公Kの出自を探し求めるストーリーには「人間を人間たらしめるものは何か」という問いが一貫して存在する。

人間や非人間(新旧レプリカント)たちはそれぞれの信条からそれが何である
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私の頭の中の消しゴム(2004年製作の映画)

3.0

どれだけ希望が薄くても、愛という感情だけは、決して心の中から消すまいとする2人のラブストーリーに感動。

自分も家庭をもてば、また違った心持ちでこの作品を楽しめそうだ。

バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)

4.4

「今」って何なのだろう、と深く考えさせられる作品。

「今」の行動が誰も予想のつかない結果を生み出すという作品全体のテーマには、とにかく「今」を大事にしなければならない、というメッセージ込められている
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レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

3.4

恋人同士の学生の視点から幻想的なニューヨークの1日を描いた作品。

コメディとも言い難く、ラブロマンスとも言い難いなんとも言えないような作風に終始惹き込まれていた。

21世紀の資本(2017年製作の映画)

3.3

世界恐慌に続く、資本主義の生む新たな大問題が起きようとしている。「グローバル化」と聞けば反射的に良いイメージを持ってしまっていたが、そういった感覚がこの映画を通して一気にひっくり返された。

身近な経
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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

4.1

ストーリーがとにかく良い!
発想はクリエティブで、何よりこれまでの映画でありそうでなかったのが、このストーリーがエキサイティングに感じる大きな理由だ。

どの俳優の演技(⁉︎)も素晴らしいし、素直に完
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

2.7

へレディタリーに続けて、アリアスター監督作品を鑑賞。

明るくて、開放感があるのに薄気味悪い作品全体の雰囲気は独特の面白さでもある。

結構無理矢理感のあるストーリーではあるが、またしてもこれまでと違
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

2.6

今までのホラー映画の要素をうまく掛け合わせたような作品。一つの新しいホラージャンルとして、楽しめると思う。

謎の展開から、徐々に高ぶる興奮と不快感‥‥

ラストは賛否の分かれるところだと直感的に感じ
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.4

芸術性の塊のような作品だと思う。

もっと早くに出会っていたなら、何を感じ取っていたのだろうか。

それくらい今作にはセンシーショナルな要素が散りばめられている。
カルト的人気を誇るのも十分納得できる
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時をかける少女(2006年製作の映画)

3.3

主人公真琴は素朴な女子高生として描かれていて、ほんとに普通の人なのだが、とても興味深いキャラクターだった。
彼女の人物像は、時間を追うにつれて(作中では時間は巻き戻っているけれども)はっきりとしてゆき
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イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008年製作の映画)

3.1


「殻を破ること」
殻を破って滅茶苦茶になってみる。完全なやりすぎ状態。
でもそうやって生活しているうちに、何か違うな、と気づく。そこでもう少し熱を下げてみる。それを繰り替えしていけばちょうどいい居所
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ブルース・リー/死亡遊戯(1978年製作の映画)

2.1

ブルースリーの輝きが一際輝く作品だ。

代役による出演がほとんどを占めるため、その出演シーンは限られるがその分、本物の彼のアクションが炸裂するラストは、抑えきれない興奮とドキドキのシーンだ。

物語は
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ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

2.7

実話に基づいた作品なので、しょうがないことかもしれないが、全体的にストーリーが薄かった。

彼のもつ信念が、現実を前に具体的のどういう風に現れるかを描写してほしかった。
葛藤といえる葛藤があまりなく、
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パプリカ(2006年製作の映画)

3.8

面白おかしい独特の雰囲気がとても新鮮で、アニメーション表現の素晴らしい可能性を感じた作品だった。

1回見ただけだと詳しく内容を理解するのができず、続けて2回目も鑑賞。最初は気づけなかった細かな伏線の
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燃えよドラゴン(1973年製作の映画)

4.0

初めてのブルースリー作品を観賞。

期待通りの良い作品だった。やはり彼は正真正銘のアジアのスターであると感じた。

鍛え上げられた肉体から繰り出される、数多のアクションには画面越しでも熱が伝わるような
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.2

音楽のセンスが飛び抜けて素晴らしい作品。サントラも買ってみようかと思うくらい、映画の雰囲気とマッチした音楽に心を奪われる。

ストーリーはベタなんだけど、うまく回想シーンやミュージカルでリズム良くつな
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エイリアン/ディレクターズ・カット(1979年製作の映画)

5.0

さまざまな要素(エイリアン、乗組員同士の混乱、アンドロイドの存在、宇宙船の密室空間など)から映し出される恐怖の描写が秀逸。

ディレクターズカット版では、その名の割には少しのカットが追加されていないが
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キッド(1921年製作の映画)

4.6

52分の中に、映画の魅力がぎゅっと詰まっている。

サイレントであるため、演者の表情でメッセージを受け取る必要があるのだが、その必要があるからこそ、この映画が名作として成り得るのだと思う。
親に似た感
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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

3.5

キャスト陣の演技力が光る素晴らしい一本だった。前から観たいとは思って期待していたが、期待以上の映画体験だった。

コンクールに出場する4人は、それぞれ異なる境遇を持ちつつも、お互いを認め合い、支え合う
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ライフ・イズ・ビューティフル(1997年製作の映画)

4.3

中学卒業間近、社会科の先生に残った授業日を使って観せていただいたのがこの作品との出会い。

もう一度見返してみて、改めて素晴らしい作品であると心の底から感じた。

妻に、息子に希望を与え続けたグイドの
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レベッカ(1940年製作の映画)

4.0

自分の生まれた何十年も前に作られた映画だとは到底思えないような完成度のサスペンスだった。

映画の前半と後半で全く空気感が違ってくることに気づく間もないまま、一気に展開されていく物語の核心部分では、本
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言の葉の庭(2013年製作の映画)

2.5

新海監督の手がけた作品の中では、1番好きな作品であると思う。

直近の新海監督の作品は、演出がややくさいところがあり、ところどころ興醒めしてしまうようなシーンがあるのだが、今作はそういったところがほと
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キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

2.7

トムとジェリーみたいな追いかけっこ活劇だと思っていたが、意外にも悲しい物語だなぁと感じた。

犯罪者であるべくして生まれてきた人間はいない。その人を取り巻く環境が、人をそうさせてしまうのだと痛感。

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)

3.5

辛い歴史。
直視するのは正直抵抗があった。
しかし、歴史から学ぶことの意味を考えさせられる作品であることは確かだ。

主人公が人との出会いに自らの運命を委ねていくその姿は、結果として決して運が良かった
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キングスマン(2015年製作の映画)

3.3

賛否両論ある作品らしいが、個人的には好きだ。

キャスト陣は豪華だし、クールなガシェットはやっぱりかっこいい。作風も従来のスパイアクションとは演出方法がかなり違ってて、どこか新鮮な感じがした。
むしろ
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ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

1.4

正直「飽きて」しまった。

派手な殺人シーンはキアヌの本気度が伝わわってクオリティは高いんだけど、3作続けて同じモノを観せられるとさすがに「…」となる。

作品の大部分を占めるアクションシーンは、銃や
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

2.3

登場人物が表面的で(そういったこともフィルムメイカーらの想定だったとは思うが)、何らパッとしない感じで話が終わってしまったので期待していたほどの作品ではなかった。

リアリティを描きたいがために、BG
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007 スカイフォール(2012年製作の映画)

3.6

音楽や背景などメインのストーリーに華を添える演出効果がどれも素晴らしい。
絵のように切り取れるようなフレームごとの美が数多く見受けられる。

初登場のキャラクターが多かった一方、前作を踏まえていなくて
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007/慰めの報酬(2008年製作の映画)

1.9

前作比べ、ややインパクトに欠けてしまった作品。色々盛り込み過ぎなのかな。

ティン・トイ(1988年製作の映画)

2.9

恐怖の対象として描かれた赤ん坊。
何か意図的にメッセージがあるように感じた。

そもそも映画の中に出てくる赤ん坊に、これまでに嫌悪を抱く者がいただろうか。
温かみと生のエネルギーの象徴である赤子に冷酷
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