みかんぼうやさんの映画レビュー・感想・評価 - 18ページ目

みかんぼうや

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ひまわり(1970年製作の映画)

3.6

【戦争生き別れものの教科書的作品。作品に没入できるかは序盤の夫婦関係の感じ方がカギ!?】

巨匠ヴィットリオ・デ・シーカの代表作の一つ。一度は耳にしたことのある方も多いだろうヘンリー・マンシーニのオー
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マダム・イン・ニューヨーク(2012年製作の映画)

3.6

【海外で挑戦した日々を思い出しながら、人間尊重について考える】

フォロワーさんの「お気に入りリストに入れていたのにジャケットの印象からなんとなく見ないままでいたことを後悔」というレビューを見て、全く
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勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

2.5

【ヌーヴェル・ヴァーグにもゴダールにも惑わされないぞ!】

ヌーヴェル・ヴァーグにおける大巨匠ゴダールの代表作として映画史に名を残す本作。今年に入って約20年ぶりに見た「気狂いピエロ」が以前よりかなり
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仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

4.0

【衝撃的な映像の塊が生み出す作品全体を包む得体の知れない不安感による、唯一無二の映画体験】

この「うわぁ、とんでもない映画を見てしまった!」感・・・「田園に死す」以来の衝撃(話は全然違いますので比較
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レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)

4.3

【今も心の中に鳴り響く「民衆の歌」。いつの時代であっても夢を追い挑戦し続ける若者の姿に心震わせずにはいられない】

”ミュージカル”や”ミュージカル映画”はなんとなく苦手意識があり、全く見てこなかった
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ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

4.2

【懐古主義うんぬんはさておき、「そうだ、パリ、行こう」な気持ちになる映画】

好みで評価が分かれそうな映画ですが(特に後半の未回収感や結末など)、私は大好きです。はっきり言ってこの非現実的な話をさしず
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8 1/2(1963年製作の映画)

3.6

【哲学的でカオティックな世界観。フェリーニ芸術の一つの到達点を心から楽しむにはまだまだ未熟でした。】

「道」「カビリアの夜」を見て、フェリーニにハマり、これら2作と同じく代表作と言われる本作を視聴。
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チャイナタウン(1974年製作の映画)

2.9

【凄さは感じるが、ただただ相性が悪かったハードボイルドサスペンス】

忖度なしの(誰に忖度してるんだ!?という話ですが)辛口点数ですが、この作品は楽しめなかった~。いや、正確には「合わなかった」という
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友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

4.1

【ただ少年が友達の家を探すだけ。なのに80分間くぎ付け、最後の5秒でグッとくる!】

凄いな~!80分間、ただ一人の少年が友達の家を探す姿を見ているだけ、それ以外には全くといっていいほど映画的事件やイ
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北北西に進路を取れ(1959年製作の映画)

3.2

【犯人やトリック捜しを楽しむのではなく、ユニークなシチュエーションとハラハラ感を味わうのがヒッチコック流!?】

先日、「裏窓」で初めてヒッチコック作品を鑑賞したところで、「裏窓」と並び称される彼の代
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カビリアの夜(1957年製作の映画)

4.0

【信じるものは救われぬ。正直者はバカを見る。それでも人生は進み続ける。】

フェリーニデビューの「道」に心打たれ、同じく代表作と名高い本作を初鑑賞。なんと救われぬ映画よ!男を信じ、神を疑いながらもやっ
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(1984年製作の映画)

4.4

【エンニオ・モリコーネの魔法のような映画音楽が作り出す、壮大で美しい愛と友情に溢れたギャングロマンチシズム】

名作と名高い本作ですが、実は初鑑賞。本作はまず音楽を語らずして何を語るか、というくらい音
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キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

3.9

【幸せはお金では買えない!嘘を重ねて嘘に溺れる主人公によるゲーム感覚のオシャレな追いかけっこ】

あれ、公開当初に映画館で見たときより、20年経った今見たほうが面白く感じたぞ!?これは見たタイミングの
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7番房の奇跡(2013年製作の映画)

2.6

【無実の罪で捕らえられた父と娘の物語という設定に惹かれるも、狙い感たっぷりの感動演出に、最後まで作品との距離を埋められず・・・】

本サイトで超高評価、「感動で涙腺崩壊間違いなし」というレビュー連発の
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ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)

4.3

【孤高の天才数学者を取り巻くサスペンスは、無限大の家族愛を描く感動作へと一気に昇華する】

先日、初めて「イミテーション・ゲーム」を鑑賞した時に、すぐに本作品を頭に思い浮かべたのが本作品。がしかし、約
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.9

【フランシス・マクドーマンドの好演と、過度な映画的演出のないドキュメンタリー的描写が作り出す、ノマド生活のリアリズム】

とあるTVのドキュメンタリー番組で、アメリカのカリフォルニア州で家を売り払い、
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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

3.7

【美しい川や海の映像が印象的!立場は違うが社会からのけ者扱いの2人の心温まるロードムービー】

なんとなく「チョコレート・ドーナッツ」的なものを想像してみましたが(ダウン症の主人公に加え、タイトルも似
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のぼる小寺さん(2020年製作の映画)

4.5

  【唯一無二の緩く爽やかな雰囲気を醸し出すスポ根じゃないスポ根映画】

誤ってレビューを削除してしまったのでもう一度・・・
ある高校生たちのなんてことのない日常を描いた、ただの青春物語。なのに、なぜ
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ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

【黒人奴隷と差別に関する社会派映画と見せかけて、最後はやっぱりタランティーノ流快楽的血みどろ劇】

アメリカの南北戦争以前の黒人奴隷・差別が当たり前の時代を描いたタランティーノの西部劇。予告と舞台設定
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プライベート・ライアン(1998年製作の映画)

3.8

【戦争における「個」を徹底的に描く、スケール、臨場感、リアリティ、全てにおいて最高峰の戦争映画】

誰もが知る戦争映画の金字塔だが実は初見。「シンドラーのリスト」もだが、この頃のスピルバーグの映画、特
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オールド・ボーイ(2003年製作の映画)

4.4

【目には目を、歯には歯を、復讐には復讐を。】

「口は災いのもと」なのです。

公開当時にひとり映画館で本作を見た時の「とんでもない映画を観たぞ!」という興奮で、帰り道にその興奮を伝えたくて、友人に電
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素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.8

【一日一日を大切に生きよう、と思わずにはいられない、人生のバイブル的大傑作】

見終わった後に、毎日健康に仕事ができ家族や友人との時間を過ごせていることに心から感謝と喜びを感じられるような、まさに「素
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サイモン・バーチ(1998年製作の映画)

3.6

【ちょっと小憎たらしい人間味溢れる主人公だからこそ、単なる押し付けがましい感動モノにならなかったヒューマンファンタジー】

この頃のアメリカヒューマンドラマ系映画はなんとなく作品の雰囲気というか基調が
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アメリカン・ヒストリーX(1998年製作の映画)

4.7

【映画の楽しみ方を変えてくれた、社会派映画の入り口となった最も大切な映画の一つ】

映画を見ることは小学生の頃から好きでした。が、それまで見ていた映画はジブリ作品や「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「
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バリー・リンドン(1975年製作の映画)

3.4

【切り取られた絵画のように美しい一つ一つのシーンと荘厳なる楽曲。キューブリック作品の芸術性が詰まった盛者必衰の物語】

大好きな映画監督であるキューブリックの作品にもかかわらず、3時間という時間からな
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在りし日の歌(2019年製作の映画)

4.3

【自然体でリアリティ溢れる作風と演技。一人息子の死と時代に翻弄されながら生き続ける2人の夫婦の人生に、生き抜くことの本質を考えさせられる】

一人っ子政策で二人目の子どもを中絶し、たった一人の息子を事
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(1954年製作の映画)

4.6

【失って初めて気づく大切なもの。毎日の当たり前は決して当たり前ではない。鑑賞後、思わず家族や周りの友人を思い、感謝の気持ちを伝えたくなる映画。】

私のフェリーニデビューである本作。この歴史的傑作は、
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

3.2

【鬼才ウエス・アンダーソンによる日本を舞台にした奇作】

本作について、面白かったか?と質問されると、自信をもって「面白かった!」とは言いきれない。しかし、見たほうがよいか?と問われるならば、間違いな
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ディパーテッド(2006年製作の映画)

3.6

【スコセッシ版「インファナル・アフェア」。見応え十分だが、オリジナルを先に見ていると、何か物足りない部分も・・・】

大好きな映画監督の一人マーティン・スコセッシの初アカデミー賞受賞作品&十数年前に映
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ワイルドバンチ/オリジナル・ディレクターズ・カット(1969年製作の映画)

3.8

【撃つ!撃つ!撃つ!とにかく撃ちまくる西部劇最強にして最狂の超銃撃戦が見事な時代に取り残されつつある漢たちの冒険活劇】

カッケーー!とにかっくカッケーーッス!と思わず叫びたくなる!西部劇食わず嫌いだ
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アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

3.9

【これぞ、ジ・エンターテインメント!全編を通じた小気味いいテンポとユニークなシチュエーションが、見ていてただただ楽しい超良質なコメディ!】

同監督の「情婦」が素晴らしくて、同じく代表作と言われる本作
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ウォルター少年と、夏の休日(2003年製作の映画)

2.5

【ちょっとハードなアメリカ版「ぼくのなつやすみ」。少年の成長物語を期待していたが、結局は叔父さんたちの武勇伝物語!?】

すいません。本サイトでは思ったことを正直に書くと決めたので辛口レビューです。以
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人生タクシー(2015年製作の映画)

4.2

【タクシーは様々な人々の人生を運び続ける。イラン版「ナイト・オン・ザ・プラネット」とも言うべきか。いや、そのメッセージ性と問題提起はより強く、まさに監督の人生をかけた傑作】

イランという国が抱える社
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裏窓(1954年製作の映画)

3.7

【今更ながらのヒッチコックデビュー。終始たった一つの場所で展開されるのに2時間全く飽きさることなく緊迫感を演出し続ける箱庭的空間内の極上サスペンス】

実はヒッチコックの作品を見るのは本作が初めて。ど
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最高の人生の見つけ方(2007年製作の映画)

3.2

【「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」と似た背景設定にして、全く異なる展開の期待を裏切らないが、自分にはちょっと王道過ぎたか!?というくらい超王道なロードムービーだが、】

同じ病室で出会った余命数か月
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ライフ・イズ・ミラクル(2004年製作の映画)

4.0

【相変わらずの圧倒的エネルギー&カオス感。だが、これぞ唯一無二のクストリッツァ節!「アンダーグラウンド」に次いで好きな彼の作品です。】

私が最も愛する映画「アンダーグラウンド」のエミール・クストリッ
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