じゅんPさんの映画レビュー・感想・評価 - 31ページ目

じゅんP

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ポカホンタス(1995年製作の映画)

2.2

それが過ちなのだとしたら
歴史は学ぶことを望むはず

木の声に耳を傾けないのは聞こえないから?
鳥の言葉に心を開かないのはわからないから?
持てるものにとらわれず 押しつけず 受け入れよう

その理解
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ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド(2005年製作の映画)

3.8

記録の中のあいつらは、いつだって共鳴しあい反発しあってた。

理性と感情。快楽と苦痛。

少なくとも生命と音楽に関して、矛盾は個を揺るがさない。

一人とか二人とか三人とか、そんな曖昧な単位をあてはめ
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ミルコのひかり(2005年製作の映画)

4.6

通り過ぎる音や匂い、手触りを何となく受け流してきた。

感覚が思考や感情を生み、想像や可能性を生み、行動を生むんだとしたら、こんなに鈍感でいいはずがないのに。

映画が、誰かのなにかを動かせるという誰
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パウダー(1995年製作の映画)

3.8

もし、あんなにも真っ白な心に出会ったら、眩しくて思わず目を瞑ってしまうんだろう。

ほとんど一方的に人の色、社会の色に染まるしかない心にとって、世界はきっと窮屈に違いない。

その体質が痛みを、その能
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ジーサンズ はじめての強盗(2016年製作の映画)

3.0

フィクションの力で溜飲を下げる試み自体は悪くないんだけど、ジジイのかわいさと理不尽な社会システムと年長者を敬うということだけで、この話をセーフにしてしまったのがちょっと気になった。

結局は私利私欲の
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ゴジラVSビオランテ(1989年製作の映画)

3.4

ビオランテ。ビオランテ。
このビジュアルとネーミングセンスの美しさ。ゴジラには申し訳ないけどビオランテの方が数倍好きだ。
何度でも言いたい、ビオランテ。

ってことで、もっとガチガチに戦うとこ見たかっ
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.2

ちゃんと目を凝らして、心を傾けて観ていないと、教科書みたいに太字にしてあったりアンダーラインが引かれてたりしない、いつも通りの"戦時下"は、どんどんどんどん流れてく。
昨日も、今日も、きっと明日も、生
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ブラックパンサー(2018年製作の映画)

3.8

最近は何となくフレーバー変えてるだけのポップコーンムービーばかりになりつつあったMCUに対して、美味しいから文句言いづらいけどちょっとこの食感飽きてきたな…って思ってたところにザクッと刺さりました。>>続きを読む

ブラッド・イン ブラッド・アウト(1993年製作の映画)

4.6

血、家族、ルーツってものにあんなにこだわって愛することに、あんなに振り回されて狂わされる姿を見てもなお、あんなにこだわれて愛せることにどこか憧れを感じる。

感情と呼ぶにはあまりに一瞬の反応が交錯する
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.2

完全に創られた世界なのに、何でこんなに無理がないんだろう。音がシーンを繋ぐ時、音楽が心を繋ぐ時…どれだけ丁寧に、愛をもって編み上げたんだろう。

ただの素敵なラブストーリーがただの素敵なラブストーリー
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

1.8

選挙の後に、こんなにも中身のない抽象的でペラいイメージみたいなもんが、こんなにもわかりやすく結果に直結してしまっていいの?って戸惑うことあるけど、その感覚に似てた。

フィルマークスでも今作の画像とし
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マダム・マロリーと魔法のスパイス(2014年製作の映画)

3.0

本日ご紹介するのは、かのマダム・マロリーも愛用しているという魔法のスパイス。

頑固なジジイとババアの醜い足の引っ張り合い、ついつい放置して取り返しのつかないところまで泥沼化していませんか?
そんな悩
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ロンドンゾンビ紀行(2012年製作の映画)

3.8

同じような日々の繰り返しがゾンビ化の第一歩だとして、朝、家出る時点でうっすらゾンビ状態の脳を昔は、LINKIN PARKやGOOD CHARLOTTE、Franz Ferdinandなんかの力で覚醒さ>>続きを読む

ジャックと天空の巨人(2013年製作の映画)

3.0

はっはっは。聞け、吹替がゴミのようだ!

公開時期的にもおそらく重度の"3Dで魅せるつもりが3Dを見せる止まり症候群"を発症していて、良くも悪くものん気な小品。

城の周りに国が栄えてるようには到底見
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[Focus](1996年製作の映画)

3.4

緊張が頂点に達して理解し難い暴走が生まれるに至るまでを、威圧的な視点に加担して共犯関係築きながら目撃していく背徳感がたまらない。

一気に転がり落ちた後、無責任な好奇心だけが報いを受けることなく蚊帳の
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ルームメイト(2013年製作の映画)

1.8

原作小説にどの程度忠実なんだろう…映像で見せるにあたって、色んな意味でデリカシーがなくてルール無用だった。

デ・パルマ好きとしてはまったく擁護する気になれなくて、KOSE(構成)ひねり過ぎ、オチ重ね
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この子の七つのお祝に(1982年製作の映画)

4.2

完全なるホラーだと思い込んでビビりながら観たけど、ジャンルに拘らず面白くなってきたとこ伸ばしながらあちこち転がっていって、手堅く程良く娯楽性が高かった。

岩下志麻の強固な岩下志麻力が炸裂していて、岸
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デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.6

やっと映画館で観るチャンスに巡り会えて大満足!

映画を観る側の目線で映画に愛をぶつけてたタランティーノが、感性そのままに作り手として映画で愛をぶつけ始めた転換点だと思っていて、その意味ではデスプルー
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デビルマン(2004年製作の映画)

1.0

時間を無駄にしたとかそんな感覚すらない、次元が違った。

意味の連続性はおおよそ放棄されてずっとゼロで進むので最後まで興味(というか疑問)は尽きなかったけど、結局どこまでも広がる無。

何かを形容する
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カリスマ(1999年製作の映画)

4.6

指針だと信じてるそれが隣人にどう見えてるかなんてわかるはずもなく、じゃあ指針ってものを失ったら、自分は何をするのか、彼は何をするのか、彼のやってることは自分の目にどう映るのか。

年度末の道路工事みた
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エクステ(2007年製作の映画)

3.4

毛髪が持つある種の気持ち悪さを突き詰めた映画だったら嫌だなぁ=観たいなぁと思ってたので、そーいう要素を早々に捨て去ってしまうのはちょっと残念。

演技演出がずっとテンション高めにズレていて、変な物事を
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マンハント(2018年製作の映画)

2.6

そっかー…

たまに、というか頻繁に話飛ぶし、さっきこの内容確認してなかったっけ?なんてシーンもちょくちょくあって、けどだいたい聞いたことある話だから「おー、ハトめっちゃ多い!」とか「また飛びながら撃
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犬猿(2017年製作の映画)

4.2

細やか〜。
ある意味究極の『劇場で観とかないと損する』オープニングから、時に意地悪で時に怖く、でも基本はずっとやさしい吉田劇場の虜。

兄弟いないので距離感のリアリティはわからないけど、積み重ねてきた
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サニー/32(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

崇める/崇められる、もしくは救う/救われる関係と、両方の存在の歪さ煮詰めた純度高い毒をそのまま盛り付けて嘲笑う、清廉(笑)そのものなアイドル映画。

中盤の開花するところでさすがにちょっと役不足すぎな
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アドベンチャー・アイランド(2016年製作の映画)

3.8

対象年齢低めだけど精神年齢低めなのでたっのしー。

口うるさい両親に辟易していた兄弟が、父親の仕事のため家族揃って訪れたある島で「子供は大人に邪魔されず好きなことしてOK!」っていう楽園みたいな施設に
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ぼくの名前はズッキーニ(2016年製作の映画)

3.8

ないがしろにされがちな弱者の視点をやさしくあたたかく捉えた、大人の襟を正す教科書。

こーいうメッセージを発信するときに、ハードな方向に振り切るだけが伝え方じゃない事の好例。

重さと温度を損なわず両
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悪女/AKUJO(2017年製作の映画)

2.2

とにかく悪態/AKUTAIしか浮かんでこないのだけど、誰かがすごい落下速度でテトリスやってるのを後ろから眺めるようなもんで、なんかすげーとは思うけど映画として何がどうとかは特になかった。

主人公の姿
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LOGAN ローガン(2017年製作の映画)

3.0

結局差別がなくならない世界にチャールズが何を夢見て、それでも生きていく子供たちにローガンが何を託すのか。
もっと背負ってるものあったはず、大傑作になり損ねてると思う。

あの子供たちの中から新たなエリ
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夜に生きる(2015年製作の映画)

3.4

禁酒法時代のギャング映画に真正面から挑んで、厚みのあるエンターテインメントとして成立させ、さらに今のアメリカの危うさも巧みに盛り込んでいて、それでも何か物足りなく感じてしまうのは、偉大すぎる先達のギャ>>続きを読む

雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

4.2

大人の『インサイド・ヘッド』。

日常の中で麻痺して凝り固まってしまった感情を解体してぶっ壊して少しずつ再構築していく、その「接着剤」に当たる部分がやさしくて、二度と取り戻せない喪失の話でありながらど
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LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

3.0

伝わる安心と、伝わらない不安と、わからなくても通じ合える思い。
言葉と、言葉の壁と、言葉の壁を飛び越える瞬間を画で語り尽くした場面場面だけでも元取れちゃうくらい良かった。

あえて枝葉の要素も絞らずに
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ジャイアント・チリペッパー(2008年製作の映画)

3.4

怒りのデスロード経由でヴァルハラに旅立つ前のリクタスが、旅先のタイでトム・ヤム・クン!ならぬソム・タム!する、喜怒哀楽の刺激強めなスパイスアクションコメディ。

クライマックスギリギリまで心やさしき木
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DRAGON ドラゴン(2015年製作の映画)

4.2

極北乃風が奏でる、美しく繊細な純恋歌。

大貧民負けてマジギレするタイプのあいつにはもっと悪役然として暴れてほしかったし、駆け抜けた中でもっと見たかったシーンはいくつかあったけど、弱点といえば短いこと
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狂気の愛(1985年製作の映画)

2.6

布袋の「スリル」を爆音で流しても違和感ない程度には、がっぺ激しく情動がほとばしり続けてるだけだった。

羊の木(2018年製作の映画)

1.8

人物紹介兼ねて1人ずつ迎えに行くところで初めに受けたイメージから誰もはみ出さず、限られた人しか彼らの正体を知らないって状況もいまいち活かされず、それなのに映画は常に不穏な空気を作り出そう、盛り上げよう>>続きを読む