ジジイさんの映画レビュー・感想・評価

ジジイ

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SELF AND OTHERS(2000年製作の映画)

4.0

「1983年、3冊の作品集を残しわずか36歳で夭逝した写真家牛腸茂雄。…ドキュメンタリー映画の新たな地平を切り拓いた佐藤真監督が牛腸ゆかりの地に立ち、残された草稿や手紙と写真、肉声をコラージュし写真家>>続きを読む

チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

4.2

2018年の全米オープンで憧れのセレーナウィリアムズを破り、涙ながらに「勝ってごめんなさい」と優勝スピーチをした大坂なおみの姿は未だ記憶に新しい。この試合で物議を醸したセレーナのコーチのサイン疑惑をヒ>>続きを読む

マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.0

前作の製作前に本作の構想はできていて、シャーリーズセロンは「フュリオサ」を先に作れないのかと監督に話したという。結果すでに40代後半のセロンを若返らせる訳にもいかずキャストが変わってしまったのだが、身>>続きを読む

美しき仕事 4Kレストア版(1999年製作の映画)

4.0

ジャックリヴェット、ヴェンダース、ジャームッシュらのアシスタントを務めていたクレールドゥニ監督の伝説的作品。1999年。アフリカのジブチに駐留していた外国人部隊の曹長が新兵の青年に歪んだ感情を抱き…と>>続きを読む

阿賀に生きる(1992年製作の映画)

4.5

1992年公開のドキュメンタリー作品。新潟水俣病の舞台となった阿賀野川流域で暮らす人々の日常を描く。冒頭、降りしきる雨のなか川沿いの田んぼで稲を収穫する老夫婦。おばあさんの腰は深く曲がり歩くことも辛そ>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

3.7

本作はドイツ語映画であり、アウシュヴィッツ強制収容所のルドルフヘス所長の家族に焦点を当てている。ヘス所長は1940~43年にアウシュヴィッツを運営し、その間推定110万人が殺害されたという。その怖すぎ>>続きを読む

ジョン・レノン 失われた週末(2022年製作の映画)

4.0

ジョンレノンがその結婚生活でオノヨーコから離れていた18か月間の出来事を描くドキュメンタリー。どれも初めて聞く話でとても面白かった。1973年、夫婦関係が悪化していた二人はヨーコの提案でマネージャーの>>続きを読む

ありふれた教室(2023年製作の映画)

4.2

「学校で盗難事件が起き、正義感あふれる新任教師は犯人として疑われた生徒のためにある行動をとる。ところが、それが予期せぬ波紋となり事態は急速に悪化していく…」という物語。面白かった。紛れもなく「現代社会>>続きを読む

クイーン・オブ・ダイヤモンド(1991年製作の映画)

-

ニナメンケス1991年作。「マグダレーナ…」よりはマシだったが、これも長回しがひどく苦痛だった。木が燃えるシーンなどポスターやスチルとして見る分にはその美しさにハっとするのだが、これが劇中で5分以上続>>続きを読む

マグダレーナ・ヴィラガ(1986年製作の映画)

-

ニナメンケス1986年作。客と絡む時の娼婦アイダの虚ろな表情が印象的で、確かにステレオタイプなラブシーンにはなっていないが、だからと言って女性がモノ扱いされていないように見えるかと言えば、そうでもない>>続きを読む

ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー(2022年製作の映画)

-

記録。「この映画はメンケスが行ってきた講義を基にしたもので、男性が好奇心や欲望を持って女性を見るという、ほとんどの映画で見られる視覚演出が映画という枠組みを超えて、女性を客体つまり『モノ』として見るこ>>続きを読む

ピクニック at ハンギング・ロック 4Kレストア版(1975年製作の映画)

4.5

寄宿制女子学校の生徒たちが岩山ハンギングロックへ訪れた際に起こった3人の生徒と1人の女教師の失踪事件を描く。すごく久しぶりに鑑賞。シーンの記憶はほぼ無かったが、感動の度合いは記憶どおりでホッとした。実>>続きを読む

パリでかくれんぼ(1995年製作の映画)

4.0

ジャックリヴェット1995年作品。不良少女ニノン、5年間の昏睡状態から目覚めたルイーズ、本当の母親を探しているイダ。3人のヒロインが夏のパリを舞台に軽やかに歌い踊るミュージカルコメディ。ちょっと寝たけ>>続きを読む

無名(2023年製作の映画)

3.0

トニーレオンとワンイーボーのスパイノワール。ワンイーボー(中国アイドル)をよく知らなかったのでFilmarksの高評価を疑わず鑑賞。結果…。韓流スターには気をつけていたのだが。ノーランみたいな時系列シ>>続きを読む

アクトレス 女たちの舞台(2014年製作の映画)

4.0

ちょっとアホみたいな邦題だけど面白かった。18歳である舞台に抜擢されその後のキャリアを手に入れた女優が、20年後別の役でリメイクのオファーを受けるが…という物語。何と言っても女優(ジュリエットビノシュ>>続きを読む

エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命(2023年製作の映画)

3.5

19世紀のイタリアボローニャでユダヤ人家庭の6歳の少年が突然、異端審問所警察によって連れ去られカトリック教徒として育てられる、という実話ベースの物語。面白かった。宗教的刷り込みという意味で、統一協会の>>続きを読む

地に堕ちた愛(1984年製作の映画)

3.8

ジャックリヴェット1984年の作品。「女優のシャルロット(ジェラルディンチャップリン)とエミリー(ジェーンバーキン)はある戯曲を改編して上演していた。ある日戯曲の作者クレマンに呼ばれた彼女たちは、彼の>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ラストだけ意味不明だけど、それ以外は面白かった。もともと音楽につける映像としてスタートしているからか、どうしても語りたい物語があった訳ではなさそうだ。主役の男性はスタッフ(ドライバー)らしい。以下監督>>続きを読む

システム・クラッシャー/システム・クラッシャー 家に帰りたい(2019年製作の映画)

4.0

サンドラブロックの「消えない罪」を監督したノラフィングシャイト監督の長編デビュー作品。2019年。幼少期のトラウマからすぐに暴力的になってしまい、里親や保護施設をたらい回しになる9歳の女の子の物語。ド>>続きを読む

(1989年製作の映画)

4.2

ポルトガルの映画監督ペドロコスタの長編第一作。1989年。全体を不安や恐れのムードが支配する一方で、モノクロの画面が超絶美しい。「狩人の夜」や「西鶴一代女」などを彷彿とさせ、意味不明な部分もありながら>>続きを読む

マリとユリ(1977年製作の映画)

4.0

歳若い夫婦の不器用だがまっすぐで情熱的な愛を目の当たりにして、長年連れ添った夫との関係を見直すことになる中年女性の物語。面白かった。1977年作。女性二人の友情を描いているが、仮にこれが男性二人だった>>続きを読む

七人の侍(1954年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

何度目かの鑑賞。観終わってもなお心があの村にとどまっているかのような感覚。圧倒的なリアリズムが、全て自分の眼前で起こっていることの(或いは日本人のDNAの記憶が呼び起こされる?)ように思わせるのだと思>>続きを読む

異人たち(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

死別によって奪われ、それを取り戻すかのように行われる両親との会話が切ない。しかもそこに同性愛が絡んでくるから、せっかく与えられた機会が楽しいだけの内容にはならない。特に父親と本音で交わされる会話には泣>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.5

面白かった。終始ゲラゲラ笑いながら観ていたがまさか泣かされるとは。「架空OL日記」の時もそうだったけど坂井真紀は完全に気配消してて、全く分からなかった。

昼顔(1967年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ラスト、ユッソンがピエールに真実をばらすのを何故セブリーヌは止めなかったのか。ピエールに対する贖罪の気持ちがあったからなのだろうか。しかしそもそもセブリーヌには「良心の呵責」という概念がないのだろうか>>続きを読む

プリシラ(2023年製作の映画)

4.0

プリシラプレスリー本人の回顧録「私のエルヴィス」を基に、彼女がエルヴィスと初めて出会ってから大邸宅グレースランドでともに暮らすまでの約10年間が描かれる。歳の差で言うと10歳であるが、当時まだあどけな>>続きを読む

ゴッドランド/GODLAND(2022年製作の映画)

3.6

「若きデンマーク人の牧師ルーカスが司教からの命を受けて植民地アイスランドへの布教の旅に出る。彼が成し遂げるべき最も重要な任務は辺境の村に教会を建てること」だった…という物語。終盤までは面白く鑑賞できた>>続きを読む

溶岩の家(1994年製作の映画)

4.2

「ヴァンダの部屋」のペドロコスタ監督作品。1994年。アフリカ最西端の島カーボヴェルデからリスボンに出稼ぎに来ていた男が仕事中に怪我を負って入院。意識が戻らぬ中、差出人不明の手紙の要請で、付き添いの女>>続きを読む

デリシュ!(2021年製作の映画)

-

記録。時代考証などはしているのだろうが、ストーリーにやや無理を感じた。「ポトフ」のようなクオリティを期待していたが、個人的には役者も演出も合わなかった。

私がやりました(2023年製作の映画)

4.0

フランス動員100万人超えのクライムコメディ。面白かった。よく練られた脚本が見事。監督はもともと文学界が舞台であった原作の戯曲を映画界に改編し、MeToo運動をきっかけにこの物語を書き上げたという。そ>>続きを読む

美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

4.1

写真家ナンゴールディンの生い立ちとその創作の歴史を辿りながら、同時に自身も死にかけたという鎮痛薬オキシコンチンの中毒性の告発と(それによって莫大な利益を得た)サックラー家糾弾活動を追うドキュメンタリー>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.2

まだご覧になってない方々にひとつだけ言いたいのは、映画「オッペンハイマー」はオッペンハイマーだけの物語ではなく、彼を憎むルイスストローズ(ロバートダウニーJr)の視点の物語でもあるということだ。ルイス>>続きを読む

女は二度生まれる(1961年製作の映画)

4.0

九段界隈と言えば靖国神社、日本武道館、千鳥ヶ淵などのイメージであるが、昭和初期まで新橋、神楽坂に並ぶ花柳界として栄えた場所であったらしい。芸のない芸者として客に身体を売りながら日銭を稼いでいる小えんを>>続きを読む

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.3

この作品は20年前に企画され、ベストなタイミングを測って世に出されたのだという。監督が指摘するように、われわれの身体にはすでにマイクロプラスティックなどの合成樹脂が蓄積しつつあるようなのだ。加えて添加>>続きを読む

アイヌモシリ(2020年製作の映画)

3.5

とても興味深かった。「イヨマンテの夜」という古関裕而作曲の歌は記憶にあったが、これがアイヌ語であり何を意味するのかも全く知らなかった。出演者のほとんどが実際のアイヌの人たちで、教師役の三浦透子も北海道>>続きを読む

ともしび(2017年製作の映画)

4.2

夫の収監により日常を破壊された老いた妻の、日々強まってくる孤独と焦燥に息が詰まりそうになった。相手がいる場面でもカメラは基本シャーロットランプリングの能面のような表情をメインに捉えているので、これはも>>続きを読む