Sasadaさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

Sasada

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サラブレッド(2017年製作の映画)

3.4

徹底的に管理されてきたサラブレッドとその友人によるシスターフッド

抑圧的な父親が厚切りジェイソンで、その義理の娘役にクイーンズギャンビット、さらにはアントンイェルチンまでついてくる不思議な映画。

バクラウ 地図から消された村(2019年製作の映画)

3.7

仰々しい見た目にやや構えるけれど、その実シンプルでストレートな映画。面白かったです。

今ひとつ筋が見えない前半パートは訳がわからないながらに惹きつけられるし、テンションが加速度的に上がっていく後半パ
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

3.8

ここまで「家族」の物語とは思わなかった。
搾取される女性たちの解放というテーマも含め、1年前なら感じ方はもう少し違っていた(もっと絶賛できた)とはいえ、やっぱり志もクオリティも高いです。

out ス
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ソング・トゥ・ソング(2017年製作の映画)

3.7

ままならない人生の孤独は、愛されることではなく愛することによって溶けてゆく。

他者を支配し他者に依存する彼らのエゴは、否定も肯定もされずにただ存在する。

空白の多い曖昧な映画で、わからなさすぎてむ
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新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.2

前作の面影を微塵も感じさせない大胆な試み。

繊細さとかポリティカルな目線といった要素は剥ぎ取られ、ドンパチカーアクションが特徴の娯楽映画となった今作をどう捉えるかは人それぞれでしょうが。

ゾンビが
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ホワイト・ボイス(2018年製作の映画)

3.2

社会風刺コメディなのである程度は許容するつもりでいたとしてもやや悪趣味だなという映画。

バカな見た目の利口な映画かと思いきや意外と芸がない感じ。

名も無き世界のエンドロール(2021年製作の映画)

2.0

日本語が拙いのにセリフでカッコつけようとしてるのがまずい映画。

「押しボタンを押す」だの「決断と行動を起こす」だの走ってる奴に「スピードを下げろ」だの、聞いてて違和感のある言葉遣いが多すぎる。

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Arc アーク(2021年製作の映画)

3.6

どこがとは言いませんが、「メッセージ」に近いものを感じる映画。
アークというタイトルがまさにそれなので、決して的外れではないと思います。

死が生に意味を与え、生が死を際立たせる。不老不死が自死を促し
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グッド・オン・ペーパー(2021年製作の映画)

3.3

スペンサーコンフィデンシャルでのマークウォールバーグの妻役がめちゃくちゃ存在感あったイライザシュレシンガーの主演作。

ドタバタコメディとして途中まですっごい楽しかったけれど、まとめ方がえらい適当。
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“隠れビッチ”やってました。(2019年製作の映画)

2.5

自らの存在を男に依存する“隠れビッチ”
ある出会いをきっかけに、自らの過去ないしはパーソナリティと向き合っていく、、というお話。

向き合った途端に優しい恋人が現れたり、ビッチに説教するために存在する
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華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)

3.4

Hey Hey Mrリッチメン
いつも従えてる大勢のイエスマン
奴らお前自身じゃなくお前の財布に尻尾振ってる
Hey Hey Mrリッチメン
いつもはべらしてるべっぴんさん
奴らお前自身じゃなくお前の
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ストレイト・アウタ・コンプトン(2015年製作の映画)

3.9

こういう音楽ものにおけるプロデューサーとかマネージャーってのはどうしてあんなに悪者なんでしょうかね。ここまで傾向が顕著だと、実際かなり悪どいのかなーと勘繰ってしまいつつ。

あなたでも彼でも彼女でもな
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存在のない子供たち(2018年製作の映画)

4.0

勝手に子供を産んでおきながら満足に育てられない親はクソです。自分の人生のなにかを子供に期待するエゴには吐き気がします。「僕を産んだから」を理由に両親を訴えるゼインの気持ちはよく分かります。

ただ、だ
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

3.5

ついに東京でもシネコンが営業再開しまして。やっと観れました。

ちょっと不思議な回想形式で物語は進み、アメリカ人もイギリス人も中国人もロシア人も入り乱れつつ盛り上がっていくのがガイリッチーらしい。
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るろうに剣心 最終章 The Beginning(2021年製作の映画)

-

“the final”に引き続きワーナーブラザースさんに招待頂きました。

タダで観てるんでどこまで率直に書くか迷いつつ、、まあ決して出来の良いものではないとは思います。

丁寧に物語を紡ぐのが得意で
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明日の食卓(2021年製作の映画)

4.0

子育てという地獄、子供というエイリアン、家族というホラー。

社会の規範を守ることを期待し、我が子の「あり得たかもしれない未来」を潰してしまう親のエゴがめちゃくちゃリアリティがあって凄かったです。
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アーミー・オブ・ザ・デッド(2021年製作の映画)

3.2

アーミーオブザ“デッド”ですからね。

この手の映画にしてはゾンビの扱いがえらく丁重です。それ故の少しの湿っぽさとか、相対する人間たちの物語の軽さとかをどこまで許容できるかにかかっている気がします。
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ファーザー(2020年製作の映画)

3.9

映画が映画であることを活かして世界を操り、認知症になった男とその家族の苦しみと孤独を体感させるアトラクションムービー。

あれこいつ誰?さっきこの会話してなかった?前と言ってること違くない?
シームレ
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イーグル・アイ(2008年製作の映画)

3.6

ド派手で面白かったです。
東京はなかなか映画館にも行けませんが、こういうベタでダイナミックな作品をまた堪能できる日を楽しみに。

オキシジェン(2021年製作の映画)

3.8

いやこれ面白いです。ここでの評価はあまりよろしくないようですが。

極低温ポッドで突然目覚めた主人公がSiri的なものを使って情報を集め、外部と連絡を取り脱出を目指すワンシチュエーションサスペンス。
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なぜ君は総理大臣になれないのか(2020年製作の映画)

3.2

約20年、政界で戦い揉まれ続ける男のドキュメンタリー。

思い描く理想と現実のギャップに苦悩する姿がとても生々しくて緊張感あって良いです。
目の前の党利党略と目指す政策のあまりにかけ離れたその距離に絶
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そして明日は全世界に(2020年製作の映画)

3.6

左翼と右翼の対立の中で正義に溺れ、理性を失い、何かを捨てて何かを得る物語。

見えてる世界が違うってことは物事への認識がまるっきり異なるということ。歩み寄りコミュニケートする営みを放棄した現代の行先は
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ラブ&モンスターズ(2020年製作の映画)

3.4

何も考えずに観られるのが嬉しいし、予想以上に犬映画。

料理が出来たり無線直せたり、サバイブするにはめちゃくちゃ必要な人だと思いますけどね主人公の彼。

AWAKE(2019年製作の映画)

2.8

扱う題材は目新しいものの、その中身はコテコテのスポ根映画。

負けて悔しいから努力して強くなる
を基本的には地で行く話で、その過程の見せ方がやや単調。上達が見えにくい世界だけにそこが肝な気がするのだけ
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マ・レイニーのブラックボトム(2020年製作の映画)

3.8

アカデミー賞も近いし、せっかくならその前にと思って鑑賞。

ブルースを扱いつつもいわゆる「音楽映画」ではなく、ほぼワンシチュエーションの会話劇。
黒人ミュージシャンたちが交わす会話の中で、彼らの人生に
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るろうに剣心 最終章 The Final(2021年製作の映画)

-

ワーナーブラザースさんに招待頂いた試写にて一足お先に観せてもらいました。

完結編である「the beginning 」とセットで評価すべき作品だろうと思うのでスコアリングと内容に触れることは控えます
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AVA/エヴァ(2020年製作の映画)

2.5

ジェシカチャスティンとはいえ流石に擁護できない仕上がり。

「命令に疑問を抱き始めた反逆の暗殺者」というありふれたお話にはしないよという心意気は感じるものの、だからってベタベタな“暗殺者に堕ちてしまう
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隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

3.9

エンタメしつつ言うべきことはきちんと言うという姿勢が良い。
踏みつけていることに気づいてもいないのだから、その足を退けろと絶えず言い続けるしかない。

黒人の置かれる立場を簡単に消費して安っぽい“希望
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21ブリッジ(2019年製作の映画)

4.0

冒頭に語られる「悪には裁きが下る」との言葉通り、粛々とすべきことをするチャドウィックボーズマンがとてもスマート。

さらにその冒頭の言葉が単に彼を警官の道に導いた理由としてセットされるだけでなく、事件
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ザ・スイッチ(2020年製作の映画)

3.4

女子高校生と殺人鬼の魂が入れ替わってしまうという設定がすごく面白そうですごく面白そうで終わる作品でした。

入れ替わりものコメディってそれなりにあると思いますけど、今作もお決まりのやり取りを踏襲してま
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楽園の夜(2019年製作の映画)

4.0

マフィア同士のパワーゲームと復讐の連鎖という韓国ノワール定番の世界観を踏襲しつつ、孤独な男と女が(安い恋愛っぽくならず←ここが大事)心を通わせる丁寧なストーリーテリング。

大丈夫じゃないときに「大丈
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街の上で(2019年製作の映画)

3.9

登場人物みんなを肯定してくれる映画で、登場人物みんなを愛したくなる映画でした。
学生監督にはカットされた青の人生が確かに存在するように、映画にならない私の人生も誰かの何かに関与しうるのだなと。

誰か
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BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

4.0

勝つときもあれば負けるときもある。
トントン拍子にベルトを獲る天才もいれば、マットに倒れ続ける負け犬もいる。
それでも人生は続くし、好きと即答できるそれに出会えただけで人は生きていける。

意中の人に
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.3

めちゃくちゃ緻密って訳でも、めちゃくちゃ難解って訳でも、めちゃくちゃ画と音がリッチって訳でもないけど観てられる映画。不思議な手触りでした。

出会いと別れ。それでもまたいつかという円環の暮らし。新生活
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ウルフウォーカー(2020年製作の映画)

3.6

不思議なタッチの絵で綴られる「もののけ姫」

平面的ながら伸びやかでいきいきと躍動するキャラクターたちに目を奪われます。あまりアニメは得意じゃないのですが、そんな僕でも見惚れてしまうほど魅力的でした。
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スリープレス・ナイト(2017年製作の映画)

3.3

いろいろとこじんまりした映画ではありつつ、ミシェルモナハンが魅力的で良かったです。