大人になるにつれて感情の起伏が小さくなっていってる気がする。感動することも難しいが、それ以上に痛みを痛みとして感知できなくなっていると思う。それはなぜなのか。長らく考えていたが、この作品の中にヒントが>>続きを読む
ボルトを締める動作が体に染みついて、スープが入った皿を回しちゃうチャップリン。昼休み削減のためのとうもろこし回転マシーンに削られるチャップリン。過剰な動作が面白く、非常に可愛らしい。それでいて皮肉が効>>続きを読む
あり得ない設定だけど妙にリアル。おそらく、人とモンスターが長期の肉弾戦に及ぶような"茶番"がないからだろう。かといって、強力なモンスターが人間を一方的に殺戮するわけでもなかったのが面白い。
取り込ん>>続きを読む
違和感が一瞬にして恐怖心に転じた。だが、もやが晴れたせいか、同時に快感も覚えてしまった。60年代に多重人格を犯罪に絡ませる手法が生み出されていたことに驚きを隠せない。あらゆるフィクションの原点がここに>>続きを読む
天皇がやめよと言ったからといって武器を置くのは責任逃れだ。死んでいった者たちに申し訳が立たないから戦争を継続する。この理屈では戦争は終わらないだろう。敵を皆殺しにするか、全ての日本国民が死に絶えない限>>続きを読む
完全におふざけかと思いきや、所々にメッセージ性を感じた。東京一極集中への批判とも取れる。なんてのは考えすぎか?
埼玉いじりの中に愛が感じられるが、ロードサイドのショッピングモールが地元の魅力として挙>>続きを読む
どうせ死ぬから裸で歩く
どうせ死ぬからゲップする
どうせ死ぬからオナラもするし
どうせ死ぬなら優しくしてみよう
死を「経験」できることはそれ自体、強力な武器となる。殺され続けることで犯人を追い詰めて>>続きを読む
戦争で四肢を失った夫を虐げて快楽を覚える妻を描いた、江戸川乱歩の「芋虫」と設定がよく似ている。と思いきや、全然違う物語だった。
たしかに、女が男を「飼っている」という設定は共通している。だが、今作は>>続きを読む
目が覚めてても理解できるかどうかわからない作品で寝るという失態。作品のせいにしていいかどうかすら判断できないので、スコアは付けられない。仕事で疲れた日は無理せず寝よう。
松岡茉優見たさに、苦手な恋愛映画だと覚悟しつつ鑑賞。結果、片面では期待通り、もう片面では裏切りにあった。
まず、松岡茉優欲は完全に満たされた。こんなにも主人公が主人公してる作品はなかなかない。作中の>>続きを読む
悲しく、悔しく、そして温かい。一つの言葉では言い表せない感情が湧き上がってきた。
それは「軍事政権が民衆を弾圧した」という淡白な教科書の表記からは感じられないものだ。リアルを切り取り、物語化する「映画>>続きを読む
淡々と物語が流れていくが、いつ何が起きるか分からない緊張感が常に伴っており、不思議な映画体験ができた。まさに、いつ頬を叩かれるか分からず過剰に身構えてしまう茂之と一体化したかのような気分だった。
面>>続きを読む
「映画館の暗闇の中でそうやって腰掛けて待ってたって何も始まらないよ…」。冒頭から主人公が観客をなじる。だが、それを聞く私は映画館にはいない。自宅でテレビの画面を見つめている。いや、よそ見をしている。ス>>続きを読む
異様なほど権力欲に溺れた政治家たちの言動は、コメディアンによる"道化"のように見える。一般的な感覚からすると、理解の範疇を容易に超えており、全てが冗談のような錯覚に陥るのだ。あまりにも馬鹿馬鹿しく笑い>>続きを読む
息子に執着する母親、田舎の閉鎖的な共同体、性の芽生え‥‥。常人なら忘却したままでいたいと思うであろう生々しい記憶を、寺山修司は自ら紐解いていく。だがそこでは、何が真実で何が虚構なのか判別がつかない。我>>続きを読む
『かぞくのくに』を観ていて興味を抱いた、在日朝鮮人の帰還事業の描写があると知り鑑賞。『かぞくのくに』では、北朝鮮における悲劇的な現実が伝えられたが、今作では旅立つ者たちの「その後」は描かれずに終わった>>続きを読む
市長が悪すぎて、こんな狂気に満ちた悪のカリスマが市長の座で満足できていることに違和感を覚えた。こんな市長はいない。ではなく、こんなイカれた人は市長レベルに留まっていられない。たぶん、世界を裏で牛耳る秘>>続きを読む
これは文句なしに面白い映画だ。アクションありサスペンスありのエンターテインメントとしての魅力も持ちつつ、凄惨な復讐劇でもあり、「逃れられないカルマ」というテーマ性も持ち合わせている。これだけ詰め込んで>>続きを読む
甘いラブストーリーなんて胸焼けして観てらんない。というひねくれた精神と、怖いもの見たさの闘い。結果、好奇心が優って鑑賞。
はっきり言ってバカすぎる。愚かだし、意味がないし、学びにつながる要素はない。>>続きを読む
首吊りシーンの長回しが印象に残った。首を吊られた主人公の背景で、白人たちがそれを気に留めることなく"当たり前"の生活を送っていた。
あまりの辛さに早くシーンが切り替わって欲しいと感じるほどだった。「こ>>続きを読む
生きようとする力と殺そうとする力は同じものだ。自分の場所を取るということは、そこから他者を追い払うことである。
どちらも生きることはできない。選ばなければ、共に死に絶えるだけだ。
正解などない。世界の>>続きを読む
今までに観たことのないジャンルの作品。強いて言うなら、暗黒青春ホラーバイオレンスか。
物語にリアリティがないという批判は的外れで、むしろ何でもありの設定だからこそ、狂気に満ちた世界観を作り込むことがで>>続きを読む
アメリカンジョークが理解できても笑えない。笑いのツボって国や地域によって違うんだろうな。それにしても、世界各国のグッドアイディアを学べる良いドキュメンタリーだと思う。
怪獣映画としても、ヒューマンドラマとしても楽しめる異色のエンターテイメント大作!
まず、怪物の登場シーンがあまりに異様。派手に建物を壊したり、大地を引き裂いたりすることなく、ぬっと遠景に浮かび上がっ>>続きを読む
戦争に明確な終わりはない。「戦後」という時間の中でも、戦争の後処理を担わされた者が存在した。大人たちが残した負の遺産。そのつけを払うのは、子どもたちだ。
地雷というのは残虐性の塊のような兵器だ。設置>>続きを読む