一応『her/世界でひとつの彼女』や『エクスマキナ』を頭に置いて見ようと思ってたんですが、同じ映画館で先日『弟とアンドロイドと僕』を見ていて…。
おまけにこの2本の予告編をずうっと見せらていたので、正>>続きを読む
同じ日にドライヤーの『奇跡』を見ました。
どちらもモノクローム、どちらにも「左の頬を打たれたら…」が出てきます。
まあ比べるのもかわいそうですが、こちらは韓流TVドラマ然としまくって、ちょっとしらけま>>続きを読む
惑星…
『恋する惑星』ならぬ「貧する惑星」。
テートミュージアムに作品が納められたという才人の映画を見物に、と勇んで臨んだのだけれど、取り立ててどうのということもなく。
お母さん役はホントの母親だそう>>続きを読む
「ドウデスカ?」・・
冗漫で張りがないなあ、というのが全体的な感想です。でもだからといって私がこの映画を大好きなこととそれとは矛盾しない。
まず、アル・パチーノ。私は榊原郁恵さんの『アル・パシーノ>>続きを読む
6歳で難民として故国を離れ、30年振りに目にするベトナム、ハノイの今…。
『クレイジー・リッチ』の時以上に色気満載のヘンリー・ゴールディングはどうにも佇まいが人工的で、時間が経つとどんどん印象が薄れ>>続きを読む
監督さんは、アレキサンダー・コズレフ名でも活躍したウクライナのプロレスラー。ではなくて(笑)、ベラルーシ生まれの方らしい。
国後島の日常を、住民目線で伝えてくれた貴重なドキュメンタリーかと。
最周>>続きを読む
同じ父、別々の母を持ち、香港重慶、台北で暮らす三姉妹による観光ホームドラマ。
実を言うと「火鍋」という料理は物語の、正に「味付け」にしかなっていません。
中国映画ですから、「観光」といっても流石に台>>続きを読む
終始一貫「不愉快」を感じながら見終えました。
それぞれが週一で同じ男と逢瀬を重ねて三年。男の死を持って初めて自分が男を独占していなかったことを発見して…。
彼女たちは三年間、他の人に心変わりするこ>>続きを読む
『弟と僕と僕』『弟と僕と父』みたいな話。
40年近く昔の寺山修司『さらば箱舟』(ガルシア・マルケスの『百年の孤独』寺山版)を思い出した。4年11ヶ月と2日降り続く雨。豊川悦司が山崎努っぽく見えて…。>>続きを読む
非情な経緯(いきさつ)をあくまで柔らかく伝える演出に酔い痴れた。
ユンヒもジュンもうまく描かれてる、は当たり前。ユンヒの兄も両親も、ジュンの両親も、そしてユンヒの元夫も、壮絶な凄惨なややこしさを経て>>続きを読む
カール・ドライヤー回顧上映企画2本目。
この間まではジャームッシュ、この後J・カーペンター、ブニュエル、タルベーラ初期作、パゾリーニ、濱口竜介、小川紳介…。ちょっと新作見物間に合いませんわ。
ヒロイ>>続きを読む
二年前の「ゴーモン 珠玉のフランス映画史」特集上映で見逃していたのでレストア版は初めて見物した。(因みにこの特集では82年のジョセフ・ロージー『鱒』が圧倒的だった)
レストアは徹底されていて隅々まで>>続きを読む
監督さんはフランスの国立スポーツ体育研究所(どんなところか知りませんけど)で映像関係を生業にする方だそうで、ヘルシンキオリンピック記録映画(クリス・マルケルの初監督作らしい!)の再構成版やマッケンロー>>続きを読む
この日、水俣病関西訴訟の地元大阪初日。原一男さんは満席のお客さんを前に舞台挨拶で喋り倒し、おまけに大阪池田の銘酒「呉春」の一升瓶三本でもって「振る舞い酒」までご馳走してくださった。
2020年にはア>>続きを読む
巷では『花束みたいな〜』とリンクさせて話題にする向きが多いようですね。
私は、若手CMディレクターの箱田優子さんの『ブルーアワーにぶっとばす』と比べながら見ました。こちらは夏帆とシム・ウンギョンが30>>続きを読む
『親密さ』255分、『東北三部作(4本)』474分、『ハッピーアワー』517分の方ですから。
で、40分三本勝負。
この方の映画づくりの引き出し、開けまくってめちゃくちゃにトッチラカシテ(ホリガイみ>>続きを読む
とても楽しく見物しましたが、懐かしい映画『渚にて』を思い出しました。
グレゴリー・ペック、トニパキ、アステア、エヴァ・ガードナー…。不必要な、とも思える豪華キャストでスタンリー・クレーマーがぎこちなく>>続きを読む
彼(か)の国には「伝記作家」っていう職業がありますよね。日本だと誰だろう、ちょっと思い浮かばない。
ルポライターが「暴き」を含めた評伝をものするのに対して「顕彰」「称揚」がキーワードになる場合が多いよ>>続きを読む
デュポンによるフッ素樹脂加工調理器具有害性を巡る顛末を描いたドラマ。
多年にわたる(60年以上)数千件という膨大な訴訟事案を中心とした問題を2時間のドラマに収めるのは至難の業です。(原一男監督が怒り>>続きを読む
世間では(狭い「世間」ですが)「園子温復活!」と喧しいようですが、復活も何も園子温は園子温でブレは無いように思います。
半分は故意で起伏を抑え冗長気味に流す前半を止揚するべく弾け飛ぶ終盤にはやはりワ>>続きを読む
出演者のワークショップ主宰はもちろん製作の中心を担ったであろう劇場での公開を拝見。
日頃とてもお世話になっている映画館ではあるのだけれど、一応上映も終了したのでもう腐しても良いかしら、と自分を納得さ>>続きを読む
師走のクソ忙しい(ま、そんなフリしてるだけとも言えるが)時期に京阪神3館で上映の「中央アジア今昔映画祭」。(ユーロスペースは三週間、横浜は二週間みたいやけど、京阪神は一週間)
全部見たいのに結局スケ>>続きを読む
東にワイズマン在れば西に宮崎信恵が在り! まさに、『ボストン市庁舎』に並び立つ『中野保健所』畢生の物語を拝見させていただく。
詩人、塔和子さんを描いた『風の舞 闇を拓く光の詩』はもちろん見ているけれ>>続きを読む
テケツで「『罪なき殺人』をシルバーで一枚」ってオーダーしたら優しいスタッフさんが「『悪なき殺人』ですね」とソフトにただしてくれて無事見物。
ドイツ人のこの監督さんの映画は今回が初めて。演劇素材だとは>>続きを読む
芝居(演劇)を媒介にということでは、近いところでは『寝ても覚めても』や『ドライブ・マイ・カー』を連想する映画です。(『親密さ』までは言いません)
『幕が上がる』『アイスと雨音』『劇場』なんかも…
で>>続きを読む
三浦透子さんを見に。
そうなのか、三浦さんはステキな役者に違いないのだけれど、撮り手によってこんなにも違う人間になってしまうのね。
彼女はギターよりステアリングが似合いますね。
13人の若者のリア>>続きを読む
北白川派、『カミハテ商店』くらいまでは、どうにも中途半端で、「いや、これなら丸っぽ学生に任せたほうが潔くない?」って思ってたんですが…。
『嵐電』『のさりの島』そして今回と、このところ、毎回切り口を変>>続きを読む
TLでやたら評判が良いので難波まで遠征して(普段は梅田十三九条にしか行きません)見物。
それにしても…
ギャングを舐めたらあきません。『モンタナの目撃者』を見たとき、金欠悪党の人手不足で殺し損ねるシ>>続きを読む
大阪十三「第七芸術劇場」月主催して同じビル内の「シアターセブン」を会場に先週から日替り上映している「よどがわダイバーシティ映画祭」
東京牛久入管での隠し撮りドキュメンタリー『牛久』の特別上映を白眉と>>続きを読む
ろう者の両親のもとで育ったイギル・ボラさんは、そのご両親を描いた『きらめく拍手の音』が素敵だった若い映像作家。
それを踏まえて映画館へ。
まず新鮮だったのは、彼女の両親と同じ、ろうの「目撃者」を事>>続きを読む
モノクロームデジタル映像で美しさ(というか見栄え)至上で作った映画。
ドローン全盛の今の世にあって地を這う移動撮影は好感。
でも絵面と音が前面に出て、「けもの」の臭いが伝わってこなかった。豚や鶏の皮>>続きを読む
各地のダム建設反対運動、撤去運度に取材したインタビュー集。
「多目的」ダムの自己矛盾みたいなものには説得力があると思うのでもう少し詳しく多角的にそこを描いていただけたらなあ、と。
四国で仕事をしてい>>続きを読む
「商業映画には縁がない」オーラを横溢させている、アヴァンギャルドでヴォアイアンな某ギャラリー主宰の先輩が絶賛しておられた映画。
とにかく「加賀まりこ讃江!」てんこ盛りの至福の映画体験でした。
見る>>続きを読む
「長い」「長くない」っていう話題で喧しいのだけれど、そこに作り手たちの熱心な頑張りを感じます。「長い映画はなあ…」っていうお客さんに対してなんとか呼びこみをかけようとする気合みたいなものがひしひし伝わ>>続きを読む
東京ろう映画祭オンライン上映で。
公開時にどうしてもスケジュールが合わず悔しい思いをしていて、ようやく拝見することができた。
今村さんの映画はずっと追いかけていて、とりわけ『Start Line』が>>続きを読む