最初の「ドカン」が鳴って、車の防犯サイレンが一斉にがなり立てるところでラストは見えますよね。クロード・ラコーム博士=トリュフォー、はいつ出てくるのかって思いますもん。
ただそのあとの人骨化石と魚の鱗>>続きを読む
えっ? 『ストレイ 犬が見た世界』の先行上映に紛れ込んだのかと。「トリュフの香り」に縁遠い私には犬たちの素敵な獣臭に酔い痴れるひと時となりました。
それにしても一緒に風呂入ってシャンプーしてドライヤ>>続きを読む
やはり「大団円」で感極まる。
以前、『明日のパスタはアルデンテ』というイタリア映画を見た。原題は『浮遊機雷』という意味らしく、その方が映画の内容にはしっくりくるのだけれど、どちらにしても興行には不向>>続きを読む
床面フラットで前の座席のお客さんの頭がやたら邪魔。梅田、中津、福島どの駅からもやたら遠い。ということで浪速では人気薄の映画館シネリーブル梅田。
ここのスクリーン1(曲折あって今は4スクリーン展開)は>>続きを読む
実はこの映画はこの日見た四本目。
朝から『帆花』『ひかり探して』『鈴木さん』。四本とも大阪初日で舞台挨拶(一本はオンライン)付きというなかなか珍しい経験をさせていただきました。
で、その「舞台挨拶」>>続きを読む
久しぶりに苦笑させられるお粗末な映画を見物しました。
一番ガッカリしたのは「マスク」の登場。あんな浅薄な「仕掛け」で客受けを狙っても、見る者はひたすら鼻白むばかりですよ。
ディストピア云々の前評判>>続きを読む
少女の「自死事件」を物語のとば口にして、離婚スキャンダルで理不尽な不利益を被る警察官女性の再生を描きます。
ってまさにそういう話です。
冒頭の「東尋坊」シーンで、ある意味事件の全容は分かりきってしま>>続きを読む
佐藤真、柳澤壽男、そして原一男。
どうしたって彼らの映画を思い出しながら見てしまう。
三人家族に「寄り添う」とかは実はどうでも良い。(下品な言い方ごめんなさい)でも私が見たいのは「映画」。帆花さん一>>続きを読む
同じ日に『ニッポン国古屋敷村』で小川紳介さんの饒舌を浴びた後だったので、ここでの撮り手の寡黙さが余計に印象的でした。
イラク、シリア、リバノン、クルディスタンが国境を接する混濁の地を巡りながら撮り手>>続きを読む
シネヌーヴォでの小川紳介、小川プロ特集上映も終盤に。
数十年ぶりの再会だったけど、改めて「稲の科学」パートと「ラッパその他」パートのコントラストに驚愕しました。
しょっ中映画館で一緒になる(という>>続きを読む
小川プロ若手の習作ドキュメンタリー。
2019年だったか、太田信吾さんの劇映画『解放区』があまりの期待はずれだったことを改めて思い出す。
横浜寿町に住み込んだスタッフが同じく寿町に暮らす労働者のあれ>>続きを読む
『養蚕編』『1000年刻みの日時計』と三本で一体の小川紳介ドキュメンタリーの極地。
シネヌーヴォ(というか景山理さん)編の『幻の小川紳介ノート』(ブレーンセンター刊)を読んでから見たことがとても良かった。
『牧野村物語 峠』ともども『1000年刻みの日時計』への習作、というか三本セ>>続きを読む
実は年末12月10日に見る機会があって。放火事件で騒然とする中『ウトロ 家族の街』の上映会があって、その日同時上映だったの。
でも流石に師走の平日昼間だし、どうしても時間の都合がつかず…
念願の見物>>続きを読む
三里塚での7年間の「暮らし」が初めて可能にするドキュメンタリーの真髄。何度見ても打ちのめされる。
佐藤真『阿賀に生きる』
土本典昭『不知火海』
柳澤寿男『夜明け前の子供たち』
福田克彦『草取り草子』>>続きを読む
これはまあ、前後編2本一組ということでしょう。
それでいうと前編が圧倒的に眠いです。この日は一日5本まとめ見の日だったのですが、『ジャネット』は2本目なのでまだ元気いっぱいのはずだったんですが・・。>>続きを読む
砦の設えも穴の中の布団や柱を這う虫も全てが現実、ドキュメンタリーの極北。
タル・ベーラ初期作回顧上映。
惹かれるものはあるのだけれど、最近やたらといろんな人の回顧企画が多くてフォローしきれない。未見のものは少しでも、と思うのだが、今回の特集も空いている日、時間でこれを見るの>>続きを読む
『三里塚の夏』では撮影に大津幸四郎、田村正毅の二人の名がクレジットされるが、この映画は田村単独。
空港反対闘争からの脱落者が五月雨式に発生していく中での被写体、撮影者双方の進化と深化が際立つ作品。>>続きを読む
ここから三里塚で生きながらカメラを回す小川プロの七本の映画が始まる。
小川は「カメラの位置を、はっきりと闘っている農民の側におく、権力が弾圧を加え、機動隊が暴力の一撃を闘う農民に加えるならば、カメラ>>続きを読む
67年の10.8については、54年後の2021年に代島治彦さんが『きみが死んだあとで』を作っている。(もちろん『きみが〜』にもこの『現認報告書』の映像は引用されている)
改めて小川紳介、大津幸四郎は>>続きを読む
テレビの遅い時間帯にサラッと放映してるドキュメンタリー、という風情。犬童さん、これはご自身の企画なのかしら? 私には、なんらかのパブリシティ要素がある、「外からの持ち込み案件」のように見えました。>>続きを読む
評判作の『春原さんのうた』を見ようと思って。でも私は前作の『ひかりの歌』がとても苦手で。せっかく歌をモチーフに映像表現しようとするのに、結局は歌の表面を「説明」するだけに終わってしまっていて。歌集読む>>続きを読む
シネヌーヴォ小川紳介特集二本目。
撮影は大津幸四郎。
小川さんの目は群馬の「田舎」に。
戦後、群馬県の公立大学は前橋の群馬大学に統合されたんで高崎市が自前で市立大学を作ったのが57年といことで、60>>続きを読む
大阪シネヌーヴォ25周年企画上映『小川紳介と小川プロダクション』22本連続上映の一発目。60年代半ばの大学通信課程学生の制度改定反対闘争を、ちょっと岩波映画っぽく上品に描いた小川紳介監督第一作。
初め>>続きを読む
杉田さんの映画は『ひかりの歌』しか見てなくて。そしてその『ひかりの歌』の「説明臭さ」に辟易してしまって、「ちょっとこの人の映画はもういいかなあ」って思ってたんですが、評判は良いし…。
で、アテネフラ>>続きを読む
これまでに見物したウェス・アンダーソンは『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』『グランド・ブタペスト・ホテル』『犬ケ島』の3本だけ。熱心なファンとは言い難いですね。
おまけに3本とも作り手の溢れる才気は感じ>>続きを読む
実は、こういう「娯楽映画」が日本映画としては撮りきれないし、たとえ撮れたとしても興行が見込めないだろうな、というところが悲しい。
皆さんおっしゃるように、あの無感動なコミカルな「処理工程」は『メラン>>続きを読む
私の眺めるTLはこのところ『さがす』とこの映画で溢れかえっておりまして。
私もどちらも楽しませていただきました。ただ、星取表はどっちも三つというところかしら。
お盛んなギラギラしたご両親がとにかく素>>続きを読む
同じ日に『茲山魚譜 チャサンオボ』を見て、同じ台詞「右の頬を打たれたら…」がどちらにも出てくるのですが、ドライヤーは流石に年季が違うわ、って感じ。
国映の名もクレジットされていたし、佐野和宏さんというピンク映画の名優が出演。脚本の中野太さんは荒井晴彦さん直系の弟子。極め付きは音楽が『れいこいるか』『東京の恋人』(これは監督作ですけどね)の下社敦郎>>続きを読む
『岬の兄妹』と違ってメジャー公開、ということで随分と盛りだくさん(総花的)な仕上がりではなかったかしら。
血と裸の出血大サービス(いや、シャレやなしに)は、結果的にちょっとピンボケだったように思いまし>>続きを読む