penさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

面白かったけども、その要因は映像表現や展開というよりも慣れ親しんだキャラクター達のおかげかもしれない。ドラえもんの大長編のようだった。

網走番外地(1965年製作の映画)

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CSで放送されていて、久しぶりに観た。
寡黙な人物を演じる高倉健さんも好きだが、若い頃に漂うギラギラした雰囲気を隠さぬまま愛嬌を見せるのも好き。その魅力が本作は存分に出ている。ちょっとした場面でも笑え
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アラビアンナイト 三千年の願い(2022年製作の映画)

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ラストカットが良かった。ジンの語りに魅入られるホテルの一室が終わって、ジンが一切出てこない空港での荷物検査のあたり、主観から客観の落差で緊張と恐怖を感じて好き。

別れる決心(2022年製作の映画)

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むしろ振り回していたのはあなただったのでは、という気持ちが湧いた。撮影と編集が好き。

仕掛人・藤枝梅安(2023年製作の映画)

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基になった原作の話を読んだが、概ねその内容に沿っており、それを中心に複数のストーリーを絡めていた。殺しの依頼をする側・狙われた側の人物像を通して人の心の汚さ・欲深さを掘り下げ、こういう道に進まなければ>>続きを読む

レイモンド&レイ(2022年製作の映画)

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父親が兄弟にした数々の行為は最低だし憎むのは当然で、そんな父親の死体が納められた棺に対して一方が銃、もう一方がトランペットの演奏を向ける対照的な行為が怒りや哀しみといった複雑な想いを表現していて印象深>>続きを読む

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

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舞台というか、1フレームの中に2人の登場人物を収めた状態で会話を見たかった。切り返しの連続による分断を表す以上に、二人の間に流れる空気を見せることが重要だったのではという気がしている。役者陣の演技で表>>続きを読む

パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女(2020年製作の映画)

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思っていたのと違ったけど満足度が高い。
邦題と内容の乖離含めて好き。
泥臭く血量の多いアクションや逃し屋稼業の街中を走るカーアクションとバラエティ豊かで良かった。工具を武器にするのが良い。

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

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作中では記者二人それぞれが取材の為の移動で前進する姿を逐一映している。
また、重要な証言者がオンレコでの証言を承諾する際も、その人は直前にジョギングをしている。
秘密保持契約など、加害者を守るあらゆる
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ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

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生き残る為にペルシャ人だと自らを偽り、全く知らないペルシャ語を自分で作って、ナチスの大尉に強制収容所でペルシャ語を教える日々。サスペンス仕立てで始まった嘘のペルシャ語の持つ意味が、強制収容所の日々と交>>続きを読む

ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

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確かにアクションは無いし秘密道具も存在しないが、その時代毎の敵と相対する部分や、サスペンスフルな場面の画面構成、時々ある程よい緩さで、むしろ007シリーズに最接近しているような気がする。ジャネール・モ>>続きを読む

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

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続編が観たい為にようやく鑑賞。
アガサ・クリスティ作品のようなものを作りたいという監督の思惑。偶然とはいえ何冊か読んどいて良かった。アナ・デ・アルマス、クリスエヴァンスの立ち位置がそれっぽい。

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

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練習器具の音とミット打ちの音が重なって重奏が生まれる冒頭で掴まれた。

練習の反復がやり方を覚えることが第一でなく、手際の中にあるリズムを身体の中に染み込ませることを重要にしているのが、とても良かった
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弱くて強い女たち(2020年製作の映画)

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端正な映画だ。
亡くなった父親を完全に話の中心に置くのではなく、関わりのあった女性たちの現在進行形の物語をメインとして拡がっていくのが良かった。一度生まれた縁は人生とともにこれからも続いていく。
台湾
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ブラックアダム(2022年製作の映画)

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特殊なキャラクターと母子の関係性、『ターミネーター2』ではと思った。ヒーロー映画の作り方のノウハウはもう極まったので、あとはどう個性を出すのかの時代なのかもしれない。

ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ(2021年製作の映画)

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一番幸せだった頃はエミリーとの時間かもしれないけど、絵を描き続けたことは彼にとって無駄ではなかったのではあるまいか、と感じさせる温かさがあった。

ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(2022年製作の映画)

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最初はエネルギーの爆発みたいに大暴れしていたピノキオが、様々な経験を重ねて各地を転々していくうち、動きが落ち着いていくのが印象深い。心の変化が感じられる。彼が走るのではなく歩くようになった時、もう戻っ>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

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1秒と一瞬の間にフィールドで動き回る選手の頭の中ではどれほど膨大に思考と判断力が働いているのか。動くために必要な肉体がどれほど重いのか。体格差が生む弱点と強みは何なのか。一つの試合の中に詰め込まれてい>>続きを読む

ゴジラVSキングギドラ(1991年製作の映画)

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こちらはビオランテと真反対な作風。
しかし展開のスムーズさと濃さは健在。ゴジラが実はラゴス島にいる恐竜だったのでは? という大胆な仮説で進むパートと23世紀から来た未来人の話がマルチで進み、やがて結び
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

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旅先での出会いを通じて、訪れた一つひとつの場所には日々を生きている多くの人が住んでいること。偶然出会った2者が共に旅をし、絆を深めていくこと。
この2つのどちらを重視するのかで、結局ちょうど良い中間点
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

鑑賞前は「確かに色々と描かなければならない要素は多いが、それにしては非常に長い本編時間だ」と思った。
実際に作品を観て、このランタイムは沈思黙考には必要な時間だと感じた。そしてまだ充分に足りないのでは
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貞子DX(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

激しいカット割に、隙さえあればすぐにギャグを入れる内容は安定した木村ひさし監督の演出であまり心を動かされることはなかった。特に残り24時間のタイムリミット表す画面分割はさすがに時代を感じてしまった。今>>続きを読む

アフター・ヤン(2021年製作の映画)

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ミニマムで静謐。
アンドロイドの存在を通して家族とは、アイデンティティとは、記憶がその持ち主に与える影響とは……等を描くSF。
こういう規模感のSF映画は年に1回は観たい。

ミカが口ずさむ歌はヤンが
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コロンバス(2017年製作の映画)

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身近にありすぎて魅力が分からないものも少し視点を変えたり、距離を取って眺めてみれば、また別の姿が見えてくるのかもしれない。そんなことが浮かんだ基本引きのショット。建築物も映画の主役。

ずっと引きかと
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スペンサー ダイアナの決意(2021年製作の映画)

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鳥の死骸、自動車、過去を纒ったかかし、閉鎖された生家。不穏な影を背負った映画だったなと感じたのが第一印象。
広い屋敷の中を周囲に気を配りながら歩いたり、霧の中を彷徨う姿は、ホラー映画の雰囲気がある(特
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マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

原作の衝動的な疾走感は正直あまり感じられなかったのだが、それでも映画版は映画版で、とても好きな作品だ。

原作の核であるシイノとマリコの関係を活かしながら、自殺によっていなくなった者・残された者、その
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LOVE LIFE(2022年製作の映画)

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徹底して視線を交わさないまま行われる会話が言語のすれ違い、本音のすれ違い、感情のすれ違いを起こし、錯綜していく様が非常に良かった。

一つの命が失われた後、部屋に残った痕跡、過去から現れた人物に縋るよ
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さかなのこ(2022年製作の映画)

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雨の中で傘をさすぎょぎょおじさんの姿を捉えたカットといい、父親が力任せに蛸をシメる場面といい、幼少期に直面する出来事の描き方が不穏。成長してから登場する床屋の近くで煙草吸ってる人は髪結いの亭主(妻の働>>続きを読む

ラーヤと龍の王国(2020年製作の映画)

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分断と信頼の視覚化。
水の表現の美しさが極まっている。

最初回想パートが20分ほどあってどうなるかと思いきや、その後は石像となった人や不在の籠を映すなど、1カットで人物背景を説明しているのが良い。石
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ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

アポロ、エイドリアンへの愛情が増し、ドラゴを一人のファイターとして捉えようとする編集に変わっていたような気がした。

以下は『ロッキー4』見直した上での『ロッキーVSドラゴ』との違い(気付いた分だけ。
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プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)

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当初プレデターであることを隠して公開(配信?)予定だったらしいというのを見かけて、プレデターの初登場シーンはその名残かなと。

プレデターも息の長いキャラクターとなり、多くの作品が作られた現在、どう扱
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劇場版 Gのレコンギスタ V 死線を越えて(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

世界の広さに反して人間は愚かしく感情に振り回され、おもちゃを手に入れた子どものようにテクノロジーに嬉々として扱い、強大な軍事力を誇示する。差別は一向になくなることはないし、戦争は完全に終わっていない。>>続きを読む

劇場版 Gのレコンギスタ IV 激闘に叫ぶ愛(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

エネルギーを求めて争う地球の各勢力、地球帰還を計画する宇宙側の、それぞれの思惑を抱えた人々。様々な思いが入り乱れる戦場で投入されたGセルフの新兵器に戦慄。
こんな悪魔のような思想を盛り込んだ設計をした
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