miyoyoさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.6

オリジナルの黒澤版「生きる」は戦後日本のまだ成長途上の泥臭さが感じられたが、こちら英国版は紳士、淑女がエレガントな雰囲気を醸し出していた。
余命宣告されてからのウィリアム、息子に言いだせず、部下のマー
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

3.8

徐々に音が失われていく困惑、恐怖。
それを悟られまいとする強がり。
周りの仲間が何言ってるのかわからない疎外感。
施設に入所する屈辱。
受け入れ難い現実をさまざまな感情で見事に演じていた。

CODA
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.2

才能ある若者がブルーカラーの親から音大を目指すことを理解してもらえず、、
でもその才能を見抜いた先生が後押しする、そして合格、ってこれ「リトルダンサー」の二番煎じじゃないですか?
ルビー以外の家族が聾
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.5

1週間限定劇場上映!見逃せない!
カッコ悪いのにむっちゃカッコいい。
ばらばらのようで少しずつ繋がってて、最後に最初が繋がりパズルのピースがはまった爽快感、
あ〜〜面白かった〜〜〜

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.6

岸井ゆきのが主演女優賞をとり評価も高いので自分の中で期待値上げすぎた💦
ボクシング映画では安藤サクラ主演の「百円の恋」とつい比べてしまい、安藤ボクサーにはかなわなかったかな、、

音楽やセリフが少ない
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テス 4Kリマスター版(1979年製作の映画)

3.4

ナスターシャ・キンスキーを愛でるためだけの3時間。

アレックの家もエンジェルの家も立派なんだけどあまりセンスが良くないし、始まってすぐ流れてくる壮大なオーケストラの音楽も違和感を拭いきれない。
「水
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対峙(2021年製作の映画)

4.0

ほぼ室内のみ、ほぼ4人の会話のみの約2時間、実力派俳優陣だからこそ成立する。
ため息1つ咳払い1つはばかられるピリピリした緊張感に自分も同じ室内にいるような気分に。
ラストに聴こえてくる讃美歌がとても
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エゴイスト(2023年製作の映画)

3.5

経済的援助をすることによって相手の自由を奪ったり支配しようとするのはエゴである。
ただ相手の自由を尊重していたとしても、受け取る側がそれを重荷に感じて対等な関係でいられないのなら、それもエゴになるのか
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.8

パードリックがある日突然親友(と一方的に思い込んでただけ)コルムから拒絶される。
その理不尽さにはじめは眉毛を八の字にして困惑してたが、その執着心がエスカレートしていく。
コルムもそこまでやるか、とい
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blank13(2017年製作の映画)

3.2

映画としての出来はさておき、一番の見せ場はなんといってもお葬式シーン
佐藤二朗が居るだけでもう笑いが込み上げてくる。そしてクセのある友人が次から次へと出てきて、とどめにくっきー!(笑笑笑)
彼らのエピ
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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.2

60年代からマカロニウェスタン、80年代には数々のハリウッド映画、そしてモリコーネを一躍有名にしたあのイタリア映画、ワンシーンを音楽とともに見せてもらえて「なるほど!」と膝を打つ。

口笛、金属音、か
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ブレードランナー(1982年製作の映画)

4.0

なるほど!これがSFの金字塔か!
SFがあまり得意でない私にも充分その魅力は伝わった。

ルトガー・ハウアー出てきた時、「うわっヒッチャー出た」と思ったけど、後半からラストに向かってヒッチャーを超える
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マグノリア(1999年製作の映画)

4.2

クセの強い登場人物ばかり。かっこいいだけのトム・クルーズではなく、変態のトムが見もの。
こんなにうざい人ばかりでてくるのにむっちゃ面白い!

人間誰しも、少なからず許せない事を抱えているんだろうな。そ
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離ればなれになっても(2020年製作の映画)

3.5

16歳の男女4人、40年物語
とてもとてもイタリアらしい物語だった。
イタリア女性は言葉のマシンガンで男を打ち負かす。声もデカい!
イタリア男は優柔不断で女に弱い。
(私の主観です。あしからず)
その
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ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

3.6

映像美、堪能
SF苦手で、ストーリーについていけなかった😢前作観てたらもうちょっと理解できたのかな?

ある男(2022年製作の映画)

4.0

しょっぱなから安藤サクラの泣きにやられる。
妻夫木の真面目な顔に静かな怒りのスイッチが入る瞬間。
脇役も豪華!なかでも柄本明の存在感は圧倒的。
キーパーソンではあるが、あの一瞬のために仲野太賀を使うと
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LOVE LIFE(2022年製作の映画)

3.8

オセロが象徴的。人間の裏表。
白を全面に見せてる人もふとした瞬間に黒い本音を表す。
嫌なとこばかり目につく黒い人も優しい一面があったり。
状況によって簡単に白→黒、黒→白に変わる、人間なんてそんなもん
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ヒューマン・ボイス(2020年製作の映画)

-

カラフルな工具がアルファベットになってる出だしから、抜群のセンスの良さ!
赤いドレス、ブルーのスーツ、鮮やかな衣裳の美しさも抜群!
なのに、なのに、、、睡魔に襲われ、気がついたら終わってた😓

パラレル・マザーズ(2021年製作の映画)

4.2

アルモドバルの映画を見る時は芸術作品を観に行くような気持ちで映画館に向かう。
今回もため息の出るような赤、赤、赤、時々黄、に痺れた!
もうひとつ痺れたシーン、ジャニスが名前の由来を話すうしろに流れる「
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

3.5

セリーヌ・シアマ監督の「燃ゆる女の肖像」が素晴らしかったので、自分のなかで期待値をかなり上げてしまった。
私、子供が主役の映画、あんまり好きじゃないんだった、、

でもシアマ監督らしい映像の美しさと効
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

3.6

メキシコの麻薬組織の深い闇にFBIエリートのケイトは全く歯が立たず、利用されただけの存在だった。
正義なんていう言葉はここでは見事に打ち砕かれる。
「目には目を」復讐の無限ループ
ヴィルヌーヴの冷徹な
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.9

場面は指令室内のみ、登場人物はほぼアスガーのみ。
制作費ほとんどかからず(ゲスな事言うてすみません)とも、これほど想像力をかき立てられるレベルの高い作品が出来上がる。
電話が繋がるまでの間、電話を切っ
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バビ・ヤール(2021年製作の映画)

-

モノクロの映像には既視感があった。
つい先日のウクライナ全土への砲撃の映像、ただ違うのはこのドキュメンタリー映像ではその犠牲となった人々の死体までをも映しだしていること。
もちろんTVニュースでは映せ
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火口のふたり(2019年製作の映画)

2.0

ずっとセックスシーン
途中から見るのが面倒くさくなってきた
東日本大地震に話を絡めてくるとこが姑息

プリズナーズ(2013年製作の映画)

4.5

最後まで中だるみすることなく没入でき、2時半の長さを全く感じさせなかった。
小粒でもピリリと辛い山椒のように赤いホイッスルが効果的。
アナはホイッスルを取りに家に帰る前にさらわれたのか、後なのか?
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WANDA/ワンダ(1970年製作の映画)

3.6

常に諦めたような表情でその場しのぎの行動を繰り返すワンダがたった一度、その表情を満足気に緩ませた瞬間があった。
強盗前に押し入った家から車で出るとき、デニスから「よくやった」と声をかけられた、その時。
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Fukushima 50(2019年製作の映画)

3.4

被害を食い止めようと最前線で臨んだエンジニアには感謝しかない。
一方、安全な場所から怒鳴りちらすばかりのお偉方には怒りしかない。
その後の裁判でも責任逃れの発言、そして岸田は選挙の時には一言も触れなか
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彼女のいない部屋(2021年製作の映画)

3.3

「現実と想像が入り混じったバラバラのピースが一つの線につながる」
とのことだが、私には全然ピースを埋めることができなくて、最後まで???
(途中で睡魔に襲われたしなぁ😅)

こういう映画は変に説明的な
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FLEE フリー(2021年製作の映画)

4.0

安心して暮らせる故郷を奪われ、何処に行っても送還されることに怯え、嘘で固めたストーリーで真実を語ることができないアミンの人生。
それがどれほど辛いことか、想像を絶する。

小さい船に乗せられた人々を巨
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楽園(2019年製作の映画)

2.8

いろんなエピソードが散らばりすぎて、結局何が言いたいのかわからない。
広呂の病気とか、温泉混浴とか、
いる?

灼熱の魂 デジタル・リマスター版(2010年製作の映画)

4.6

すごくヘビーだったけど、大変素晴らしい作品だった。

地名で場面が変わる度に解き明かされてゆくナワルの過酷な人生、どんどん前のめりに引き込まれてゆく。
そして1+1=1 の意味を知った時、私もジャンヌ
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フランシス・ハ(2012年製作の映画)

3.5

最近観た「リコリス・ピザ」でも「わたしは最悪」でも、そしてフランシスも、20代は走る走る。
大人になりきれない宙ぶらりんな自分がいたたまれず、走らずにはいられない気持ち。そんな年代が懐かしく羨ましい。
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U・ボート ディレクターズカット(1981年製作の映画)

4.0

探知器の音、水深を測るメーター、減っていく酸素、勢いよく入ってくる海水、上る水位、神経をすり減らす恐怖が次々と襲ってくる。
特に後半は絶望からの脱出、希望、そして理不尽な衝撃的ラストまで息もつけない。
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ドンバス(2018年製作の映画)

3.8

この13のエピソードは実際に起こったこと。全てのエピソードが不愉快極まりない。
幸せな場面であるはずの結婚式まで気味悪い。銃を持った男の子の赤ちゃんを、などと言いながら高笑いしてる姿は虫唾が走る。
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戦争と女の顔(2019年製作の映画)

4.2

原作スヴェトラーナ・アレクシェーヴィッチ「戦争は女の顔をしていない」は胸を突き刺すような女性兵士の証言が淡々と綴られている。
この映画はその中でも戦後の彼女たちに焦点をあてた作品である。
戦争が終わっ
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

3.6

いつも偏屈な人間が登場するPTA作品は大好物。
本作は青春恋愛映画、さすがに10代と20代の恋愛はみすみずしい。はやる気持ちを抑えきれず走る走る。汗をかいた額に前髪を貼り付けて走るゲイリーがいじらしい
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