Sasadaさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

Sasada

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CUBE(1997年製作の映画)

3.3

この設定を用意しておいてそこに理由がないことの不気味さが印象的。

ゾンビ映画とかもそうだけど、「追い込まれるうちに顕になる人間本性の醜さ」の見せ方も上手だし、弱者を切り捨てる“正論”らしきものは現代
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.0

Part1だとしたって、これ単体でも面白くなきゃいけないと思うんですが。
世界観の説明や固有名詞の羅列には熱心なものの、これ単体で物語る気は無さそうなのでどうかなーと。

ティモシーを筆頭に役者の美し
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空白(2021年製作の映画)

3.9

Blueに続き、今年2本目の吉田恵輔監督作。
作中のセリフにも出てくるが、今作のテーマは“ケア”だと思った。

バーチカルな関係で上から目線の「〇〇してあげる」ことの暴力性、
同じ車に乗り/船に乗り、
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キャッシュトラック(2021年製作の映画)

3.6

ステイサムの活躍っぷりに大変満足できる映画。
音楽の使い方も印象的で、ベイビードライバー以降頻発する音合わせアクションも併せてケレン味たっぷりで楽しめる。

ただ中盤で視点が入れ替わるのですが、それ以
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.4

ダニエルクレイグボンドの大団円。
美しい街並みとエキサイティングなアクションはワクワクするし、クールでちょっとお茶目なボンドは相変わらず魅力的。アバンタイトルの列車のシーンとか惚れ惚れするくらい鮮やか
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THE GUILTY/ギルティ(2021年製作の映画)

3.5

オリジナル版の記憶も新しい中配信されたリメイク版。
イコライザーのアントワンフークア監督作ということで、エンタメ感が増した印象です。

ただまあ大筋は変わりません。重厚で冷たいのが好きか、わかりやすく
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イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

4.0

移民が抱く夢と希望/孤独と焦燥をテーマにしつつ、HIPHOPにラテンが混ざり合う豊かな音楽が作品を貫く。

素晴らしかったです。コロナ禍でなかなか映画館行く気になれず、何ヶ月かぶりの劇場で観るのがコレ
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くれなずめ(2021年製作の映画)

3.6

良かったですよ。(若葉竜也と藤原季節が出てる映画は観るまえから面白い気がしてしまっているのはさておいても)

この手の「ボンクラ男子達の楽しかったあの頃と今の現実もの」って最近多い気がして、ちょっとミ
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バック・ノール(2020年製作の映画)

3.2

BAC(Brigate anti-criminalite)=犯罪対策班を扱った映画として思いつくのは(歌わないほうの)レミゼラブル

今作も無法地帯と化したフランスの地方都市を舞台に、公権力とギャング
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ケミカル・ハーツ(2020年製作の映画)

3.9

拠り所がなく、気分屋で、他人を振り回して、自分の輪郭が掴めなくて。
10代が経験する複雑で整備されてない焦りや葛藤を、「confuse」の一言に託したボーイミーツガール

ミステリアスな転校生に素朴な
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魚座どうし(2020年製作の映画)

3.8

白に混ぜられた赤い帽子
母親からピンクちゃんと呼ばれる女の子の名前は「みどり」

水槽の中でしか生きられないのに外に出されてしまった金魚たちのように、自らではどうしようも無い居心地の悪さに擦り減る子供
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ケイト(2021年製作の映画)

3.8

なんでこんなに評価低いのか分かんないけど、普通にイケてると思いましたよ。

そら東京じゃなくて「TOKYO」なんだけど、ブレードランナーな世界観を踏襲しつつYAKUZAとJINGIを絡めたストーリーは
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TIME/タイム(2011年製作の映画)

3.9

ガタカ のアンドリューニコル監督作

持つものと持たざる者。その分断の狭間で個別に育まれる愛着の物語で、かなり似た構造の作品です。
金も時間も遺伝子も、ある程度運命的に与えられるものを使って格差や権利
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ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

3.7

グザヴィエドランは「マティアス&マキシム」しか観たことないんですが、母と息子の関係/画面を印象的に彩る赤と青など、これは作家性と呼んで良いのだろうなと。

一方でテーマは結構違って、“他者から容赦なく
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すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

3.7

映画を観るときの解像度が上がる作品。作曲家って大変だなすげえなーと思うだけじゃなく、録音の場に同席してイメージ伝える監督もやっぱ超忙しいんだなーと。

場所とかスタジオによって録れる音の特徴が違うって
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映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット(2021年製作の映画)

2.0

流石にバカにしすぎ。
ギャンブルじゃなくて、いかにその場に臨むまでにズルを出来るかっていう小賢しさ勝負。

ヴィランたる視鬼神は芝居がオーバーなだけの雑魚に成り下がり、頼みの顔芸合戦も藤井流星には荷が
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メランコリック(2018年製作の映画)

3.6

昼間は銭湯、夜は死体処理場。
設定がぶっ飛んでるけれど、まあ確かに火があって洗い流せて人も来ないから、よく知らないけど「なんかそれには適している」気がする不思議な映画。

東大出た男が特に理由もなくバ
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累 かさね(2018年製作の映画)

3.5

美しい者も醜い者の外見が入れ替わるお話というと、Netflixの「宇宙を駆けるよだか」ってドラマがあって。
不平等で不正義なこの世でいかに生きるか。誰かに踏み躙られたら時に戦うのだというソリッドな作品
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ザ・ハント(2020年製作の映画)

4.0

作り方が上手です。

観客が勝手に補助線引いてるのを上から塗り替えていく序盤。

そこから徐々にキャラクターの背景が見え始め、「なるほどねー」と落ち着き出した頃に超クールなアクションの乱れ打ち。

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ザ・ハッスル(2019年製作の映画)

3.4

品がないのは別に良いのだけど、配慮がないのは流石にいただけない。
コメディだしね、、とは思いつつこれはどうでしょうかねえ。

アンハサウェイとレベルウィルソンがノリノリで楽しそうでした。

アンダーウェア・アフェア(2010年製作の映画)

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グッドストライプス、あのこは貴族
の岨手由貴子監督。

見ること/見られること/見えないこと
フィルターを通して光の見え方が変わるさま
ロマンチックな交わりへの期待と諦め。それらに折り合いをつけて日常
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フォルトゥナの瞳(2019年製作の映画)

3.0

およそ伏線とは呼べない伏線を原動力に最後30分引っ張るのは苦しい。
松井愛莉演じる神木くんのかつての思い人の扱いが軽すぎる(彼女は救わないんかい)
好きな人が出来て最初にやることが「責任ある仕事をする
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スイートガール(2021年製作の映画)

3.3

バカ丸出しな感想ですが、たくさんドンパチが観られてよかったです。

ジェイソンモモアの体格だったら、一般人でも強いことになんか納得感があって良いなーと思ってたんですが。
スリリングで緊張感持続するんだ
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ブラック・アイランド(2021年製作の映画)

3.5

謎を謎のまま物語る力強さを備えつつ、散々引っ張ったにしては、、な展開に少しモヤモヤするドイツ映画。

“ブラックアイランド”を切り取る描写はとても美しくて、映画館で観たかったなーと。

重要な役にキャ
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ベケット(2021年製作の映画)

3.0

なんだか少しふっくらしてるジョンデヴィットワシントン。

巻き込まれ型主人公として懸命の演技も、なかなかストーリーに盛り上がりどころがなくて地味な印象に。

大使館着いてからの展開はさすがに見え見えで
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バトルシップ(2012年製作の映画)

4.2

いやこれめっちゃ面白いな。
娯楽映画に振り切る潔さと、それでいてフレッシュな驚きを仕込んだ大胆さ。バランスが良いです。

登場人物はそこそこ多いんだけどそれぞれに見せ場があるし、チラリと見切れてた「彼
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ファザーフッド(2021年製作の映画)

3.5

良い話だと思うし、キャラクターたちもナイスなので総じて良い映画なんだと思います。思いますが、結局落とし所はそこ?となってしまう面はあるかなと。

男親が赤子を連れていると「可愛いお子さんだね。お母さん
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セルラー(2004年製作の映画)

3.4

小悪党のジェイソンステイサムがなんだか新鮮な映画。
それに対するのがまだキャップになる前のクリスエヴァンスで、ちょい役にSUITSのルイスまで観れるのが得した気分。

たかだか10数年前の映画だけれど
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マリアンヌ(2016年製作の映画)

3.9

家のテレビでも充分リッチに堪能できるのだけど、これは映画館だろうなと。

筋自体はそんなに複雑じゃなくて、予想通りっちゃあ予想通りなのだけど、その見せ方がとても細やかで好感が持てます。

2人が初めて
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サイレント・トーキョー(2020年製作の映画)

2.0

犯人が爆破予告に至るその動機がかなり飛躍していて正直意味がわからない。

あと西島さん演じる刑事が何の推理もせずにただの勘と運で真相にたどり着くプロットは流石に観客を馬鹿にしすぎ。

爆破予告出てる渋
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

2.8

パラレルな世界が存在する意味を否定しかねなくて、ちょっと息苦しく後味の悪い映画に思えた。

現実には思い出すのも辛い過去があり、伝えたいのに伝わらない思いがあり、まるで災害のように降りかかる困難がある
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唐人街探偵 東京 MISSION(2020年製作の映画)

3.4

論理性とか細やかさは捨てて、派手さと展開の速さに振り切った中国映画。
質が高いとはいえないながら、量が質に転化している面も確実にあるなと。

とんでもない数の人がつぎ込まれたアクション、渋谷新宿を舞台
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ビリギャル(2015年製作の映画)

2.0

「家でも塾でも頑張ってるんで学校で居眠りするのは仕方ないんですけど大学受ける為に卒業はしたいんで単位ください」っていう母親。
「タバコを吸ったことは悪いんですけど、一緒に吸った仲間のことは言いません。
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あの夏の僕らは(2021年製作の映画)

3.3

トルコ製、学生たちによるひと夏の恋物語

別にあっと驚く展開があるわけじゃないけれど、子供から大人に近づく彼らの危うさが魅力的。
画面の色味はどうやったって日本映画には出せない味で飽きないし、変な劇伴
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.9

この日本で男性の異性愛者として生きる自分は圧倒的に“強者”であるはずで、この作品を「面白かった」の一言で消費することは危うすぎるし、かといって「これは私の映画だ」といって我が物顔で語ることは傲慢すぎる>>続きを読む

いとみち(2020年製作の映画)

3.8

小粒ながら良作。いわゆるウェルメイド。

青森そして津軽三味線が魅力的に切り取られたご当地映画として楽しめるだけでなく、父から/母から/祖母から/代理母から子への承継と贈与のお話でもあります。

自ら
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