Diamanteさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

ファーゴ(1996年製作の映画)

3.0

内容とは裏腹に終始コミカルに描かれているのであまり悲壮感は感じられないがこういったテイストも好きでした。
冒頭から嘘をつきまくるし、途中の警官とアジア人のくだりは本編と全く関係ないし、かなりふざけて作
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仁義なき戦い 完結篇(1974年製作の映画)

3.0

完走作品として、時代の移り変わりを映すと同時に、繰り返される変わらない現状に対する空虚感が強く、又妙に哀愁漂う作品になっているよう見えました。
もはや死ぬ為だけに登場するように思える松方ゾンビも、人相
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仁義なき戦い 頂上作戦(1974年製作の映画)

5.0

一貫したメッセージが一番強く残る今作は、シリーズを通して訴えられてきたもの、意味のない抗争、即ち戦争の繰り返しや、一番の被害者は鉄砲玉になった若者や家族や市民。
それらを凝縮させたメッセージが最後の広
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仁義なき戦い 代理戦争(1973年製作の映画)

4.0

安保闘争のナレーションから始まり、国同士の代理戦争を山口、本田に置き換えた抗争は、様々な戦略が交わり一気に政治色が強くなっている様に見え、更に仁義が問われる内容になっており、過去作とは又違う迫力がある>>続きを読む

仁義なき戦い 広島死闘篇(1973年製作の映画)

3.8

呉とは離れた場所でのヒットマン+大友ストーリーとして面白い話しであるが、千葉真一が強烈過ぎて、欣也を完全に食っている印象でした。
とにかくイカレ過ぎてて、本当に実在したのが信じられないシーンだらけで、
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仁義なき戦い(1973年製作の映画)

4.5

戦後の混沌をコメディカルに描いた一作目。タイトル通り仁義のない世界で主人公広能は唯一仁義を貫き通して行くが、常識人が不幸に落ちていく現実感が面白く、シンプル差を徹底したアクションは、今でこそ珍しくない>>続きを読む

ザ・セル(2000年製作の映画)

3.0

インセプションと類似しているかと思ったが、こちらは設定に対してもっと掘り下げている印象でした。
ボディサスペンションやネクロフィリアで性的興奮を覚えるサイコパスの夢に侵入するという設定はかなり面白そう
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ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

4.0

監督作品の共通したオフビート感を通し、哀愁とも取れるノワールな印象をロベルトベニーニの圧倒的な存在感によりコメディ色がかなり強調されている作品に思えるが、その他要素が相性よく絶妙なバランス感になってい>>続きを読む

アルカトラズからの脱出(1979年製作の映画)

3.7

実話元を軸に派手な演出構成なく淡々と進む中でこの緊張感を醸せるのが凄く、最後まで楽しめる名作の一つ。
同ジャンルの他作に影響を与えているのが良く分かる映画でした。

ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える(2011年製作の映画)

4.0

1から続いて久しぶりに鑑賞したが、続編ものとしては珍しいくらい踏襲された作品でした。
勿論全体的にスケールアップされているし、前作を踏まえた成長もあるが新鮮味と言う意味では物足りないかもしれない。
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ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い(2009年製作の映画)

4.3

久しぶりに鑑賞したが本当に面白くて、最高にくだらない映画だった。
内容も然る事乍ら構成も緻密で、演出もコメディアン同士のアイディア合戦のように次々と進み、最後まで笑えます。
当時は話しの流れをリピート
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パーマネント・バケーション(1980年製作の映画)

2.5

ジャンル問わず当時の映画と見比べてもパンクのブームとは一線を隠した、尖ったというか青い印象を受けるが、既に垣間見えている詩的感覚や、構成として決して意味を持たない対人同士の何気ないやり取りを重視してい>>続きを読む

アース・トゥ・エコー(2014年製作の映画)

3.0

カメラ手法や構成は特に新鮮味がなく、多様な擬似作を彷彿とさせる王道的なストーリーで、特に欠点も無いように見えました。
この手の話は説明を排除した構成でも違和感がなく、むしろスムーズに進む印象があるので
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ヘアスプレー(2007年製作の映画)

4.2

ミュージカル映画は余り得意ではないが、近年の作品に比べると歌のレベルが高く感じ、ミュージカルシーンも楽しく観てられました。
問題定義の一つの人種差別については少し偽善的に見えました。全てがハッピーエン
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潜水服は蝶の夢を見る(2007年製作の映画)

3.5

「ジョニーは戦場へ行った」を思い出すが、かの時代より医療面の発達による緩和が施されているとはいえ、およそ想像出来ないような苦悩が垣間見えて、休日を砂漠に例えていたり子供を抱けない事を嘆くシーンが印象的>>続きを読む

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

最初のアベンジャーズから都度思っていたことだが、まずはよくこれだけのキャラクターをこの構成の中でまとめ上げたと思い、ルッソ兄弟こそが超人だと思いました。ある程度の予備知識は必要だが、一人一人にしっかり>>続きを読む

ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年製作の映画)

3.5

構成にとって意味をなさない無常シーンを淡々と映す、この題材で映画が作れてしまうことに関心するが、やはり類似作とは違い、無常なオフビートが続いていくのだが、それでも最後のすれ違いは何とも言えない裏腹な暖>>続きを読む

ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金(2013年製作の映画)

2.8

何処まで忠実に再現しているか知らないがよくあの時点まで捕まらなかったかが不思議なくらいアホな設定で、およそ計画とは呼べない初動の犯行の連続で、面白かったし特にロックが良かった。
あくまでコメディタッチ
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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

4.0

構成力も然る事乍、一番焼き付くのはやはり視聴者の怖さで、非道な感情を客観視出来ずに一喜一憂し、最後は何も無かったかの様にチャンネルを回すシーンはかなり怖かったし、実際にもメディアに対して無意識に芽生え>>続きを読む

イレイザーヘッド(1976年製作の映画)

4.0

主観的理解が困難なリンチ映画の中でも最高峰な作品だと思います。
当時の絶望やプレッシャーから悪夢をみて限りなく近い形でそれを具現化しているので分かる訳がないが、本人にとってトラウマとも取れる現状や過去
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バリー・シール/アメリカをはめた男(2016年製作の映画)

3.3

コントラゲートについて詳しく知らなかったが、この映画を観るとレーガン政権がいかに無茶苦茶で、CIAの怖さが分かる映画でした。
バリーシールははめたというより何も考えてなくて、だからこそあんな超大物にい
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哀しき獣(2010年製作の映画)

3.2

やはり韓国映画はノアール作品に長けていますね。特にこの作品はかなり良かった。
汚れ、無骨、血みどろ表現が多く映しかたが美味い、そして逃亡シーンは緊迫の連続で、迫力が凄まじかった。
エンドクレジット描写
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ブルーム・オブ・イエスタディ(2016年製作の映画)

2.6

過去が現在にも影響を与え、トラウマとして様々な箇所で示唆しているが、それと同時にユーモラスを交えた性と結びつけているので、題材とは裏腹に軽いタッチで終始描かれていました。
ただ、内容が重いだけに不謹慎
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ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章(2017年製作の映画)

2.5

予想以上に原作を再現しており、その分細かなところも含め説明がかなり足りないと思ったので、原作を知らない人の意見が気になりました。
映画本来としては多少忠実性に欠けてもアンジェロをメインに置いた方が良い
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

悪魔のいけにえ、或いはボディスナッチャーズやマルコヴィッチ等の要素を思わせながらどこか懐かしさを漂わすB級映画的な印象でした。
黒人を選ぶ理由を一点にしぼり、拘束方法も人為的ではなく飛躍した見せ方をし
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デス・レース2000年(1975年製作の映画)

3.6

政治批判を皮肉ったり、倫理の壁を超えまくったり、チープながらも滅茶苦茶な発想で乗り切るパワーに溢れた映画。
70年代は異色を放つ映画が多いが、その代表とも言える作品で、最高に下らなくて面白いです。

告発の行方(1988年製作の映画)

3.5

最近裁判映画を観ていて、定義が曖昧だったり投げかけの問いになっていたりする物ばかりだったので、ここまではっきり問題定義が露わにされていて、監督の明確な意思が反映された映像は鬱念とせず鑑賞することが出来>>続きを読む

女神の見えざる手(2016年製作の映画)

3.0

ロビイスト同士、圧倒的な権力の違いにどう立ち向かっていくかを巧妙な構成を用いて描かれており、良く出来た作品でした。
飛躍している面もあるがそれほど相手が巨大であり、政治との繋がりが強い事が伺え、根本的
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ロスト・シティZ 失われた黄金都市(2016年製作の映画)

3.0

アドベンチャー物の伝記として想像していたものとは違いました。しかも好印象として描かれているかと思えばそうではなく、
家庭を顧みないジャングル中毒の駄目親父の話しで、戦争に行っても頭から離れず絵を描いた
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ウィッチ(2015年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

全体的にとても懐かしいテイストを感じ、久々に良い悪趣味映画に出会えました。
この家族は最初から何処か狂っているので崩壊していく過程の面白味は少し薄く感じたが、現代の右派にも通ずる過度なキリスト原理主義
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散歩する侵略者(2017年製作の映画)

3.0

舞台原作は知らず鑑賞、根本的なストーリーは好きでした。
余り金を掛けてないチープ感が良く、それを補うような絵的暗示や妙なカット割りが監督色を強く感じさせ、内容に反して全体的にユーモラスに富んだ印象を受
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ジャッキー ファーストレディ 最後の使命(2016年製作の映画)

2.7

テロ批判と名誉維持の為の決断と行動が、とても人間臭い情緒を表しながら映されていた映画であった。
以前からの夫婦間での溝や事件後のスキャンダル等を考慮すると真相は分からないが、この映画は本人は勿論、親族
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

3.5

日本では特に許可が難しいアクションシーンがゲリラ的に分断に盛り込まれている上、内容が際どいものばかりで、これはもう作れない意味では貴重な作品だと思いました。
政府とテロ、当時のしらけた風潮と映画のメッ
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サイトシアーズ〜殺人者のための英国観光ガイド〜(2012年製作の映画)

2.5

この男女は絶妙なダサさが良いバランスで保たれていて、特に女性の方はサイコとも違ういかれた演技がよくて、最後のオチは不覚にも笑ってしまいました。
エドガーライトはベイビードライバーよりこういった映画を考
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ストレイト・ストーリー(1999年製作の映画)

3.5

ツインピークス然り、老人のカット無しのロングシーンが映されていて、語弊があるかもしれないが面白くて穏やかになる作品であり、実話ベースではあるが、リンチ作品に度々ある演出が沢山ある意味では、カルトもエロ>>続きを読む

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

4.0

前作ファンでその後原作を読んだりし、かなり好きな作品だったので今作は楽しみであり不安でしたが、結果面白かったです。
予想通りというか当たり前ではあるが、今作も原作通り忠実に描いている訳ではないが、要所
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