JunichiOoyaさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

JunichiOoya

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EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

3.0

最近は180分超の映画はトイレ休憩、というかインターミッションが入ることが多いんですが、今回の再映はぶっ通しでしたね。料金は1900円。
のっけから尾籠な話で申し訳ございません。

電通がお金出してる
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私、君、彼、彼女(1974年製作の映画)

2.0

アケルマン代表作の前年に撮ったセルフドキュメンタリーかと見紛う元気な映画。
彼女の映画初見です。

平日宵の上映でもお客さんは二十数人、浪速でもなかなかの人気なようで。

「tu」、昔は「君」だったの
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杜人(もりびと) 環境再生医 矢野智徳の挑戦(2022年製作の映画)

2.0

庭師のおじさんが「土地をコンクリートで固めるのが諸悪の根源」と土中に水と空気の通り道を作って環境再生を図る様を追うドキュメンタリー。

要は水捌けが悪い=土中に水と空気が通らない=固く締まってしまう=
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森のムラブリ(2019年製作の映画)

3.0

金子遊さんはどちらかと言うと活字表現での印象が強い方。
東京ドキュメンタリー映画祭や田辺・弁慶映画祭に出しておられた、原将人さんを8年追いかけた『映画になった男』を見逃しているのが口惜しい。
ただ、エ
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私のはなし 部落のはなし(2022年製作の映画)

5.0

満若勇咲さん(ご本名なのかしら? だとしたらとても素敵な名付け親に恵まれたんですね、羨望)はこう仰る。

「カメラに映らない。けれど確かにそこにあるものを、どのように映像で表現すれば良いのだろうか?
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ツユクサ(2022年製作の映画)

3.0

Twitterでお慕い申し上げている師匠が5月のベストテンにランクインさせておられたのと、2日前に『EUREKAユリイカ』見たので、「ああ、また松重豊さんだ」と思って見物に。

でも、実際は…

嘘じ
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流浪の月(2022年製作の映画)

4.0

満喫しました。

にしても松坂桃李さん。すべての映画を拝見しているわけではないけれど、今回はほとんどアテ書きじゃないかしら、のピッタリ感。ちょっと他の役者さんが思いつかない感じで150分夢中になりまし
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旧グッゲンハイム邸裏長屋(2020年製作の映画)

4.0

1時間ほどの小品。現役の町興し装置でもある洋館をそのまま使って、映画自体も町興しツールへ、という。

「裏長屋」に集う連中が『ワンダーウォール』を思い起こさせる。
というか私自身の学生寮時代を思い出さ
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湖のランスロ(1974年製作の映画)

3.0

負け戦(それも完膚無きまで系)からの追幻想と生き残りのための(みみっちい)クーデター。
騎士たちの突き詰めると貧しい暮らしぶりは『最後の決闘裁判』にも繋がるかしら。
「騎士」の優柔不断が、永遠に見つか
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オードリー・ヘプバーン(2020年製作の映画)

4.0

『Funny Face』がたっぷり取り上げられてて、アステアのダンスも見られて(オードリーは自分のダンスを卑下するけれど、とんでもない!)眼福でございました。

オーストリアからオーストラリアへ ふたりの自転車大冒険(2020年製作の映画)

2.0

二人のにいちゃんがのほほんと自転車を漕いで旅をする話。時間だけはたっぷりある若い人の冒険譚かと思ったら、結構お金も持ってる感じで、どうにもあやふやな印象。

いかにも「映え」を意図したかのような、据置
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教育と愛国(2022年製作の映画)

3.0

2017年のTVドキュメンタリーにその後の動きを加味して構成した劇場版。

基本的に政治的あるいはヒューマニズムに依拠した「主張」を持った映像作品には、その主張の是非とは別個に表現としての「力」を見た
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劇場版 おいしい給食 卒業(2022年製作の映画)

4.0

生業上のしがらみもあって半ばの義務感から見物。
でもしっかりした脚本でとても楽しめました。中でも登坂アナウンサーの管理栄養士がケッサクで。

彼が国営放送でニュースを読んでいた頃、そのあまりに人間味の
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山歌(2022年製作の映画)

2.0

山窩のこと、どう見せるんだろ、って期待していました。
まず60年代半ばの時代設定がスクリーンから匂ってこないこと、そして何より山窩の娘さんがあまりに普通の女の子だったことが残念。
炭の匂い、獣の匂い、
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グロリアス 世界を動かした女たち(2019年製作の映画)

3.0

乗合バスの「四人」の掛け合い、そしてトリには「大御所」登場の五人囃子というのが楽しかった。
でもベット・ミドラーが全部掻っ攫っていった感強し。

マイ・ニューヨーク・ダイアリー(2020年製作の映画)

5.0

若い頃は宇宙を股にかけて異星人と喧嘩してたのに、歳取ったらパーソナルコンピュータアパシーに陥ってしまうお茶目な文系バリバリ人間に…。
自戒の念も込めながら、私も謙虚な老境を過ごしたいものです。
ま、閑
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生きててよかった(2022年製作の映画)

2.0

ずっとそれだけに打ち込んできた「○○バカ」の彼には社会への適応力が欠けていて不幸になっちゃうんです。だからもう一回だけ、打ち込んできたことで自身の自信を取り戻したい! って言われてもねえ…。

そこに
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セリーヌとジュリーは舟でゆく(1974年製作の映画)

3.0

昨日見物した『デュエル』が仏国版鈴木清順なら今日の『セリーヌとジュリー〜』はフェリー+ブニュエルかしら。

魔法のキャンディは要はドラッグなのですよね。70年代には衰退してしまったサイケデリックへのオ
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デュエル(1976年製作の映画)

3.0

ジャック・リヴェットは一本も見てなくて。今回の回顧上映はとてもありがたい。
おまけに前売チケットは1100円で絵葉書付きだったし!

魔法の石をめぐるジュリエット・ベルトとビュル・オジェの丁々発止。
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ベルファスト(2021年製作の映画)

5.0

あるシーンたった一つでその映画のこと好きになったり、逆になったりする。

最近、「逆」パターンだったのは『メイドインバングラデシュ』。
まあこの話は長くなるのでまた別の機会に。

今日はモノクローム映
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インフル病みのペトロフ家(2021年製作の映画)

4.0

2年前に見た『LETO』がまるでおもしろくなくて。登場する三人の男女のあまちゃんぶり、幼さに嫌気が差したんだと思う。
でも今度のは楽しめました。

時間を行ったり来たりして綯交ぜにして、っていうその「
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マイスモールランド(2022年製作の映画)

2.0

どっちを向いても絶賛の嵐状態なのですが、私には何がそんなに良いのか理解が及ばず…。

『牛久』、というより『東京クルド』を想いながら見ていたのですが、もっと別の既視感に襲われて。

お話の作りが『その
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フェルナンド・ボテロ 豊満な人生(2018年製作の映画)

3.0

招き猫のような丸々と可愛らしい造形を、二次元でも三次元でもその特徴とするボテロさんの曾祖父母から孫まで五代に渡るファミリーヒストリー。
とはいえアメリカのいわゆる伝記作家が描くような、はたまたどこぞの
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時の終りまで(1946年製作の映画)

3.0

神戸でのイスラム映画祭2本目。

アルジェリア映画(アラビア語)に触れられるのもこの映画祭の妙味。
墓地で遺体の清めと埋葬を受け持つ老人と亡くなった姉を偲びにその墓地を訪れた中年女性のユーモアをまぶし
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泣けない男たち(2017年製作の映画)

3.0

90年代の苛烈な内戦で傷ついた男たちのセラピーを描いたボスニア語映画。
50%のイスラム、30%のセルビア正教、そして15%のカトリック。「メルティングポット」「サラダボウル」は一つの国の専売特許じゃ
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親密な他人(2021年製作の映画)

3.0

ナナゲイっぽい映画。
ちょっと「わかりやす」過ぎた気もするのですが…。
あまりにストレートなもの言いにはちょっと鼻白む。

スパークス・ブラザーズ(2021年製作の映画)

3.0

『アネット』と対になる映画ということで、ぜひ見ておきたかった。
大阪でのロードショーはこの日が楽日だったのかしら、23時30分終映で久しぶりの午前様…。

エンドロールのふたりの掛け合い漫才は楽しかっ
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パリ13区(2021年製作の映画)

2.0

登場する四人の「子ども子どもしたおとなたち」は、それぞれに辛い目に遭って、それでも腐らず健気に暮らしておられて。
それはそれで良きことではあるのですが、私には彼らのガキさ加減があまりにもの足りません。
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たぶん悪魔が(1977年製作の映画)

2.0

たぶん睡魔が

男性が皆美しかった。
オルガン迫力。

ふたつの部屋、ふたりの暮らし(2019年製作の映画)

3.0

団地(集合住宅)暮らしを始めて来年で60年になります。
先日は『オートクチュール』を見て『レミゼラブル』『ガガーリン』を「団地映画」括りで感じ入ったのですが、住み慣れた集合住宅の中で数少ない苦手アイテ
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.0

特に後半(エンドロールも)繋ぎにリズムが欠けていて、くどくなる感じがあってちょっとまだるこしかった。
逆に全体的にはまとまり過ぎてお行儀の良さが目立ってちょっと印象が薄いかも。
とはいえ、希望を失わな
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親愛なる同志たちへ(2020年製作の映画)

2.0

コンチャロフスキーの父親、セルゲイ・ミハルコフはソ連及びロシアの国歌を作詞した「詩人」だそうな。
彼が日本で映画を生業にしていたら、オリンピックの記録映画とか撮るんでしょうね…。

ひたすらスターリン
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オートクチュール(2021年製作の映画)

4.0

映画方面の師匠に教えられて。

私が団地で暮らし始めたのは1965年。もうちょっとで還暦やね。
でも、公団住宅に端緒を持つ日本の「団地」とフランスのそれは随分と違いますよね。
で、たまたまなんでしょう
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逆光(2021年製作の映画)

3.0

渡辺あやさんの映画でした。

中崎敏さんは『やがて海へと届く』で原作の国木田さんイメージを徹底的に突き崩してくれたので微妙なんですが『ワンダーウォール』は好きだから良しとします。留年しまくりのカッコつ
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