しどけ梨太郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

世紀の光(2006年製作の映画)

4.0

「セパタクローを眺めるナース達」が良かった。

建物主体の画が良かった。なんていうか無限性というか時間の長さというかそういうものを感じさせられた。カメラを固定して人物が動くシーンも良かった。歯医者がど
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女は二度決断する(2017年製作の映画)

5.0

カティヤの弁護人がめっちゃ好き。法廷での熱弁がめちゃくちゃ格好良かった。

第1部での感情の濁流、第2部での頭脳合戦、第3部での復讐サスペンス、どれもが最高でさらにそれが上手く組み合わさっていて全く飽
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若き詩人(2014年製作の映画)

4.0

箱みたいな映画。詩を別の何かに置き換えたら誰にでも当てはまるような、そんな感じ。

圧倒的どこにも行けない感。同じ構図を繰り返し使うことで、様々な人と出会いながらも結局何も変わらないレミを表現している
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タイタニック(1997年製作の映画)

5.0

あまりにも有名すぎて敬遠していたのをようやく観た。ただのラブロマンスかと思っていたら、ラブとロマンとミステリーとアクションとスリルとその他諸々が濃密度で詰まった映画の百貨店みたいな作品だった。

ディ
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ぼくの名前はズッキーニ(2016年製作の映画)

4.0

やっぱ人間、殴り合ってようやく理解し合えるんですよ。

息を殺して(2014年製作の映画)

4.0

情報の提示の仕方が上手い。大きすぎない疑問とさりげない答え。疑問が大きくならないのは空間の撮り方によって非日常感が出ているからだと思う。そもそも夜の工場という舞台そのものが非日常的ではあるが。そして会>>続きを読む

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

4.0

MVとして最高だと思う。映像を補完する音楽じゃなくて、音楽を補完する映像。そういう関係性もありだと思う、というか思わせてくれた。

心情描写面で粗があるが、逆にそのことによって、それを覆い隠そうとする
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彼方からの手紙(2008年製作の映画)

4.0

朝倉あきの衣装が最高。満点。

ドゥルーズじゃん、となった。過去と現在と未来が同一となる点を表現することで結晶イメージ的映画の性質を持たせたり、カットごとの関係性を曖昧にすることで時間イメージ的映画の
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ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

5.0

普通に生きていたら真実の半分しか見ることができないことをヤンヤンに指摘させたうえで、映画(と写真)こそ真実の全てを見せてくれるものだということを、鏡や窓の反射を利用して「後ろ側」を見せる演出で示してい>>続きを読む

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

4.0

影を使った演出が良かった。

行動の理由を後々の供述で判明させる構成も良かった。

最後、アントワーヌは何を見たんだろう。

ジャン=ピエール・レオがひたすら可愛い。

狂い咲きサンダーロード(1980年製作の映画)

5.0

音楽と映像と物語の組み合わせ方が天才的。

タイトルの出し方が格好良い。というか、映像が最高だった。カッケェんだよなあ。

最初外部に位置していたジンが段々と中心になり復讐を果たすという物語構造が、周
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.0

色彩が好き。音楽が好き。動きが好き。カメラワークが好き。映像の切り替わり方が好き。水滴2つが絡み合うやつとか。

赤い服を目立たせるために緑の世界にしたような感じがした。

笑える部分が多々あり、幸せ
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地下幻燈劇画 少女椿(1992年製作の映画)

4.0

原作既読。

暴力×J・A・シーザーは最高だった。声優(特にみどりの声を担当した中美奈子)のクオリティが高く、音声面で最高の映画だった。

色と動きと音のおかげで原作漫画に比べてグロさが増していて良か
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ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

5.0

衛生兵って事件が終わってからじゃないと活躍できない名探偵と一緒で誰かが傷付いてからじゃないと活躍できない。衛生兵が活躍したということはたくさんの人が傷付いたということ。衛生兵の活躍を描けば描くほど戦争>>続きを読む

スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

5.0

最高。ぼくのために作られた映画じゃないだろうかと思ってしまうほど心に刺さった。笑えて泣けるオシャレコメディがやはり映画ジャンルとして最強ですね。

オナラを人前でするかどうかという話が段々と人はどう生
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ハッピーエンド(2017年製作の映画)

4.0

『愛、アムール』を先に観ておいた方が良い、かも。

ファンティーヌ・アルドゥアンちゃんが最高に可愛い。鼻をかむシーンとか最高すぎる。

ロングショットの多用によって人物たちの感情を隠している。感情が隠
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女神の見えざる手(2016年製作の映画)

5.0

娼夫が最高だった。廊下でのキスシーンは号泣してしまった。他の全てはあのシーンを成り立たせるものなのではないかとさえ思った。(と思っていたけど、落ち着いて考えてみると娼夫周りの出来事も全てスローンの作戦>>続きを読む

The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ(2017年製作の映画)

4.0

原作未読。『白い肌の異常な夜』未視聴。

モテ男が辛い目に遭うのでスカッとする。女同士の牽制やコリン・ファレルの安直な口説き文句とそれにまんまとのせられる女たちは観ていて歯が浮くようだった。

画が良
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

5.0

現代が陥っている当事者至上主義の非を鮮やかに描き出すだけでなく、その後の「希望」もしっかりと提示した大傑作。
「実際に経験しないと分からないし経験は人それぞれ違うから他人が自分の気持ちを完全に理解する
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

4.0

スペンサーの母親がめちゃくちゃ好み。あと車内販売の女の子も可愛かった。ぼくもアムステルダムのクラブで夜を明かしたい。

テロを防いだ人々はなぜそのような勇気ある行動が取れたのか!?→分かりませんでした
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街のあかり(2006年製作の映画)

3.0

知ってるアキ・カウリスマキとは違ってユーモアも無く、淡々と負け組が負けていくだけの映画だった。

移動式屋台の女性が好き。

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

5.0

ジャン=ピエール・レオに星5。初めてウイスキーを飲んだ演技がすごくて痺れた。最初の人生を諦めたダメ男の演技もすごい。だからこそラストで顔がアップになった時の目力に圧倒された。人生に素晴らしさを見出した>>続きを読む

レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年製作の映画)

5.0

最高。アキ・カウリスマキが音楽映画を作ったらそりゃ最高になりますわ。

強烈な絵面が強烈なストーリーをぶん投げてくる。ひたすら笑えるコメディだった。

鍵盤の男の子と凍ってない方のベーシストが好き。

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

4.0

浜辺のシーンがすごい好き。

不器用な男が恋愛を頑張る話好き好きボーイズとしてはめちゃくちゃキュンキュンする映画だった。

フィンランドの人が無表情なのか、カウリスマキ映画に出てる人が無表情なのか、分
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ソウ3(2006年製作の映画)

4.0

急にグロさ、痛々しさ、悪趣味度が増加するので注意。なんだか今までのと違う感じがするな〜と思っていたら、それが仕掛けの一部だったので膝を叩いた。


カメラが滑らかに動きながら時間や場所を飛び越える演出
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ピンポン(2002年製作の映画)

4.0

原作未読。

まるで卓球のラリーのようにストーリーがテンポよく進んでいき、物語がそれぞれのキャラの間を飛び合うのが良かった。
キャラの魅力が作品の魅力の一つだと思うけど、それぞれの俳優がハマり役でとて
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青い春(2001年製作の映画)

5.0

原作未読。

特に前情報無しで観始めたので、タイトルが出る前にミッシェル・ガン・エレファントの曲が流れ出した途端、テンションがMAXになりそのまま最後まで駆け抜けた。途中で流れた時もハマっていて良かっ
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LOW DOWN ロウダウン(2014年製作の映画)

3.0

エル・ファニングが出ているので観た。エル・ファニングの前半の笑顔や人懐っこさと後半の激情や悲しさの対比が素晴らしかった。エル・ファニングの泣き叫ぶ姿と声は本当に最高。でもエル・ファニングには笑っていて>>続きを読む

南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

4.0

原作未読。

ヒモでいることの難しさを教えてくれた。ヒモになりたいと思っていたけど少し考え直すことにした。

ツチダって結局自分のためにお金を稼いでいたんだよなあと。それを安原の見当違いなセリフで観客
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