Sasadaさんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

Sasada

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新解釈・三國志(2020年製作の映画)

1.5

福田雄一に大金渡したらそらこうなるよなと。

見た目の美醜を、俳優が複数の国にルーツを持つことを、この時期にあえて“マスク”を、ギャグにする感覚に絶望する。

笑えたら何でもいいじゃん で片付けようと
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夢売るふたり(2012年製作の映画)

3.9

心を許し体を許し、挙句に金をもらって帰ってきた夫
彼と彼の人生に寄り掛かろうとする女たちへ向けた、妻の壮絶な復讐譚。

自らの足で人生を歩めない女たちを騙して金を巻き上げているつもりが、気づけば自身も
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

4.1

大九監督の映画には「玄関」がたびたび登場する。

少し汚れの目立つ白いスニーカーを脱ぐ多田くん
履きなれないハイヒールから解放されるみつ子

“勝手にふるえてろ”ではピカピカのパンプスに軽やかに足を通
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ザ・プロム(2020年製作の映画)

4.0

Love thy neighbor!

映画館で観ればよかったー。素晴らしい。

セクシャリティを理由にプロムへの参加を拒まれた女の子。
落ち目の俳優たちがイメージ回復のため、何の関係もないけど彼女の
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ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

3.7

IMAX試写にて一足お先に。

この状況下でいくつもの作品が公開を延期する中で、映画ファンにとってのクリスマスプレゼントのような物語になるかと思います。

正直気になるポイントは結構あるんです。

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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

3.9

めちゃくちゃ「映画を観た 」感覚が味わえる映画。とっても純度が高い総合芸術。

筆が走る音を際立たせる静寂、視線と視線が交差するスリル、神話に託した三者三様。

ラスト10分がとてつもなく鮮やかで美し
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Mank/マンク(2020年製作の映画)

3.8

「市民ケーン」を下敷きに、いくつも重ねられたレイヤーを通して「映画の魔法」を豊かに描いた良作。

予習をしてない者はそもそも見んでいい と言わんばかりの潔さが印象的で、解説が欲しくなる作品ながらも「何
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ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

3.5

久しぶりの映画館にて。満席でした。

“騒音おばさん”を巡るあれやこれやを通じて、人間の多面性 メディアの役割と価値 SNSで広がる悪意といたずら心の倍々ゲームを描き出す作品。

やりたかったことは深
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やむなきこと(2020年製作の映画)

3.4

ドイツ産の不謹慎コメディとでも言うべきか。

田舎町のギャングの親分が、ある男を殺そうとしている。今まさに引き金を引こうとした瞬間、それを目撃してしまった大学教授がとっさに「やめろ」と声をあげる。
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ジェミニマン(2019年製作の映画)

3.2

お家で観るにはいろいろと“たりない”映画でした

ビジランテ(2017年製作の映画)

3.6

あぁ、、そうなる、、
それは、、やっぱり、、あぁ、、

思わず声が漏れてしまう。
アンコントローラブルな“何か”に溺れてゆく三兄弟の物語。

“何か”に巻かれ権力闘争に身を置く二郎と、
“何か”に流さ
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ザ・アウトロー(2018年製作の映画)

4.0

最高でした

冒頭と終盤の街中銃撃戦の迫力、ケイパーものとしての質の高さ、作劇上あまり意味をなさないジェラルドバトラーのお離婚

どれをとっても申し分なし。140分は少し長いかなと思ったけど自宅鑑賞で
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ザ・コール(2020年製作の映画)

3.8

一本の電話を通じて影響しあう現在と過去。ある別荘を舞台に、今の住人と過去の住人の奇妙な共犯関係とバトルが幕を開ける。

本作は過去が書き換わり現在も書き換わるルール。この辺の説明が序盤でサクッと行われ
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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

4.0

“トーキョー”じゃなくて“東京”の映画

我々がよく知ってる夜景の淋しさを、人混みの新宿で味わう孤独を、スクランブル交差点のままならなさを。
巧みに映し出したカットにドキドキしながら観ていました。
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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

3.6

ケチをつけたくなるところはそりゃあるんですが、敵とファイトしながら仲間にヘアゴムを渡すハーレイにぶち上がったので文句はありません

少女を救うためでも女性たちを解放するためでもない、ただ自分が気持ちい
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甘い人生(2005年製作の映画)

3.3

ここにもファンジョンミンが。

シリアスなトーンな割に破茶滅茶な展開が印象的で面白いです。

イ・ビョンホンの整い方がずば抜けてます。

ばるぼら(2019年製作の映画)

2.0

いかにも二階堂ふみが出る映画って感じ

作家性が何も調整されずに塗りたくられた代物だから、好きな人はとことん好きだろうし嫌いな人は根底から嫌いなはず。

この手の“アーティストの苦悩”を描いたおはなし
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タイトル、拒絶(2019年製作の映画)

3.5

舞台はデリヘルの待機部屋

“普通の”人生に退屈し、常に周りを眺めてやり過ごす日陰者
等価交換に溺れ、体と愛を金で売ることに何の躊躇もない女
力を持つものに媚びへつらい、弱き者を支配することで“男らし
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夫婦フーフー日記(2015年製作の映画)

2.5

朝が来る で久しぶりに「女優 永作博美」を観たので、未見の今作を。

佐々木蔵之介との共演ならもっともっと力まずフラットな夫婦像を作れるはずなのに、コテコテでバタバタな上滑りコメディになってしまったの
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泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)

3.0

オンライン試写にて。
金も仕事も仲間もいない。なにも持たない男が、”そして父に”なろうとする物語。

さりげなく上品に語ろうとした取り組みには好感を覚えつつ、どうしたって説明が足りない部分も多く見受け
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ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

3.8

シャイニングと続けて観ると、なるほど今になって続編を作る意味がある作品だなと。

人と違うこと、周りに見えないものが見えること、能力を押さえつけて生きてゆくこと。

キューブリックは語らなかった「ダニ
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シャイニング(1980年製作の映画)

3.6

音楽が終始不穏で素晴らしい。

異常なまでのシンメトリーへの執着と、ネジが数本外れてるとしか思えない俳優陣の顔芸のオンパレード。

セリフの一言、配置された小道具の一つにさりげなく託されたメッセージ。
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ブルース・ブラザース(1980年製作の映画)

3.4

歌うし踊るし嘘つくし車ぶつけるし、めちゃくちゃな映画でした。

ギャグのテイストが単純に合わなかったので少し長く感じてしまったけれど、それはこちらのテンションとかコンディションの問題。

気分を変えよ
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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.0

大変イヤな映画でした。素晴らしかったです。

佐津川愛美演じるヒロインを巡った三角関係が繰り広げられる1幕と、森田剛演じるサイコパスな殺人劇へと反転する2幕という構成。

濱田岳とムロツヨシの先輩後輩
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ゲキ×シネ「偽義経冥界歌」(2020年製作の映画)

3.2

今まで観てきた新感線のなかではダントツにハマりませんでした。

偽義経を筆頭に何のために戦ってるかわからない男たち
冥界と現世、魂と肉体のルールが笑っちゃうくらい都合良い
藤原さくらの歌は良いのに物語
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朝が来る(2020年製作の映画)

3.0

ドキュメンタリーのように静かにゆっくりと進むストーリーに対して、度々登場する主題歌と繰り返し映される海や鳥がしつこくてくどいかなーと。

この映画のテーマは「子を産むこと」や「家族を形成すること」では
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監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影(2020年製作の映画)

3.8

2.7億人の“トゥルーマン・ショー”

SNSに支配された私たちを、この映画はそう表現する。
絶えず追跡され記録され刺激される私たちは、主体的に何かを選び取ることができるのか。

その人が関心を持ち、
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ザ・コンサルタント(2016年製作の映画)

3.3

最後の最後でガサッと伏線を回収する映画。

無表情で何考えてるか分からないベンアフレックがはまり役だし、相変わらずうるさい(褒めてます)アナケンドリックも良い。

ただまあ、もっとバカで良いのになあと
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8 Mile(2002年製作の映画)

3.5

ラップ映画といえばやっぱり本作でしょうか。

Lose yourselfがかかるエンディングに鳥肌が立つ。

徹底的に「俺の話」を叫ぶヒップホップは、その具体性を通して普遍的な思いを語りかける。
自ら
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ボーイズ・イン・ザ・バンド(2020年製作の映画)

3.6

安田顕主演で日本でも舞台をやっていた本作。結局そちらは観られなかったので映画版を鑑賞してみました。

同性愛者である彼らが、ある1人の誕生日を祝うために集まった一夜。そこにヘテロセクシャルの友人が現れ
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.7

どこを切り取っても豊かな映画

衣装も、俳優たちの演技も、“いだてん”から流用したという1940年代の街並みも、決して主張しすぎない劇伴も。

ある“秘密”を手にしてしまった貿易商(高橋一生)と、それ
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キスキス,バンバン(2005年製作の映画)

3.5

ナイスガイズ のシェーンブラック監督による、こちらも男2人のバディもの。

スターク社長になる前のロバートダウニーJrがお馬鹿で可愛らしく、ミシェルモナハンはセクシーでチャーミング。

今の感覚では「
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.0

時系列を巧みに入れ替え、忠実にフィクションを鮮やかに挿しこみ、手練れの俳優たちがユーモアと熱量を見せつける。

事実に基づく裁判モノをここまで劇的に作り上げるとは。アーロン・ソーキン恐るべし。

「そ
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わたしは金正男を殺してない(2020年製作の映画)

3.7

“殺されたのは わたしの人生”

金正男の暗殺からはや数年。実行犯として捕らえられた2人の、事件当日までと事件発生後を追ったドキュメンタリー。

「その辺にいる普通の子」がいかにして暗殺者に仕立てられ
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オン・ザ・ロック(2020年製作の映画)

3.5

夫婦の危機をきっかけにした親離れ/子離れ

ビル・マーレイ演じるお父さんがお喋りで大胆でチャーミング。可愛げのあるおじさんってやっぱり魅力的。

娘を思うが故に夫婦のプライベートに土足で入っていくわけ
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花とアリス(2004年製作の映画)

3.8

光と陰を用いて女優を魅力的に切り取った映画。

愛欲を芸術へ昇華させること
無駄に大きな物語よりも、今ここにある自分を愛すること
人は誰でも記憶と文脈に生きていること

鈴木杏の落語のシーンが最高でし
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