やっちゃんさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

やっちゃん

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アクトレス 女たちの舞台(2014年製作の映画)

3.6

歳を重ねると誰しも若さが欲しくなる。特に女優さんって切実なのかも。

ジュリエットビノシュが面白みも新鮮さも失ったプライドだけは高い中年女優の葛藤をどう演じるかが焦点な映画。そして、女達の表面下のバト
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マンハッタン(1979年製作の映画)

3.9

妻が同性愛に走った反動で未成年のトレイシーと恋人関係にある主人公アイザック。そこに同年代のインテリ女性メリーが現れて‥というお話。

小洒落た都会趣味とインテリ会話に覆われてるものの、アイザック(ウデ
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きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

3.8

舞台が東京では霞んでしまいそうなあらすじでしたが、函館の澄んだ空気感が含まれているだけにすんなりと観られた映画でした。

染谷将太がシズオにしか見えない。演技力は流石でした。口数が少ないシズオに対して
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輝ける人生(2017年製作の映画)

3.9

ハーブ研究家で知られるベニシアスタンリースミスさんが、「人生とは雨のなかでダンスを踊るようなものだ」と仰っていました。高齢に差し掛かった登場人物達がそれぞれの事情を抱えながら輝く笑顔でダンスするシーン>>続きを読む

マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー(2018年製作の映画)

4.0

前作の記憶がほぼないまま鑑賞。けど、すごく楽しめました。

アマンダセルフライドの歌のうまさはもちろんのこと、リリージェームスのミュージカルシーンが素晴らしかった。感性でぶつかってくるような新鮮味があ
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MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

3.5

ジェイソンとサメの組合せが気になって鑑賞。何があっても女性を守るジェイソンの姿はやっぱりかっこいい。細胞レベルで救出に向かっちゃうとこがグッときました。さすが!
「ケタ外れに大きいサメがどこから何故来
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海と毒薬(1986年製作の映画)

3.8

戦争末期の九州。アメリカ兵捕虜の生体解剖に立ち会った医療従事者たちの良心の呵責を描く。
神を持つ白人と神を持たない日本人。見終わった後、日本人である自分にがっかりする映画もそうそうないと思う。
戸田役
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オーロラの彼方へ(2000年製作の映画)

3.7

ヒューマンドラマ、SF、サスペンスなど、いろんな要素が詰まっていて楽しめた。幻想的なオーロラのよるに‥の設定がロマンチック。

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

5.0

画、ストーリー、俳優の適役さ。どれをとっても完璧な至上のロードムービー。
煙で燻されたような渋いギターの音色と、青い空と砂漠地帯のコントラスト。幕開けはまさにゼロ地点からのスタートで、主人公トラヴィス
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花の生涯〜梅蘭芳(メイ ラン ファン)〜(2008年製作の映画)

3.7

1993年作の「さらば、我が愛」と同じ時代、同じ芸術を描きながら、対照的な印象。
京劇の革新にこだわる主人公メイランファンのカリスマ性が押し出され全体的に小綺麗な仕上がりの作品だが、運命に翻弄され一種
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ガンモ(1997年製作の映画)

2.6

10年ぶりに鑑賞。
数年前に竜巻に襲われたアメリカのとある町。被害によっていろんなものを「喪失」したままそこに暮らす少年達やアウトサイダー達の姿を描く。
画は最高にかっこいい。ホドロフスキー等アーティ
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ラッキー(2017年製作の映画)

4.1

「老い」感がすごい。90歳で主役を張るってこういうことなんだ!と驚かされたと共に、自分らの「老い」をスクリーンに堂々と差し出すハリーディーンスタントンの俳優魂に気持ちがふるえた。

描かれるのは主人公
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30年後の同窓会(2017年製作の映画)

3.5

ひとりよりふたり、ふたりよりさんにん。。といった感じの映画。三人の中年男性のベトナム戦争と息子世代のイラク戦争。話がアメリカ的なので、「50代のスタンドバイミー」として見るには至らなかった。

サル役
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トリコロール/赤の愛(1994年製作の映画)

4.3

「トリコロール三部作」の最終話でテーマは「博愛」。元判事の老人に大切な何かを「気づかせ」るヴァランティーヌの姿は愛そのもの。そこに法学生のオーギュストが並行して描かれているところが面白い。

3話に共
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バルタザールどこへ行く(1964年製作の映画)

3.5

「抵抗」「少女ムシェット」が良かったので見てみた。動物好きだからちょっとキツかった。。

ストレイト・ストーリー(1999年製作の映画)

4.0

リンチファンに敬遠されがちな作品だけど、好き。間の取り方とかほのぼの感はツインピークスそのままだし、なにしろカルトもコレも撮れるところがリンチってやっぱすごい。

雷とか雨の使い方やファットウーマンの
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トリコロール/白の愛(1994年製作の映画)

4.0

「平等」をテーマにしたトリコロール三部作の第二作目。

彼の母国の歴史がそうさせるのか、キェシロフスキーの映画には独特の空気感がある。解放感とは真逆の静謐さ。そして決して曖昧には開かれない他人同士の境
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叫びとささやき(1972年製作の映画)

4.1

病床のアングネスに素肌を差し出す聖母のような使用人アンナの姿やお互いに距離をとる姉カーリンと末っ子マリーアの触れ合いのシーンが印象的。
人が人に触れること(その行く末がどちらに転ぶかは別として)があら
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4分間のピアニスト(2006年製作の映画)

4.4

『セッション』を観て、観たくなって久々。

最後の4分間の圧倒的な演奏に魅了される。悲しいまでの才能を発揮するジェニーの姿に目が離せなくなる。

いかにもドイツらしい空気感を持った映画。ジェニー役のハ
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セッション(2014年製作の映画)

4.0

島国の日本でこれだけハラスメントが問題になってるなか、アメリカ大国のスパルタ教育モノとは驚いた。

音響にこだわって見ると最高!ドラムスの楽器の面白さと重要さがよくわかった。これがトランペットやサック
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マンハッタン殺人ミステリー(1993年製作の映画)

3.5

ウディアレンとダイアンキートンのやりとりが軽妙。事件をエンジョイしちゃってる感じがすごく可愛かった。
小気味好く流れるジャズとニューヨークの街並みがぴったりで素敵。
これ見てると主婦のサスペンス好きが
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

3.8

観ながら、「トムってオリンピアン‥?」な錯覚。。(むしろメダリスト?むしろ超人?)
パリとロンドンのロケーションはとても贅沢で観てて楽しかった!撮影の規模がスゴい!
人一人の命を無駄にしない正義感のあ
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少女ムシェット(1967年製作の映画)

4.3

他人の善意なんてクソ喰らえな少女ムシェットちゃんの物語。明るく頑張るタイプの少女より、ムシェットの方がリアリティがあって好き。受難するだけならまだしも、ムシェットが反抗的な態度を貫いてることが軸ブレ無>>続きを読む

ボーイ・ミーツ・ガール(1983年製作の映画)

4.4

カラックスの初長編作。観る度にハマり、且つカラックス作品で最も難解な作品。

舞台はモノクロームのパリ。マネキンのような橋の上の恋人達とそれと対照的な「恋の最盛期」を過ぎた恋人達。そして、その渦中にい
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ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日(2012年製作の映画)

3.7

「神」がテーマの一つとなっているので信仰のある方には(私のような名ばかりの仏教徒とは)違った意味を持つ作品かもしれません。
動物や自然風景のCGがけっこう自然で違和感なく楽しめました。特にウユニ塩湖の
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恋する惑星(1994年製作の映画)

4.4

返還前の香港を舞台に繰り広げられるポップでスタイリッシュな男女の群像劇。

舞台はかつて日本軍による爆撃で1万人以上の犠牲者を出した重慶という場所。
それを知って観ると金城武さんが日本語で喋るシーンは
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ウェディング・バンケット(1993年製作の映画)

3.5

父親ってすごいなぁと思う。皆んなでアルバムを見て顔がほころぶシーンが良かった。

天使の涙(1995年製作の映画)

4.2

ポップでメランコリック。90年代カルチャー雑誌から飛び出てきたようなキュートなファッション。ユニークなカメラワーク。カーウァイ は恋する人物が好きなのかな。金城武の演技が光ってた。

ラスト、コーション(2007年製作の映画)

4.3

トニーレオンとタンウェイの演技力が素晴らしかった。
設定は1940年代の日本統治時代の香港&上海。軽い気持ちから学生劇団に参加したことをきっかけにイー氏(トニーレオン)を狙う女スパイになっていく女学生
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旅立ちの時(1988年製作の映画)

3.3

リバーフェニックスとマーサプリンプトンがお似合いすぎて、画面から電磁波が‥(ビビビビッ)リバーが演奏する「別れの曲」にホロリときた。

J・エドガー(2011年製作の映画)

3.7

ドラマや映画を日ごろ見るなかでFBIや科学捜査って身近に感じてたりしますが、その基礎を築いたエドガー氏の一代記とあって見終わった後の感慨もひとしおでした。

彼の先見性と個人プレーで驕慢ながら結果を残
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ベン・ハー(1959年製作の映画)

3.9

イエスキリストが生まれた時代、いかにローマ帝国が権力を掌握し他の民族を抑圧していたかがよくわかる映画でした。イエスの生誕・布教・磔刑など歴史に刻まれた出来事がフィクション上の人物ベンハーとうまく絡み合>>続きを読む

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.8

世界中でテロが多発する昨今、スペンサー達がとった行動と、リアリズムに重点をおいてイーストウッドがこの映画を撮ったことは大きな意味があると思う。

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

3.7

報道機関に睨みをきかせる現政権への批判という予備知識はあったものの、このメンツこのクオリティであまりにもスピーディーにこの映画を撮ってしまったスピルバーグ陣営に驚きと称賛の気持ちが湧いた。メリル・スト>>続きを読む

ラストエンペラー/オリジナル全長版(1987年製作の映画)

4.4

歴史が深い中国ならではの重厚感ある史劇。中国ってなんでこんなに好奇心駆り立てるんだろ。「さらば、我が愛」と並んで、数年おきに見てしまいます。溥儀が初めて紫禁城を出るシーンは皮肉。再び訪れるシーンに涙。>>続きを読む

抵抗(レジスタンス)-死刑囚の手記より-(1956年製作の映画)

4.3

無駄なものが一切ない。モノクロームと沈黙に想像力が掻き立てられ、引き込まれた。