tackyさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

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麦秋(1951年製作の映画)

4.8

紀子三部作の二作目。今回初めて鑑賞した。
「晩春」と違い、三世代に渡る「家族」が、とても幸せに過ごしているが、やがて紀子の結婚を契機に、それぞれの道を歩むべく、別れていく様を描いている。

父が大家族
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晩春(1949年製作の映画)

5.0

紀子三部作の一作目。
私の苦手な、どストレートの小津作品だが、30年ぶりの鑑賞で、とても感動した。
8歳上の兄に、「小津の良さは50歳以上にならないとわからない。」と言われていたが、その意味がやっとわ
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八日目の蝉(2011年製作の映画)

4.6

「八日目の蝉」は幸せなのか?孤独なのか?

根本的に、永作博美の役が全ての元凶であるのは間違いない。どう見ても弁解の余地は無い。
森口瑤子の役は、人生を狂わされた妻としては、当然の対応だと思う。
それ
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シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム(2011年製作の映画)

4.0

凄い!改善されている!
一作目で気になった、「謎が多すぎて、伏線回収が後回し」という点が、その場で鮮やかに答えを示してくれている!
これで物語のすさまじく早い展開にも、充分ついていけた。 

相変わら
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シャーロック・ホームズ(2009年製作の映画)

3.8

大好きなロバート・ダウニーJr.とジュード・ロウが主演。
ムキムキでスポーティーなホームズと、アクティブでスマートなワトソン。
執念深く、ヘビのような悪役。
ホームズのアクションの素晴らしさ。
ドキド
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.0

「ノルウェーの森」を100ページ足らずでリタイヤした身としては、おそらく共感できないだろうと見始めたが、意外にわかりやすく、しかも3時間という長さが気にならなかった。

第一部よりも、その2年後の広島
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大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

2.0

誰でも興味を引くと思う、「特撮でやられた怪獣はどう後始末するのか?」を描いた作品。
「戦闘中の一般市民はどうなるのか?」というのには、「ゴジラ対ヘドロ」や金子監督の「ガメラ3」で観せてくれたが、このテ
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はるヲうるひと(2020年製作の映画)

1.5

佐藤二郎監督作品という事で鑑賞した。
原作の舞台は見ていないが、
結論、とても重いし、暗い、汚い。
確かに2020年ごろに「売春島」が少し話題になったのだが、それを題材にしたこの作品の閉塞感たら半端な
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.0

最初サスペンス映画かと思うほどの展開だったが、不思議な現象もよく考えると「認知症」の人が見ている情景を描いた作品であった。
今まで、介護する側や周りの人々からの情景は沢山描かれていたが、こんな作品は初
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バーレスク(2019年製作の映画)

2.0

太っているせいで自信も無く、差別されてきた主人公が、バーレスク・ダンスと出会い、自信と人生を取り戻す物語‥と言えば感動モノである。
が、しかし私には共感できなかった。

一人の女性として、肥満体型(あ
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老後の資金がありません!(2020年製作の映画)

2.6

これってコメディですよね?
最初1時間の主人公の不幸の連続に、観るのが辛くなって止めようか迷った。
クライマックスにかけて、ドンデン返しで趙スッキリするのかと思いきや、中途半端な落とし所に落ち着いて、
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Dr.コトー診療所(2022年製作の映画)

3.0

待ちに待っていた「コトー先生」の最新作品。
原作が中途半端な終わり方だったので、果たしてどう物語を持っていくのか、期待感いっぱいで観た。

海の青、広々とした空、緑濃い島の遠景に、いつものオリジナルメ
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.3

オリジナルを先に観てからの鑑賞だったからか、個人的にはオリジナルのほうが良かったと思った。
こちらの方は、ヤングケアラーの問題をより深く掘り下げていて、障害者に対して皆が優しくは無いし、仕事の大変さ、
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エール!(2014年製作の映画)

4.5

「コーダあいのうた」を観る前に、是非とも原作を観ておきたくアマブラにて鑑賞。

主人公を観ていて「ギルバート・グレイプ」のジョニー・デップを思い出した。彼には哀憐の情がわいたが、この主人公の立場にもい
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.3

いきなり冒頭、え?彼が主人公なの?
という事からビックリされられ、グイグイと作品に引き込まれていった。
井上先生自らの脚本、監督作品だけあって、他のどの監督にも出来ない、人物や物語の深さが半端なかった
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武士の一分(いちぶん)(2006年製作の映画)

4.0

藤沢周平原作、山田洋次監督シリーズの第三弾。
下級武士の普段の生活を淡々と描き、そこに起こる事件により、大きく人生が変わる様を、剣術を中心に添えて、見事に描ききるシリーズの最終作である。

今回は夫婦
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ホラーマニアvs5人のシリアルキラー(2020年製作の映画)

3.5

冒頭のB級感満載のシーンからグイグイ引き込まれた。また、このシーンが後にそういう事だったのかと納得する伏線になっていて、素晴らしかった。

とにかく、ホラーとしては、殺し方や5人ともに殺人者のキャラが
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青春の蹉跌(1974年製作の映画)

3.8

初見は中学二年の、学校の授業である。
桃井かおりとショーケンのベットシーンが始まると、「うぉー」と歓声が起こって、静かに鑑賞したい私としては、非常に腹立たしかったのを覚えている。
中二達には刺激が強す
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死刑台のメロディ(1971年製作の映画)

4.0

初見は中学一年の時だった。学校の授業でたまたま観たのだが、こんな理不尽な事があっていいのかと、非常に憤慨したのを覚えている。
その後、図書館や書店で、関連事項を調べるうちに、アメリカの闇の部分を知る事
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コンスタンティン(2005年製作の映画)

4.0

さすが「チェーンソーマン」の公安の格好(あくまで)の元ネタだけはある。

とにかく主役のキヤヌ・リーブスがカッコいい。肺ガンのステージⅣなのに、タバコ、スパスパ吹かして悪魔退治に行く。
退治の方法も、
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.8

今年一かもしれない。

正直、最初「ゴジラ」は大丈夫だが、「ウルトラマン」はダメかと思っていた。
オリジナル全39話の珠玉のドラマを、2時間の映画にするなんて、無茶苦茶だと思ったが、これしか無い精度で
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美女缶(2003年製作の映画)

3.0

世間的には評価が高いが、私にはやはり「世にも奇妙な物語」のワンエピソードに過ぎない。
確かに設定は面白いし、最後のオチも意外性があり良かったが、細かいところは辻褄が合わないのが気になった。
最大の難点
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ノイズ(1999年製作の映画)

2.0

何か堂々巡りの物語を繰り返し観せられているようで、簡潔にすれば1時間ぐらいの内容だったと思う。

妊娠した妻が過去に鬱病の病歴があり、マタニティ・ブルーも重なり、元宇宙飛行士の夫がエイリアンじゃ無いか
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(1974年製作の映画)

3.0

「赤ちょうちん」がヒットしたのを受けて、かぐや姫の次のシングル「妹」をタイトルにした青春シリーズ第二弾。

冒頭、地下鉄を降りた「妹」が地上に出た途端、出入り口のシャッターが閉まるのは、まるでもう行き
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赤ちょうちん(1974年製作の映画)

4.5

かぐや姫の楽曲をタイトルにした青春シリーズ第1弾。
この当時は「同棲」という事象が注目される時代になっていて、上村一夫の漫画「同棲時代」や、かぐや姫のシングル「神田川」かヒットして、一代ブームとなって
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雨に唄えば(1952年製作の映画)

4.3

ハリウッド全盛期のミュージカルの名作。

次々とダンスの名シーンが連続するので、あっというまに、クライマックスまで息もつかせない素晴らしい作品である。

ミュージカル二大スターでは、私は飄々としたフレ
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ブレイド(1998年製作の映画)

4.0

ヴァンパイア・ハンター作品にして、何も考えずにアクションを楽しむ作品。

まず、設定が素晴らしい。
ヴァンパイアに噛まれた母親の胎内感染で、人間でありながら、ヴァンパイアの力を持つ主人公。
つまり、ヴ
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DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマン(1983年製作の映画)

3.8

1983年に作られた庵野秀明の「ウルトラマン」。
自主制作臭あふれる出演者を除けば、ミニチュア・ワーク、街のジオラマ、砲撃や爆発などのSFXが、当時としては最良のレベルで、特撮映画としても良かったと思
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カサブランカ(1942年製作の映画)

4.3

オスカーで作品賞、監督賞、脚色賞を取った、ボギーの代表作。
「君の瞳に乾杯」など、名台詞の宝庫。
雨に滲む別れの手紙、霧にむせぶラストシーンなど名シーンの連続。

特に時節柄、反ナチの描写が所々散りば
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マルタの鷹(1941年製作の映画)

4.0

フィルム・ノワールの元祖にして、ボギーのカッコ良さを堪能できる作品。
ハードボイルド小説の先駆者、ダシール・ハメットの「探偵サム・スペード」シリーズの第一作が原作で、これがデビュー作のジョン・ヒュース
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アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング(2018年製作の映画)

3.5

なんだろう。普通こういう人いたら、とてもイタイ奴として扱われるじゃないのか?
上手くやれるのは、ひとえにレネーの人柄のなせる技なのかもしれない。
本人以外、周りの人や観客は、全然変わらない様子をみてい
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恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

4.0

冒頭、ヒッチばりの遠景俯瞰から教室の窓に入り、机に俯す主人公を映すワンショット。
それに続くタイトルバックのカッコ良さ。
主人公の心情が落ち込むと雨が降り、雨上がりには晴れやかな気持ちになっている。
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罪の声(2020年製作の映画)

4.0

「グリコ・森永事件」を題材にして、大きく運命を狂わされた人々を、完全なフィクションで描いた作品。

この事件の大きな疑問点であるのは、
何故途中から犯人は何も成功してないのに、フェイドアウトしたのか?
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アガサ・クリスティー ねじれた家(2017年製作の映画)

3.0

「クリスティーが自ら最高傑作と言った原作」って本当だろうか?
嘘でしょう。本当だとしても、的外れに違いない。

犯人は意外だし、まるで犬神家のような遺産争いの一族が、それぞれ個性的ではあるが、アガサの
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9<ナイン> 〜9番目の奇妙な人形〜(2009年製作の映画)

2.4

ティム・バートンがプロデュースしたアニメなので、素晴らしいはずなのだが、何故か後味の悪い作品となった。

まず、要の博士が全ての元凶である。
科学者として最低なのに、主人公たちを作って何をしたかったの
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第三の男(1949年製作の映画)

4.8

まさに、サスペンス映画の原点であり、今観ても、とても波瀾万丈で、素晴らしくスピーディーな展開に驚かされる。

白と黒のコントラストを活かした映像。
わざと「斜め構図」を多用する構図。
小津ばりの会話の
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