1958年大映作品西山正輝監督の「江戸は青空」の為に、山本周五郎のヒューマニズム溢れる原作を夏十さんが生前肩肘張らずに書き下ろした脚本を、市川崑得意の「銀残し(シルバー・カラー)」で描いた作品。
モ>>続きを読む
前半の37分の間に、会場を去った老夫婦2組、よくわかる。
公開当時、評判を聞いて駆けつけたのだろうが、ゾンビ映画ファンの私でさえ、観るのが辛くなる映像で、手ブレと荒い映像と、くだらないストーリーで、苦>>続きを読む
私が選ぶ小津のベストワンです。
小津は戦前、小市民の生活を温かく見守る作品ばかりだったのに、戦後会社の方針もあって、中産階級(嫌な言葉だ)を描く作品ばかりになったのが、すごく残念である。
この作品>>続きを読む
良い新藤兼人の傑作。
究極の愛とは、
相手の為に自分の全てを捧げられる、と同時に見返りは一切求めない。
おのずと常に主従関係の中にのみそれは存在する。相手が主で、自分が従の時だけ得られるという事であ>>続きを読む
日本一のロードムービーにして、長崎県から北海道までの3000キロの旅を、一つの家族が職を求めて移動する物語である。
途中のエピソードがどれも素晴らしく、特にこの年の歴史的イベントの「大阪万博」が重な>>続きを読む
敗戦後の日本人に勇気を与えたのは、湯川秀樹のノーベル賞受賞と、この作品のベネチア映画祭のグランプリだと言われている、日本映画史に燦然と輝く作品である。
真相は藪の中、宮川一夫と黒澤か組んだ映像美。>>続きを読む
タイトルは「酔いどれ天使」で最初志村喬の酔っぱらいの医者が主役だったのだろうが、黒澤の関心は、肺病にかかり余命いくばくもない、三船演じる破天荒な若いチンピラの方に移っていった。
とても太く短く死に急>>続きを読む
さすがに、スチュアート・ゴードン監督が大好きでも、この作品だけは、どう評価したらいいのか?
「死霊のしたたり」が評判良かったので、もっと、当時のSFXを駆使して、やれるだけいてまえで作った感満載であ>>続きを読む
一時期ハマったスチュアート・ゴードン監督の初めて見た作品。どハマりのキッカケ作。
確かに「チャイルド・プレイ」のチャッキーのほうが有名なんだけど、怖さはこの作品もかなり凄い。
どうしても、夜見る人形っ>>続きを読む
一時期スチュアート・ゴードン監督にどハマりした時があって、一作目なのに「ドールズ」、「フロム・ビヨンド」の次に見たのだけど、さすが代表作だけあって素晴らしかった。
ドロドロ、グチャグチャ、のホラーな>>続きを読む
まさに、ヒロインのエラ・レインズが「思い込んだら命がけ、愛しいあなたを助ける為に」普通の人から、段々魅力的になってみえる。
シオドマク監督は、やはりシャドーの使い方か上手くて、白と黒の生み出す緊張感>>続きを読む
「飾窓の女」の成功を受けて、主演の二人をそのまま使って作られたサスペンス。
前作同様、小心者を上手く演じるE .G.ロビンソンも素晴らしいが、ジョーン・ベネットのファム・ファタールぶりも拍車がかかっ>>続きを読む
ヒッチお得意のワンシチュエーション・サスペンス。限られた空間から出ない、実験的な作品であるが、舞台ではあり得ない映画マジックを観せてくれる。
主人公がカメラマンで好奇心旺盛で、部屋から中庭を挟んで向>>続きを読む
映画史に残るような偉大な作品の2だけあって、強烈な向かい風の中発表された作品であるが、とても良かったと思う。
普通はリスペクトするのに、技法や「ヒッチ・シャドー」などを多用するのだが、この監督は出来>>続きを読む
確かにラストまで面白かった‥が、最後に後味悪い思いになった。
ラストが酷すぎる。
今まで歴史的に繰り返された事。
「大義の前には、多少の犠牲は仕方がない。」
何遍も独裁者や支配者たちが、声を揃えて繰>>続きを読む
「コレクター」と主演の二人は同じだが、まったく違う作品である。
アシュレイ・ジャドが孤軍奮闘する作品。信念を持ち、大好きな夫の無実を晴らす為、毅然とした態度で軍事裁判に望む姿がとても凛々しくて、素晴>>続きを読む
戦前ドイツで活躍したラングが、戦後ハリウッドで量産したフィルム・ノワールの一本。
普段は曲者役が多いE・G・ロビンソンが、珍しく小心者の大学教授を演じていて、むしろ新鮮で素晴らしかった。
男なら誰で>>続きを読む
狭い邸内ワンシチュエーションのサスペンス映画で、戦後アメリカで流行った精神分析を基本とする「ニューロティック映画」の一本。ヒッチも「白い恐怖」を撮っている。主人公が失語症の為、思いを伝えられず、手に汗>>続きを読む
今の日本のコントの元ネタ満載映画。
本国アメリカではもう一つだったらしいが、日本では三谷幸喜を筆頭に、結構カルト的な人気があるのは、わかるような気がする。バカ笑いしないが、クスッと笑えるネタがいっぱ>>続きを読む
これは完全に舞台向きの作品で、映画では厳しい。
野村芳太郎監督作品にしては、ダラダラとした演出で、いつものキレがなく、なんなんだと思ったら、乙羽信子が出ていて、脚本が新藤兼人だと納得した。
「良い」>>続きを読む
暗いセピアトーンの画面、何故かレトロなアイススケートのシーン、旋律が狂ったような暗い「ケ、セラ、セラ」。
凝った雰囲気のアバンタイトルから、何が起こるのか期待させられる冒頭だったが‥
時間追うごとに>>続きを読む
2のいいところで、前作で二人の背景は説明されているので、前置き無しでいきなり「カリフォルニア・ガールズ」大合唱(隣の車の女の子のひとり、マギーQだ!)から、ノンストップで事件に入っていくテンポの良さが>>続きを読む
ジャッキーがアメリカで、その地位を確立したヒット作品。
アクションとコミカルな二人の絡みがとても良い配分で、楽しかった。
ハリウッド時代のジャッキーは香港時代より、もう一つアクションが小粒になり、む>>続きを読む
バカリズムの脚本はそれなりに突き抜けていて良かったが、主役が永野芽郁では失敗なので、どうしようもない。マトモなアクションができて無い。
強い人を弱く見せる事はできるが、弱い人を強く見せる事はできない。>>続きを読む
黒澤版ハードボイルド時代劇。
三船敏郎が輝く最高の作品である。とにかく理屈抜きに、ただ三十郎の思惑と殺陣とたたずまいを堪能すれば良いのだ。
しかも、「椿三十郎」より「桑畑三十郎」の方が圧倒的に魅力的>>続きを読む
何度も見たくなる日本サスペンス映画の基礎にして、見事な三部構成の作品である。
まず前半は、屋敷内ワンシチュエーションで展開され、冒頭見下ろす街の喧騒が聞かれるが、冷房をつける為窓を閉めると、外の音が>>続きを読む
私はどうも小津の作品では、少し捻った変化球が好きみたいだ。「早春」「浮草」そしてこの作品である。
小津自身が、この作品は父の笠智衆の人生を描く為に作った作品らしいのだが、いかんせん、娘の有馬稲子が目>>続きを読む
この当時のフランス映画のヌーベルバーグに対する、巨匠ルネ・クレマンの答えの作品。アラン・ドロンが美しい。
とても丁寧に、安定感あふれる映像を、王道の演出力で観せてくれる。
原作のリプリーはもっと冷徹>>続きを読む
さすがに「グリーンブック」の監督、実に面白い。そして邦題が素晴らしい、まさに皆んな、この当時のキャメロン・ディアスに「首ったけ」であった。
まるで、モンティ・パイソンを観ているように、今ならダメだろ>>続きを読む
「燃えよ!ドラゴン」パロディ卓球映画。
所々のギャグがクスッと笑えるレベルで、笑いどころのツボが素晴らしく、それはそれで楽しかったが、肝心の物語がもう少し上手くまとめたら良かったのに、残念である。>>続きを読む
主人公がギラギラしていて、すぐに女に手を出すわ、偶然が重なって、トントン拍子に出世するわって、どこかで観たコメディだと思ったら、フォロワーさんが指摘されているとおり、植木等の「ニッポン無責任時代」や「>>続きを読む
これも「フロッグ」と同じ、アイデアは素晴らしい。
物語導入部から、主人公二人の逃避行までは、手に汗握る展開だった。
しかしそこまでで、最後に向けての帳尻合わせ的なクライマックスはもう一つだった。>>続きを読む
アイデアとしては素晴らしい。
よく言われているように、「カメラを止めるな」に似ていて、前半、パラノーマル的な不思議なホラー、後半、伏線回収のサスペンスと、ガラッと違う展開になる。
しかし、似ていて>>続きを読む
ジャッキーも年を重ねて、しっとりとした役が似合うなぁと感慨深い想いに耽った。
久しぶりの「ボリスストーリー」シリーズだが、アクション連発というより、今回は別物で、物語をしっかりと観せる仕上がりになっ>>続きを読む
クイズというエンタメにのせて、一問答える度に、スラム出身の青年の壮絶なる過去を振り返り、その経験から正解の答えを導き出す…何て素晴らしい構成だ。
脚本のサイモン・ビューフォイは、「フル・モンティ」で>>続きを読む
フルコースを味わって、まだスイーツ・バイキングに行くような映画である。
基本ミュージカル、それにコメディ、アクション、スペクタクル、サスペンス、ラブストーリーなどなど、てんこ盛りの作品である。
当時>>続きを読む