JunichiOoyaさんの映画レビュー・感想・評価 - 15ページ目

JunichiOoya

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CHAIN/チェイン(2020年製作の映画)

4.0

北白川派、『カミハテ商店』くらいまでは、どうにも中途半端で、「いや、これなら丸っぽ学生に任せたほうが潔くない?」って思ってたんですが…。
『嵐電』『のさりの島』そして今回と、このところ、毎回切り口を変
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パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

2.0

TLでやたら評判が良いので難波まで遠征して(普段は梅田十三九条にしか行きません)見物。

それにしても…
ギャングを舐めたらあきません。『モンタナの目撃者』を見たとき、金欠悪党の人手不足で殺し損ねるシ
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Summer of 85(2020年製作の映画)

3.0

大阪十三「第七芸術劇場」月主催して同じビル内の「シアターセブン」を会場に先週から日替り上映している「よどがわダイバーシティ映画祭」

東京牛久入管での隠し撮りドキュメンタリー『牛久』の特別上映を白眉と
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記憶の戦争(2018年製作の映画)

3.0

ろう者の両親のもとで育ったイギル・ボラさんは、そのご両親を描いた『きらめく拍手の音』が素敵だった若い映像作家。

それを踏まえて映画館へ。

まず新鮮だったのは、彼女の両親と同じ、ろうの「目撃者」を事
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GUNDA/グンダ(2020年製作の映画)

3.0

モノクロームデジタル映像で美しさ(というか見栄え)至上で作った映画。
ドローン全盛の今の世にあって地を這う移動撮影は好感。

でも絵面と音が前面に出て、「けもの」の臭いが伝わってこなかった。豚や鶏の皮
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悠久よりの愛 ~脱ダム新時代~(2021年製作の映画)

2.0

各地のダム建設反対運動、撤去運度に取材したインタビュー集。
「多目的」ダムの自己矛盾みたいなものには説得力があると思うのでもう少し詳しく多角的にそこを描いていただけたらなあ、と。

四国で仕事をしてい
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梅切らぬバカ(2021年製作の映画)

5.0

「商業映画には縁がない」オーラを横溢させている、アヴァンギャルドでヴォアイアンな某ギャラリー主宰の先輩が絶賛しておられた映画。

とにかく「加賀まりこ讃江!」てんこ盛りの至福の映画体験でした。

見る
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COME & GO カム・アンド・ゴー(2020年製作の映画)

3.0

「長い」「長くない」っていう話題で喧しいのだけれど、そこに作り手たちの熱心な頑張りを感じます。「長い映画はなあ…」っていうお客さんに対してなんとか呼びこみをかけようとする気合みたいなものがひしひし伝わ>>続きを読む

友達やめた。(2020年製作の映画)

5.0

東京ろう映画祭オンライン上映で。
公開時にどうしてもスケジュールが合わず悔しい思いをしていて、ようやく拝見することができた。

今村さんの映画はずっと追いかけていて、とりわけ『Start Line』が
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

3.0

Netflixでの配信前提での短期間映画館公開。
やはりpcやTVで見て良い作品なのかも。(無理して映画館におじゃまするよりか、という意味で)

登場人物は多くなく、場面も限られています。(ミュージカ
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消えない罪(2021年製作の映画)

3.0

そうか、スモークサーモンって、ああいう風に加工するのね。
てか、字幕で「水産加工場」みたいに出てきた折に、「ああ、『海辺の彼女たち』みたいかな」って思ったら、まさにその通りで、ちょっと藤元さんがアドバ
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ボストン市庁舎(2020年製作の映画)

5.0

ウォルシュさんがバイデン政権の閣僚となり、彼の後を黒人の女性市会議員が継ぎ、そして今回台湾系女性が新たに市長就任。その経緯を知って見るこの映画は、撮影時にワイズマンが想ったそれとはいかばかりの違いがあ>>続きを読む

リトル・ガール(2020年製作の映画)

5.0

この日は『ドーナツキング』『華のスミカ』と併せて3本のドキュメンタリーを見た。

そして3本目の『Petite fille(リトル・ガール)』打ちのめされる。

トランスジェンダーの小学生サシャとそ
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華のスミカ(2020年製作の映画)

3.0

台湾出身の華僑四世が撮った自分の家族のルーツを遡る記録。

彼は中学生の時に初めて父親が中国人だと聞かされたという。
台湾出身華僑内で大陸派(毛派)と台湾派(蒋派)に分かれて対立する横浜中華街。毛語録
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ドーナツキング(2020年製作の映画)

3.0

ポルポトに追われ難民となったカンボジア旧体制側軍人が移民先のアメリカで成功し挫折しほどほどの暮らしに落ち着く話を追いかけるドキュメンタリー。

旧軍人人脈を使い方、歴代共和党政権との親和性について撮り
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スケッチ・オブ・ミャーク(2011年製作の映画)

3.0

京都おもちゃ映画ミュージアムで大西監督をお招きしての上映会。
『津軽のカマリ』の上映(こちらは竹山の孫弟子さんの実演もあったとのこと)との二本立て。

『スケッチ〜』はずっと見たかった映画なのでとても
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リスペクト(2021年製作の映画)

3.0

夏前に公開されたアーカイブ復元作品の『アメイジング・グレイス』とセットで楽しむ映画ですね。

今回の映画ではロサンゼルスのバプティスト派教会でのライブがクライマックスですがカメラを回すのがシドニー・ポ
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シュシュシュの娘(2021年製作の映画)

3.0

ダンス、素敵でした
忍者、笑うしかない
ちくわステッカー、貼るところが無いので自分の部屋に『海辺の女の子』のと並べて『狼煙が呼ぶ』のお札の横に貼ってます
霊験あらたかな気がする

僕とオトウト(2020年製作の映画)

2.0

関西での上映も一区切りついたみたいなので。

『蟻の兵隊』『ルンタ』の池谷薫さんが主宰する映画塾の生徒さんによる48分の習作。
重い知的障害を持つ弟との関係を大学院生の兄が掴み直そうとするドキュメンタ
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くじらびと(2021年製作の映画)

5.0

見逃していた評判作をようやく。
平日夕方の興行でしたが二桁のお客さん。

これはもう石川梵さんが現地に通い詰めた執念と、空飛ぶ写真家山本直洋さんの組合せが全てでしょう。
ドローンの的確な操縦ももちろん
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我が心の香港 映画監督アン・ホイ/映画をつづける(2020年製作の映画)

3.0

ファンには素敵な思い出と新たな気づき一杯の素敵な「まとめ」
一方で編集に工夫が足りない部分も見られ、冗長なエピソードの積み上げに終始したのは残念。
何回か時計に目をやり「まだあるんかいな」と倦んだ部分
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これは君の闘争だ(2019年製作の映画)

4.0

2013年以降のブラジル、高校生を中心にした「学生運動」資料を纏めて拝見できる。学費闘争や裏口入学、使途不明金からの運動爆発のN大闘争を被せて見るバス運賃の値上阻止闘争。

そこからの一連の運動とその
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

5.0

8月、9月、10月と3回見た。原作は刊行時は別として、映画公開絡みで4回。後は『文學界』9月号の濱口竜介・野崎歓の対談、『シナリオ』11月号、そしてもちろんパンフレット。
濱口竜介さんの映画はいつもそ
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えんとこの歌 寝たきり歌人・遠藤滋(2019年製作の映画)

3.0

YIDFF2021オンラインで。見逃していたのでとてもありがたかった。

伊勢真一さんの映画はどれも誠実な作りでいつも楽しみにしている。ただ、ドキュメンタリーとして、対象を詳しく見せることには熱心なの
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蟹の惑星(2019年製作の映画)

4.0

YIDFF2021オンラインで。
未見のままだったのでとってもありがたかった。
まさに『人の惑星』を見せていただいた気分。美しい映像、美しい生き物、美しい人。
こちらも見逃している『東京干潟』も見たい
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恐るべき子供たち(1950年製作の映画)

3.0

レストアされた美しいモノクローム映像に魅入られた100分余。

一つの部屋、殻の中で渾然一体となって世界を作ってきた姉弟の間に割って入る美しい他者。
その余所者が「世界」を崩壊させていく様をじっくり見
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スウィート・シング(2020年製作の映画)

3.0

21時半からの上映回。レイトショーの見物は本当に久しぶりで些か感慨深し。

どうしようもなく「ガキ」体質から抜け出せない父、母、母のボーイフレンドにほとほと手を焼きながら幼い姉弟が友達の喪失を契機に一
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モーリタニアン 黒塗りの記録(2021年製作の映画)

3.0

結末、というかスラヒさんの本のことは分かっているので、サスペンスというより語り口を味わう映画。

政治や宗教をどう描くかについては、個としての登場人物たちが、立場の違いも含め(収容所の看守までもが)揃
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欲しがり奈々ちゃん ひとくち、ちょうだい(2021年製作の映画)

3.0

『扉を閉めた女教師』とのセット上映。安定の城定秀夫さんに脚本が首藤凛さん。
首藤さんの新作『ひらいて』、個人的にいま一歩乗れなかったので、「さて、こちらはどうかしら?」と見物。

ウエルメイドに破綻の
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扉を閉めた女教師(2021年製作の映画)

3.0

ピンク映画の本家筋、城定秀夫さんのVシネ。城定さん、姫路の高校生演劇の映画化や今泉さんの映画参画でやたら一般化してきておられ、今回の『欲しがり奈々ちゃん』との一般映画館でのカップリング公開ということで>>続きを読む

Shari(2021年製作の映画)

3.0

コンテンポラリーダンスに、独特なぎこちないといっても良いくらいの妙に引っかかる「リズム」が味付けされた吉開さんの映像作品群。
それをなんで石川直樹さんが撮るんだろう、というのがまず最初の、というか最大
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Billie ビリー(2019年製作の映画)

3.0

日本公開は72~73年くらいだから中坊だったか高校に上がったころだったかなあ、ダイアナ・ロスの『ビリー・ホリデイ物語/奇妙な果実』を大阪梅田のニューOS劇場で見たのは。
私自身のビリー・ホリデイについ
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ひらいて(2021年製作の映画)

3.0

冒頭、クレジットに「テレビマンユニオン」の名が出て最後までずっとそこに気を取られた部分あり。

個人的には90年代以降の映画制作よりもTV制作会社としての印象が強烈で。40数年前『龍馬暗殺』を学生会館
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ビルド・ア・ガール(2019年製作の映画)

3.0

能天気の塊映画。一切毒が無いのも潔いほど。
主人公の少女は『ユリシーズ』は読み込んでるけどストーンズは知らない化石人物。で、ロック批評で一発当てようという16歳。
上手く運べば楽しい映画になるはずが、
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ONODA 一万夜を越えて(2021年製作の映画)

4.0

3時間の長尺だからか1日1回上映だけど、そしてこのシネコンの中では下から2番目くらいのキャパでの上映だけど八割くらい入ってました。

アルチュール・アラリさんという監督はよく知らなかったけど、エンドロ
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THE MOLE(ザ・モール)(2020年製作の映画)

3.0

NHKBSで前に放映された分の劇場版。
食いつめたデンマークの料理人(スパイ業界はズブの素人さん)が北朝鮮武器ビジネスの懐に飛び込んでスッパ抜きを敢行しようとする「ドキュメンタリー」。

北の「関係者
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