強烈なノイズ映像の中に
物語の胚芽が見える。
11分とは思えないほど濃密な映像の雨。
不気味な描写やディゾルブの使い方
ピントの合わない映像たち
モンタージュの妙味
そして
音の使い方、フェティシズ>>続きを読む
ノワール感。
初めのシーンと終わりのシーンがかっこよかった。
十人の女ということで、名優たちが集っているのがお得感ある。
中でも山本富士子がやはり良い。
市川崑らしい筋に面白みのある笑える作品だっ>>続きを読む
モノクロのよさ全部詰め。
構図とカメラワークが素晴らしいし
カメラの左右への振り方や曲線美のような動き方が度肝抜かれた。
石や寺の写し方や。
テーマも非常に面白く
主人公のタナトスのような悪魔的な風>>続きを読む
尖ってるガレル尖ってる。
カネコアヤノの「抱擁」のmvみたいなシーンがあって、これが影響元だったら
なんかしみじみ〜と(妄想)。
ホーリーマウンテン始まるかと思った。
ハネケは最初からハネケでした。
プロトコルを作るというのがインタビューで聞けて、なぜ説明を嫌うのかがよくわかった。
徐々に狂気が発露しはじめる構成は
ぞくぞくした。
静と動の対比が素晴らしく
最後は>>続きを読む
ここまでの怪演は未だ見たことがない。
とにかく狂気狂気狂気。
見てるこっちも狂いそうだ。
カメラワークがえげつないのと
怪演オンパレード。
純愛もの、エログロ、SF、ホラー、サスペンス、オカルトの領域>>続きを読む
素晴らしいアートフィルム。
闇と光の重要性をここまで美しく感じる映画はなかった。
物語解釈は多様になり、開かれた映画であると思う。その広さがかえって狭くなるのもわかる。
高速的に撮られた?(そうい>>続きを読む
ダムタイプのS/Nの古橋悌二の化粧シーンを思い出した。
これが今回見たので一番分裂的でよかった。
ミックジャガーのノイズミュージックと
サイケなヒッピー映像が気持ちよかった。
翻弄されながら、少し抵抗し、また傷ついていく。自由へ向かって。
最後のシーンが本当に素晴らしく
『少女ムシェット』と並ぶ名シーンだと思う。
ブレッソンの密度の高いショットと
ただ進むだけの物語はい>>続きを読む
なるほど《エヴォリューション》に繋がるテーマ性である、性の根源的差異みたいなものをまじまじと伝えられる。
少女の汚れなき美しさと同時に
差別的な構造の中にいる女性を考えてしまった。
カメラそれ自体が>>続きを読む
夜の第三部分という秀逸な邦題からも分かるように、ある種の闇についての話。
神への信仰を無くした世界を
サスペンス調で描く。
ズラウスキーの本領は悪夢的な映像と独特のセリフにあると思うけれど、今回は>>続きを読む
期待していたほど(?)
グロくはなかった。
寄生虫パンデミックと性欲の掛け合わせ。
ゾンビ映画への射程はよかった。
ボルタンスキーも言ってたが
脱ぎ捨てられた衣服や廃墟は
死でしかない、と。
この映画は死者の声を求める旅。
ひとつひとつの「死」に対して
悲しむのではなく
自然な振る舞いをするのが印象的。
岩井俊二>>続きを読む
本当に中国の山と河は美しいな。
ジャ・ジャンクーのような現代中国って感じがしたけれど、説明的な見せ方が多かった。
割とありふれた近代から現代への移行的な問題(小津的な)をテーマにしていたが
それでも>>続きを読む
ディストピア映画。
フェミニズム的な解釈もできるし
差別意識への問いかけでもあるかな。
生殖がそもそもの根源的問題だとするならば、こういった設定に行き着くのもうなずける。
《ハイライフ》とか《わたし>>続きを読む
ホラーとサスペンスを混ぜた話で
黒沢清を想起した。
見えないものへの願望の投影
見えない空間での願望の結実。
精神分析的にみれば主人公の欲望に尽きるんだけれど、霊的なものと見えない他者が同化する形>>続きを読む
初めから完成してる今敏。
この時代のオタク文化ってクリシェ的でもあるけど、ここまで描ききり、パラノイア的に映像を見せつけるチカラには感嘆。
内容はともかく、一つ一つのシーンの描き方が本当に素晴らし>>続きを読む
やはりハネケの中にある差別意識には注目に値する。
大きな他者としての理解不能、交通不能な存在としての人種。
それを超える親殺しという、フロイト的な「子供」という存在。
最後は色々考えさせられる1カッ>>続きを読む
とても怖かった。
というのも、心理的に壊れてからの
後半の30分は怪描写オンパレードで
まさに悪夢が相応しい言葉。
突如アップで映る顔や手は迫力があって
特に、好きなのは死体の描写です。
これはブレッ>>続きを読む
初っ端から最後まで黒沢清(?)。
今作は幽霊が人間のように振る舞いながら
幽体化している。
それがいわゆるJホラーの革新ではあるが
かなり人間的なほうに寄っている(=怖くない)。
『降霊』『回路』『>>続きを読む
父親譲りのSF設定と肉体の融解、エロティシズム。
映像は現代的に思えるが
軸の物語としては古典的である(ベタ)。
それがいいのかもしれないが。
また、SF的想像力が素晴らしく
まだまだ見ていたいと思>>続きを読む
現代にアップデートされたハネケ。
断片的、親殺し、不和というテーマは通底しているけれど、初期の頃の鋭さとは違い、少しまろやかになっているのかな。
『タイムオブウルフ』のラストの
ぼやっとした感じと似て>>続きを読む
静と動の映画。
靄と霧が舞う開発都市。
流転の中でいかに生きるか。
こういってはなんだが、ボロボロに解体された鉄骨やコンクリートが素敵だった。
こんなに動いてるのに孤独。
救われた気分にさせられてしまう
最後の一瞬のための映画だった。
色んな配置やセリフが粋で
そして、心の動きが自然すぎる。
モキュメンタリーでは中々の完成度ではないだろうか。
陰謀に飲まれ自らを分裂させていく姿は
まさに"今日"を感じざるを得ない。
主人公が事件を疑い、我々が同時にそれらを疑い、最後のキャプションにはこち>>続きを読む
冒頭『カノン』のおっちゃんが出てくる。
『カノン』の後日談を示唆するセリフは
この物語にも深く関わるのが面白い。
この作品(猥雑さとカメラワーク)が『エンターザボイド』に繋がる?のも中々いい。
時>>続きを読む
郊外の家族って極論こんな感じだと思う。
「死ねば?」と誕生日ケーキの分裂感。
秘密を共有した家族の「再生」のように見えるけど、秘密がバレたあとの
潔さはむしろ「分裂」であり
「あれとこれは別を」無>>続きを読む
みんな痙攣しているし
みんなイメージの洪水に飲まれてる。
なんとなくウォーホルの作品を見ているような、そんな気分にもさせられた。
地図から消されるとは、カテドラルに回収されるということである。
面白いのが、敵意むき出しの未開人(野蛮人)というわけでもなくて
経済と政治が機能した村である。
だからこそ切迫感のある逆襲にみえる。>>続きを読む
ジャンルを地滑りしていく様は
まさに黒沢清という感じ。
廃墟、車移動、世界の終わり。
『CURE』と被ってるような
夫婦の関係性。
幽霊の描写はかなりよかった。
というのも、怖いとかではなく
日常と>>続きを読む
決定的なオチをつけないところがよかった。まさに寓話。観賞後はなんだこんなもんか、と思ったがメイヤスーの亡霊の話とかマークフィッシャー関連を読んだらなんとなく近いなと思った。
ディストピア作品は結果と>>続きを読む
詩人の人生最後の日は
まさに詩のようにたくさんの瞬間が
命を持っていた。
後悔と少しの言葉、そして愛。
記憶と時間を扱う映画は素晴らしいと思うが、この作品は圧倒的だ。
時間の経過とともに曖昧になる記>>続きを読む
映像を構築する上での発想が好き。
セリフや音楽の使い方も。
ゴダールはいつ見ても発見がある。
今作は、セリフと字幕を異化させたり
あえて環境音をセリフよりも大きく聞こえさせるところが面白かった。
ネ>>続きを読む