mhさんの映画レビュー・感想・評価 - 63ページ目

M★A★S★H マッシュ(1970年製作の映画)

5.0

偏差値が高い戦争コメディ。
いま見ると倫理的にどうなのみたいな部分が多いんだけど、そこはまあコメディってことで差し引いてみた。
ちゃらんぽらんなスーパードクターとか人物設定が大正義。
個人的なツボは、
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雷撃隊出動(1944年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

「君も内地のひとたちに礼を言いなさい」

映画の登場人物がカメラにむかってーーつまり、映画を見てる観客に頭をさげてエンドだった。
観客に向かってなげかける方式、たまに見るけど、当時は流行っていたんだろ
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陸軍(1944年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

男の子は天子様から預かっているもの。無事にお返しできて(招集されるような子に育てることができて)ほっとするなど、当時の国民がどういうメンタリティで戦争を受け入れていたかが、この映画でかなりつかめる。>>続きを読む

日本戦歿学生の手記 きけ、わだつみの声(1950年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

遅い召集で二等兵やってる助教授と、学徒出陣の一等兵が戦地ビルマで再会する。
その光景を俗物のステロタイプたる大隊長がルサンチマン全開の目で眺めてるという、学歴あるひとにとっては悪夢みたいなストーリー。
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仮面病棟(2020年製作の映画)

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さすがはベストセラー作家。
語らずに絵で見せていく脚本がすばらしい。
どんでん返しが好きかどうかで印象変わりそう。
終わり方がよかった。
面白かった!

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)

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近年でいえば「42〜世界を変えた男〜」みたいな感じ。
史実を元にした人種差別がらみの実直なストーリー展開。人気俳優たちの抑えた演技が圧巻。
数年後、レンタルDVD屋の棚にPOP付きでレコメンドされてる
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太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男(2011年製作の映画)

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大場栄大尉の話。
戦闘シーンは日本映画らしからぬド迫力。
B29の離陸を煽りで撮影したのもやたらかっこいい。

敬礼のやり方で陸軍と海軍の違いを表してたり、いれずみの兵がいたりする。
日本軍側はジャン
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軍旗はためく下に(1972年製作の映画)

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ずっと見たかったんですが、レンタルDVDになくて困ってた。
amazonプライムで見つけて飛びついた。(プライム会員無料のではなかった)
深作版羅生門ともいうべき映画だった。
面白かった!

あゝひめゆりの塔(1968年製作の映画)

5.0

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「これが別れの水盃ね」
「違うわ、これが門出の酒盛りよ」

ひめゆり学徒隊がどのような運命をたどったか?
多少なりにも知っていれば大まかなストーリーは想像がつくんだけど、この映画はそれを、予想をはるか
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樺太 1945年 夏 氷雪の門(1974年製作の映画)

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映画というより演劇っぽい感じの再現ドキュメンタリー。
さまざまな証言のなかから、かわいそうなやつをより抜いて映像化してるようで、かわいそうの濃度がより濃い。
前半はフラグ建立であわただしく、またひと昔
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あヽ海軍(1969年製作の映画)

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とある帝国海軍士官の一生。
陸軍の制服(学校の軍事教練で指導している配属将校)が威張ってるのと、中村吉右衛門の中学生コスから始まるので、しばらくの間なにが起きているのかわからない。
次第に子細がつかめ
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キャタピラー(2010年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

傷痍軍人とその家族の苦労がメインかと思いきや、傷痍軍人の妻がうけるストレスとやがて宿った狂気みたいなのを経て、DV・レイプ野郎が天罰を受ける話へと移り変わっていく。
最後まで見ると、全部ひっくるめて戦
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決戦の大空へ(1943年製作の映画)

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日本が大日本帝国だったころの、海軍省(と情報局)が支援して作られた国策映画。
みんなも予科練に志願しようぜって内容。
あの原節子が、戦意高揚なセリフを唱えてくるので、くらくらくる。だって、未成年を志願
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さくら隊散る(1988年製作の映画)

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戦争映画のつもりで再生ボタン押したら原爆被害に遭った移動劇団ついてのドキュメンタリーだった。
原爆投下直後の混乱した状況がよく伝わってくる。再現フィルムが稚拙なぶん、リアルに見えて生々しい。原爆につい
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私は貝になりたい(1959年製作の映画)

5.0

すべてがすごい橋本忍第一回監督作品。
長回しのカメラ、シンメトリーの多用が、緊張感をスクリーンの隅々まで行き渡らせてる。映像もすごくきれい。省略が適切すぎて心憎い。強いていえば、芸術品みたいな脚本のせ
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海軍兵学校物語 あゝ江田島(1959年製作の映画)

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戦前、戦中の海軍兵学校は東大よりも難関とされていた超エリート学校。昭和十八年、そこにいた生徒たちの青春群像劇。
さすがは大映のスタッフ。セット・小道具が完璧だった。ミニチュア模型を使ったシーンは微妙。
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二等兵物語 前篇女と兵隊 後篇蚤と兵隊(1955年製作の映画)

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NHK BSでやってたものを録画していたものを引っ張り出して試聴。
当時の人気タレント、伴淳、花菱アチャコを楽しむ戦争コメディ。
全10作作られた二等兵シリーズの最初の作品。(ほかの9作はソフト化もさ
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戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

5.0

特殊なシチュエーションで語られる、男たちの愛の話。
メインキャストがそれぞれ異彩を放っていてそれだけでも十分面白い。加えてセットや小道具も完璧だった。
なかでもたけしの存在感がすごかった。ラストカット
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グッドライアー 偽りのゲーム(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

主人公が悪い(それもそうとうえぐい)やつなので感情移入しにくい。
ただスタッフ役者は一流で最後まで楽しめた。
ラストに大きなどんでん返しがあるタイプじゃなくて、小刻みなサプライズ系のためか、この手に映
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父親たちの星条旗(2006年製作の映画)

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①現在
②終戦前から終戦直後
③硫黄島の戦い
三つの時間軸をいったりきたりしながら話が進んでく。無理が出てしかたないような構成を力技でまとめ上げている。
船から落ちた兵士を助けられないとか、(テーマを
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ダージリン急行(2007年製作の映画)

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要素詰め込みすぎなんだけど、雑多で複雑なのは「インドだからかも」と思ってしまうようなうまい(ずるい)つくり。
一個一個のエピソードはとてもいいのに、まとめてみるとトリップ中に見た取り留めのないイメージ
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ホテル・シュヴァリエ(2007年製作の映画)

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「ダージリン急行」に付随する短編映画。
一歩間違えば鼻につきそうなおしゃれな世界観。ただそこはウエスアンダーソン、センスがいいのでぜんぜんセーフ。

ビルマの竪琴 総集編(1956年製作の映画)

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弟子の演奏が糸口になったり、インコを使ったり、部隊員が合唱好きなど、細部と物語運びが完璧すぎた。
鉄条網を挟んだ場面は泣けないひといないと思う。
物語がすごいので、存在感のえぐい三國連太郎と西村晃の「
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硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)

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味方にも敵にもクズがいて、いいやつがいた。
反戦映画として絶妙なさじ加減。
テンポ速いと思ったけど、十分長い映画だった。
ハリウッド映画にはめずらしい回想シーンの多用など違和感はある。細部のあら探しを
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サンダーボルト(1974年製作の映画)

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アクションものだと思って再生したら、アメリカンニューシネマだった。
軽薄な若者枠にジェフブリッジス。サンダーボルトの戦友、レッドを演じるジョージケネディがいい味出している。
クリントイーストウッドに牧
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BROTHER(2000年製作の映画)

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ハリウッドで撮影しても、北野ブルーに染め上げるのが地味にすごい。
映画的美学、やくざ映画的美学、北野映画的美学がすべてが揃ってた。
バスケシーンの長回しとか、そんなうまくない役者さんのラストの長回しと
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彼らは生きていた/ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド(2018年製作の映画)

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肌色だけ生々しい、なんともいえない不思議な風合いに仕上がってて、いま現在と地続きではない感じがした。
それもそのはずWW1はもう百年前のことで、この戦争に参加したひとはもうこの世にひとりもいないのだっ
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

5.0

物語は架空の国で起きた架空の出来事なんだけど、めちゃくちゃ面白かった。ウソ設定にウソ話。この手のタイプの物語はそんな好きじゃないのだが、有無を言わさぬ完成度だった。なにより色彩設計と撮影技術がすごすぎ>>続きを読む

渇き。(2013年製作の映画)

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そういや話題になってたなぁと思って鑑賞。
途中、手ぶれカメラによる画面酔いで大変だった。
話は面白く、映像のクオリティ高い。演出の意図はわかるし、役者さんの演技も申し分ない。なのに、いまいちのめりこめ
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リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

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クリントイーストウッドが近年取り組んでいる真のヒーローは一般人のなかにいるシリーズのひとつ。
「アメリカン・スナイパー」 「ハドソン川の奇跡」「15時17分、パリ行き」「運び屋」ときてこの作品なんです
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マザーレス・ブルックリン(2019年製作の映画)

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独自色を出そうとがんばってるのが伝わってくる。
最後まで楽しく見れた。

帰って来た極道(1968年製作の映画)

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「極道」シリーズ2作目。
序盤の刑務所は面白かった。中盤以降はB級マンガみたいなストーリー。
割り切って若山富三郎を楽しむ映画。

極道(1968年製作の映画)

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ずっと見たかった作品。
DVD化されてなくって視聴が困難だったものが、アマプラで見られるなんて!
任侠もののいちバリエーションではあるのだが、若山富三郎がオリジナリティあふれる親分像を演じていて面白い
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