JunichiOoyaさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

JunichiOoya

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誰かの花(2021年製作の映画)

4.0

どうしても阪本順治さんの『団地』を思い出して虚心に見られず。罪な人だわ直美&一徳。
あとはガキが嫌ほどあざとく見続けるのがしんどかった。
でも最後にボディにかます一発が爽快痛快で。

高橋長英さんは、
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僕の帰る場所(2017年製作の映画)

3.0

たまたまですが、この日はミャンマーの元日。そういえばラオスも一緒なのかしら。ヴァンヴィエンの近くで暮らしてる旧友も初詣に行ってきたって言ってた。

実際の親子だそうな、母と男の子二人が素晴らしい演技で
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白骨街道 ACT1(2020年製作の映画)

3.0

すみません、15分ほどで2回寝落ちしました。
心を入れ替えてもう一回見たいです。

三度目の、正直(2021年製作の映画)

3.0

『NOBODY』に野原さん川村さんへの丁寧な(=長い)インタビューが上がってます。

https://www.nobodymag.com/journal/archives/2022/0201_1115
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私はヴァレンティナ(2020年製作の映画)

4.0

『リトルガール』のサシャは7歳、『片袖の魚』のイシヅカユウは30歳、そして『ヴァレティナ』のティエッサは17歳(の役)。
それぞれの世代のヒロインがそれぞれに真っ当に生きる姿勢に嬉しくなる。

それに
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やがて海へと届く(2022年製作の映画)

2.0

中川龍太郎さんの映画はどれもお気に入り。『四月の永い雨』『わたしは光をにぎっている』『静かな雨』… まあ、たい焼きのはそれほどでもないけど。

ただ、今回はどうなんだろう?
中川さんは、せんだいメデ
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たまらん坂(2019年製作の映画)

4.0

ある意味、本が主役のお話し。「たまらん坂」という小説は、いわば狂言回しとして映画を導いていきます。
であるならば、できれば講談社の文芸文庫版じゃなくて福武書店版で撮っていただいた方が絵面的に良かったの
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女子高生に殺されたい(2022年製作の映画)

3.0

朝起きた時は『虹が落ちる前に』をと思ってたんだけど、自治会の会合に出てるうちに『スパークス・ブラザーズ』にしましょと思い直し。
電車に乗って梅田に向かう途中で、私はそんなに音楽に詳しくない人だ、どっち
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アネット(2021年製作の映画)

4.0

ほぼ予備知識なしに見ました。どれくらい「ほぼ」だったかというと、テケツで「TENETを、シニアで」って言ったら、3秒くらいの間を置いてお兄さんが「お席をお選びください」ってにこやかに対応してくれた、そ>>続きを読む

夕方のおともだち(2022年製作の映画)

4.0

『You've Got a Friend』
『つづれおり』ではなくジェームス・テイラーのカバーとして台詞に登場する。夕焼のオレンジに照らされる菜葉菜の晴れやかな表情とともに。
それが『夕方のおと
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テオレマ 4Kスキャン版(1968年製作の映画)

3.0

恐らくは最初に見たのは70年代半ばの高校生映画研究会員時代にSABホール辺りで。
随分と傷の入った粗いフィルムがスクリーンに映されていた思い出。それなりに「定式」に酔ったんだ、多分。

遠に還暦を過ぎ
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

5.0

公開時に見逃していてようやく。

『ピアノ・レッスン』や『ある貴婦人の肖像』があるので、果たしてどんな「西部劇」になるのかしら? と思ったら、この監督さんの力技は清々しいほど。

風呂嫌いのイェール出
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林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

5.0

思い出せないことvs忘れられないこと

原題をそのまま邦題にしてしまうとネタバレやし。とは言え、私は『林檎と』だけで良かったんじゃないかと…

しみじみ素敵な90分をプレゼントしてくれる映画。

リング・ワンダリング(2021年製作の映画)

4.0

過去ドラマパートで、とりわけ色の使い方がどうかな、というところがあって鼻白むのだけれど。

そして、大林宣彦さんの『異人たちとの夏』や『この空の花 長岡花火物語』、荒井晴彦さんの『この国の空』なんかと
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ムクウェゲ「女性にとって世界最悪の場所」で闘う医師(2021年製作の映画)

1.0

Filmarksには「スコア」の欄があっておっちょこちょい(大阪人は「いちびり」とも言います)の私はこれが結結構気に入ってて。
大好きが5、おもしろかったなあが3、4と2はまあその時々の気分で。
そん
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真珠のボタン(2015年製作の映画)

3.0

「パタゴニア」が「大足」って知らなかった。そこは大収穫。
民俗学映画としてとても興味深く拝見。
でもそこまでかなあ。
なんでそこまで絵を「綺麗に」撮ろうとするのか、グスマンさんのその拘りが私には終始理
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夢のアンデス(2019年製作の映画)

2.0

映画が始まる前に数十秒か1分くらいパトリシオ・グスマンの挨拶映像が入った。プロデューサーのレナート・サッチェス(だと思うけど違ってたらすみません)と二人で。
そこでレナートが「この映画から何某か学んで
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アリスの住人(2021年製作の映画)

3.0

ポスタービジュアルとタイトルだけで、「これは見ないといけない映画だ」と感じて(2ヶ月に一本くらいそういうのがある。因みにその直感が「当たる」確率は二割くらいかしら)。

全く内容を知らずに見たのだけれ
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ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

4.0

観光の島タスマニアで暮らす青年の破綻を、「多様性」発言の喧しい今の時代に描くとするとこうなります、という筋立てだけど、見ている間ずうっと高橋伴明の『TATTOO(刺青)あり』のことを考えていた。

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焼け跡クロニクル(2022年製作の映画)

5.0

70年代に原さんの個人映画と出逢い、『初国知所之天皇』の無限に続くかと思われるあの地獄のような7時間の混沌を知る身には、ひたすら穏やかなホームムービー。

そしてそれが地獄の炎に焼き尽くされ、ハードデ
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発酵する民(2020年製作の映画)

1.0

大阪十三での公開時に見逃していて。

何回も見た予告編に一抹の不安はあったのだけれど、「発酵」と「民」のワーズに心惹かれて「いや、これは絶対見なあかんやつや」と心に決めていた映画の一つ。
結果… ひ
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モンゴリアン・ブリング(2012年製作の映画)

3.0

大阪の国立民俗学博物館特別展、『邂逅する写真たち モンゴルの100年前と今』関連企画で10年ほど前のオーストラリア映画(ドキュメンタリー)を見物。

撮り手はロシア、モンゴル国境界隈でツアーガイドをし
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片袖の魚(2021年製作の映画)

5.0

昨秋の大阪上映を見逃していてやっと逢えた。

主人公が、あくまで普通の人なのがとてもとてもとても良い。私が見た日は、監督の東海林さんと阪大講師の三木那由多さんのトークがあって。
そこで三木さんが「普通
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金の糸(2019年製作の映画)

3.0

ジョージアとロシア。
時代としてはグルジアとソ連。

娘の夫の母親をかつてソ連の役人だった人にするのは凄く楽しみだったんだけど、やっぱり種々多方面に遠慮もあるのか、半端な扱いでしたね。

母親の収容所
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麻希のいる世界(2022年製作の映画)

3.0

主人公の母親がずうっと意味不明でした。途中でストーリーから離れて出てこなくてなるし…。パンもそれほど美味しそうにも見えず…。
話に入り込んで行って良いものやら、突き放した方が良いのやら、戸惑っているう
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静謐と夕暮(2020年製作の映画)

5.0

77年に京都で学生を始めた私は、元洋裁学校だった上終町(カミハテチョウ)のここをキョーゲイタン(京都芸術短期大学)と読んでいた。近年は京都芸術大学に名前を変えて、イチゲイ(京都市立芸術大学)と紛らわし>>続きを読む

チェチェンへようこそ ーゲイの粛清ー(2020年製作の映画)

3.0

チェチェンについてのドキュメンタリー

なので、はぁ?
チェチェン紛争は?
なんでプーチン?
連邦政府子飼いのカディロフって暗殺されたんじゃなかったっけ? などなど…

ところが今の大統領は殺されたア
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ブルー・バイユー(2021年製作の映画)

3.0

脚本、監督、主演をお一人でこなしたチョンさんは、そもそも役者さんなのですね。撮り手としての彼のことは初めて知りました。

物語としては、徹頭徹尾主人公の目線のみで、妻やその元夫のパックンマックンの片わ
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ゴヤの名画と優しい泥棒(2020年製作の映画)

5.0

原題の『DUKE』がとても良い。
主人公がゴヤのこの絵を評価しない根拠でもあるし、ラストの「オチ」もこの原題と見事にマッチしている。

でも「デューク」じゃあ、日本ではデュークエイセスかデューク更家か
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残されたぬくもり(2017年製作の映画)

5.0

大阪での今回のペルー映画祭、唯一見ることができたのがこの映画。
なんとか他のも見たいわ。しみじみ良いドキュメンタリー。

80年代の民政移管とその過程に跋扈したセンデロ・ルミノソに思うさま蹂躙されたケ
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最後の吉原芸者 四代目みな子姐さん -吉原最後の証言記録-(2013年製作の映画)

3.0

法政大学のシンポジウムをwebで拝見して、その中での上映。
安原眞琴先生のお茶目な講義ぶり(zoomの扱いに七転八倒されとりました)がかわいらしく、前法政大学総長の田中優子先生は相変わらずハキハキと名
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2020年 東京。12⼈の役者たち(2020年製作の映画)

1.0

毎年楽しみにしている「東京ドキュメンタリー映画祭 大阪」
去年は『カタルナ』『東京オリンピック2017都営霞ヶ丘アパート』という傑作に出逢えた。

でも今年はどうにもスケジュールが作れずこの1本だけ。
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白い牛のバラッド(2020年製作の映画)

3.0

おっさんが「金を返しに来る」そのシークエンスだけで全てがネタバレしてしまう些か底の浅い=遍く説得力のある、つまり映画本来の役割を心得たできあがり。

劇中何度か(というか結構頻繁に)小林幸子さんの風の
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GAGARINE/ガガーリン(2020年製作の映画)

3.0

自分一人が立退に反抗して空になった部屋で野菜作りするんですけど、結構楽しそうに。絶対リドリー・スコットの『オデッセイ』のパクリだと思いました。あの映画のマット・デイモンも「う○こ」で育てたじゃがいもを>>続きを読む

シラノ(2021年製作の映画)

3.0

主人公は剣の達人であるわけなのですが…。私には全くそう見えなかったのが一番厳しいところ。それは役者さんの力量とかいうことではなく、偏に演出力の非力さのせいだと思います。

エンドロールにも言い訳がまし
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