TaiRaさんの映画レビュー・感想・評価 - 15ページ目

ロケットマン(2019年製作の映画)

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ロックスターの伝記、ロックミュージカルとしては普通に面白いし良く出来てると思う。ただ「ロックスターの伝記映画」自体に飽きてるので別に興奮はしない。

エルトン・ジョン本人がガッツリ関わってる事はプラス
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つばさ(1927年製作の映画)

5.0

やっぱ航空映画としてべらぼうに面白い。実機飛ばして空中戦撮る贅沢さ、乱暴さ。

監督のウェルマンも撮影のハリー・ペリーも航空隊員だったから凄いリアルなのね。カメラを飛行機に乗せてビュンビュン飛び回る。
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紐育の波止場(1928年製作の映画)

5.0

映像の美的センスが驚異的だわ。リドスコやクローネンウェスは『ブレードランナー』の参考にしてんじゃね。

蒸気船の船員がせっせと石炭燃やしてるボイラー室が既にカッコいい。蒸気モクモク、煙草の煙モクモク、
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國民の創生(1915年製作の映画)

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やっと観た、けど16mm上映の短縮版。全長版観てない内は観たことにならないかな。

学生の時に全長版の最初の一時間くらい観て爆睡。続きは今度、と言ってから何年も放置。短縮版に限って言えば大して面白くは
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幸運の星(1929年製作の映画)

5.0

映画に出て来る雪でこれより美しい雪はないと思うぞ。「感動」なんて言葉はこの境地の映画にしか使っちゃいけないね。

貧乏な農民の少女がおりまして、労働者たちに牛乳売っちゃ勘定ごまかして銭くすねる様な娘で
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猫とカナリヤ(1927年製作の映画)

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ドイツ表現主義からユニバーサル・ホラーっていう流れ。ミステリー・ホラーコメディ。

大富豪が遺産に群がる親族を嫌って遺言状開封を20年後に設定。そっから20年後、遺言状開封の日、幽霊屋敷と呼ばれてる豪
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淪落の女の日記(1929年製作の映画)

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パプストとブルックスのコンビで作った2作目。ルイーズ・ブルックスが酷い目に遭いまくる。

無垢な娘のブルックスが父親の女関係のゴタゴタからどんどん堕ちて行く。父親が手出したメイドをクビにして、新しく雇
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素晴しい哉人生(1924年製作の映画)

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タイトルが『Isn't Life Wonderful』なの絶妙。『It's A Wonderful Life』(素晴らしき哉、人生!)みたいにストレートに言わない感じ。

第一次世界大戦の後、ポーラン
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スピオーネ(1928年製作の映画)

5.0

映画史上最高クラスにカッコいい始まり方と終わり方。終わった瞬間に客の何人かが「おぉ…!」って声漏らしてた。分かる。

この手の諜報戦映画は観てる間さっぱり話が理解出来ないね。複雑すぎて誰がどこで何やっ
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東への道(1920年製作の映画)

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145分版。欠落シーンはスチール写真と字幕で補完。リリアン・ギッシュきゃわわ過ぎるので傑作。

貧しい家で育った世間知らずのおぼこい娘が下衆な男に引っ掛かって不幸の連続、という辛い展開。リリアン・ギッ
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イントレランス(1916年製作の映画)

5.0

映ってるものがヤバ過ぎてめちゃくちゃ面白い。バビロン篇を観てたら映画作りの根源的な狂気性を感じた。

4つの時代の不寛容(イントレランス)について。ペルシャ軍に滅ぼされるバビロンの最後の輝き「バビロン
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アス(2019年製作の映画)

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ジョーダン・ピール、『ゲット・アウト』も大して好きじゃないけど今回もそんな感じ。別に嫌うほどつまんない訳じゃないけど。

少女のエピソードから時代飛んで現代の主人公一家がバカンスへやって来る場面。この
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火口のふたり(2019年製作の映画)

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原作がどうなのか知らんけど台詞がかなり変。説明過多で言いたい事言わせてる言葉と自然で面白い言葉が混ざってる。序盤は慣れなくて辛かった、けど面白い。

登場人物ふたりだけ、一週間セックスし続ける映画。か
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ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん(2015年製作の映画)

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絵がかわいい。『風のタクト』っぽくて好き。

北極点目指して行方不明になった祖父をお嬢様の孫娘が探しに行く。『宇宙よりも遠い場所』みたいな話だけどこっちのが先だ。輪郭線ない絵にベタ塗りの手法。貼り絵の
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

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現実が悲惨なら夢を見れば良い。夢ってのは映画ね。だから映画の街は夢の街、ハリウッドの昔話は夢物語。

タランティーノの演出スタイルの完成形というか、今までで一番上手い。芯のない話の羅列において「ストー
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アルプス颪(1919年製作の映画)

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シュトロハイムのデビュー作。人妻に付きまとうキモい男をシュトロハイムが嬉々として演じてる。

何でシュトロハイムはこういう話ばっか作ってんでしょう。山好きな夫が妻を連れてアルプスへ。道中一緒になった将
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野人の勇(1920年製作の映画)

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ジョン・フォードのサイレント期。普通に面白い。

町中からバカにされてるプータローのビムがホーボーやってる少年ビルを拾って一緒に暮らす。周りからやいのやいの言われて学校の先生やってるメアリーがビルを学
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さらば、わが愛 覇王別姫(1993年製作の映画)

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レスリー・チャンって良い役者だったなぁとしみじみ。

激動の時代に翻弄されて、って言い方がぴったり過ぎる翻弄されまくった京劇役者たちのドラマ。劇団で子供たちがシゴかれるどころじゃない酷い扱いで暮らして
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戦争と平和(1919年製作の映画)

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100年前の面白い映画。こんなタイトルだけどトルストイ関係ないよ。原題は「J'accuse(余は弾劾す)」で、これはエミール・ゾラがドレフュス事件の時に新聞へ寄稿した大統領への公開状の題から取ってるら>>続きを読む

未知との遭遇(1977年製作の映画)

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初の劇場観賞。久しぶりに観たけど、デカいスクリーンとデカい音で観ると面白いな。デカいUFOがデカい音で交信してくんのヤバいよね。

初見の時も思ったけど変な映画だわ。ポリティカル・サスペンスな面もある
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嵐の孤児(1921年製作の映画)

5.0

2時間半あるから寝ないか心配だったけど普通に面白くて目ギンギン。てかリリアン・ギッシュが可愛過ぎるので永遠に観てられる。

グリフィスの作品まだちゃんと観れてないけど、こりゃ何観ても面白いわって思う。
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愛の花(1920年製作の映画)

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映画史上初の水中撮影がこれらしい。この時代の水中撮影ってどうやってたんだろ。

冤罪か何かでムショ入ってた過去のある父親が再婚して自然に囲まれた島で暮らしてる。娘がいるけど養母と仲悪い。退屈な生活に嫌
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人生の乞食(1928年製作の映画)

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ルイーズ・ブルックスのボブカットが可愛い。男装美少女萌えの古典。

養父にレイプされそうになった少女が自衛の為に養父を殺しちゃって、直後に出会ったホーボー青年と逃避行。導入部の見せ方良い。青年が玄関か
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奇傑ゾロ(1920年製作の映画)

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今観ても楽しいよ。ここから色んなものが生まれたんだなって分かる。

有名なキャラクターだしどの世代も何かしらのバージョンで触れてるよね。ナガネギマンとかゾロリとか含めてね。剣戟アクションとしても楽しい
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街の天使(1928年製作の映画)

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ジャネット・ゲイナーたんが辛い目遭うの見て泣くヲタです。全体的にセットやばい。

フランク・ボーゼージの貧困・純愛・泣けるイイ話。病気のお母さんに薬が買えず街娼をやろうとしたら警察にしょっぴかれて可哀
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肉体と悪魔(1926年製作の映画)

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これ完全にBL映画ですわ。グレタ・ガルボの出世作、BLカプの関係性を壊す悪女。

士官学校での親友二人のニコイチ描写。幼少期に血の儀式をした「友情の島」。洗礼の時以外ずっと一緒という発言。親友同士と言
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サンライズ(1927年製作の映画)

5.0

久しぶりに再見。しかも16mm上映。風情があって凄かった。

映画を面白くする要素がほとんど全部入ってる究極の映画。都会から来たギャルに入れ上げて不倫してる田舎の農夫が、ギャルに唆されて妻を殺そうと計
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霊魂の不滅(1920年製作の映画)

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有名な『シャイニング』扉壊しの元ネタとか、ベルイマンへの影響とか。

まず時系列がかなり入り組んでて複雑だったな。回想の最中に回想が入って来たり。マトリョーシカみたいな。死の淵をさまよう救世軍のシスタ
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ヒーロー・ネバー・ダイ(1998年製作の映画)

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ジョニー・トーのヤバい作家性がむき出しで最高過ぎた。

前半は割とストレートにカッコ良くて、『ザ・ミッション』系統のプロトタイプ的な感じ。抗争中のヤクザのボスを護衛する凄腕組員と、そのボスの命を狙う敵
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ホーホケキョ となりの山田くん(1999年製作の映画)

5.0

100回くらい観てるけど、やっぱすこぶる面白いな。よく考えたら生まれて初めて観たアート映画これだわ。

めくるめく場面展開とかアニメーションの狂気的なクオリティとか、改めてアヴァンギャルドな映画だなぁ
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サリヴァンの旅(1941年製作の映画)

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ほとんどのシーンが何かしらの元ネタなんじゃないかってくらい、後世に与えた影響はデカい。

冒頭の列車アクションのスピード感と緊迫感がまず凄くてビックリ。ギャグの振りなんだけど。このギャグ、岡本喜八も『
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ラウンドヘイの庭の場面(1888年製作の映画)

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現存する世界最古の映画、というか映像なんだって。庭で貴族っぽい人たちが歩いてる3秒くらいの映像。男が円を描くように歩いてて、その動きに合わせて婦人がくるっと反転して向きを変える。その奥に別の男女っぽい>>続きを読む

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

5.0

子供の頃から何回も観てっけど、やっぱ劇場で観ると全然違うな。音楽もヤバいし。低音が。

観る度に意外と長いなって思う。この手のジャンル映画なら90分で事足りるのに2時間超えてる。三幕構成じゃなくて二部
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E.T.(1982年製作の映画)

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初めて劇場で観た。何回も観てるし、正直スピルバーグの中では思い入れも少ない方だったけど、劇場で観たらやっぱ圧倒されたわ。

冒頭の宇宙船からE.T.が降りて来て、地球の自然にうっとりする様子とか凄く良
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バシュフル盆地のブロンド美人(1949年製作の映画)

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初のプレストン・スタージェス。終始楽しくて今年観た映画で一番笑った。

冒頭から最高だった。射撃練習で空ビンがどんどん割れて行く、射撃指導する老人、そして撃っている人物の正体、これだけでまず爆笑だもん
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幽霊と未亡人(1947年製作の映画)

5.0

やっぱ死者との恋愛映画は泣けますなぁ。

未亡人のジーン・ティアニーがイジワル義母義姉と縁切って、娘と家政婦連れて海辺の幽霊屋敷に住み始める。不動産屋と内見しに行って幽霊の存在にビビりながら魅了される
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