じゅんPさんの映画レビュー・感想・評価 - 48ページ目

じゅんP

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柳生一族の陰謀(1978年製作の映画)

3.0

千葉真一の存在感すら凌駕する荒唐無稽な設定のインパクト。
それが全編を支配する不思議な時代劇でした。

特に終盤の展開、オチのつけ方は衝撃的だった。

魔界転生(1981年製作の映画)

4.2

妖しくギトギトな奇天烈エンターテインメント。

キャラクター、展開、色づかいと何もかもが異様で、これを一つの映画に盛りつけて成立させちゃうバランス感覚がすごい。

役者陣も、癖のある役をそれぞれに体現
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オデッセイ(2015年製作の映画)

4.6

もう単純に、あの状況であれだけ機転を利かせ、ユーモアを忘れず、目的達成を諦めない人間力に感動。
そして勉強とか鍛錬とかって、しておくもんだなーっていう最高のお手本でした。

科学的な整合性はわからない
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ディレクターズカット ブレードランナー 最終版(1992年製作の映画)

4.2

10年以上ぶりに鑑賞。
初めて観たこの最終版が、自分の中の「ブレードランナー」のイメージです。

何もかもが雑多に交わりあう街や店のビジュアルと、映像から語られる感情の圧倒的な心地良さ。

感情が芽生
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G.I.ジェーン(1997年製作の映画)

3.0

テンション上がりそうなシーンが幾つもあり、実際そのシーン自体は見栄えのする画になっているのに、どれも前段階での溜めが弱いためか、カタルシスを感じるに至り切らないのが何とも歯がゆかった。

テーマもちょ
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ガメラ 大怪獣空中決戦(1995年製作の映画)

3.0

政府の対応が後手に回る中、ギャオスが徐々に脅威となり被害が拡大していく様は、日本の描き方として妙な説得力があって面白かった。

特撮も演技もショボくて、シリアスなメッセージとのギャップが激しいですが、
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マタンゴ(1963年製作の映画)

3.8

閉ざされた無人島の独特な気持ち悪さ、キノコに捉われおかしくなっていく人間を、さながら幻覚の様にぐらんぐらんに描いた怪作。

今見るとややチープな特撮も、絶妙な色使いや質感で映画内のリアルになっていた。

アンタッチャブル(1987年製作の映画)

5.0

キャストの溢れんばかりの魅力と、最高な音楽のアンサンブル。

色々と挙げ連ねて褒めるのも野暮な気がしてしまうくらい、とにかく渋くてかっこいい。

ボディガード(1992年製作の映画)

2.2

良くも悪くもですが、ホイットニー・ヒューストン色で染め上げられていて、主題歌の持つ甘美な空気に包まれた映画だった。

サスペンスとラブストーリーそれぞれの要素が、いまいち引き立て合っていないのが惜しい
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ソルジャーズ・アイランド(2011年製作の映画)

3.8

最初の10分くらいは正直ハズレかなーと思ったし、ヒロインなんて最後まで全然魅力ないし…ダメなところもあるけど、クリスチャン・スレーター演じる主人公、敵、富豪たち、それぞれキャラクターが立っていて、面白>>続きを読む

サウンド・オブ・サンダー(2004年製作の映画)

2.2

冒頭の恐竜登場シーンでCGのクオリティーは諦めましたが、それにしてもタイムサファリ社内と、外の街並みや車が調和して見えない辺り、そもそもビジュアルの面で作り手の考える「2055年」が固まっていないよう>>続きを読む

ライムライト(1952年製作の映画)

2.6

笑いの部分だったり、独創的な何か、という部分では今までに観たことのあるチャップリンの作品と比べると物足りなかったです。

「チャップリンすげーな」はあまり感じられなかったけど、「チャップリンいいわ〜」
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キッド(1921年製作の映画)

3.4

オープニングからエンディングまで、優しい気持ちになれる温かいストーリー。
子役がかわいすぎて感情全部持ってかれます。

発想が詰まった夢のシーンが素敵でした。

キャロル(2015年製作の映画)

3.8

見た目も中身もすごく綺麗で、欲を言えばこの映画の時間にもっと浸っていたかったくらいだけど、いい映画を観たなーという余韻にどっぷり浸りました。

時代背景含め、マイノリティーに対する偏見とか生きづらさの
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仁義なき戦い 頂上作戦(1974年製作の映画)

3.0

人間臭さを前面に出し、極道のかっこ悪い部分をクローズアップしてきたシリーズだけに、その一旦の終結となる本作はどこか虚しさに包まれていた。

事実を基に作られた話なので仕方ないですが、今作で切り取られた
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仁義なき戦い 代理戦争(1973年製作の映画)

5.0

老獪だったり、狡猾だったり、小物だったり…とことん不条理な腐れ外道たちによる理不尽な展開の連続。これだけ極端に「仁義のなさ」を見せつけられると、腹立つを通り越して楽しくなってくる。

キャストも相変わ
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クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)

3.4

学校への送迎や読み聞かせ、フレンチトースト作り…日常を通して見せる父子の変化から、やさしい気持ちが伝わってきて心が温まります。

ただ、どうしたってビリーに感情移入して観てしまうので、どれだけ後悔し、
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AVP2 エイリアンズVS. プレデター(2007年製作の映画)

1.8

登場人物が多い割に、序盤のテンポを丸々捨ててまで描いた「ドラマが生まれそうな関係性」がほぼ回収されないことにビックリ。

…いや、いいんですよ、本題は「エイリアンズVS.プレデター」なんだから…

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爆裂都市 BURST CITY(1982年製作の映画)

3.0

何だこれ、2時間ぶっ通しで炸裂し続ける衝動。

盛り上がりがピークに達してからがちょっと長く感じたけど、劇場で観たらアドレナリン止まらなそう。

狂い咲きサンダーロード(1980年製作の映画)

3.8

ジンさんの声としゃべり方に尽きる。
あの叫びがそのまま、この映画の熱量であり、反抗の象徴。

スーパーバッド 童貞ウォーズ(2007年製作の映画)

3.8

男同士でふざける楽しさ、溜め込んだ妄想×暴走の破壊力。
最高にバカで下らないんだけど、最後に切なく核心を突いてくる。

そんな時代をとうに過ぎてるはずなのに、バカやり続けてる警官2人が素敵でした。

卒業(1967年製作の映画)

4.2

がっつりコメディだったことに面食らったけど、面白かった。

良識ある大人の映画みたいな雰囲気醸し出しておいて、描かれている人、表現されていることでめちゃくちゃ暴れてる。
このバランスがちょっとたまらな
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サウルの息子(2015年製作の映画)

2.2

画面の比率、背景を見せないことで見せるおぞましさ、主人公に極端に寄った状態で追随するカメラ…狂気が日常となって止めどなく押し寄せる異様さや、閉塞感を体感させられるような見せ方が強烈。

観るべき映画で
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ブラック・スキャンダル(2015年製作の映画)

4.2

「クレイジー・ハート」や「ファーナス/訣別の朝」のイメージからもっと渋い話かと思いきや、キャストの豪華さ以上に、サービス精神にあふれていた。

ジョニー・デップは良くも悪くも見た目に注目が集まってるけ
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ブリッジ・オブ・スパイ(2015年製作の映画)

3.8

情報量の多いヘビーな話を説明くささゼロでスムーズに見せ、いくらでも地味に落ち着きそうな題材を、見応えもユーモアもたっぷりに描いた作り手の手腕に只々脱帽。
観るのにエネルギーを使う映画だったけど、すげー
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もののけ姫(1997年製作の映画)

3.8

初めて劇場で観たジブリ作品。

前半は何だろう、描かれる自然、生、命。どれも圧倒的。
アシタカとサンが初めて対峙する場面なんて、何も起きないけど美しい。あの場面での超えがたい距離を詰めてしまうアシタカ
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思い出のマーニー(2014年製作の映画)

2.2

設定自体はジブリの中でも有数に好きです。
細かい部分を置いておけば、終盤までは面白かった。

ただ、ある時間を境に「これはこういう話だったんですよ」を延々と説明されるのが完全に蛇足。
それまでに見てき
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スネーク・アイズ(1998年製作の映画)

3.8

カメラワークと話運びが自然とリンクしていて、独特な撮影手法そのものが話を推し進めていく楽しさがあった。

特に冒頭の長回しは、キャラクターやこれから起こる事件の情報を手際良く見せつつ、そのライヴ感で会
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リダクテッド 真実の価値(2007年製作の映画)

3.8

戦場という過酷な状況下での人間の危うさを、現実を突きつけるように見せることで痛烈に批判している。

その撮り方やフェイクドキュメンタリーという手法も含めて、普遍的な反戦ものというよりも、今作が作られた
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オー・ブラザー!(2000年製作の映画)

3.4

あらすじ自体はよくありそうな、ゆるーいロードムービー。
それが音楽を筆頭に、色んな要素で塗り上げられた結果、コーエン兄弟らしくて唯一無二のものになっている。

キャラクターや配役、色使いに時代設定…こ
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未来は今(1994年製作の映画)

3.0

サクセスストーリーにしては主人公に感情移入させてくれないため、あまりいい話に受け止められず、ラストにかけての爽快感が薄かったのが残念。

とはいえ主人公を演じたティム・ロビンスの珍しくはっちゃけた演技
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エージェント・ウルトラ(2015年製作の映画)

4.2

主役の二人にやられました。
ジョン・レグイザモの贅沢な無駄遣い、CIAの計画の破綻っぷりなどの拙いところすらも、不安定な主人公カップルと相まって魅力的。

主人公が覚醒してる時とそうでない時、「タフガ
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機動警察パトレイバー THE MOVIE(1989年製作の映画)

3.8

これ公開当時はどれだけ斬新だったんだろう、今見ても扱うテーマも設定もまったく古さを感じさせないし、時代を感じたのはフロッピーと缶のプルタブくらいだった。

1話完結型で進む元のアニメの、うまく行間を読
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

3.8

力を御しきれず、荒廃した都市と共に破滅に向かう鉄雄、その行動で少しずつ、でも確実に世界の行く末を変える金田、交錯する各キャラクターの思いを、正に「画」のパワーでぶつけてくるようなアニメーションの力は圧>>続きを読む

死霊のえじき(1985年製作の映画)

3.0

主人公の魅力が薄い上に口論ばかりの前半は、話を牽引する要素が少ないこともあってフラストレーションが溜まりました。

終盤、全員の意思が生き延びる方向に揃ってからは、各キャラクターに見せ場があって、特に
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ゾンビ/ディレクターズカット完全版(1978年製作の映画)

4.6

ゾンビというフォーマットと、モールという舞台を最大限活かした上で、ユーモアも皮肉もメッセージ性も詰め込んだ欲張りな作り。

音楽の使い方ひとつ取ってみても、独特なんだけどじわじわと滲みよる終末感があっ
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